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Secret30. ひかるとすみれの過去(バイト面接)
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●登場人物
・輝・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。超絶美少女。お店の名前は『Magical Fairy』というらしい。
・紫野菫(すみれ):魔法少女グッズを買うためバイトを探している。ひかるのお店に目をつけたようだが...
---
・小松春桜子(さくら):元気が取り柄の14才!今回は聞き役に回った。
●前回のお話
私、紫野菫!先日、何気なく繁華街を歩いていたら、新しい魔法少女のお店を見つけたの!
入ってみたら、店長さんが美人でビックリ!同じ人間なのにこうも違うのかと思ったわ。
それに、扱っている魔法少女グッズが豊富で、しかもここにしかないレアグッズもたくさん!!
欲しいものが多すぎて、お小遣いが足りないわ。
こうなったらここでバイトして、買いまくってやるんだから~~~!!
「あなたはどうしてここで働きたいと思ったのかしら?」
「はい!魔法少女が大好きで、セリシール様の魅力を世界に広めたいという、お店の経営方針に感銘したからです!」
ひかるの店では、超絶美少女と紫髪の少女が面接をしていた。
ひかるはなぜか、伊達メガネをかけている。
すみれは一瞬「面接だから、メガネかい!」と言いそうになったが、すんでのところで飲み込んだ。
状況的に今、つっこむのはまずいだろう。しかし、今後、自分の才能が開花する予感がしていたのは事実だった。
「なかなかよろしいですわね。では、シフトはどのくらいの頻度で入りたいと考えていますの?」
「フルで入りたいと思います。学校の放課後と、それと休日は一日入っても構いません」
「休みはいらないのですか?」
「はい!セリシール様に囲まれていられるこの場所が最も幸せな場所です。休みなど考えられません!」
「給与は現金と現物支給がございますが、どのくらいの割合がご希望でしょうか?」
「100%、現物支給でお願いします!」
「現金はいらないと?」
「はい!すべて魔法少女グッズに使いますので、わざわざお金に変える必要はありません!」
ひかるは考えていた。
(おそろしいほど、理想通りの人物ですわ。セリシール様への愛!シフト!給与の支給方法!どれをとっても当店の現状にベストマッチしております)
次いで、履歴書に目を落とす。
(中学二年生というのが問題ですが、親御さんの許可証も持って来ましたし、私と同じ年というのも友達みたいで悪くありませんわね)
そして、さりげなく容姿を観察する。
(あまり、かわいい着こなしとかは苦手そうですわね。魔法少女のコスプレをして働いていただく予定ですが、どういたしましょうか?)
「一応、接客は魔法少女のコスプレでしていただきたいと思っているのですが、抵抗は...」
「全く、ありません!!むしろ『いただきます』です!!」
...食い気味で肯定された。
「でも、あの...その...私がコスプレして変じゃないでしょうか...」
本人は基本的には乗り気だが、容姿にコンプレックスを持っているようだった。
「ええ、大丈夫だと思いますよ。私も決して似合うわけではありませんし、あくまで魔法少女への愛を表現するための手法ですわ」
「...分かりました...あの...着てみて変だったら言ってくださいね...」
「自分に自信がおありにならないように感じますけど、コスプレで大事なのは、似合うかどうかよりも、堂々としているかですわ!」
ひかるは力強く励ます。
「胸を張っていれば全然、変には見えない...はずですわ」
「言い切れないんですね...」
「そ、そんなことは...大丈夫!...大丈夫!...自分に暗示をかけるのですわ!」
「自分に暗示をかけているんですね...いや...別にいいんですけど...」
すみれは徐々にツッコミの蛇口を開けていっている。まだ、全開にはほど遠いが、いずれその日も来るだろう。
「大丈夫です。最悪、デザイン直しますから!」
「正直な方ですね。まあ、恥をかくよりは私もその方がうれしいですけど...」
「で、では、サイズを測定してみましょう」
サイズの測定を終え、売り場に戻ってきた二人。
「では、少し接客のロールプレイングをしてみましょう」
ひかるが接客の説明を始める。
「まずはレジの使い方ですわね。レジは魔道具ですので、スキャンするときに魔力を流してもらえれば...」
「魔道具?...魔力?」
「いやだ、冗談ですわよ。ほほほ」
そういうとひかるはそっとレジの横に刻まれた魔法陣に魔力を流す。するとレジが起動した。
ひかるは近くの商品をスキャンしてみる。きちんと値段が表示される。
「うん。大丈夫ですわ。レジが動かない時には私に声をかけてくださいね」
普通にスイッチを入れればいいと思うのだが、そう簡単ではないらしい。
「ちょっとこの商品をスキャンしてみてください」
すみれは言われた通りにする。普通にスキャンできるようだ。
「では、まずはあいさつから...」
あいさつ。レジでの接客。売り場での対応。そこまで教わった後で、ひかるがお客様役で、一通りの流れを実践してみた。
「なかなか、筋が良いですわね。中学生とは思えませんわ。特に商品に対する愛がすばらしいです。お客様にもきっと伝わるはずです」
売り場での商品の説明。レジでの商品の扱い等は、多少不慣れなところはあるとは言え、丁寧なものだった。
「では、採用を決定したいと思います」
「あ、ありがとうございます!私、頑張ります!!」
「ちなみにいつから入れますか?」
「明日の放課後からでも入りたいのですが...」
「明日ですか...急ですわね。制服が間に合うかどうか...」
「いえ、あくまで私の希望です。遅くなっても構いません」
「いいえ、大丈夫ですわ。私も早くあなたと一緒に働きたいと思っておりますの。では、明日、学校が終わったら来てください」
「はい!ありがとうございます!」
こうしてすみれはひかるのお店で働くことになったのだった。
・・・
「へぇ、すみれちゃん、即決だったんだね」
さくらが感心したように言う。
「そうですわね。最初は中学生ということもあって心配だったのですが、飲み込みが本当に早くて...」
「そう言われると、照れるわね」
すみれが本当に照れくさそうな顔をする。
「褒められ慣れてないもんね!」
さくらが余計なことを言うと、
「あんたたちのせいでしょうが!!」
「「おぉ~!」」
今ではすばらしいツッコミをするようになったものだ。
・輝・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。超絶美少女。お店の名前は『Magical Fairy』というらしい。
・紫野菫(すみれ):魔法少女グッズを買うためバイトを探している。ひかるのお店に目をつけたようだが...
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・小松春桜子(さくら):元気が取り柄の14才!今回は聞き役に回った。
●前回のお話
私、紫野菫!先日、何気なく繁華街を歩いていたら、新しい魔法少女のお店を見つけたの!
入ってみたら、店長さんが美人でビックリ!同じ人間なのにこうも違うのかと思ったわ。
それに、扱っている魔法少女グッズが豊富で、しかもここにしかないレアグッズもたくさん!!
欲しいものが多すぎて、お小遣いが足りないわ。
こうなったらここでバイトして、買いまくってやるんだから~~~!!
「あなたはどうしてここで働きたいと思ったのかしら?」
「はい!魔法少女が大好きで、セリシール様の魅力を世界に広めたいという、お店の経営方針に感銘したからです!」
ひかるの店では、超絶美少女と紫髪の少女が面接をしていた。
ひかるはなぜか、伊達メガネをかけている。
すみれは一瞬「面接だから、メガネかい!」と言いそうになったが、すんでのところで飲み込んだ。
状況的に今、つっこむのはまずいだろう。しかし、今後、自分の才能が開花する予感がしていたのは事実だった。
「なかなかよろしいですわね。では、シフトはどのくらいの頻度で入りたいと考えていますの?」
「フルで入りたいと思います。学校の放課後と、それと休日は一日入っても構いません」
「休みはいらないのですか?」
「はい!セリシール様に囲まれていられるこの場所が最も幸せな場所です。休みなど考えられません!」
「給与は現金と現物支給がございますが、どのくらいの割合がご希望でしょうか?」
「100%、現物支給でお願いします!」
「現金はいらないと?」
「はい!すべて魔法少女グッズに使いますので、わざわざお金に変える必要はありません!」
ひかるは考えていた。
(おそろしいほど、理想通りの人物ですわ。セリシール様への愛!シフト!給与の支給方法!どれをとっても当店の現状にベストマッチしております)
次いで、履歴書に目を落とす。
(中学二年生というのが問題ですが、親御さんの許可証も持って来ましたし、私と同じ年というのも友達みたいで悪くありませんわね)
そして、さりげなく容姿を観察する。
(あまり、かわいい着こなしとかは苦手そうですわね。魔法少女のコスプレをして働いていただく予定ですが、どういたしましょうか?)
「一応、接客は魔法少女のコスプレでしていただきたいと思っているのですが、抵抗は...」
「全く、ありません!!むしろ『いただきます』です!!」
...食い気味で肯定された。
「でも、あの...その...私がコスプレして変じゃないでしょうか...」
本人は基本的には乗り気だが、容姿にコンプレックスを持っているようだった。
「ええ、大丈夫だと思いますよ。私も決して似合うわけではありませんし、あくまで魔法少女への愛を表現するための手法ですわ」
「...分かりました...あの...着てみて変だったら言ってくださいね...」
「自分に自信がおありにならないように感じますけど、コスプレで大事なのは、似合うかどうかよりも、堂々としているかですわ!」
ひかるは力強く励ます。
「胸を張っていれば全然、変には見えない...はずですわ」
「言い切れないんですね...」
「そ、そんなことは...大丈夫!...大丈夫!...自分に暗示をかけるのですわ!」
「自分に暗示をかけているんですね...いや...別にいいんですけど...」
すみれは徐々にツッコミの蛇口を開けていっている。まだ、全開にはほど遠いが、いずれその日も来るだろう。
「大丈夫です。最悪、デザイン直しますから!」
「正直な方ですね。まあ、恥をかくよりは私もその方がうれしいですけど...」
「で、では、サイズを測定してみましょう」
サイズの測定を終え、売り場に戻ってきた二人。
「では、少し接客のロールプレイングをしてみましょう」
ひかるが接客の説明を始める。
「まずはレジの使い方ですわね。レジは魔道具ですので、スキャンするときに魔力を流してもらえれば...」
「魔道具?...魔力?」
「いやだ、冗談ですわよ。ほほほ」
そういうとひかるはそっとレジの横に刻まれた魔法陣に魔力を流す。するとレジが起動した。
ひかるは近くの商品をスキャンしてみる。きちんと値段が表示される。
「うん。大丈夫ですわ。レジが動かない時には私に声をかけてくださいね」
普通にスイッチを入れればいいと思うのだが、そう簡単ではないらしい。
「ちょっとこの商品をスキャンしてみてください」
すみれは言われた通りにする。普通にスキャンできるようだ。
「では、まずはあいさつから...」
あいさつ。レジでの接客。売り場での対応。そこまで教わった後で、ひかるがお客様役で、一通りの流れを実践してみた。
「なかなか、筋が良いですわね。中学生とは思えませんわ。特に商品に対する愛がすばらしいです。お客様にもきっと伝わるはずです」
売り場での商品の説明。レジでの商品の扱い等は、多少不慣れなところはあるとは言え、丁寧なものだった。
「では、採用を決定したいと思います」
「あ、ありがとうございます!私、頑張ります!!」
「ちなみにいつから入れますか?」
「明日の放課後からでも入りたいのですが...」
「明日ですか...急ですわね。制服が間に合うかどうか...」
「いえ、あくまで私の希望です。遅くなっても構いません」
「いいえ、大丈夫ですわ。私も早くあなたと一緒に働きたいと思っておりますの。では、明日、学校が終わったら来てください」
「はい!ありがとうございます!」
こうしてすみれはひかるのお店で働くことになったのだった。
・・・
「へぇ、すみれちゃん、即決だったんだね」
さくらが感心したように言う。
「そうですわね。最初は中学生ということもあって心配だったのですが、飲み込みが本当に早くて...」
「そう言われると、照れるわね」
すみれが本当に照れくさそうな顔をする。
「褒められ慣れてないもんね!」
さくらが余計なことを言うと、
「あんたたちのせいでしょうが!!」
「「おぉ~!」」
今ではすばらしいツッコミをするようになったものだ。
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