45 / 55
Panic 45. 異世界の監視員
しおりを挟む
「マコリン!今夜は...」
「うん...」
今は学校からの帰り道。
コドランの上で、ポワンとマコリンが会話をしている。
どうやら、寝る前のプレイの相談のようだ。
あれから二人は夜になると、いろいろなことを試していた。
今までしたことのなかったキスもたくさんしたし、上のお口だけでなく、下のお口同士のキスも楽しんだ。
また、上のお口と下のお口のキスは、大のお気に入りである。
(い、入れちゃっていいのかな...)
中から刺激してあげたい衝動に駆られたこともある。
最初はためらっていたが、結局、二人ともしてしまった。
一度すると、相手が喜んでくれるので、どんどん大胆になっていった。
(私、もう処女じゃないかも!!)
しかし、二人とも悔いはなかった。
お互い、初めてはポワン(マコリン)だと決めていたからだ。
他には、特に変わったこともない。
学校で休憩時間に、トイレで下着のにおいを嗅ぎ合ったり、
『あん!マコリンのにおい、最高!!』
風呂に一緒に入って、胸のスポンジでお互いを洗い合ったり、
『んん...ポワン、とっても気持ちいいわよ!...今度は...ここを...』
普通の生活を送っていた。
また、たまに黒い渦が出現して、異世界へと飛ばされたりするが、その度に、二人は何かと理由をつけては、エッチなことをしていた。
ただ、夢で見た少女が現れる気配はなく、普通にポワンのゲートで元の世界に戻ってくるだけだった。
そして、休日で、マコリンの予定がない時には、異世界へと行って、女の子同士で子供を作る方法を探している。
残念ながら今のところ収穫はないが、焦るマコリンに対し、ポワンは気楽なもので、『いつか見つかるよ!』と楽観的な態度を崩さなかった。
話は戻り、今夜のことを話している二人。
「し、下着のにおいを嗅ぎ合ってから、あそこのにおいを...」
「そうね!最近、してないし、そろそろ...」
ポワンの提案に、マコリンの顔がポッと赤くなる。
においの嗅ぎ合いはお気に入りのプレイだ。3日に1回はしている。
「だからお風呂はその後だよ!...それと...下着は上も下も両方...」
ポワンが頬を染めながらも、念を押す。
「...うん...いいわよ!」
マコリンは赤い顔でうなずいた。
その時だった。
「あれ?」
ポワンが何かに気づく。
「どうしたの?あっ!」
二人の目の前に黒い渦が現れる。
「どうする?入る?」
迷うマコリンだったが、渦の中から人が出てきた。
「止まって!コドラン!」
<ピィィ~~~~~!>
コドランがその場でホバリングを始めた。
そこから現れたのは...
「お前!異世界の人間だな!」
厳しい声でそう言ったのは、大人の女性だった。
20代半ばくらいだろうか?
目つきが鋭いので、近寄りがたい雰囲気があるが、よく見ると、普通に可愛らしい顔をしている。
髪はボブカットで真っ赤だ。
標準的な身長で、体つきも普通。
首から下は、銀色のピッタリとしたボディースーツに被われている。
胸が大きいと目のやり場に困っただろうが、幸い、いい具合の膨らみで、女性らしさを醸し出していた。
その女性は空中に浮きながら、鋭い目でポワンを睨んでいる。
「マコリン...怖い...」
ポワンは本能的にマコリンの陰に隠れた。
「なに?あなたは?」
マコリンがポワンをかばいながら、女性の素性を聞く。すると、
「私はジュン!異世界の監視員をしている!」
女性はそう名乗った。
「監視員?」
マコリンが首を傾げると、
「私の世界は他の異世界に比べ、とても文明が発達している。どのくらい発達しているかというと...」
「女の子同士で子供が作れるとか?」
ジュンが説明を始めたが、その途中でマコリンが割り込む。
「・・・」
ジュンが唖然としていると、
「ねぇ!教えて!!女の子同士で子供を作るにはどうしたらいいの?!」
マコリンはジュンに詰め寄る。すると、
「そ、そんなことはどうでもいい!!私が言いたいのは...」
「女の子同士で子供を作る方法だよね?!」
マコリンを突き放したジュンに、今度はポワンが迫る。
「ええい!!そうではない!!...私の世界は異世界を自由に移動できるだけの文明を持っているのだ!!」
このままでは埒が明かないと思ったジュンは、力業で話を進める。
「異世界を自由に?ポワンと一緒だ!...それでこの世界に遊びに来たの?」
ポワンが目を輝かせて尋ねると、
「そんなわけあるか!!私は『監視員』だと言っただろう!!」
ジュンはポワンを叱りつける。
「監視員?」
今度はポワンが首を傾げると、
「私の世界は他の異世界に比べ...」
一度、聞いたような話を始めたジュンだったが、
「それはもう言った!!」
勝手に自分でツッコんでいる。
「「・・・」」
マコリンとポワンの冷たい目に、
「ゴホン!」
ジュンは一つ、咳払いをすると、頬を染めつつも、ごまかすように説明を再開する。
「私は監視員。異世界間の秩序を保つのが仕事...」
その内容に、
「じゃあ、勝手にこんなとこ来ちゃダメじゃない!!」
マコリンが怒る。
「そ、そうだな!お前の言うことはもっともだ!それでは...」
帰ろうとしたジュンだったが、
「ちっが~~~~~~~~う!!」
振り返ると、大きな声で叫んだ。
「うるさい人だな~~~!」
ポワンが迷惑そうに、耳に指を突っ込んでいると、
「秩序を乱しているのはお前だ、ポワン!仲間とともに元の世界に帰れ!」
ジュンは居丈高な態度で命令する。それに対し、
「イヤ!!ポワンはマコリンと結婚するの!!」
ポワンは負けじと大きな声で反論した。
「もう!ポワンったら...」
恥ずかしそうに頬を染めるマコリン。
「け、結婚?!...そ、それは野暮なことを聞いた...」
その様子を見て、気まずそうにしているジュン。すると、
「じゃあ、私たちはこれで...」
マコリンはそう言って、コドランの背中を叩く。
<ピィィ~~~~~!>
コドランが再び、はばたきだした。
「ちょっと待て!」
ジュンが止めるが、
「私たちは忙しいの!」
マコリンは振り向こうともしない。
そのまま飛んでいった...と思いきや、
「待てと言っているだろう!!」
目の前にいきなりジュンが現れる。しかし、
「...そのまま行って!」
マコリンの言葉に、
<キ~~~~~~!!>
コドランは甲高い声を出すと、更に加速する。
<ドン!>
「わぁぁ~~~~~!!」
突き飛ばされていくジュン。
「覚えてろよ~~~~!!その気になれば実力行使も認められてるんだからな~~~~!!」
飛ばされながらも、ハッキリ聞こえる声で、捨て台詞を言うジュンだったが、
「なんか、変な人に出会っちゃったわね!ポワンもああいう人には気をつけるのよ!」
マコリンは平然とポワンに注意をしている。
「分かった!ポワン、気をつける!コドランもね!」
<ピ~~~~~!>
ポワンとコドランはそう答えると、マコリンの家、目指して飛んでいくのだった。
「うん...」
今は学校からの帰り道。
コドランの上で、ポワンとマコリンが会話をしている。
どうやら、寝る前のプレイの相談のようだ。
あれから二人は夜になると、いろいろなことを試していた。
今までしたことのなかったキスもたくさんしたし、上のお口だけでなく、下のお口同士のキスも楽しんだ。
また、上のお口と下のお口のキスは、大のお気に入りである。
(い、入れちゃっていいのかな...)
中から刺激してあげたい衝動に駆られたこともある。
最初はためらっていたが、結局、二人ともしてしまった。
一度すると、相手が喜んでくれるので、どんどん大胆になっていった。
(私、もう処女じゃないかも!!)
しかし、二人とも悔いはなかった。
お互い、初めてはポワン(マコリン)だと決めていたからだ。
他には、特に変わったこともない。
学校で休憩時間に、トイレで下着のにおいを嗅ぎ合ったり、
『あん!マコリンのにおい、最高!!』
風呂に一緒に入って、胸のスポンジでお互いを洗い合ったり、
『んん...ポワン、とっても気持ちいいわよ!...今度は...ここを...』
普通の生活を送っていた。
また、たまに黒い渦が出現して、異世界へと飛ばされたりするが、その度に、二人は何かと理由をつけては、エッチなことをしていた。
ただ、夢で見た少女が現れる気配はなく、普通にポワンのゲートで元の世界に戻ってくるだけだった。
そして、休日で、マコリンの予定がない時には、異世界へと行って、女の子同士で子供を作る方法を探している。
残念ながら今のところ収穫はないが、焦るマコリンに対し、ポワンは気楽なもので、『いつか見つかるよ!』と楽観的な態度を崩さなかった。
話は戻り、今夜のことを話している二人。
「し、下着のにおいを嗅ぎ合ってから、あそこのにおいを...」
「そうね!最近、してないし、そろそろ...」
ポワンの提案に、マコリンの顔がポッと赤くなる。
においの嗅ぎ合いはお気に入りのプレイだ。3日に1回はしている。
「だからお風呂はその後だよ!...それと...下着は上も下も両方...」
ポワンが頬を染めながらも、念を押す。
「...うん...いいわよ!」
マコリンは赤い顔でうなずいた。
その時だった。
「あれ?」
ポワンが何かに気づく。
「どうしたの?あっ!」
二人の目の前に黒い渦が現れる。
「どうする?入る?」
迷うマコリンだったが、渦の中から人が出てきた。
「止まって!コドラン!」
<ピィィ~~~~~!>
コドランがその場でホバリングを始めた。
そこから現れたのは...
「お前!異世界の人間だな!」
厳しい声でそう言ったのは、大人の女性だった。
20代半ばくらいだろうか?
目つきが鋭いので、近寄りがたい雰囲気があるが、よく見ると、普通に可愛らしい顔をしている。
髪はボブカットで真っ赤だ。
標準的な身長で、体つきも普通。
首から下は、銀色のピッタリとしたボディースーツに被われている。
胸が大きいと目のやり場に困っただろうが、幸い、いい具合の膨らみで、女性らしさを醸し出していた。
その女性は空中に浮きながら、鋭い目でポワンを睨んでいる。
「マコリン...怖い...」
ポワンは本能的にマコリンの陰に隠れた。
「なに?あなたは?」
マコリンがポワンをかばいながら、女性の素性を聞く。すると、
「私はジュン!異世界の監視員をしている!」
女性はそう名乗った。
「監視員?」
マコリンが首を傾げると、
「私の世界は他の異世界に比べ、とても文明が発達している。どのくらい発達しているかというと...」
「女の子同士で子供が作れるとか?」
ジュンが説明を始めたが、その途中でマコリンが割り込む。
「・・・」
ジュンが唖然としていると、
「ねぇ!教えて!!女の子同士で子供を作るにはどうしたらいいの?!」
マコリンはジュンに詰め寄る。すると、
「そ、そんなことはどうでもいい!!私が言いたいのは...」
「女の子同士で子供を作る方法だよね?!」
マコリンを突き放したジュンに、今度はポワンが迫る。
「ええい!!そうではない!!...私の世界は異世界を自由に移動できるだけの文明を持っているのだ!!」
このままでは埒が明かないと思ったジュンは、力業で話を進める。
「異世界を自由に?ポワンと一緒だ!...それでこの世界に遊びに来たの?」
ポワンが目を輝かせて尋ねると、
「そんなわけあるか!!私は『監視員』だと言っただろう!!」
ジュンはポワンを叱りつける。
「監視員?」
今度はポワンが首を傾げると、
「私の世界は他の異世界に比べ...」
一度、聞いたような話を始めたジュンだったが、
「それはもう言った!!」
勝手に自分でツッコんでいる。
「「・・・」」
マコリンとポワンの冷たい目に、
「ゴホン!」
ジュンは一つ、咳払いをすると、頬を染めつつも、ごまかすように説明を再開する。
「私は監視員。異世界間の秩序を保つのが仕事...」
その内容に、
「じゃあ、勝手にこんなとこ来ちゃダメじゃない!!」
マコリンが怒る。
「そ、そうだな!お前の言うことはもっともだ!それでは...」
帰ろうとしたジュンだったが、
「ちっが~~~~~~~~う!!」
振り返ると、大きな声で叫んだ。
「うるさい人だな~~~!」
ポワンが迷惑そうに、耳に指を突っ込んでいると、
「秩序を乱しているのはお前だ、ポワン!仲間とともに元の世界に帰れ!」
ジュンは居丈高な態度で命令する。それに対し、
「イヤ!!ポワンはマコリンと結婚するの!!」
ポワンは負けじと大きな声で反論した。
「もう!ポワンったら...」
恥ずかしそうに頬を染めるマコリン。
「け、結婚?!...そ、それは野暮なことを聞いた...」
その様子を見て、気まずそうにしているジュン。すると、
「じゃあ、私たちはこれで...」
マコリンはそう言って、コドランの背中を叩く。
<ピィィ~~~~~!>
コドランが再び、はばたきだした。
「ちょっと待て!」
ジュンが止めるが、
「私たちは忙しいの!」
マコリンは振り向こうともしない。
そのまま飛んでいった...と思いきや、
「待てと言っているだろう!!」
目の前にいきなりジュンが現れる。しかし、
「...そのまま行って!」
マコリンの言葉に、
<キ~~~~~~!!>
コドランは甲高い声を出すと、更に加速する。
<ドン!>
「わぁぁ~~~~~!!」
突き飛ばされていくジュン。
「覚えてろよ~~~~!!その気になれば実力行使も認められてるんだからな~~~~!!」
飛ばされながらも、ハッキリ聞こえる声で、捨て台詞を言うジュンだったが、
「なんか、変な人に出会っちゃったわね!ポワンもああいう人には気をつけるのよ!」
マコリンは平然とポワンに注意をしている。
「分かった!ポワン、気をつける!コドランもね!」
<ピ~~~~~!>
ポワンとコドランはそう答えると、マコリンの家、目指して飛んでいくのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる