34 / 54
Secret34. 魔力量と魔力操作
しおりを挟む
●登場人物
・輝・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。超絶美少女。魔法についてはとっても物知り!すみれに教えちゃいます!
・紫野菫(すみれ):ひかるのお店でバイトをしている。「魔力量」は少ないが「魔力操作」の才能があることが判明!
●前回のお話
私、紫野菫!ひかるがちっちゃくなっちゃって、魔法少女との闘いに行けないから、私が連絡に行ったの。
そしたら、何故か、セリシール様と私が戦うことになっちゃって...
結果からいうと全然だったわ。私には決定的に「魔力量」が足りないの。
でも「魔力操作」は才能があると言われて...
「すみれ!大丈夫?」
ボロボロになったすみれを見て、ひかるは急いで体のススを払ってあげた。
「大丈夫。いつも通りの魔力ビームだから」
すみれはうっとりしている。
相変わらずあぶない二人だ。
「セリシール様と戦闘になったんですの?」
「うん。なんか成り行きでね」
「それで結果は...」
「全然ダメ!私は魔力がすごく弱いみたい。相手にもならなかったわ」
「やはり...」
「ひかるは気づいてたの?」
「はい。以前、魔力契約の時にすみれの魔力回路をチェックさせていただいたのですけど、非常に細いものでしたわ...」
「その『魔力回路』ってのの太さが『魔力量』に関係するのね」
「そうですわ。他にもいくつか要因があるんですけど、主に大事なのは生まれ持った魔力回路の太さですわね」
「他にもあるの?」
「ええ。一つは『魔力炉の生み出す魔力と本人の魔力の親和性』。当家の魔力炉はダークライト一族の体質に合わせてますので、すみれにとっては効率が悪いものですの」
「そういうものなのね」
「ええ、多分、70パーセント以上はロスしてしまいますわ」
「そんなに!」
「当家の魔力炉はちょっと特別ですのよ。普通は40~60パーセントのロスで済むんですけどね...」
「まあ、倍になったところで高が知れてるけどね...」
「後は、『魔力をいかに目的の属性に変換するか』ですわね」
「目的の属性?」
「例えば、炎魔法なら、魔力を火属性に変換しなければなりませんの。魔法陣で補助はしてますけど、出力する魔力の変換効率が高い方が威力は出ますわ」
「それってどうするの?」
「その為には、自分の中の魔力を知覚できる必要がありますわ。最低でも2,3年の時間は必要かと...」
「でも、今でも魔法使えてるじゃない」
「それは、イメージですわ。炎のイメージを明確にすることで無意識のうちに魔力を火属性に変換しているのですわ。そして、これに関してはすみれは非常に高いレベルで実現できています」
「それでイメージが大事だって言われるのね」
「そうですわ。自分の中の魔力を知覚できるまではそうやってごまかすしかありませんの。数年してそれが分かるようになれば、少しは威力を上げれますわ」
「ふう。じゃあ、現実問題として、魔力量を増やすのは無理なのね」
「そうですわね...魔法を使うことで多少は回路が太くなりますし、年齢とともに少しは成長するでしょうけど、14の段階でこれでは、劇的な改善は期待できませんわ」
「はぁ。もともとそういうつもりじゃなかったけど、現実を突きつけられると凹むわね...」
「でも、セリシール様が仰ったように、すみれには『魔力操作』の才能がありますわ。それを生かすことを考えては...」
「そうよね。『魔力操作』は向上させることができるの?」
「はい。『魔力量』と違って、『魔力操作』は普段の努力の方が大切ですの。普段から細かな魔法操作を続けることで、どんどん繊細な操作が可能になっていきますわ」
「『魔力操作』が上手くなるとどんないいことがあるの?」
「戦闘においては、魔法発動のスピードや弾道の正確性。更には弾道を変化させることも可能ですわ。後は、魔法のコアとなる部分にピンポイントで当てることで、少ない魔力でも魔法を相殺出来たりしますの」
「結構、大事よね」
「そうですわ。正確な『魔力操作』があって『魔力量』を初めて生かすことが出来るのですわ」
「でも、私にはそもそも『魔力量』が...」
「あら、そんなことありませんわよ。戦闘のサポートは出来ますし、私はむしろ、すみれにはお店の手伝いに魔法を使って頂きたいの!」
「お店の手伝い?」
「そうですわ。例えば、今は手書きでポップを描いてもらっていますが、魔法なら一瞬ですわよ。それにオーダーメイドの服の縫製なども手伝って頂きたいわ」
「それって、セリシール様の衣装とか...」
「そうですわ。すみれは裁縫は得意かしら?」
「得意...ってほどじゃないけど、昔、何着かコスプレ服作ったから...」
「それは頼もしいわ。きっと『魔力操作』が向上すれば即戦力になりますわ!」
「悪くないわね...」
「そうでしょ!少しはやる気、出てきましたかしら?」
「うん!頑張ってみる。でも、どうしたら『魔力操作』が得意になるの?」
「そうですわね...ちょっと待ってください」
そういうとひかるは戸棚からまたアクセサリーを引っ張り出してきた。
その中から黒い水晶を取り出すと、
「これは重力操作の魔法陣が入ってますの。簡単に言えば、ものを持ち上げたり、降ろしたり出来ますわ」
「それでどう使うの?」
「家で時間のあるときに、物を魔法で持ち上げたり降ろしたりを繰り返すんですの。最初はクッションなどの軽くて壊れないものがよろしいと思いますわ」
「なるほど」
「余裕が出てきたら、重いものを持ち上げたり、数を増やしてみたり、物ごとに動きを変えてみたり、より複雑な動作に移行していけば良いと思いますわ」
「それなら、無理なく出来そうね」
「では、お店への転移魔法と一緒に渡しておきますわね。これがあれば学校からお店まで一瞬ですわよ」
「便利そうだけど、誰かに見られるかと思うと怖いわ...」
「まあ、使う使わないはお任せしますわ。学校で人目につかない場所を探しておいてくださいな」
「はぁ、今日はいろいろあったけど...ちびひかるに会えたのが、最大の収穫ね!最後に抱っこさせて!」
すみれはひかるを持ち上げると強く抱きしめる。
「く、苦しい...『退行』はもうこりごりですわ。もう二度と使うことはないでしょう...」
「...ひかるはこういう言葉知ってるかしら?」
「なんですの?」
「フ・ラ・グ♡」
「いや~~~~~~~!!!」
・輝・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。超絶美少女。魔法についてはとっても物知り!すみれに教えちゃいます!
・紫野菫(すみれ):ひかるのお店でバイトをしている。「魔力量」は少ないが「魔力操作」の才能があることが判明!
●前回のお話
私、紫野菫!ひかるがちっちゃくなっちゃって、魔法少女との闘いに行けないから、私が連絡に行ったの。
そしたら、何故か、セリシール様と私が戦うことになっちゃって...
結果からいうと全然だったわ。私には決定的に「魔力量」が足りないの。
でも「魔力操作」は才能があると言われて...
「すみれ!大丈夫?」
ボロボロになったすみれを見て、ひかるは急いで体のススを払ってあげた。
「大丈夫。いつも通りの魔力ビームだから」
すみれはうっとりしている。
相変わらずあぶない二人だ。
「セリシール様と戦闘になったんですの?」
「うん。なんか成り行きでね」
「それで結果は...」
「全然ダメ!私は魔力がすごく弱いみたい。相手にもならなかったわ」
「やはり...」
「ひかるは気づいてたの?」
「はい。以前、魔力契約の時にすみれの魔力回路をチェックさせていただいたのですけど、非常に細いものでしたわ...」
「その『魔力回路』ってのの太さが『魔力量』に関係するのね」
「そうですわ。他にもいくつか要因があるんですけど、主に大事なのは生まれ持った魔力回路の太さですわね」
「他にもあるの?」
「ええ。一つは『魔力炉の生み出す魔力と本人の魔力の親和性』。当家の魔力炉はダークライト一族の体質に合わせてますので、すみれにとっては効率が悪いものですの」
「そういうものなのね」
「ええ、多分、70パーセント以上はロスしてしまいますわ」
「そんなに!」
「当家の魔力炉はちょっと特別ですのよ。普通は40~60パーセントのロスで済むんですけどね...」
「まあ、倍になったところで高が知れてるけどね...」
「後は、『魔力をいかに目的の属性に変換するか』ですわね」
「目的の属性?」
「例えば、炎魔法なら、魔力を火属性に変換しなければなりませんの。魔法陣で補助はしてますけど、出力する魔力の変換効率が高い方が威力は出ますわ」
「それってどうするの?」
「その為には、自分の中の魔力を知覚できる必要がありますわ。最低でも2,3年の時間は必要かと...」
「でも、今でも魔法使えてるじゃない」
「それは、イメージですわ。炎のイメージを明確にすることで無意識のうちに魔力を火属性に変換しているのですわ。そして、これに関してはすみれは非常に高いレベルで実現できています」
「それでイメージが大事だって言われるのね」
「そうですわ。自分の中の魔力を知覚できるまではそうやってごまかすしかありませんの。数年してそれが分かるようになれば、少しは威力を上げれますわ」
「ふう。じゃあ、現実問題として、魔力量を増やすのは無理なのね」
「そうですわね...魔法を使うことで多少は回路が太くなりますし、年齢とともに少しは成長するでしょうけど、14の段階でこれでは、劇的な改善は期待できませんわ」
「はぁ。もともとそういうつもりじゃなかったけど、現実を突きつけられると凹むわね...」
「でも、セリシール様が仰ったように、すみれには『魔力操作』の才能がありますわ。それを生かすことを考えては...」
「そうよね。『魔力操作』は向上させることができるの?」
「はい。『魔力量』と違って、『魔力操作』は普段の努力の方が大切ですの。普段から細かな魔法操作を続けることで、どんどん繊細な操作が可能になっていきますわ」
「『魔力操作』が上手くなるとどんないいことがあるの?」
「戦闘においては、魔法発動のスピードや弾道の正確性。更には弾道を変化させることも可能ですわ。後は、魔法のコアとなる部分にピンポイントで当てることで、少ない魔力でも魔法を相殺出来たりしますの」
「結構、大事よね」
「そうですわ。正確な『魔力操作』があって『魔力量』を初めて生かすことが出来るのですわ」
「でも、私にはそもそも『魔力量』が...」
「あら、そんなことありませんわよ。戦闘のサポートは出来ますし、私はむしろ、すみれにはお店の手伝いに魔法を使って頂きたいの!」
「お店の手伝い?」
「そうですわ。例えば、今は手書きでポップを描いてもらっていますが、魔法なら一瞬ですわよ。それにオーダーメイドの服の縫製なども手伝って頂きたいわ」
「それって、セリシール様の衣装とか...」
「そうですわ。すみれは裁縫は得意かしら?」
「得意...ってほどじゃないけど、昔、何着かコスプレ服作ったから...」
「それは頼もしいわ。きっと『魔力操作』が向上すれば即戦力になりますわ!」
「悪くないわね...」
「そうでしょ!少しはやる気、出てきましたかしら?」
「うん!頑張ってみる。でも、どうしたら『魔力操作』が得意になるの?」
「そうですわね...ちょっと待ってください」
そういうとひかるは戸棚からまたアクセサリーを引っ張り出してきた。
その中から黒い水晶を取り出すと、
「これは重力操作の魔法陣が入ってますの。簡単に言えば、ものを持ち上げたり、降ろしたり出来ますわ」
「それでどう使うの?」
「家で時間のあるときに、物を魔法で持ち上げたり降ろしたりを繰り返すんですの。最初はクッションなどの軽くて壊れないものがよろしいと思いますわ」
「なるほど」
「余裕が出てきたら、重いものを持ち上げたり、数を増やしてみたり、物ごとに動きを変えてみたり、より複雑な動作に移行していけば良いと思いますわ」
「それなら、無理なく出来そうね」
「では、お店への転移魔法と一緒に渡しておきますわね。これがあれば学校からお店まで一瞬ですわよ」
「便利そうだけど、誰かに見られるかと思うと怖いわ...」
「まあ、使う使わないはお任せしますわ。学校で人目につかない場所を探しておいてくださいな」
「はぁ、今日はいろいろあったけど...ちびひかるに会えたのが、最大の収穫ね!最後に抱っこさせて!」
すみれはひかるを持ち上げると強く抱きしめる。
「く、苦しい...『退行』はもうこりごりですわ。もう二度と使うことはないでしょう...」
「...ひかるはこういう言葉知ってるかしら?」
「なんですの?」
「フ・ラ・グ♡」
「いや~~~~~~~!!!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
神木さんちのお兄ちゃん!
雪桜
キャラ文芸
✨ キャラ文芸ランキング週間・月間1位&累計250万pt突破、ありがとうございます!
神木家の双子の妹弟・華と蓮には"絶世の美男子"と言われるほどの金髪碧眼な『兄』がいる。
美人でカッコよくて、その上優しいお兄ちゃんは、常にみんなの人気者!
だけど、そんな兄には、何故か彼女がいなかった。
幼い頃に母を亡くし、いつも母親代わりだったお兄ちゃん。もしかして、お兄ちゃんが彼女が作らないのは自分達のせい?!
そう思った華と蓮は、兄のためにも自立することを決意する。
だけど、このお兄ちゃん。実は、家族しか愛せない超拗らせた兄だった!
これは、モテまくってるくせに家族しか愛せない美人すぎるお兄ちゃんと、兄離れしたいけど、なかなか出来ない双子の妹弟が繰り広げる、甘くて優しくて、ちょっぴり切ない愛と絆のハートフルラブ(家族愛)コメディ。
果たして、家族しか愛せないお兄ちゃんに、恋人ができる日はくるのか?
これは、美人すぎるお兄ちゃんがいる神木一家の、波乱万丈な日々を綴った物語である。
***
イラストは、全て自作です。
カクヨムにて、先行連載中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる