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Secret49. 悪を行う少女
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●登場人物
・輝・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。秘密結社ダーク・ライトを率いている。戦闘員のモチベ問題も解決し、順風満帆な毎日だが...
・紫野菫(すみれ):ひかるのお店でバイトをしている。バイト時はかわいい女の子になっているが、普段は宝塚系のイケメン女子。女子人気高し!
●前回のお話
私、輝・ダークライトと申します。
セリシール様からお聞きした情報を元に、戦闘員を人工的に作製しようと思ったのですが、どうやら、発展途上の技術のようで使い物になりませんでしたわ。
次の日にセリシール様との戦闘があり、チッカーたちのやる気の無さが、またセリシール様にバレるのではないかと心配していたのですが、杞憂でしたわ。
チッカーがやる気に満ち、倒されても倒されても起き上がって戦うのです!
私、チッカーたちを過小評価していたのかもしれません。やればできる子なのですわ!
「この街には『悪』が足りないの~!」
一人、街に降り立った少女は年の割には幼い口ぶりで独り言ちた。
年の頃は中学生くらい。かなりの可愛らしさだ。
かわいい真っ赤なボブヘアをしている。
白のブラウスに赤のパンプキンパンツ。
服にはあちこちにいちごのアップリケが取り付けられている。
ブラウスの袖はラッパのように大きく広がっている。まるでソフトクリームのコーンのように、途中から色が肌色に変わり、網目模様がついている。
頭には半球状のピンクの帽子。冠るというよりは乗っけると言った感じで、やや左側に傾いている。カチューシャだろうか?
白のブーツの先にも、同じように半球状のピンクの飾りがつけられている。何かのモチーフだろうか?
少女の近くでおばあさんが大きな荷物を持って歩いていた。
向こうから車が走ってくる。おばあさんに気づいていないのか、結構なスピードだ。
それを見た少女の口角が怪しく上がる。
次の瞬間!
...少女はおばあさんと車の間に割り込み、おばあさんを車から守った!
「何してんだ!危ねぇじゃねぇか!!」
運転手が怒鳴る。
「そっちこそ、おばあさんが見えなかったの~?ケガでもさせたらただじゃ置かないの~~!」
車はバツが悪そうに走り去った。
「ありがとう。お嬢ちゃん」
「いいの。ストロベリーは『悪』をしただけなの~~!」
「まあ、変わった子ね」
おばあさんは楽しそうに笑った。
「荷物、重そうなの~!持ってあげるの~!」
そういうとおばあさんから荷物を受け取り、おばあさんについていく。
「あら、悪いわねぇ」
「そう!『悪い』の~!ストロベリーは悪の秘密結社に入っているの~!」
「あの『ダーク・ライト』の?」
「あんなの『悪』じゃないの~!ストロベリーは少し離れた街にある『スイーツ・パラダイス』から来たの~!」
「あら、可愛らしい名前ね」
「可愛くないの~!悪いの~!」
「ほほほ。本当に面白い子ね」
こうしてストロベリーはおばあさんの目的地まで荷物を運んであげるのだった。
その後も、ストロベリーは『悪』をしまくった。
空き缶は空き缶入れに入れ、壁の落書きはきれいに消し、挙句の果ては、どぶさらいのボランティアまで手伝った。
「ふう。ここまで悪いことをしたらきっと魔法少女がやってくるの~!」
しかし、待てどもその気配はない。
「この街はおかしいの~!『ダーク・ライト』も『魔法少女』も間違ってるの~!」
すると、ストロベリーのすぐ側を一人の少女が通り過ぎる。かなり急いでいるようだ。
「いっけない。遅刻しちゃう!」
その瞬間、ストロベリーは雷に打たれたような衝撃を感じた!
「見つけたの~!ストロベリーの王子様なの~~!」
そう言うが早いか、急いで追いかけていく。
少女は繁華街から少し入った路地のかわいいお店に入っていく。
ストロベリーも慌ててその店に飛び込んだ。
「「いらっしゃいませぇぇ~~♡」」
超絶美少女と背の低い紫髪の少女が出迎える。
ストロベリーは一生懸命、店中を探すが、目的の少女はいない。
「何かお探しですか?」
超絶美少女が聞くと、
「背が高くて、スレンダーで、整ったお顔で、清潔感のある格好をした、イケメンボイスの、紫の髪のステキ少女を見かけませんでしたか!!」
ストロベリーは一気にまくし立てた...
「えぇっと、あの方かしら...」
見ると、ストロベリーの探していた少女が店を出ていく。
「待ってなの~~!」
ストロベリーは慌てて追いかけていった。
「ひかる、あんた何したのよ?」
紫髪の少女が聞くと、
「幻影ですわ。ドアは魔法で開けましたの」
と言った。続けて、
「すみれの知り合いですの?なにやら探していたみたいですけど...」
「知らない子ね。大体、知ってたら名前言うでしょ!」
「それもそうですわね。でも『ステキ少女』だなんて、すみれも隅に置けませんわね♡」
「また、このパターンか...」
「すみれは女の子にモテますものね!」
「うれしくない~~~!!」
そんな会話をしていると、あの少女が戻ってきた。
「さっきの方のことを教えてほしいの~!」
随分、幼い話し方だ。
ひかるは、
「さあ、初めて見た方ですので分かりませんわ」
と答えた。
「まあ、いいの!自分で探すの!...それとこの街の魔法少女に会う方法を教えて欲しいの~!」
と、とんでもないことを言い出す。
「そんなの私が教えて欲しいわよ」
すみれが言うが、ひかるが優しく言い直す。
「そうですわね。時々、公園でダーク・ライトと戦っているようですけど、詳しくは存じませんわ」
「情報、ありがとなの~!時々、行ってみるの~!」
少女はそう言うと、お店を去っていくのだった。
「変な子ね。セリシール様に会ってどうするのかしら?」
「...あの子。魔力持ちですわ。どうも、嫌な予感がしますの...」
ひかるが不穏なことを言い出した。
「『魔力持ち』ってことは魔法少女かダーク・ライトの?」
「いえ、魔法少女なら居場所を知っているはずですし、ダーク・ライトにあのような子はいません」
「ということは...」
「別の悪の組織の構成員ですわ!しかも、相当な使い手ですわよ!!」
平和な街に騒動が起ころうとしていた...
・輝・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。秘密結社ダーク・ライトを率いている。戦闘員のモチベ問題も解決し、順風満帆な毎日だが...
・紫野菫(すみれ):ひかるのお店でバイトをしている。バイト時はかわいい女の子になっているが、普段は宝塚系のイケメン女子。女子人気高し!
●前回のお話
私、輝・ダークライトと申します。
セリシール様からお聞きした情報を元に、戦闘員を人工的に作製しようと思ったのですが、どうやら、発展途上の技術のようで使い物になりませんでしたわ。
次の日にセリシール様との戦闘があり、チッカーたちのやる気の無さが、またセリシール様にバレるのではないかと心配していたのですが、杞憂でしたわ。
チッカーがやる気に満ち、倒されても倒されても起き上がって戦うのです!
私、チッカーたちを過小評価していたのかもしれません。やればできる子なのですわ!
「この街には『悪』が足りないの~!」
一人、街に降り立った少女は年の割には幼い口ぶりで独り言ちた。
年の頃は中学生くらい。かなりの可愛らしさだ。
かわいい真っ赤なボブヘアをしている。
白のブラウスに赤のパンプキンパンツ。
服にはあちこちにいちごのアップリケが取り付けられている。
ブラウスの袖はラッパのように大きく広がっている。まるでソフトクリームのコーンのように、途中から色が肌色に変わり、網目模様がついている。
頭には半球状のピンクの帽子。冠るというよりは乗っけると言った感じで、やや左側に傾いている。カチューシャだろうか?
白のブーツの先にも、同じように半球状のピンクの飾りがつけられている。何かのモチーフだろうか?
少女の近くでおばあさんが大きな荷物を持って歩いていた。
向こうから車が走ってくる。おばあさんに気づいていないのか、結構なスピードだ。
それを見た少女の口角が怪しく上がる。
次の瞬間!
...少女はおばあさんと車の間に割り込み、おばあさんを車から守った!
「何してんだ!危ねぇじゃねぇか!!」
運転手が怒鳴る。
「そっちこそ、おばあさんが見えなかったの~?ケガでもさせたらただじゃ置かないの~~!」
車はバツが悪そうに走り去った。
「ありがとう。お嬢ちゃん」
「いいの。ストロベリーは『悪』をしただけなの~~!」
「まあ、変わった子ね」
おばあさんは楽しそうに笑った。
「荷物、重そうなの~!持ってあげるの~!」
そういうとおばあさんから荷物を受け取り、おばあさんについていく。
「あら、悪いわねぇ」
「そう!『悪い』の~!ストロベリーは悪の秘密結社に入っているの~!」
「あの『ダーク・ライト』の?」
「あんなの『悪』じゃないの~!ストロベリーは少し離れた街にある『スイーツ・パラダイス』から来たの~!」
「あら、可愛らしい名前ね」
「可愛くないの~!悪いの~!」
「ほほほ。本当に面白い子ね」
こうしてストロベリーはおばあさんの目的地まで荷物を運んであげるのだった。
その後も、ストロベリーは『悪』をしまくった。
空き缶は空き缶入れに入れ、壁の落書きはきれいに消し、挙句の果ては、どぶさらいのボランティアまで手伝った。
「ふう。ここまで悪いことをしたらきっと魔法少女がやってくるの~!」
しかし、待てどもその気配はない。
「この街はおかしいの~!『ダーク・ライト』も『魔法少女』も間違ってるの~!」
すると、ストロベリーのすぐ側を一人の少女が通り過ぎる。かなり急いでいるようだ。
「いっけない。遅刻しちゃう!」
その瞬間、ストロベリーは雷に打たれたような衝撃を感じた!
「見つけたの~!ストロベリーの王子様なの~~!」
そう言うが早いか、急いで追いかけていく。
少女は繁華街から少し入った路地のかわいいお店に入っていく。
ストロベリーも慌ててその店に飛び込んだ。
「「いらっしゃいませぇぇ~~♡」」
超絶美少女と背の低い紫髪の少女が出迎える。
ストロベリーは一生懸命、店中を探すが、目的の少女はいない。
「何かお探しですか?」
超絶美少女が聞くと、
「背が高くて、スレンダーで、整ったお顔で、清潔感のある格好をした、イケメンボイスの、紫の髪のステキ少女を見かけませんでしたか!!」
ストロベリーは一気にまくし立てた...
「えぇっと、あの方かしら...」
見ると、ストロベリーの探していた少女が店を出ていく。
「待ってなの~~!」
ストロベリーは慌てて追いかけていった。
「ひかる、あんた何したのよ?」
紫髪の少女が聞くと、
「幻影ですわ。ドアは魔法で開けましたの」
と言った。続けて、
「すみれの知り合いですの?なにやら探していたみたいですけど...」
「知らない子ね。大体、知ってたら名前言うでしょ!」
「それもそうですわね。でも『ステキ少女』だなんて、すみれも隅に置けませんわね♡」
「また、このパターンか...」
「すみれは女の子にモテますものね!」
「うれしくない~~~!!」
そんな会話をしていると、あの少女が戻ってきた。
「さっきの方のことを教えてほしいの~!」
随分、幼い話し方だ。
ひかるは、
「さあ、初めて見た方ですので分かりませんわ」
と答えた。
「まあ、いいの!自分で探すの!...それとこの街の魔法少女に会う方法を教えて欲しいの~!」
と、とんでもないことを言い出す。
「そんなの私が教えて欲しいわよ」
すみれが言うが、ひかるが優しく言い直す。
「そうですわね。時々、公園でダーク・ライトと戦っているようですけど、詳しくは存じませんわ」
「情報、ありがとなの~!時々、行ってみるの~!」
少女はそう言うと、お店を去っていくのだった。
「変な子ね。セリシール様に会ってどうするのかしら?」
「...あの子。魔力持ちですわ。どうも、嫌な予感がしますの...」
ひかるが不穏なことを言い出した。
「『魔力持ち』ってことは魔法少女かダーク・ライトの?」
「いえ、魔法少女なら居場所を知っているはずですし、ダーク・ライトにあのような子はいません」
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