55 / 55
Panic 55. ジュンの置き土産
しおりを挟む
風呂でさっぱりし、下着も替え、部屋に戻ってきた二人。すると、
「あれ?手紙があるよ!」
ポワンが机の上の紙切れに気づいた。
「あら?何かしら?」
マコリンが手に取ると、ポワンも覗き込む。
それは次の言葉で始まっていた。
===
マコリンとポワンへ
ジュンだ。手紙を置いておく。
少し用事があったのだが、取り込み中みたいだったのでな...
===
「っていつ来たの?!してる最中?!それともお風呂の間?!」
マコリンは真っ赤な顔で叫ぶが、当然、誰も答えてくれない。
===
今回は迷惑をかけた。
そのお詫びと言ってはなんだが、いいものをお前たちにやろう!
===
「いいものだって!!お菓子かなぁ?」
ポワンがそれを見て、目を輝かせる。
「そんなわけないでしょ!」
ポワンをたしなめたマコリンは、手紙の下に置かれていた封筒を見る。
(随分、薄いわね...何かしら?)
マコリンは中身の見当がつかない。
仕方がないので、手紙の続きを読む。
===
お前たちは子供が欲しいと言っていたな!
===
「えっ?!もしかして!!」
マコリンは急いで封筒を開けてみる。
中には錠剤が入っていた。
「なにこれ?」
ポワンは首を傾げているが、
「薬かしら...これを使えば、女同士で子供が作れる?」
マコリンはそう口にすると、再び、手紙に目を向ける。
===
一緒に封筒を置いておく。
中には薬が入っている。
これを飲めば、数時間だけだが、『女の人だけの国』の住人と同じ体質になれる。
===
「えっ?!...ということは...」
マコリンの予想は的中した。
===
その世界は文字通り、女性しかしない。
彼女たちは、特殊な体質をしており、ある一定の儀式を行うことで子供を作ることができる。
その儀式とは...
===
「講習の内容と同じだね!」
ポワンが言う。
手紙には、『女の人だけの国』で受けた講習と、全く同じことが記述されていた。
===
他にも子供を作る方法はあるのだが、お前たちは...その...し、下着やあそこのにおいが好きらしいから...
===
手紙にもかかわらず、どもって、言いにくそうに書いてあった。
「べ、べ、別にそんなことは!」
それを読んで真っ赤になるマコリン。
対して、ポワンは、
「ポワンは『あの方法がいいな』って思ってたの!!...マコリンは...イヤ?」
一瞬、喜ぶが、その後、マコリンの顔色を窺う。
「わ、私も...嫌いじゃ...」
マコリンが恥ずかしそうに答えると、
「やった!結婚したら毎日しようね!!」
ポワンは大喜びだ。
「でもこれで足りるかしら?」
錠剤は10個ほどしかない。
期待値としては一人、子供ができるが、子供ができない確率も35%ある。
「大丈夫だよ!」
自信満々のポワンにマコリンが聞く。
「そういえば、子供を作る方法を探していた時も、妙に楽観的だったわね!...何か知ってるの?」
するとポワンは、
「えっとね...多分あの子は...」
何か言おうとしたが、
「...内緒!」
それ以上、教えてくれなかった。
「まあ、いいわ!」
そう答えたマコリンは、また手紙を読む。
===
最後に忠告だが、あまり、やりすぎないようにな!誰が見てるか分からないぞ!
では、もう会うこともないだろう。
幸せに...
ジュン
===
手紙はそんなふうに結んであった。
「ジュンにもう会えないの?」
悲しそうなポワン。
「そうみたいね...また会いに来ればいいのに...相変わらず堅いわね!」
マコリンはそう言いながらも、沈んだ顔をしている。
しばらくの沈黙の後、
「でも、『見てる』って誰が?」
マコリンがふと、口にした言葉に、
「まさか!!」
ポワンは、辺りをキョロキョロと見回しだすのだった。
☆彡彡彡
「ふふふ!ママたち、良かったね!」
窓の外から部屋の中を覗いているのは、白いワンピースの女の子。
その顔は喜色に満ちている。
「でも、ママたち、いつもここ触ってる...なんでかな...」
そうつぶやいた少女はワンピースをめくると、下着の中に手を突っ込んだ。
「っ!!なに?!この感じ...ちょっと...くすぐったい...でも...触ってると...」
しばらく、軽く指を動かしていた少女だったが、
「ん!...ん!...」
やがて、声が漏れだす。
「あん!マポリン、変な気持ちになっちゃう!!」
子供に悪い影響を与えている、いけないママたちなのだった...
「あれ?手紙があるよ!」
ポワンが机の上の紙切れに気づいた。
「あら?何かしら?」
マコリンが手に取ると、ポワンも覗き込む。
それは次の言葉で始まっていた。
===
マコリンとポワンへ
ジュンだ。手紙を置いておく。
少し用事があったのだが、取り込み中みたいだったのでな...
===
「っていつ来たの?!してる最中?!それともお風呂の間?!」
マコリンは真っ赤な顔で叫ぶが、当然、誰も答えてくれない。
===
今回は迷惑をかけた。
そのお詫びと言ってはなんだが、いいものをお前たちにやろう!
===
「いいものだって!!お菓子かなぁ?」
ポワンがそれを見て、目を輝かせる。
「そんなわけないでしょ!」
ポワンをたしなめたマコリンは、手紙の下に置かれていた封筒を見る。
(随分、薄いわね...何かしら?)
マコリンは中身の見当がつかない。
仕方がないので、手紙の続きを読む。
===
お前たちは子供が欲しいと言っていたな!
===
「えっ?!もしかして!!」
マコリンは急いで封筒を開けてみる。
中には錠剤が入っていた。
「なにこれ?」
ポワンは首を傾げているが、
「薬かしら...これを使えば、女同士で子供が作れる?」
マコリンはそう口にすると、再び、手紙に目を向ける。
===
一緒に封筒を置いておく。
中には薬が入っている。
これを飲めば、数時間だけだが、『女の人だけの国』の住人と同じ体質になれる。
===
「えっ?!...ということは...」
マコリンの予想は的中した。
===
その世界は文字通り、女性しかしない。
彼女たちは、特殊な体質をしており、ある一定の儀式を行うことで子供を作ることができる。
その儀式とは...
===
「講習の内容と同じだね!」
ポワンが言う。
手紙には、『女の人だけの国』で受けた講習と、全く同じことが記述されていた。
===
他にも子供を作る方法はあるのだが、お前たちは...その...し、下着やあそこのにおいが好きらしいから...
===
手紙にもかかわらず、どもって、言いにくそうに書いてあった。
「べ、べ、別にそんなことは!」
それを読んで真っ赤になるマコリン。
対して、ポワンは、
「ポワンは『あの方法がいいな』って思ってたの!!...マコリンは...イヤ?」
一瞬、喜ぶが、その後、マコリンの顔色を窺う。
「わ、私も...嫌いじゃ...」
マコリンが恥ずかしそうに答えると、
「やった!結婚したら毎日しようね!!」
ポワンは大喜びだ。
「でもこれで足りるかしら?」
錠剤は10個ほどしかない。
期待値としては一人、子供ができるが、子供ができない確率も35%ある。
「大丈夫だよ!」
自信満々のポワンにマコリンが聞く。
「そういえば、子供を作る方法を探していた時も、妙に楽観的だったわね!...何か知ってるの?」
するとポワンは、
「えっとね...多分あの子は...」
何か言おうとしたが、
「...内緒!」
それ以上、教えてくれなかった。
「まあ、いいわ!」
そう答えたマコリンは、また手紙を読む。
===
最後に忠告だが、あまり、やりすぎないようにな!誰が見てるか分からないぞ!
では、もう会うこともないだろう。
幸せに...
ジュン
===
手紙はそんなふうに結んであった。
「ジュンにもう会えないの?」
悲しそうなポワン。
「そうみたいね...また会いに来ればいいのに...相変わらず堅いわね!」
マコリンはそう言いながらも、沈んだ顔をしている。
しばらくの沈黙の後、
「でも、『見てる』って誰が?」
マコリンがふと、口にした言葉に、
「まさか!!」
ポワンは、辺りをキョロキョロと見回しだすのだった。
☆彡彡彡
「ふふふ!ママたち、良かったね!」
窓の外から部屋の中を覗いているのは、白いワンピースの女の子。
その顔は喜色に満ちている。
「でも、ママたち、いつもここ触ってる...なんでかな...」
そうつぶやいた少女はワンピースをめくると、下着の中に手を突っ込んだ。
「っ!!なに?!この感じ...ちょっと...くすぐったい...でも...触ってると...」
しばらく、軽く指を動かしていた少女だったが、
「ん!...ん!...」
やがて、声が漏れだす。
「あん!マポリン、変な気持ちになっちゃう!!」
子供に悪い影響を与えている、いけないママたちなのだった...
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる