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Day4
18.つよく
しおりを挟む「もしかしたら、男らしくなろうとしているのかもしれない」
ボクは考えながらそうつぶやきました。原くんと葵ちゃんは驚きこちらを見ました。ボクは先ほどの恵くんとの会話の内容を話しました。
「なるほどね」
葵ちゃんはそう言ってうなずきました。
「やっぱり、こっちから見てても過保護だと思った」
「葵ちゃん、かわいい子には旅をさせろとか言うでしょ。だから、手を出さずに見守るほうがいいんじゃない?」
葵ちゃんは少し悩んでから、
「うん、わかった」
と決心をした表情をしました。
すると、恵くんがこちらに戻ってきました。どうやら投げ終わったようです。得点は1点のようです。
ボクはこの後、葵ちゃんと恵くんの様子を見ながらボウリングを楽しみました。葵ちゃんはいつものようにボウリングを楽しんでいました。スコアは恵くんが32、ボクが67、原くんが231、葵ちゃんが253でした。原くんが負け惜しみでもう一回と言ったものの順位は変わりませんでした。
葵ちゃんはボウリング場から出てきても得意げな顔をして、原くんは何度かため息をついていました。恵くんはボクたちとは少し離れて歩いていました。
この後、レストランで食事を終えると、葵ちゃんが買いたいものがあると言い、コンビニに寄りました。ボクもついでに買ってもらいましたが、恵くんは何も言いませんでした。しかし、ボクには我慢をしているようにも見えました。買い物を終えると、葵ちゃんと恵くんは店の外に出ましたが、ボクと恵くんはトイレに行きました。
「何も買わなくてよかったの?」
ボクがそのように聞くと恵くんはうなずきました。やはり自立しようとしているのですね。昔の自分と似ているような気がします。
お互いがトイレを済ませ、一緒に店を出ようとしました。しかし、前からでかいひとたちが3人、入ってきました。ボクはそれに気が付きました。しかし、恵くんは顔をうつむかせ気が付いていなかったのだと思います。だから、その人と恵くんがぶつかってしまったのです。
「おい、なんやテメーら」
3人のうちのひとりが恵くんの服の裾を掴みました。恵くんの手が震えているのがわかります。恵くんはその人に震える拳で殴りかかりました。しかし、その人は片方の手でそれを止め、恵くんを投げ飛ばしました。その人は次にボクをにらみます。
「次はテメーだな」
そう言い、ボクに殴りかかります。しかし、ボクはそれをかわし、腕をつかんで後ろに投げ飛ばします。他の二人は驚いたような表情を見せましたが、すぐにボクになぐりかかりました。しかし、それはとても単純で最初に倒した人のように投げ飛ばしました。それまで気づかなかったのですが周りから視線を集めていました。少しの間を開けた後、周りから拍手が聞こえてきました。
殴りかかってきた3人はいつの間にか逃げ、走っていく姿が小さく見えました。恵くんは傷がある顔でこちらに向かってきました。
「ルイさん、すごいです。いや、師匠。僕にもさっき逃げていった人たちにやったことを教えてください」
恵くんは目を輝かせこちらを見てきました。ボクは男らしくないことを気にしないようにと言ったのに、ボクがあの人たちを倒したのを見て別の解決策を教えてしまったようでした。ボクは戸惑ってしまい、えぇ、としか言葉を出せませんでした。
向こうから走ってくる音が聞こえました。そして、ボクと恵くんを抱きしめます。葵ちゃんでした。
「まさか、ルイ君がこんなに強いなんて思ってなかったよ」
葵ちゃんの目から一滴、涙が垂れているのに気が付きました。そして、原くんが歩いて近づいてきました。葵ちゃんは原くんを睨みつけて、
「こいつね、あたしが助けようとしているのに、『大丈夫だから』って止めるんだよ。どうかしてるよ」
どうやら原くんはこうなることがわかっていたようです。だってボクは原くんを倒したことがあるのですから。
「師匠、明日、人を倒す方法を教えてください」
「えっ、えー」
「お願いします」
ボクは少し戸惑っていました。しかし、恵くんが何度も頭を下げてくるので渋々、了承してしまいました。
バス停までの帰り道は恵くんに質問攻めさせられてしまいました。どうやったら強くなるの、とかどんなものを食べてるのと強くなるために片端から聞かれました。隣で原くんと葵ちゃんが大笑いをしてボクたちを見てきました。
バスに乗り込むと中にはボク達だけしかいませんでした。行きのバスと同じような順番で座ります。みんな疲れているようで席に座るとすぐに眠ってしまいました。原くんの時計を見ると12時30分でした。みんなが眠っているのを確認すると、ボクは神様との連絡をしました。
「おう、ルイ、おつかれ」
「お疲れ様です。神様」
「人間界の調査も残り3日だな」
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