234 / 245
240 アブないセクシーポーズとはなんぞや
しおりを挟むはいこんにちは。
ええと、またもや風呂の話ですんません。
でも今回はちょっと毛色がちゃうから許してくだされ~。
ちょいとシリアス路線やけど、まあそんな心配はいりませんので!
このところ、けっこう糖尿病の数値が安定してきていたダンナ。
とはいえ毎晩、例の「ぷっすり」お注射はやっとります。
さてさて。
その日もまた例によって、ダンナがいそいそとお風呂の準備をして先に入っておりました。いつものようにあとを追いかける形で私も入ったところ、なんやダンナがえらいセクシーポーズになっとる。いつも以上のノーサツポーズに!
ちょっと解説しますと、片足を風呂桶の上にあげて、両肘も縁にあげて、ちょっと全体にS字に見えるフォルムに……。
「おおっ」
わたくし大喜び。いつものようにツッコミにかかる。
「なに、またそんなノーサツポーズしてえ!」
ところが、どうもダンナの様子がおかしい。
返事ができへんし、「いやいや」みたいに手を振るだけで反応が鈍い。
(あっ。こらアカンやつか!)
一気にマジメモードになるわたくし。
「え? どないしたん? 気分わるい?」
力なくうなずくダンナ。あまりものが言えんらしい。
どうやら湯舟に浸かったら急に気分が悪くなり、視界が真っ暗になったとのこと。とはいえそれはあとで聞いた話ですけども。
ちょっと触ってみたら、胸の鼓動がめちゃくちゃ速くなっとった。
こらヤバい。
すぐに手を貸して、ゆっくりとダンナが湯舟から出るのを手伝いました。ダンナ、ふらふらしてはいましたが、なんとか手すりなどをもって風呂場の外へ出ました。
そのへんに手をついといてもらって体を拭き、ある程度ふいたところでゆっくりパンツなど穿かせてあげて、「ちょっと横になるわ」というのでそこで今度は部屋着のズボンやTシャツなども着せ、水を飲ませるなどして様子見。
あらためて手首の脈を測ってみたら、やっぱりかなり早い。
看護のプロやないけど、たぶん1分に150ぐらいにはなっとった。
しばらくしたら、ようやく「はあ、だいぶ楽になった……」と言うたのでひと安心しました。
要するに、ものすんごい低血糖になってたらしい。二の腕のとこにいつもつけとる計測器で測った数値が20になっとった。びっくりや。
ともあれその夜はそのまま様子を見ながら寝て、翌朝になったらもうダンナは平気な顔をしておりました。
はあ、ほんまびっくりした。
「わたしのためにまた風呂場でセクシーポーズを!」とか思ってゴメンナサイ。これはだれより本人にちゃんと謝りましたけども。いやもう本能やから許して(いやそういうことではなく!)。
翌朝になって、「主治医のセンセにLI〇Eでご報告しとくように!」と私がウルサク言うので、ダンナしぶしぶL〇NE。
たまたまやけど、この日は診療所がお休みやったんですよね。
センセからお返事があり、とりあえず週末に診察を受けることになりましたが、ひとまずいつもの「ぷっすり」のお薬の単位をさげて様子をみることになりました~。
ようわからんけど、単位を「ドーズ」っていうんですね、あれ、
それが9から8になった。ようわからんけど。「ふーん」て感じ。
あ、そうそう。
翌日になってダンナに手を両手で握られて
「〇ちゃん、ありがとね」
って言われたことは付け加えておこう。
やっぱり普段から一緒にお風呂に入っといてよかったやん!
うはははは。
まあ、ある程度お年を召したかたは一人で入浴させんほうがええのは確かやけどもね。
ダンナの場合は単純に寂しがり屋さんかやら一緒に入っとっただけやけどもー。
いやいや、ほんまそうしといて正解でしたわ。
みなさんも、どうぞお気をつけてくださいましね。
ではでは~!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
23
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる