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Burst34. ニホンノ帝国への船路
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「うわぁ!でっかい船!」
オトメたちはニホンノ帝国への定期船が出る街、『ハンシャイ』までたどり着いていた。
「ニホンノ帝国へは海を越えて行くからな!このくらい大きな船じゃないと安全じゃないんだ」
グレースが説明する。
「私もこんな大きな船に乗るのは初めてです。少しわくわくしてきました」
「マリアちゃんも?!私もだよ!」
「ははは。はしゃぎ過ぎて船酔いするなよ!本当に辛いからな!」
「うん!少し恐いけどきっと大丈夫!だってマリアちゃんとグレースちゃんがいるから!」
「オトメさん...」
「ははは。船酔いは友達がいても関係ないけどな!まあ、その調子なら大丈夫そうだな!」
こうしてオトメたちはニホンノ帝国行きの船に乗ったのだった。
・・・
「ううっ、苦しい...吐きそう...」
「大丈夫?マリアちゃん?水、持ってこようか?」
マリアの背中をオトメがさすっていた。
「まさか、師匠が船酔いするとは...」
「申し訳ありません...」
気落ちした様子のマリア。
「仕方ないよ。どんなに完璧に見える人でも失敗することはあるよ」
「でも、せっかくの楽しい船旅を台無しにしてしまって...」
「しゃべらなくていいよ!辛いでしょ!...それにうれしいの!いつもマリアちゃんに助けられてばっかりだから、こうしてお世話することができて!」
「オトメさん...」
「そうだな!ずっとこの旅は師匠に世話になりっぱなしだった。今回くらいはお返しさせてくれ!」
「グレースさんも...うっ、もうダメ!」
そう言うとマリアはトイレに駆け込んでいった。
「大丈夫かな?マリアちゃん...」
「もっと楽な格好をさせた方がいいな。幸い個室を取ってある。多少だらしない格好でも大丈夫だろう」
「そうだね。ちょっとマリアちゃんの荷物を確認させてもらって...」
「おい、いいのか?」
「でも、マリアちゃんに自分で探す余裕はないよ。こんな時こそ役に立たなきゃ!」
「確かにそうだが...」
オトメはマリアの荷物の中を確認し始めた。
「やっぱり、この下着、可愛いなぁ~~!ふむふむ、レースだけど肝心なところは見えないようになってると...」
「おい、さっきから下着ばかり見てるけど、楽な服を探すんじゃないのか?」
「そ、そうだけど、せっかくのチャンスが...マリアちゃんの下着は全部知ってるけど、細かく見るのは初めてだし...」
「趣味でやってないか?一応、師匠にも報告しておくか...」
「じ、冗談に決まってるじゃない!ゆったりした服、ゆったりした服はと...」
「最初からそうしろ!」
「う~~ん。なかなか無いなぁ。体にぴったりした服が多い...」
「師匠はスタイルがいいからな!そういう服が似合うんだろう!」
「あっ!このミニスカート好きなんだ!ワンピースが多いけど、たまに着るこのスカートの裾がマリアちゃんの可愛い太ももとマッチして...」
オトメが愛おしそうに、スカートに頬をこすりつける。
「これも報告と...」
「だから冗談だってばぁ~!グレースちゃんの意地悪!」
「いや、お前、普通にやってるけど、これ、犯罪だからな...」
「あった!これは...就寝用のワンピか...でも向こうに着くまでの間だし、個室から出なければ問題ないよね!」
「まあ、そうだな」
「...私、思うんだけど...」
「なんだ?」
「や、やっぱり、し、下着は体を締め付けるから脱いだ方がいいんじゃないかな?」
「...だからお前の趣味の話は...」
「ぜ、絶対、その方がいいと思うの!ブラもショーツも外しちゃうべきだよ!どうせ服で見えないし。うん。それがいい!」
「自分を納得させてないか?」
「や、やっぱり、着替えは手伝わないとダメだよね!マリアちゃんは大変なんだから!」
「その大変さにつけこんで自分の欲望を叶えようとするダメな奴...」
「こ、これは私の願望じゃない!マリアちゃんの為、マリアちゃんの為...」
「私は付き合いきれないな。水を買ってくるからその間にやっといてくれ...言っとくが師匠の同意があった時だけだぞ!」
グレースがオトメを睨む。
「も、もちろんだよ!私だってマリアちゃんに嫌われたくないし...」
「まあ、オトメが大丈夫だと思うんなら、師匠も許してくれるだろ...まあ、道徳的にはどうかと思うがな...」
そう言うと、グレースは部屋を出て行った。
・・・
「どうだ、気分は?水を買ってきたぞ」
グレースがしばらく時間をつぶしてから水を買い、戻ってくると、ベッドの上にマリアが正座し、その下の床でオトメが土下座をしていた。
マリアは怒っているのか腕を組んでオトメを見下ろしている。
マリアはグレースに気づくと、恥ずかしそうに夜間着の胸の部分を隠した。
どうやら下着はつけていないらしい。
「どうしたんだ?オトメに無理やり下着を脱がされたか?」
グレースが聞くと、
「な、なんでそれを!」
マリアが頬を染め、体をもじもじさせる。
「む、無理やりじゃないよ!ちゃんと説明して脱がせてあげたんだよ!大事なところは見てないし...」
「じゃあ、何をそんなに怒ってるんだ?」
「だって、オトメさんったら私の下着を...」
そこまで言って、マリアは赤くなり俯いてしまう。
「なんとなく想像はできるが...」
グレースがそう言うと、マリアは更に赤くなる。
「べ、別に変なことは考えてないよ!ただ、汚れてるんなら洗ってあげようと思って...汗もかいてたみたいだし...」
「においまで嗅がなくてもいいじゃないですか!」
そう言ったマリアは自分の言ったことに気づいて、また、赤くなってしまう。
「だ、だって、前にオアシスで私の下着を洗った時...」
「私はいいんです!将来、毎日、オトメさんの下着を洗うんですから!」
「何でそうなるの...」
「とにかく、私に汚いところはないんです!お手洗いでも汚いものは出ないんですから!」
「分かってるよぉ~。マリアちゃんは全部、綺麗!下着も例外じゃない!」
「こ、この汚れは多分、洗濯の後、床に落ちたんです。私がこんなものを...」
「女の子だからこのくらいは汚れるでしょ。むしろ綺麗なくらいだよ。大体、私のと比べてもこんなに違うし...」
見るとベッドの上には二枚のショーツが、オトメも脱いでいるらしい。
「オトメさんのは可愛いからいいんです!においも素敵ですし...」
マリアが頬を染める。
「ギャ~~~!!いつの間に...」
オトメも真っ赤になる。
「おかえしです!とにかく私の下着は汚れていない!においもしない!いいですね!」
「分かったよぉ~~。どうして私だけ...」
「オトメさんの、とっても可愛かったですよ!」
マリアがにっこりと微笑んだ。
「ううぅ~~!」
「で、船酔いはどうなったんだ?」
グレースが二人のやり取りにあきれながら言う。
「あれ?そういえば...怒りのあまり忘れていました...なんか治ったみたいです」
「そうだよ!私はそれを狙って...」
「オトメさんは黙っていてください!」
「ううぅ~~!」
何か腑に落ちない顔のオトメを尻目にグレースはつぶやいた。
「こりゃ、将来はかかあ天下だな...」
その後、マリアがベッドのショーツを見て言う。
「じゃあ、ショーツはつけましょうか?やっぱり落ち着きません」
「うん!じゃあ...」
オトメがショーツをはくが、
「そ、それは私の!!」
マリアが大声をあげる。
そして、奥のグレースに気づくと真っ赤になってしまった。
「ゴメン。間違っちゃった!」
オトメは何事もないかのようにそう言うと、ショーツを脱いでマリアに差し出す。
「こ、これはオトメさんのはいた...」
マリアは受け取りながら、オトメの顔を見るが、にこやかに笑っているだけだ。
「・・・」
マリアはためらいがちにその下着に足を通すと、そっと持ち上げる。
はききった瞬間、マリアは目をそっと閉じた。その表情には恥ずかしさとうれしさが読み取れる。
「マリアちゃん、どうしたの?」
オトメが意味ありげに、聞いてくる。
「な、なんでもありません...」
マリアは目をそらしたが、その目はうっすらと潤んでいた。
「ふふふ」
オトメはその顔を見てうれしそうに微笑んだ。
(絶対、ワザとだな...)
グレースはそう思いながら、そっと反対側を向くのだった。
・・・
その後、船は順調に進み、予定通り二日でニホンノ帝国へたどり着いた。
「まもなく、船はニホンノ帝国の『コーベ』、『コーベ』に到着します。お客様は荷物の準備をし、お忘れ物のないように...」
船のアナウンスが聞こえる。テジナ王国やトナリノ王国ではなかったものだ。
「懐かしいな。この丁寧な挨拶。『オモテナシ』の心を感じる...いよいよニホンノ帝国だ!」
グレースの掛け声と共に、みんなで船を降りるのだった。
オトメたちはニホンノ帝国への定期船が出る街、『ハンシャイ』までたどり着いていた。
「ニホンノ帝国へは海を越えて行くからな!このくらい大きな船じゃないと安全じゃないんだ」
グレースが説明する。
「私もこんな大きな船に乗るのは初めてです。少しわくわくしてきました」
「マリアちゃんも?!私もだよ!」
「ははは。はしゃぎ過ぎて船酔いするなよ!本当に辛いからな!」
「うん!少し恐いけどきっと大丈夫!だってマリアちゃんとグレースちゃんがいるから!」
「オトメさん...」
「ははは。船酔いは友達がいても関係ないけどな!まあ、その調子なら大丈夫そうだな!」
こうしてオトメたちはニホンノ帝国行きの船に乗ったのだった。
・・・
「ううっ、苦しい...吐きそう...」
「大丈夫?マリアちゃん?水、持ってこようか?」
マリアの背中をオトメがさすっていた。
「まさか、師匠が船酔いするとは...」
「申し訳ありません...」
気落ちした様子のマリア。
「仕方ないよ。どんなに完璧に見える人でも失敗することはあるよ」
「でも、せっかくの楽しい船旅を台無しにしてしまって...」
「しゃべらなくていいよ!辛いでしょ!...それにうれしいの!いつもマリアちゃんに助けられてばっかりだから、こうしてお世話することができて!」
「オトメさん...」
「そうだな!ずっとこの旅は師匠に世話になりっぱなしだった。今回くらいはお返しさせてくれ!」
「グレースさんも...うっ、もうダメ!」
そう言うとマリアはトイレに駆け込んでいった。
「大丈夫かな?マリアちゃん...」
「もっと楽な格好をさせた方がいいな。幸い個室を取ってある。多少だらしない格好でも大丈夫だろう」
「そうだね。ちょっとマリアちゃんの荷物を確認させてもらって...」
「おい、いいのか?」
「でも、マリアちゃんに自分で探す余裕はないよ。こんな時こそ役に立たなきゃ!」
「確かにそうだが...」
オトメはマリアの荷物の中を確認し始めた。
「やっぱり、この下着、可愛いなぁ~~!ふむふむ、レースだけど肝心なところは見えないようになってると...」
「おい、さっきから下着ばかり見てるけど、楽な服を探すんじゃないのか?」
「そ、そうだけど、せっかくのチャンスが...マリアちゃんの下着は全部知ってるけど、細かく見るのは初めてだし...」
「趣味でやってないか?一応、師匠にも報告しておくか...」
「じ、冗談に決まってるじゃない!ゆったりした服、ゆったりした服はと...」
「最初からそうしろ!」
「う~~ん。なかなか無いなぁ。体にぴったりした服が多い...」
「師匠はスタイルがいいからな!そういう服が似合うんだろう!」
「あっ!このミニスカート好きなんだ!ワンピースが多いけど、たまに着るこのスカートの裾がマリアちゃんの可愛い太ももとマッチして...」
オトメが愛おしそうに、スカートに頬をこすりつける。
「これも報告と...」
「だから冗談だってばぁ~!グレースちゃんの意地悪!」
「いや、お前、普通にやってるけど、これ、犯罪だからな...」
「あった!これは...就寝用のワンピか...でも向こうに着くまでの間だし、個室から出なければ問題ないよね!」
「まあ、そうだな」
「...私、思うんだけど...」
「なんだ?」
「や、やっぱり、し、下着は体を締め付けるから脱いだ方がいいんじゃないかな?」
「...だからお前の趣味の話は...」
「ぜ、絶対、その方がいいと思うの!ブラもショーツも外しちゃうべきだよ!どうせ服で見えないし。うん。それがいい!」
「自分を納得させてないか?」
「や、やっぱり、着替えは手伝わないとダメだよね!マリアちゃんは大変なんだから!」
「その大変さにつけこんで自分の欲望を叶えようとするダメな奴...」
「こ、これは私の願望じゃない!マリアちゃんの為、マリアちゃんの為...」
「私は付き合いきれないな。水を買ってくるからその間にやっといてくれ...言っとくが師匠の同意があった時だけだぞ!」
グレースがオトメを睨む。
「も、もちろんだよ!私だってマリアちゃんに嫌われたくないし...」
「まあ、オトメが大丈夫だと思うんなら、師匠も許してくれるだろ...まあ、道徳的にはどうかと思うがな...」
そう言うと、グレースは部屋を出て行った。
・・・
「どうだ、気分は?水を買ってきたぞ」
グレースがしばらく時間をつぶしてから水を買い、戻ってくると、ベッドの上にマリアが正座し、その下の床でオトメが土下座をしていた。
マリアは怒っているのか腕を組んでオトメを見下ろしている。
マリアはグレースに気づくと、恥ずかしそうに夜間着の胸の部分を隠した。
どうやら下着はつけていないらしい。
「どうしたんだ?オトメに無理やり下着を脱がされたか?」
グレースが聞くと、
「な、なんでそれを!」
マリアが頬を染め、体をもじもじさせる。
「む、無理やりじゃないよ!ちゃんと説明して脱がせてあげたんだよ!大事なところは見てないし...」
「じゃあ、何をそんなに怒ってるんだ?」
「だって、オトメさんったら私の下着を...」
そこまで言って、マリアは赤くなり俯いてしまう。
「なんとなく想像はできるが...」
グレースがそう言うと、マリアは更に赤くなる。
「べ、別に変なことは考えてないよ!ただ、汚れてるんなら洗ってあげようと思って...汗もかいてたみたいだし...」
「においまで嗅がなくてもいいじゃないですか!」
そう言ったマリアは自分の言ったことに気づいて、また、赤くなってしまう。
「だ、だって、前にオアシスで私の下着を洗った時...」
「私はいいんです!将来、毎日、オトメさんの下着を洗うんですから!」
「何でそうなるの...」
「とにかく、私に汚いところはないんです!お手洗いでも汚いものは出ないんですから!」
「分かってるよぉ~。マリアちゃんは全部、綺麗!下着も例外じゃない!」
「こ、この汚れは多分、洗濯の後、床に落ちたんです。私がこんなものを...」
「女の子だからこのくらいは汚れるでしょ。むしろ綺麗なくらいだよ。大体、私のと比べてもこんなに違うし...」
見るとベッドの上には二枚のショーツが、オトメも脱いでいるらしい。
「オトメさんのは可愛いからいいんです!においも素敵ですし...」
マリアが頬を染める。
「ギャ~~~!!いつの間に...」
オトメも真っ赤になる。
「おかえしです!とにかく私の下着は汚れていない!においもしない!いいですね!」
「分かったよぉ~~。どうして私だけ...」
「オトメさんの、とっても可愛かったですよ!」
マリアがにっこりと微笑んだ。
「ううぅ~~!」
「で、船酔いはどうなったんだ?」
グレースが二人のやり取りにあきれながら言う。
「あれ?そういえば...怒りのあまり忘れていました...なんか治ったみたいです」
「そうだよ!私はそれを狙って...」
「オトメさんは黙っていてください!」
「ううぅ~~!」
何か腑に落ちない顔のオトメを尻目にグレースはつぶやいた。
「こりゃ、将来はかかあ天下だな...」
その後、マリアがベッドのショーツを見て言う。
「じゃあ、ショーツはつけましょうか?やっぱり落ち着きません」
「うん!じゃあ...」
オトメがショーツをはくが、
「そ、それは私の!!」
マリアが大声をあげる。
そして、奥のグレースに気づくと真っ赤になってしまった。
「ゴメン。間違っちゃった!」
オトメは何事もないかのようにそう言うと、ショーツを脱いでマリアに差し出す。
「こ、これはオトメさんのはいた...」
マリアは受け取りながら、オトメの顔を見るが、にこやかに笑っているだけだ。
「・・・」
マリアはためらいがちにその下着に足を通すと、そっと持ち上げる。
はききった瞬間、マリアは目をそっと閉じた。その表情には恥ずかしさとうれしさが読み取れる。
「マリアちゃん、どうしたの?」
オトメが意味ありげに、聞いてくる。
「な、なんでもありません...」
マリアは目をそらしたが、その目はうっすらと潤んでいた。
「ふふふ」
オトメはその顔を見てうれしそうに微笑んだ。
(絶対、ワザとだな...)
グレースはそう思いながら、そっと反対側を向くのだった。
・・・
その後、船は順調に進み、予定通り二日でニホンノ帝国へたどり着いた。
「まもなく、船はニホンノ帝国の『コーベ』、『コーベ』に到着します。お客様は荷物の準備をし、お忘れ物のないように...」
船のアナウンスが聞こえる。テジナ王国やトナリノ王国ではなかったものだ。
「懐かしいな。この丁寧な挨拶。『オモテナシ』の心を感じる...いよいよニホンノ帝国だ!」
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