マコリン☆パニック!

世々良木夜風

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Panic 55. ジュンの置き土産

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風呂でさっぱりし、下着も替え、部屋に戻ってきた二人。すると、
「あれ?手紙があるよ!」
ポワンが机の上の紙切れに気づいた。
「あら?何かしら?」
マコリンが手に取ると、ポワンも覗き込む。
それは次の言葉で始まっていた。

===
マコリンとポワンへ

ジュンだ。手紙を置いておく。
少し用事があったのだが、取り込み中みたいだったのでな...
===

「っていつ来たの?!してる最中?!それともお風呂の間?!」
マコリンは真っ赤な顔で叫ぶが、当然、誰も答えてくれない。

===
今回は迷惑をかけた。
そのお詫びと言ってはなんだが、いいものをお前たちにやろう!
===

「いいものだって!!お菓子かなぁ?」
ポワンがそれを見て、目を輝かせる。
「そんなわけないでしょ!」
ポワンをたしなめたマコリンは、手紙の下に置かれていた封筒を見る。
(随分、薄いわね...何かしら?)
マコリンは中身の見当がつかない。
仕方がないので、手紙の続きを読む。

===
お前たちは子供が欲しいと言っていたな!
===

「えっ?!もしかして!!」
マコリンは急いで封筒を開けてみる。
中には錠剤が入っていた。
「なにこれ?」
ポワンは首を傾げているが、
「薬かしら...これを使えば、女同士で子供が作れる?」
マコリンはそう口にすると、再び、手紙に目を向ける。

===
一緒に封筒を置いておく。
中には薬が入っている。
これを飲めば、数時間だけだが、『女の人だけの国』の住人と同じ体質になれる。
===

「えっ?!...ということは...」
マコリンの予想は的中した。

===
その世界は文字通り、女性しかしない。
彼女たちは、特殊な体質をしており、ある一定の儀式を行うことで子供を作ることができる。
その儀式とは...
===

「講習の内容と同じだね!」
ポワンが言う。
手紙には、『女の人だけの国』で受けた講習と、全く同じことが記述されていた。

===
他にも子供を作る方法はあるのだが、お前たちは...その...し、下着やあそこのにおいが好きらしいから...
===

手紙にもかかわらず、どもって、言いにくそうに書いてあった。
「べ、べ、別にそんなことは!」
それを読んで真っ赤になるマコリン。
対して、ポワンは、
「ポワンは『あの方法がいいな』って思ってたの!!...マコリンは...イヤ?」
一瞬、喜ぶが、その後、マコリンの顔色を窺う。
「わ、私も...嫌いじゃ...」
マコリンが恥ずかしそうに答えると、
「やった!結婚したら毎日しようね!!」
ポワンは大喜びだ。
「でもこれで足りるかしら?」
錠剤は10個ほどしかない。
期待値としては一人、子供ができるが、子供ができない確率も35%ある。
「大丈夫だよ!」
自信満々のポワンにマコリンが聞く。
「そういえば、子供を作る方法を探していた時も、妙に楽観的だったわね!...何か知ってるの?」
するとポワンは、
「えっとね...多分あの子は...」
何か言おうとしたが、
「...内緒!」
それ以上、教えてくれなかった。
「まあ、いいわ!」
そう答えたマコリンは、また手紙を読む。

===
最後に忠告だが、あまり、やりすぎないようにな!誰が見てるか分からないぞ!

では、もう会うこともないだろう。
幸せに...

ジュン
===

手紙はそんなふうに結んであった。
「ジュンにもう会えないの?」
悲しそうなポワン。
「そうみたいね...また会いに来ればいいのに...相変わらず堅いわね!」
マコリンはそう言いながらも、沈んだ顔をしている。

しばらくの沈黙の後、
「でも、『見てる』って誰が?」
マコリンがふと、口にした言葉に、
「まさか!!」
ポワンは、辺りをキョロキョロと見回しだすのだった。

☆彡彡彡

「ふふふ!ママたち、良かったね!」
窓の外から部屋の中を覗いているのは、白いワンピースの女の子。
その顔は喜色に満ちている。

「でも、ママたち、いつもここ触ってる...なんでかな...」
そうつぶやいた少女はワンピースをめくると、下着の中に手を突っ込んだ。
「っ!!なに?!この感じ...ちょっと...くすぐったい...でも...触ってると...」

しばらく、軽く指を動かしていた少女だったが、
「ん!...ん!...」
やがて、声が漏れだす。
「あん!マポリン、変な気持ちになっちゃう!!」
子供に悪い影響を与えている、いけないママたちなのだった...
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