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Burst33. みんなで海水浴に来たけれど...
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「うわぁ!綺麗なビーチだね!」
翌日、オトメたちはホテルを出て、砂浜に来ていた。
砂も白くさらさらで、海も透き通っている。
「本当だな!こんな良い海水浴場があるとは知らなかった!『ス・ナーハマ』か、覚えておこう!」
「本当に素敵!来てよかった...キャッ!」
マリアはしばらく海を見て感動していたが、急にオトメの後ろに隠れた。
「どうしたの?マリアちゃん!」
「ひ、人の目が...」
見ると、マリアは皆の注目の的になっていた。
「そりゃそうだろうな...下手したら海より綺麗かも...」
グレースはさもありなんという顔をするが、オトメは、
「こら~~!マリアちゃんを見るな~~!マリアちゃんを見ていいのは私だけなんだよ!」
そうはいっても、この美貌を見るなという方が無理だろう。ますます人が集まる。
「私、やっぱりダメ!」
マリアがオトメに縋り付く。
「マ、マリアちゃん!胸が背中に!そんな強く押し付けたら...」
オトメは赤くなりながらも頬が緩んでしまう。
「う~~ん、一回、部屋に戻ろうか?オトメもまずそうだし...」
見ると、オトメの鼻から赤い筋が流れていた。
部屋に戻ってきたオトメたち。
マリアが申し訳なさそうに言う。
「すいません。私のせいで...どうぞ二人で行ってきてください。私は部屋で休んでいます...」
「マリアちゃんのせいじゃないよ!みんないやらしいんだから!いくらマリアちゃんの水着姿が可愛いといっても...」
「いや、お前が一番、いやらしいだろ...」
鼻血を出しながら言っても、説得力のないセリフであった。
「まあ、大変!オトメさん、どうしたのですか!暑さでのぼせたとか?!どうか休んでください!私が見ています!」
そう言うと、マリアはオトメの鼻血をティッシュで綺麗に拭き、膝枕をしてオトメを寝かせた。
「ああ、幸せ...マリアちゃんの柔らかい太もも...目の前には可愛らしい水着...そしてその布の向こうにあるのは...」
「キャッ!鼻血が止まりません!しばらくこのまま安静にしていてください!」
「いや、その状態で安静にしろといっても...」
グレースが止めさせようとするが、かいがいしくオトメの世話をするマリアとこの世の極楽のような顔をしているオトメを見て、放っておくことにした。
「マリアちゃん...ちゃんと約束守るからね...」
オトメは幸せのなかで眠りに落ちていった。
・・・
「オトメさん、私、あなたを信じていましたけど、そんないやらしい目で私を見ていたのですね!結婚の約束はなしです!さようなら!」
水着姿のマリアが腕で自分の水着を隠す。そして、そのままどんどん遠ざかっていく。
「マリアちゃん!違うの!確かにそれは否定しないけど、私はマリアちゃん自身が...」
マリアがもう見えないほど小さくなっている。
「マリアちゃん!待って!もう変なこと考えないから!お願い!」
「お願い!マリアちゃ~~~ん!!」
オトメが、がばっと目を覚ます。
「...夢...良かった!マリアちゃん、あのね...」
オトメがマリアに声を掛けようとするが、部屋にはマリアの姿がなかった。
気づくとマリアの膝枕ではなく、自分のベッドに寝かされているようだ。
「マリアちゃん!どこに行ったの?!」
オトメは必死でマリアを探す。
「ああ、師匠なら...」
グレースが何か言おうとしたが、オトメは泣き出してしまった。
「わ~~~ん!私が変なことばっかり考えてるから嫌いになって出て行っちゃったんだ~~!!」
「ガチャ」
その時、ちょうどマリアが帰ってきた。
「オトメさん!どうしたのですか?どこか痛い所でも?」
マリアがオトメの様子を見て心配する。すると、
「マリアちゃ~~ん!帰ってきてくれたんだ~!私、捨てられたのかと...」
オトメが泣き止み、鼻をすすっている。
「私がオトメさんを捨てるわけがないじゃないですか!その...約束もしてますし...」
マリアは頬を赤らめる。
「あれ?水着は?私に見られるのが嫌で着替えちゃったの?!」
マリアは普段の服を着ていた。オトメはそれにショックを受けているようだ。
「違います。ちょっとフロントに相談に行っていたもので...さすがに水着姿だと恥ずかしいので...ちゃんと下に着ていますよ!」
マリアはワンピースを胸の上まで捲る。中から先程から着ていた水着が見える。マリアはちょっと恥ずかしそうだ。
「ホントだ~!やっぱり可愛い~~!」
オトメはかぶりつきで見ようとするが、ハッと気がついたように距離を取る。
「どうしたのですか?もう...飽きちゃったとか...」
マリアは少し、寂しそうな顔をする。
「ち、違うよ!あ、あんまりマリアちゃんが恥ずかしがることばかりしてると嫌われると思って...」
「...恥ずかしいけど...オトメさんなら嫌じゃありません...どちらかというと...うれしい...というか...」
マリアの顔がみるみる赤くなる。
「えっ!いいの?!マリアちゃん、見てもいいの?恥ずかしがってる顔も見てもいいの?私、マリアちゃんの恥ずかしがってる顔、大好き!」
「...はい...見てください...オトメさんなら...いいです...」
マリアは最高に恥ずかしそうな顔をした。
「うれしい!その顔、最高に可愛いよ!」
オトメはマリアを見つめるが、マリアは恥ずかしさのあまりギュッと目を瞑ってしまった。
「お楽しみのところ悪いのだが、例の件はどうだったのだ?」
グレースがプレイ中の二人に声を掛けた。
「あっ、やっぱりありました。ホテル専用のプライベートビーチがあるそうです。今日の午後いっぱい、貸し切りで予約してきました」
「えっ、貸し切ったのか?!どれだけお金かかるんだ?...」
「少し高かったですが、背に腹はかえられません。仕方ないでしょう...」
「師匠が高いって、どれだけなんだ...」
「というわけで、午後からは誰の目も届かない所で海水浴ができます。せっかくなので思いっきり楽しみましょう!」
「わ~~~い!ありがとう!マリアちゃん!!」
・・・
昼食の後、三人はホテルのプライベートビーチへと出かけた。
みんなで海に入ると、
「うわっ!ホントだ!水がしょっぱい!!」
オトメが顔をしかめる。
「波が気持ちいいですね。ゆらゆらといい感じに体を刺激します」
マリアは波の感触を楽しんでいる。
「そうだろう!私は少し沖まで泳いでくる!」
そう言うと、グレースはすごい速さで沖へと消えていった。
「すごい勢いですね、体力が持つのでしょうか?」
「グレースちゃんなら大丈夫だよ!ホント、どこでも修行だよね!」
「ふふっ!」
二人は思わず笑い合った。
その後も、波に揺られてみたり、沖に行ってみたり、海に潜ったり。
水を掛け合って遊んだりもした。
浜では城を作ったり、砂に埋まってみたり。
ホテルで休憩を取りつつ、三人は海水浴を心から満喫した。
そして、日が沈もうとしていた。
「綺麗だね。マリアちゃん...」
「はい。そうですね。とってもロマンチックです...」
オトメとマリアは並んで座り、夕日を見ていた。
「私は最後に日課のランニングをしてくる!砂浜で走るといい具合に負荷がかかるし、もってこいだ!」
そう言うと、グレースはどこかに走り去ってしまった。
「こんな時まで修行しなくていいのに...『花より団子』ならぬ『夕日より修行』だね!」
「ふふふ。そんなこと言ったら失礼ですよ!」
「マリアちゃんも笑ってるじゃない!」
二人はにっこりと微笑み合う。
「『好きな人と夕日を眺める』...でしたっけ...」
マリアがふとつぶやく。
「う、うん...ガイドブックに書いてあった...」
オトメは少し恥ずかしそうだ。
「確かに素敵ですね。その本では友達とという事でしたが、より関係が深い人ほど感慨が深くなる気がします...」
「マリアちゃん...」
「あの...もう少し近づいてもいいですか?...」
マリアが恥ずかしそうに言う。
「う、うん...」
マリアがオトメとの距離を詰める。
二人の肩が触れ合った。
「あっ...」
「・・・」
マリアは恥ずかしそうに俯いている。
今度はオトメがマリアに寄りかかった。
「・・・」
「・・・」
オトメが幸せそうに目を閉じている。マリアはその顔を愛おしそうに見つめる。
その時、夕日が綺麗に海を染め上げた。
「オトメさん!見てください!」
「わ~~~!!!」
二人の顔が歓喜に輝く。
「綺麗...」
「うん...」
そしてオトメの目がマリアの顔に移る。
「夕日に照らされたマリアちゃんも綺麗...」
瞬間、赤くなるマリア。しかし、オトメの顔を見返すと、
「オトメさんも綺麗ですよ!...来て良かった...」
「私も!」
二人はしばらく見つめ合った後、落ちていく夕日に目を戻すのだった。
一方、グレースは近くの岩の陰から、
「ちっ、ここまでお膳立てしてキスも無しか!」
...少し残念そうだった...
翌日、オトメたちはホテルを出て、砂浜に来ていた。
砂も白くさらさらで、海も透き通っている。
「本当だな!こんな良い海水浴場があるとは知らなかった!『ス・ナーハマ』か、覚えておこう!」
「本当に素敵!来てよかった...キャッ!」
マリアはしばらく海を見て感動していたが、急にオトメの後ろに隠れた。
「どうしたの?マリアちゃん!」
「ひ、人の目が...」
見ると、マリアは皆の注目の的になっていた。
「そりゃそうだろうな...下手したら海より綺麗かも...」
グレースはさもありなんという顔をするが、オトメは、
「こら~~!マリアちゃんを見るな~~!マリアちゃんを見ていいのは私だけなんだよ!」
そうはいっても、この美貌を見るなという方が無理だろう。ますます人が集まる。
「私、やっぱりダメ!」
マリアがオトメに縋り付く。
「マ、マリアちゃん!胸が背中に!そんな強く押し付けたら...」
オトメは赤くなりながらも頬が緩んでしまう。
「う~~ん、一回、部屋に戻ろうか?オトメもまずそうだし...」
見ると、オトメの鼻から赤い筋が流れていた。
部屋に戻ってきたオトメたち。
マリアが申し訳なさそうに言う。
「すいません。私のせいで...どうぞ二人で行ってきてください。私は部屋で休んでいます...」
「マリアちゃんのせいじゃないよ!みんないやらしいんだから!いくらマリアちゃんの水着姿が可愛いといっても...」
「いや、お前が一番、いやらしいだろ...」
鼻血を出しながら言っても、説得力のないセリフであった。
「まあ、大変!オトメさん、どうしたのですか!暑さでのぼせたとか?!どうか休んでください!私が見ています!」
そう言うと、マリアはオトメの鼻血をティッシュで綺麗に拭き、膝枕をしてオトメを寝かせた。
「ああ、幸せ...マリアちゃんの柔らかい太もも...目の前には可愛らしい水着...そしてその布の向こうにあるのは...」
「キャッ!鼻血が止まりません!しばらくこのまま安静にしていてください!」
「いや、その状態で安静にしろといっても...」
グレースが止めさせようとするが、かいがいしくオトメの世話をするマリアとこの世の極楽のような顔をしているオトメを見て、放っておくことにした。
「マリアちゃん...ちゃんと約束守るからね...」
オトメは幸せのなかで眠りに落ちていった。
・・・
「オトメさん、私、あなたを信じていましたけど、そんないやらしい目で私を見ていたのですね!結婚の約束はなしです!さようなら!」
水着姿のマリアが腕で自分の水着を隠す。そして、そのままどんどん遠ざかっていく。
「マリアちゃん!違うの!確かにそれは否定しないけど、私はマリアちゃん自身が...」
マリアがもう見えないほど小さくなっている。
「マリアちゃん!待って!もう変なこと考えないから!お願い!」
「お願い!マリアちゃ~~~ん!!」
オトメが、がばっと目を覚ます。
「...夢...良かった!マリアちゃん、あのね...」
オトメがマリアに声を掛けようとするが、部屋にはマリアの姿がなかった。
気づくとマリアの膝枕ではなく、自分のベッドに寝かされているようだ。
「マリアちゃん!どこに行ったの?!」
オトメは必死でマリアを探す。
「ああ、師匠なら...」
グレースが何か言おうとしたが、オトメは泣き出してしまった。
「わ~~~ん!私が変なことばっかり考えてるから嫌いになって出て行っちゃったんだ~~!!」
「ガチャ」
その時、ちょうどマリアが帰ってきた。
「オトメさん!どうしたのですか?どこか痛い所でも?」
マリアがオトメの様子を見て心配する。すると、
「マリアちゃ~~ん!帰ってきてくれたんだ~!私、捨てられたのかと...」
オトメが泣き止み、鼻をすすっている。
「私がオトメさんを捨てるわけがないじゃないですか!その...約束もしてますし...」
マリアは頬を赤らめる。
「あれ?水着は?私に見られるのが嫌で着替えちゃったの?!」
マリアは普段の服を着ていた。オトメはそれにショックを受けているようだ。
「違います。ちょっとフロントに相談に行っていたもので...さすがに水着姿だと恥ずかしいので...ちゃんと下に着ていますよ!」
マリアはワンピースを胸の上まで捲る。中から先程から着ていた水着が見える。マリアはちょっと恥ずかしそうだ。
「ホントだ~!やっぱり可愛い~~!」
オトメはかぶりつきで見ようとするが、ハッと気がついたように距離を取る。
「どうしたのですか?もう...飽きちゃったとか...」
マリアは少し、寂しそうな顔をする。
「ち、違うよ!あ、あんまりマリアちゃんが恥ずかしがることばかりしてると嫌われると思って...」
「...恥ずかしいけど...オトメさんなら嫌じゃありません...どちらかというと...うれしい...というか...」
マリアの顔がみるみる赤くなる。
「えっ!いいの?!マリアちゃん、見てもいいの?恥ずかしがってる顔も見てもいいの?私、マリアちゃんの恥ずかしがってる顔、大好き!」
「...はい...見てください...オトメさんなら...いいです...」
マリアは最高に恥ずかしそうな顔をした。
「うれしい!その顔、最高に可愛いよ!」
オトメはマリアを見つめるが、マリアは恥ずかしさのあまりギュッと目を瞑ってしまった。
「お楽しみのところ悪いのだが、例の件はどうだったのだ?」
グレースがプレイ中の二人に声を掛けた。
「あっ、やっぱりありました。ホテル専用のプライベートビーチがあるそうです。今日の午後いっぱい、貸し切りで予約してきました」
「えっ、貸し切ったのか?!どれだけお金かかるんだ?...」
「少し高かったですが、背に腹はかえられません。仕方ないでしょう...」
「師匠が高いって、どれだけなんだ...」
「というわけで、午後からは誰の目も届かない所で海水浴ができます。せっかくなので思いっきり楽しみましょう!」
「わ~~~い!ありがとう!マリアちゃん!!」
・・・
昼食の後、三人はホテルのプライベートビーチへと出かけた。
みんなで海に入ると、
「うわっ!ホントだ!水がしょっぱい!!」
オトメが顔をしかめる。
「波が気持ちいいですね。ゆらゆらといい感じに体を刺激します」
マリアは波の感触を楽しんでいる。
「そうだろう!私は少し沖まで泳いでくる!」
そう言うと、グレースはすごい速さで沖へと消えていった。
「すごい勢いですね、体力が持つのでしょうか?」
「グレースちゃんなら大丈夫だよ!ホント、どこでも修行だよね!」
「ふふっ!」
二人は思わず笑い合った。
その後も、波に揺られてみたり、沖に行ってみたり、海に潜ったり。
水を掛け合って遊んだりもした。
浜では城を作ったり、砂に埋まってみたり。
ホテルで休憩を取りつつ、三人は海水浴を心から満喫した。
そして、日が沈もうとしていた。
「綺麗だね。マリアちゃん...」
「はい。そうですね。とってもロマンチックです...」
オトメとマリアは並んで座り、夕日を見ていた。
「私は最後に日課のランニングをしてくる!砂浜で走るといい具合に負荷がかかるし、もってこいだ!」
そう言うと、グレースはどこかに走り去ってしまった。
「こんな時まで修行しなくていいのに...『花より団子』ならぬ『夕日より修行』だね!」
「ふふふ。そんなこと言ったら失礼ですよ!」
「マリアちゃんも笑ってるじゃない!」
二人はにっこりと微笑み合う。
「『好きな人と夕日を眺める』...でしたっけ...」
マリアがふとつぶやく。
「う、うん...ガイドブックに書いてあった...」
オトメは少し恥ずかしそうだ。
「確かに素敵ですね。その本では友達とという事でしたが、より関係が深い人ほど感慨が深くなる気がします...」
「マリアちゃん...」
「あの...もう少し近づいてもいいですか?...」
マリアが恥ずかしそうに言う。
「う、うん...」
マリアがオトメとの距離を詰める。
二人の肩が触れ合った。
「あっ...」
「・・・」
マリアは恥ずかしそうに俯いている。
今度はオトメがマリアに寄りかかった。
「・・・」
「・・・」
オトメが幸せそうに目を閉じている。マリアはその顔を愛おしそうに見つめる。
その時、夕日が綺麗に海を染め上げた。
「オトメさん!見てください!」
「わ~~~!!!」
二人の顔が歓喜に輝く。
「綺麗...」
「うん...」
そしてオトメの目がマリアの顔に移る。
「夕日に照らされたマリアちゃんも綺麗...」
瞬間、赤くなるマリア。しかし、オトメの顔を見返すと、
「オトメさんも綺麗ですよ!...来て良かった...」
「私も!」
二人はしばらく見つめ合った後、落ちていく夕日に目を戻すのだった。
一方、グレースは近くの岩の陰から、
「ちっ、ここまでお膳立てしてキスも無しか!」
...少し残念そうだった...
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