それでも俺の青春とお前の青春は違う。 〜最初で最後のteenに祝福あれ〜

キェァ

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肆話、「タイミングが悪いと言っても上手くいく時は上手くいく」

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2週間後.....
結果的に試験は勉強したおかげで難なく終わられることができた。
俺は美麗に吉報を伝えるために庭園に向かうと、やっぱりそこで本を読んでいた。
「試験終わったわね」と言って本を開いたままこちらを見た。
「今回は美麗が見てくれたから難なくこなせましたよ。ありがとうございます。」
「そか、良かったわね。」
「あ、パン買って来ましたよ。」
「ありがとう」と柄にもなくお礼を俺に言った。
「美麗が礼を言うなんて珍しいですね。」
「何よそれ私が礼節のない人みたいじゃない。」と言って少し膨れた。
「(実際そうだっただろ)」と言いたいのを飲み込み、笑って返した。
「......も、もうすぐ夏休みですね、美麗は花火大会楽しみですか?」
「そうね、楽しみよ。10日後だっけ?」とパンを「アムアム」幸せそうに食べながら言った。
「そうだったとおもいますよ。」すると突然美麗は食べるのを止めた。
「あ、そういえば私浴衣ないのよね。明日私に付き合ってくれない?」
「俺は構わないませんけど、」


そんな訳で次の日俺たちは近くのショッピングモールに行った。
「少しここ見て来ていいかしら?」と花柄の浴衣を着たマネキンを店頭に何体か設置してある店を指差して言った。
「うん、ゆっくり見てきてくださいね」とは言ったものの暫く経っても美麗が帰ってこないので見に行くと、ペンギンのぬいぐるみを手に取りニヤニヤしながらモフモフしていた。
「あの......」と声をかけると美麗はぬいぐるみを置き、またいつものツンとした顔をした。
「これにする。」と言いオレンジを基調とした花柄の浴衣を選んで、ちゃっかペンギンのぬいぐるみも買っていた。
「さて、後は飯食ってお開きですね」と言うと美麗が何かいいたそうな顔をした。
「.....水着....見て来ていいかしら」と少し顔を逸らして言った。
「水着?ですか?」
「だって、夏だしカイリと海くらい行くかもしれないじゃないの、実は私、夏休み中にやる事をリストに纏め(まとめ)てあるのよね」と言い俺に片手サイズのメモ帳を渡してくる。
そこには、
【夏休み特別企画、カイリの性根叩き直し用アジェンダ~】
と書かれていて「私と花火大会行く」「友達を作る」などをはじめとする約30個ものやりたい項目が事細かく列挙されていた。
いや、そこじゃない。数じゃない
俺が言いたかったのは圧倒的に屋外や複数人でしかできない項目が多い事だ。
「な、なんですか、このふざけたのは」
「見ての通りよ、貴方の捻くれた性根を私と叩き直すのよ。流石の私も今の貴方を見ていると少し可愛そうになって来たわ。」俺のことを少しは心配してくれていることに関しては正直嬉しかった。だけど、それとこれとは話しは別だ。
此処は俺の生活を守るため男として引き下がるわけにはいかない。
「ま、まぁ着想は悪くないし、色々考えてくれるのは嬉しいんですけど....単刀直入に言わせてもらうとそれ無理ですね。美麗と会う前は知っての通り、孤独と日陰をこよなく愛する人間だったんですよ?そんな奴に急に180度生活習慣を変えろって言ってもさすがに無理があります。それに、外は家に比べて俺にとっての天敵がたくさんいるんです。百歩譲ってやるとしても、パーフェクショニズムの俺から言わせてもらうと、まだ、時期尚早だと思うんですよ。もっとじっくり時間をかけて気長に戦略を練る方がいいと思います。」と長々と話した後、澆薄の神髄(ぎょうはくのしんずい)を極めたような顔をし俺に言った。
「やはり貴方は根から腐ってしまったようね。その腐った根性をどうにかしないと遅かれ早かれいずれは後悔することになるわよ。」
「いや、俺は今までに一度だって後悔したことありませんし、これからもするつもりもありません。」と俺が断言すると美麗は真顔になり、
「そう、要は、貴方は私の事を振り向かせたくないって方向性いいのかしら?」
と言った。
「.......いや、それは違いますけど...」
「なら決まり、これ以降、異論反論文句は一切認めません。」と俺のことを無理やり言い包めようとしたので、
「ま、まぁ2人なら...」と渋々俺は受け入れてしまった。
それから美麗に手を引っ張られ水着を買いに行った。
「ここにする」
「外で待ってるから行ってきて下さいよ。」
「カイリも来てよ。参考程度に意見聞きたい。」
「え?俺が?いやいや、無理です無理。」と拒否っていると半端強引に店内に引き摺り込まれた。
「そこで立って待ってて、気に入ったの着てくから」と俺の話を聞かずに試着室の前で待つように指示された。
「あぁ....」
まずい。
まずい。
前は暗くて何とかなったけど、あんなに卑猥な女性の体をこれから目の前で見て意見するなど...どうすれば良いんだ...時間がない考えろ。
いや、やはり考えるまでもない、意識の問題だ、そもそも無いものとして水着だけを見て意見すれば良いんだ、そうだ、それなら上手くいく...はず。
俺にそう信じ込ませ気持ちを落ち着かせようと深呼吸しようときたとき、
「じゃあまず一着目ね。」と言い試着し室のカーテンを開けた。
「ちょま、まだ心の準備が.......」
俺は咄嗟に目を逸らした。
俺がゆっくりと視線を上げると、
美麗「どう?」と少しお腹の傷を隠しながら言った。
驚いたことに、俺は美麗の水着姿を見ても全く動揺はしなかった、むしろ俺は感動した。
あの美麗がこんなに綺麗に成長したなんて顔立ちは整っていて、肩まで伸びた髪、スッと伸びた鼻に、切れている目、
そして、そこそこの胸、細いお腹に少々大きなお尻、細いすらっとした足や腕そして、指....美麗は見違えるように綺麗になっていた。
「いいんじゃないですか?似合ってると思いますよ」
美麗は恥ずかしがるとでも思ったのか美麗は少しムッとし、俺に言った。
「....まだこれしか着てないけど、カイリがそこまで絶賛するならこれにする。」
彼女は支払いを済ませ俺と店を後にし、彼女は満足げな顔をして俺の隣を歩いていた。
その日は2人でご飯を食べた後お開きにした。
家に着いて俺は悔やんだ。
「(俺の生活がどんどん美麗に侵されている...あぁ....これからどうなるのか.... ボッチに対する懐旧の情に駆られて仕方なくなってしまうのだろうか....あぁ...やはりあそこは断っておくべきだったのだろうか....)」


10日後....

「やばい、遅刻だ。」こんな日に限ってバイトが伸びてしまった。
待ち合わせは17時と言うことだが、どう頑張っても30分ほど遅れてしまう...
LINEで、

「すみません、ちょっと遅れるかもしれないです。」
すぐに返事は返ってきた。
「3秒待って来なかったら帰る」と返ってきた。
「急いで行きます。」
結局待ち合わせ時間より30分ほど遅れて
到着し、暫く美麗を探していると後ろから少し怒った様な口調で「遅い」と声がした。
振り向くと腕を組んでいる浴衣姿の美麗が立っていた。
「す、すみませんでした、後でちゃんと埋め合わせはします」
「.......そんなのはどうでもいい、私を見て他にいうことは?」と言い俺を睨んできた。
「そ、その浴衣悪くない....かもです」
「はぁ?」と言い、今回も俺の足を踏んでくる。
「痛てててっ!に、似合ってますよ
、美麗に似合ってます。」
「わかればいい」と言って足を退かせた。
それから俺たちは人の波に乗りがら1番の盛況であろう街の大通りに出た。
「打ち上げ開始時間までまだ時間あるから屋台食べ歩きしない?」
「いいですね、好きな物買って良いですよ」この俺の発言が悪かったのか美麗はニッっと笑って片っ端から買いまくっていた。
「な、なぁそんな買って食べ切れるんですか?」
「平気、カイリと食べるし、それに買って良いって言ったのはカイリ。」
「いや、食べますし、そうですけど.....」
俺は美麗が買ったものを全部持たされていた。
確か10軒目に向かおうとした時俺は少々癖の強い聞き覚えのある声をかけられた。
「おい!カイリじゃねぇか!!おいってば!」
今このタイミングで1番会いたくない奴がいるので一瞬後ろを振り返るのを躊躇ったがしつこく声をかけてくるので仕方なく振り向いた。
「はぁ、久しぶり、哲(てつ)」
「久しぶり!こんなとこで会えるとはなぁ!」
哲は高校の時、唯一絡みがあったクラスメイトでコミケなどにも一緒に行ったり、シーズン毎のアニメの好評やゲームの好評もブログに書いたりしていた。
部活も「再生と破滅の開拓部」なんてふざけた部員が俺たち2人だけの部活を作ったりもしていた。
万が一俺が元オタなんてことを哲が口を滑らせて言ってしまったら、ただでさえ今の俺の好感度が落ちているのだから、本当にまずい。
美麗が不審そうな目で哲のことを見ていたので軽く紹介しておいた、当然、オタクの事は隠して
「そ、そう、よろしく私は俺と同じ大学に通ってる美麗です。」
知らない異性に話しかける事が慣れていないせいか美麗は柄にもなく緊張して話している様子だった。
「お、おう、よろしくな。てか、お前(俺)いつから2次元から3次元に目覚めたんだ?抜け駆か?笑」
と冗談半分で言っていた、本当にやめてほしい。
「ま、まぁね」と適当に濁し、「じゃあ俺たちは行くから」と言って行こうとすると、
「なぁ、待ってくれよ...あ、そうだ。もうそろそろ打ち上がり始めるよな、穴場があるんだよ俺が連れて行ってやるから来いよ。」
こいつがいつ口を滑らせるかわからないので俺は体裁良く断ることにした。
「いや、.......」
「なら、連れて行って。そこで見てみたい」と美麗が言ってしまった。
俺が気まずい顔をしていると哲は俺の近くに来て、「大丈夫だ分かってる」とだけ言って俺たちの前を歩いた。
分かっている?何が分かっているのだろうか....
暫く歩いて俺たちは人っ気のない神社に着いた。
それから哲は神主に許可をもらいに行ったのだろうか「少し待っててくれ」とだけ言って1人で神社の中へ行ってしまった。
境内が夕日で真っ黄色に染まって俺たちを異世界に誘っているようで少し不気味だった。
美麗と俺が暫く待っていると、哲が俺たちと同い年くらいの女性と2人で帰ってきた。
俺は「誰?」と聞こうとしたが、ある程度予想はついていたので聞かなかった。
美麗も俺の方を向いて少し頷いたので同じことを思っていたのだろう。
「念のため私も同伴させて戴きます、小雪です。」
俺と美麗は軽く頭を下げ挨拶をした。

それから俺たちは4人で暫く神社の境内を歩いた、途中、美麗がりんご飴食べたいだの、喉渇いただの俺にわがままを言ってきたので、両手に持ってる袋から出したりと大変だったが暫くすると、少し開けた展望代ような場所に出た。
そうしている頃には日はほとんど落ち、月明かりが辺りを照らしていた。そこからは真っ暗な海を一望できて、吸い込まれそうで怖かった。
突然立ち止まったと思うと哲は言った。「ここだよ」
「本当に誰もいないね」
美麗も暗くて少し怖かったのか俺の服を掴んでいた。
暫く俺たちが何も話さず4人並んで海を眺めていると一発目の花火が打ち上がった。

口笛ののような音がし、四尺玉だろうか巨大な花火が破裂するのが見えたと思うと、体の内側を振動させる巨大な轟音が響き渡る。
「.........」
「何年ぶりだろうな花火を見たのは...」と独り言を言うと、
「私も久しぶりに見た。」と美麗が返して来た。
「あ、こんなにも綺麗だったんですね、花火。」
「そうね、幻想的。」
「そうですね」すると隣で哲が何度も「タマヤ~!」と大声を放って1人ではしゃいでいた。その隣では小雪さんが哲に向かって微苦笑を浮かべていた。
「橋の上 玉屋玉屋の声ばかり なぜに鍵屋と いわぬ情なし」と美麗が少し笑いながらボソッと言った。
「なんですかそれ」
「なんで、皆んな(タマヤ)とばかり言って(カギヤ)って呼んであげないのって意味の狂歌よ。」とすました顔をして言った。
「まさにこの状況ですね...」
「そうね」と言ってクスリと笑った。
「カギヤって今もあるんですか?」
「あるわよ。今の花火界の第一人者みたいなもんよ。本当は現代ならなら(カギヤ~)の方がどっちかって言うとあっているのだけれどね」
「へぇ.....なら........カァギィヤァァァァァ!!!」と叫んだ。
「クスクス...カイリは流石ね」と無邪気な笑顔を顔に浮かべながら言った。
「まぁね」と言いお互い笑い合った。
暫くして、花火を見ながら言った。

「哲、連れてきてくれてありがとう」

「.......」

哲の返事がない....どうしたのかと思い顔を向けると小雪さんの方を見ていた。
「おい哲。」
「あぁ、悪かったな、なんだ?」
こいつも抜け駆けしてんじゃねぇかと思いつつ、
「....俺たち2人だけで、あそこ行ってきてもいい?」と言って俺はさらに高い展望台を指差した。
「おう、気をつけてな」
「危ないので一応私もついていきます。」と小雪さんが言った。
「いや、大丈夫です。ちゃんとライトは持っているので、小雪さんは哲を見てやっててください。」と言うと哲は少し怪訝そうな顔をした。
「......そうですか...分かりました...足元が見え難いので気をつけて行ってくださいね。」
「ありがとうございます。気を付けて行ってきます。」そう小雪さんに言って
俺は哲の方を少し見ると小雪さんに見えないように俺たちに向かって親指を立てていた。
「足元気をつけて下さいね」
「うん」と言い俺の服をギュッと掴んだ。
俺たちが展望台に向かう途中、花火が次々に打ち上げられ、美麗の顔は赤や青に照らされていた。
途中何も言葉を交わすことはなかったが俺が今までに経験した気まずい沈黙ではなかった。
展望台に着くと中間休憩に入ったのか花火が打ち上げられなくなった。
「うわ、流石に高い...」
「そうだね、ちょっと怖いかも。」
美麗の顔は青白い月光に照らされ、濃い灰色の陰りを帯びた。そんな顔を見ていると、美麗って意外と...なんて思えてきた。
「なによ?人の顔をジロジロと」
「美麗ってよく見ると、美人ですよね」
「は..はぁ?何?急に、しかもよく見るとなんて余計。」
と言い、怒ったように急に黙り込んだ。
俺「そ、そうですね、少し図に乗り過ぎました。」
その時美麗の指が俺の手に触れた。
そして静かに俺の手を握った。
「...へっ?」
俺は突然手を握られたので変な声が出てしまった。
「...また、一緒に来ましょうね..」
美麗の手は柔らかくて、小さくかった。なんと表現したらいいのか....
まさに「指先に繊細さが宿るしなやかな手」って感じがした。
そんなことを考えていると突然ヒューッと甲高い音がし、美麗の左顔が光に照らされて明るくなったので海の方に顔を向けると「ドーンッッ!」という轟音が響いた。
「うん、また来年もきましょう」
「良かった...嬉しい」
俺たちは手を繋ぎながら花火を見た。
暫くすると、美麗が口を開いた。
「カイリ、目瞑って」
俺はこの状況を一瞬で把握した「なんで?」なんてかっこ悪いことは聞かない、俺は美麗の方を向いて目を瞑った。
美麗が俺の方に手をかけると、俺は顔の近くに熱を感じ、美麗の少々荒れた呼吸の音も聞こえた。
そう、美麗が顔を近づけてきている、
「私、人の趣味を馬鹿にするつもりはないわよ」と耳元で囁かれた。
「え?」そう思った瞬間足に激痛が走った。
「痛てててっっ!」
美麗に足を踏まれている、「何するんですか」と言おうとすると、唇に柔らかい感触が伝わった。
思わず俺は目を見開くと、美麗が目を瞑りながら俺にキスをしていた。
どれくらいの間していただろうか暫くすると美麗は口を離した。
「まだ開けていいって言ってないのよ」顔を赤らめながら言われたので、もう一度閉じようとすると
「フフッ、もう開けてもいいわよ」と言われた。
「.......」
「ご褒美あげるって約束したから」
「うん。」
「これで1つ目、終わったわね」
花火が終わり、哲達のところへ戻ると、そこには小雪さんの姿はなく哲だけが少々俯き加減で1人柵に手をかけて海を眺めていた。
「(哲....お前......)」

それから数日後。

はて、いつ頃になったら美麗はまた俺に振り向いてくれるのだろうか....
夏休みに入ってから外出する事が多くなり、自分の部屋に居る時間がめっきり減ってしまった。いや、美麗に無理やり連れ出されている、と言ったほうが正しいか....何方にせよ、俺は少し昔の生活がだんだん恋しくなって来た。
たが、正直なところ人と一緒にいるのも悪くないな、とも思うようになっていた。
まさか、これが、俺が本当に欲していたものなのだろうか...今まで何処か足りない、心のどこかにポッカリと穴が開いているような感覚だったが、皆でいるとそんなことも忘れられた。
夏休みが始まって2週目のある日、あの日以来話をしていなかった哲からメッセージが入った。

「あのさ、お前に頼み事があるから聞いてくれないか?もちろん謝礼はする」
と来た。
本音を言えばここ最近外出が増えたせいで親からの仕送りはあるが俺の生活はだんだん逼迫(ひっぱく)し始めていたので、
「任せい」と返しておいた。
「そうか、なら詳しい事は明日お前と直接会って話す、場所は駅前のカフェな」
「わかった」

次の日。
哲と午後3時に駅前のカフェで待ち合わせることになっていたが。待ち合わせ時間を10分過ぎてもまだ来なかったのでメッセージを送ったが30分を過ぎてもまだやって来なかった。いい加減痺れを切らして、立ち上がると、哲が入店してくるのが見えた。
「ごめんな、ちょっと遅れたわ」と言い少し俯き申し訳なさそうな顔をしていた。
「これはちょっとじゃない、かなりっていうんだぞ。」
「悪かったって今なんか奢ってやるから」 
と言い俺と哲の分のカフェラテを頼んだ。
「今回は大目に見てやる。で詳しい話って何?」と言うと哲の顔が急に柄にもなくシリアスになった。
「お前さ、あの時小雪さんって俺に向かって言ったよな、あれどういうことなんだ?」と訳のわからないことを言われたのでとうとう頭が犯されたか、と始めは思っていた。
「こっちが聞きたいよ、何が聞きたいんだよ?」と言うと
「.....実はな...小雪は死んだ俺の幼馴染みなんだよ。」
俺は背筋がゾッとした。
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