ひかるのヒミツ

世々良木夜風

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Secret50. ストロベリー・アイスクリーム

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●登場人物
ひかる・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。ストロベリーが『魔力持ち』だと見抜く。
 = マテラス・ダークライト:秘密結社ダーク・ライトの首領。
紫野むらさきのすみれ(すみれ):ひかるのお店でバイトをしている。普段は宝塚系。早速、ストロベリーに目をつけられたようだ。
 = ヴィオレ:秘密結社ダーク・ライトの一員。
・チッカー:全身黒づくめのモブ戦闘員。さくらの勘違いをきっかけに、やる気を出さざるを得ない状況に陥っている。
小松春こまつはる桜子さくらこ(さくら):元気が取り柄の14才!
 = ラフェド・セリシール:魔法少女レフェドフルールの一員。マテラスへの勘違いが加速中。ついに自称『...』になった。
・レオポン:ライオンを模したマスコットキャラ。説明することがなくなってセリフが少ないのが悩み。
・ストロベリー:別の街から来た悪の組織『スイーツ・パラダイス』の一員。独特の『悪』の感性をもっている。

●前回のお話
ストロベリーはね、少し離れた街にある悪の組織『スイーツ・パラダイス』に属しているの!
この街の悪の組織『ダーク・ライト』には『悪』が足りないの~!だからストロベリーがこの街に『悪』を広めるの!
そして魔法少女を倒しちゃうんだから!
そしてそして、何とストロベリーの運命の王子様を見つけちゃったの~!
絶対に見つけ出して、二人は結ばれるんだから~!



ここ、街の公園では、飽きもせずに魔法少女とダーク・ライトが戦っていた。
最近、やる気を出してきて、手ごわくなったチッカーたちを何とか片付け、魔法少女とマテラス、ヴィオレが相対していた。
「くらいなさい!」
魔法少女のステッキからビームが放たれる。
マテラスとヴィオレはビームに打たれ、悶えながらもどこかうれしそうな顔をしていた。
「では、さらばだ!」
マテラスたちが立ち去ろうとしたその時、
「やっと、見つけたの~!」
空からパンプキンパンツの女の子が下りてきた。
「悪の秘密結社『スイーツ・パラダイス』首領の一人娘『ストロベリー・アイスクリーム』が相手になるの~!」
そう言うと、ストロベリーは魔法少女目掛け、魔法を放ってきた。
十数発の氷の塊がセリシールを襲う。一つ一つの塊もかなり大きい。
「セリシール!!」
レオポンが叫ぶ!
「ダメ!避けきれない!」
セリシールはダメージを最小限にしようと、『対魔法障壁』を張る。
しかし、氷の塊は後から追いかけてきた炎の玉で全て相殺された。

「ダーク・ライト!どういうつもりなの~!なんでストロベリーの邪魔をするの~!」
ストロベリーはご立腹のようだ。それに対し、マテラスは、
「邪魔をしたのはお前だろう?私の炎の攻撃を全てブロックするとはな!」
平気な顔でそう言う。
「ストロベリーが、先に攻撃したの~!」
ストロベリーは反論するが、
「そうか、あまりにも氷塊のスピードが遅すぎて追い付いてしまった。ちょっと手を抜きすぎではないのか?」
「ムカ~~なの~~!!」
ストロベリーは地団駄を踏んでいる。
「大体、私たちとの闘いの後で弱っている魔法少女を倒して楽しいのか?それに今のは不意打ちだろう?『悪』の風上にも置けないやつだ!」
「いや、そうやって、相手を追い詰めるのが『悪』でしょ!」
思わず、ヴィオレがつっこむが、
「た、確かにそうなの~!それは『悪』のやることじゃないの~!」
ストロベリーは納得したようだ。
「『ダーク・ライト』といい『スイーツ・パラダイス』といい。悪の組織は『悪』の意味を分かっているのかしら...」
ヴィオレはもはや悪の組織の言うところの『悪』の定義が分からなくなっていた。

「とりあえず、来週の日曜日にでも再戦したらどうだ?お互い、ベストな状態で戦うのが一番だろう?」
マテラスはストロベリーに提案した。
「確かにそうなの~!魔法少女!次の日曜日の正午に、この公園で勝負なの~~~!」
するとマテラスが口を出す。
「ここでは狭すぎないか?街から少し離れた場所に少し開けた場所がある。そこで勝負というのはどうだ?」
「そっちの方が自由に暴れられていいの~!賛成なの~~~!」
「え、えっと、私もいいけど...マテラスは来ないの?」
「それでは勝負が公平ではないだろう?二人で存分に戦うがいい!」
「そ、そう...」
セリシールは残念そうな顔をしたが、
「う、うん。二人はもう...だしね。重い女だと思われても嫌だし...」
何やらつぶやいた後、宣言した。
「ストロベリー・アイスクリーム!来週、正々堂々と勝負よ!首を洗って待ってなさい!」
「望むところなの~~!」
こうして、セリシールとストロベリーの闘いの日程が決まったのだった。

・・・ちなみに言っておこう。今の段階で結婚を意識している時点でかなり「重い」女だと思うよ。セリシール!

・・・

ここはひかるのお店。あの後、ひかるとすみれは元通りここに転移して来ていた。
「ねぇ、ひかる。本当に来週、行かないの?」
すみれが心配そうに尋ねる。
「えっ、行くに決まってるじゃないですか」
ひかるが当たり前のように言う。
「だって、あの時、行かないって...」
「表立って行かないという意味ですわ。だって、そうするとセリシール様の活躍が半減してしまうではないですか!」
「あぁ、そういう事ね。でも、ストロベリーちゃんを騙しているようで何か悪い気もするわね」
「ふっ、ふっ、ふっ、わたくしたちは悪の組織ですわよ!人を騙すなど何の後ろめたさも感じませんわ!」
「あんたの『悪』の定義がさらに分からなくなったわ...」
ひかるの『悪』の意味するところについて考えること自体が、そもそもナンセンスな事に未だに気づけないすみれであった。

「しかし、あのストロベリーという!思った以上にやりますわね...」
「そんなに強いの?」
「『スイーツ・パラダイス』はこの辺りでは最大の勢力を誇っています。その首領の娘ともなると強いのも納得です」
「そういうものなんだ?」
「首領の血筋は通常、恵まれた魔法の素質を持っています。さらに、幼児の頃から魔法の修行をしていることがほとんどです。また『魔力炉』の生み出す魔力との相性もぴったり。強くない方がおかしいですわ」
ゴクリとすみれが息を呑む。ひかるが続ける。
「いくらセリシール様といえど、勝つのは難しいでしょう...」
「じゃあ、どうするの?」
わたくしに考えがあります。その為にはすみれにも頑張ってもらわなければなりませんわ!」
「私に出来るかしら...」
「もちろん一人でではありません...もう一人、人間離れした化け物の力を借りることにしましょう!」
「人間離れした化け物?」
「早速、呼んでみましょうか」
「呼べるの?!」
「とりあえず、もう一度ヴィオレに変身してもらえますか?」
そういうと、ひかるもマテラスに変身した。

二人が転移したのは先ほどの公園。人影はないようだ。
「ちょうどいいですわね」
そう言うと、マテラスは大声を出した。
「芭羅美よ!私のために力を貸してくれないか!!」
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