ひかるのヒミツ

世々良木夜風

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Secret52. セリシールVSストロベリー

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●登場人物
ひかる・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。準備は整った!はたして、セリシールを救えるのか!
 = マテラス・ダークライト:秘密結社ダーク・ライトの首領。
紫野むらさきのすみれ(すみれ):ひかるのお店でバイトをしている。前日は早く就寝。集中力はバッチリだ!
 = ヴィオレ:秘密結社ダーク・ライトの一員。
小松春こまつはる桜子さくらこ(さくら):元気が取り柄の14才!
 = ラフェド・セリシール:魔法少女レフェドフルールの一員。運命の決戦の日。初めてのガチ対決を制することができるか?
・レオポン:ライオンを模したマスコットキャラ。セリシールとストロベリーの実力差を心配している。本当は助っ人を呼びたいが...
志頭蟹しずかに芭羅美ばらみ:さくらの同級生。マテラスに頼まれ、参戦することを決める。腐力爆発なるか!
・ストロベリー・アイスクリーム:秘密結社スイーツ・パラダイスの首領の娘。本名は『いちご』。本人は自信満々だが、パパは心配性らしい。
・マカロン:秘密結社スイーツ・パラダイスの首領、カカオの側近。秘密裏にストロベリーをつける。

●前回のお話
わたくしひかる・ダークライトと申します。
今日はセリシール様とストロベリーさんの激突の日!
わたくしたちが上手く立ち回れば、セリシール様は勝利を収め、その名はさらに世間に広まることでしょう!
さあ、いよいよ勝負の時、わたくしたちの真価が問われますわ!



そして運命の日曜日。
街はずれの河原ではセリシールとストロベリーが対面していた。
「ちゃんと時間通りに来たようね。なぜ、あなたがこの街に来たのかは知らないけど、悪の組織を放っておくわけにはいかないわ!覚悟しなさい!」
まず、セリシールが口上を述べる。
「当たり前なの~!『悪』は時間に遅れないの~!あなたを倒して『スイーツ・パラダイス』の名をこの街に轟かせるの~!」
お互い、口上を述べあった後、先に動いたのはストロベリーだった。
「小手調べなの~!このくらい簡単に防げないと話にならないの~!」
そう言うと、一つの大きな氷塊がセリシールを襲う。
「どうやら、氷魔法が得意のようだね。風魔法とは相性が悪いな...」
レオポンがつぶやく。
「分かってるわよ!とりあえず、炎魔法で行くしかないかしら?」
そう言うと、ステッキからバランスボール大の炎の玉を打ち出す。
「ちょっと小さい!」
レオポンが叫ぶ。
炎の玉は氷塊を相殺しきれず、砕け散った氷のかけらがセリシールを襲う。
「キャッ!」
咄嗟に顔だけは守ろうとするが、その瞬間!セリシールの後から無数の炎弾が放たれる。
炎弾は正確に氷のかけらに当たり、きれいに相殺した。
(この玉って!)
セリシールは指先大の小さな火の玉に見覚えがあった。
しかし、後を振り返っても誰もいない。

「やはりこれじゃ倒せないの~!でも、そうじゃなきゃ面白くないの~!」
ストロベリーはセリシールが相殺したと思っているようだ。
「じゃあ、ちょっと本気出すの~!」
ストロベリーがそう言うと、十数個の氷塊がセリシールを襲う。
先ほどよりは小さいが、数が多い。とてもじゃないが防げそうにない。
「くっ!」
せめてダメージを最小に抑えようと、『対魔法障壁』を張る。
しかし、最初の一発は防げたが、二発目で破られる。
(やられるっ!)
そう思って目をつぶった瞬間、何かがセリシールとレオポンを運び去った。

恐る恐る目を開けると、そこには芭羅美の顔があった。自分を片手で抱いているような形だ。
レオポンは首根っこを掴まれ、苦しそうにしている。
「な、なんであなたが...」
「勘違いしないで。あたしはマテラス様の為にやってるだけ。あなたとは関係ない」
芭羅美はぶっきらぼうに答える。
(マテラス?...やっぱり...)
セリシールがちょっと笑顔になっていると、ストロベリーの声が聞こえる。
「あなた、誰なの~!なんで勝負の邪魔するの~?!」
少し怒っているようだ。対して、芭羅美は答える。
「ちょっと、トレーニングしてるだけ。あなたの弾は避けるにはちょうどいい速さ」
「ムキ~~~!!こんなの全然本気じゃないんだから!これならどうなの~!」
ストロベリーは速さに特化した氷塊を無数に打ち出す。
芭羅美はセリシールとレオポンを弾道から離れた位置に置くと、ワザと弾道内に入り、華麗に避けてみせる。

「この~!ちょこまかと!もうこうなったらありったけなの~~~!!」
そう言うと、ストロベリーは空高く浮き上がり、百を超える数の氷塊をランダムに打ち出す。
さすがの芭羅美も全ては避けられないが、当たりそうになった氷塊はどこからか打ち出される小さな炎弾に阻まれる。
炎弾は小さいので一つでは相殺できない。でも数十の弾が正確に氷塊を迎撃する。
流れ弾がセリシールの元にも届くが、それも炎弾の束に阻まれる。
しばらく、その攻防が続いた後、セリシールの耳元にマテラスの声が聞こえた。
「今だ!ありったけの魔力ビームを打て!」
「えっ、マテラス、いるの?でも...」
「ヴィオレを信じろ!お前に氷塊は当たらない!」
「やっぱり...うん、やってみる!!」
セリシールは見えないマテラスの気配を感じながら、ステッキの先に魔力を込め始めた。

「何をするつもりなの~!」
ストロベリーがセリシールの様子に気づいたようだ。
十数個の氷塊がセリシールを襲うが、数百の炎弾に阻まれる。
「くっ!」
その時、セリシールの後で誰かが呻いて倒れる気配がした。魔力操作あたまの使い過ぎのようだ。
しかし、セリシールは集中力を切らさない。ヴィオレの為にも失敗するわけにはいかないのだ!
そして、全ての魔力が注ぎ終わった時、ストロベリーはまたしても、氷塊を飛ばしてくる。
しかし、セリシールは無視して魔力ビームを飛ばす。
「いっけ~~~~~~!!!」
「そんなもの効かないの~!」
ストロベリーは余裕のようだが、魔力ビームが氷塊に当たろうとしたまさにその時!
魔力ビームの先に巨大な魔法弾が現れた!その大きさは家一軒分に相当するほど!
ストロベリーの氷塊たちは瞬時に消滅する!
ストロベリーの目の前は巨大な光の壁に覆われていた。
「うそなの~~!!」
ストロベリーは逃げることもできず、転移の暇もない。
無意味だと知りながら『対魔法障壁』を全力で張ることしかできなかった...
「お嬢様~~~!!」
迫りくる光の弾に向かって、一人の若い女性が全力で飛んで来る。
「マカロン!ダメ!逃げてなの~!」
ストロベリーがそう叫んだ瞬間、魔法弾が対魔法障壁を飲み込み、ストロベリーに衝突した...

しばらくして、光が消える。
そこには黒こげのストロベリーが放心状態で浮かんでいた。
近くにはマカロンの姿も見える。
「生きてるの...」
ストロベリーがつぶやいた瞬間、二人の体は落下を始める。
「魔法が使えないの~!」
「私もです!」
落下していく二人の周りの空間が歪み...
二人はどこかへ飛ばされた...

「芭羅美、もう良い。今日は助かった」
マテラスの声が聞こえる。
「そのお言葉だけで十分です。ではあたしはこれで!」
芭羅美の姿が消える。

「セリシール。良くやったな!」
マテラスの声がセリシールを労う。
「私、何もしてない...助けられただけ...」
セリシールは自分の不甲斐なさを悔やんでいた。
「そんなことはない。お前の今までの行動が皆を集めたのだ」
マテラスが慰める。次いで、お願いをする。
「今回の件はお前一人で解決したことにしてくれないか?」
「なんでよ?」
「悪の組織同士は不干渉が掟なのだ。ダーク・ライトが関わっていることがバレると厄介なことになる」
「それなら、仕方ないけど...いつかお礼させてよね!」
「お前と戦えるだけで幸せなのだがな。まあ、考えておこう」
「もう、マテラスったら!」
セリシールは恥ずかしそうに俯く。
「では、私はまだやることがある。次の闘いを楽しみにしているぞ!」
「あっ、待って!」
セリシールは引き留めようとするが、既にマテラスの気配は無かった...

・・・

そして、翌日。
テレビではセリシールの活躍が大々的に報じられていた。
大規模な悪の組織「スイーツ・パラダイス」。その首領の娘は魔法少女五人と対等に戦うという。
それを一人で追い払ったのだから、英雄扱いだ。

そのニュースを見て、興奮している女性が約二名。
「さすが、セリシール様!これで信者倍増、間違いなしですわ~~!」
「やったわね!寝込むほど頑張った甲斐があったわ!これで私も鼻高々よ!」

そしてセリシールは...
いつにもまして魔法の練習に励んでいた。
「今度こそ、お返ししてやるんだから~~!」

そして、「フラム×マテラス漫画」の執筆に勤しんでいる女性が約一名。
「昨日の闘いでまたインスピレーションが湧いてきた~~!声に焦点をあて、あえて姿を表現しない!これは斬新すぎる~!」
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