ひかるのヒミツ

世々良木夜風

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Secret47. マテラスの悩み(さくらの解決策)

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●登場人物
ひかる・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。
 = マテラス・ダークライト:秘密結社ダーク・ライトの首領。セリシールに呼び出され、カフェにいる。今日はどんな会話すれちがいが楽しめるのか?
小松春こまつはる桜子さくらこ(さくら):元気が取り柄の14才!
 = ラフェド・セリシール:魔法少女レフェドフルールの一員。すみれの助言を聞き、マテラスを呼び出した。「知らないふりをしろ」と言われたのに記憶にないらしい。

●前回のお話
私、紫野菫!先日、衝撃の事実が発覚したのよ。
なんとさくらに両想いの相手がいるらしいの。
年上の人みたいだけど、さくらはかなり本気みたいだったわ。
でも、その相手がその...とんでもない問題を抱えていることが分かったのよ。
私の知っている限りの情報を教えて、安心させたつもりだけど...まさか本人に会って、余計な事言っちゃわないよねぇ...心配だわ。



とある日曜日。
最近できたおしゃれなカフェにマテラスとセリシールの姿があった。
二人とも変装して周りに気づかれないようにしている。
どうやら注文をしているようだ。

「私、シェフのおすすめプレートとぉ...」
楽しそうに注文するセリシールの向かいで、マテラスがメニューを見て葛藤していた。
(どれもかわいくておいしそう!頼みたい。いっそのこと注文してしまいましょうか?でも...)
「マテラスはなんにするの?」
セリシールの注文が終わったようだ。
「コ、コーヒーを...ブラックで...」
頼み終わったマテラスは泣いていた。とめどなく落ちる涙を抑えることができなかった。
「マテラス、甘いもの苦手だもんね。ごめんね。こんな店連れてきて...」
と言いつつも、セリシールは内心喜んでいた。
(もう、マテラスったら...私と二人になれたのが泣くほどうれしいのね!それなら自分から誘ってくれればいいのに...ホント意気地がないんだから...)

「ところで、話というのはなんだ?」
マテラスが問う。
「う、うん」
セリシールは歯切れが悪い。
マテラスことひかるは心の中にスッキリしない思いを抱えていた。
(急にまた、二人で話がしたいとはどういうことでしょう?マテラスがヒカルでないことは分かっていただけたと思っていたのですが...)

そのまま、ずるずると何気ない話が続き、食事も終わろうとした頃、ようやくセリシールが話を切り出した。
「あのね、マテラス。何か悩んでることがあるんじゃないの?」
「はて、特に思い当たる節はないが...」
「言いにくいのは分かるわ。でも正直に話してほしいの...の元気がないんでしょ...」
少し聞きにくい言葉はあったが、セリシールの言いたいことは分かったようだ。
「なんで、それを!」
「偶然、見ちゃったの。マテラスが...かってる時に...」
またしても少し聞きにくい。周りが騒がしいせいだろうか?しかし、意味は通じているようだ。
「分かってしまったか...お前には知られたくなかったのだが...」
「そうだよね。私も黙ってようかと思ったわ。でも、二人の問題でもあるから...」
「確かにそうだな。私だけの問題ではない。やる気が出ないことは...」
(まさか戦ってる時に気づかれていたとは!不覚でしたわ!やはり、すみれの言っていた事は正しかった。チッカーたちにもっとやる気を出すように指導しないと!)
ひかるは今更ながら後悔していた。そういうものだと受け入れるのではなく、もっと早く行動しておくべきだったのだ!
「分かった。もっと努力してみよう」
ひかるは決心するが、セリシールから出た言葉は驚くべきものだった!
「ううん。もっと気を楽にして!私は全てを受け入れる。マテラスは本当に良くやっているわ!」
セリシールは相手のコンプレックスを肯定する。精神的に楽になるように!
「えっ、このままでいいのか?」
「もちろんよ!マテラスは強いし、魔法も上手い!十分、価値のある人間だわ!」
セリシールは相手を褒める。それが一番の薬だから!
「そう言ってくれるのはうれしいが、これからの事を考えると...」
「私もそれは考えたわ。将来的にどうしても必要になってくる...でも、すごい技術があるらしいの!」
「そうなのか!」
(さすがはセリシール様!わたくしの知らない最新の魔法技術を知っていますのね!)
そしてセリシールが受け売りの情報を提供する!
「何か...人工的に作れるらしいの。最近では!」
「そ、そんな技術が...」
ひかるは驚愕していた。どうやら戦闘員を人工的に作れる魔法技術が存在するらしい。
だとしたら、画期的だ。もはや戦闘意欲などに気を使う必要はなくなる!
「それを話すためにわざわざこのような場を設けてくれたのか?」
「う、うん...それだけじゃないけど...」
セリシールはちょっと恥ずかしそうだ。照れているのだろう。
「マテラス!本当に言いづらかったと思うけど、話してくれてありがとう!思いを共有できて良かったわ!」
「それはこちらのセリフだ。一人で悩んでいた私がバカだった。持つべきものは仲間だな!」
「仲間?...そうじゃなくて...でしょ!もう!」
(ちょっと聞こえづらいですわね。でも、良い意味の言葉なのは確かですわ。嫌われないように返事をしておかないと!)
「そうだな。その通りだ」
セリシールの顔がパッと明るくなる。やはり正解だったようだ。
(な、なんかいい雰囲気。今なら言えるかも!)
「マテラス!良かったらこれからも定期的に...」
セリシールが何か言おうとしたところで...聞いたことのある声が聞こえた。
「待たせたな。魔法少女よ!今日は次回の戦闘について打ち合わせしようか?」
...真横をフラムが素通りしていった・・・

行く先を見ると、魔法少女がいた。どうやら隣街の魔法少女のようだ。
「いえ、私も今、来た所です。チコクラム様」
「フラムだ!どいつもこいつもおちょくりやがって!」

「いかん!気づかれないうちに店を出なければ!」
マテラスは大急ぎで出ようとするが、セリシールは落ち着いたままこう言った。
「大丈夫よ!**ラムは後三日以内に首になるから」
...何か女の子が話すべきではない単語が聞こえた気がする...
セリシールはお淑やかなだ。きっと気のせいだろう...
しかし、顔は笑っているが、額に青筋が浮き出ている。はっきり言って怖い...
「そういうわけにもいくまい!急ぐぞ!」
(あら、急ぐあまり、手を握ってしまいましたわ。でも、もうヒカルだと警戒されていませんから大丈夫でしょう)
ひかるは思わず手を握ってしまったようだ。
「もう!マテラスったら!」
セリシールは手をぎゅっと握り返しながら店を出るのだった。
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