私に恋の仕方を教えて

nono

文字の大きさ
6 / 8

仲直り

しおりを挟む
匠 「寂しい…。」

私は陸が言っていたことを思い出して、目を逸らしてしまった。
匠は目を逸らしたのを見て、私の頬に手を当てた。

匠 「こっち見て」

悲しそうな目で私を見ている。

匠 「俺なんかした?ゆきを傷つけるようなことした?」

ゆき 「…」

陸のことを私が言っていいのか少し考えた。

ゆき 「匠は…何もしてない…」

匠 「じゃあなんで…」

ゆき 「…匠、陸の彼女奪ったってほんと…?」

匠 「えっ…」

匠は見に覚えがないような様子だった。

匠 「何のことを言ってるんだ?」

ゆき 「陸が中学の時に匠に彼女奪われたから、今度は俺が匠の大切なもの奪うって思ってたみたい…」

匠 「中学…陸が俺のを欲しがるようになったときか。あれは陸の彼女が…」

匠は私にその時のことを話してくれた。

ー中学2年生の頃の話ー

陸の彼女(結) 「あ!ねぇねぇ、匠くんだよね?前から気になってたんだ!良かったら私と付き合おうよ!」

匠 「あんた、陸の彼女だろ」

結 「陸、思ってたより真っ直ぐ過ぎて面倒くさくてさぁ。匠くんの方が一緒にいて楽しいかなって!」

彼女は上目遣いで俺をみた。
俺はこんな彼女だって知ったら、あいつが傷つくと思った。

匠 「あいつがお前のこと知ったら傷つくぞ」

結 「平気だってー」

そこに陸が来たんだ。

陸 「なんで…匠が結と…?」

匠 「これは、」

結 「ごめんね、陸…」

彼女は急に嘘泣きを始めた。

結 「私…匠くんと付き合うことになったの…。匠くんに脅されて…」

匠 「おまっ!」

あいつは俺に小さな声で言ったんだ。

結 「陸が傷つくのが見たくないんでしょ?」

俺はその言葉に従うしかないと思った。

匠 「だから、俺は陸の彼女と付き合うふりをした。でもよく考えたら付き合ってるふりをしてもしなくても、陸を傷つけることには変わりなかったな…」

私は匠の話を聞いて何も言えなかった。  

ゆき 「(匠は匠で辛かったんだね…)」

ガタンッ
教室の後ろの扉から音がして、振り返るとそこには驚いた顔をした陸がいた。

ゆき 「陸!」

陸 「匠…今の本当なのか…?」

匠は下を向いた。

陸はその場に座り込んで涙を流した。

陸 「ごめん!ごめん!」

私と匠は陸の傍へ近寄った。

匠 「俺も悪かった…お前を傷つけたくなくて…」

私は2人が仲直り出来てホッとした。
今日は3人で帰ることになった。
陸は私の肩に手を回して、嬉しそうにしていた。

匠 「おい陸。腕をどかせ」

陸 「え、何、やきもち?(笑)」

匠 「ゆきは俺の特別だから、気安く触るな」

私は匠の言葉にドキッとした。

陸 「えー、好きな子触りたいと思うのは普通でしょー?」

ゆき 「す、す、好きな子!?」

私は驚いた顔で陸を見た。

陸 「うん!俺ゆきちゃんのこと好きだよ?」

ゆき 「えーーーーー!?」

私の心臓の音はこの2人のせいで止まらなかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ある辺境伯の後悔

だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。 父親似だが目元が妻によく似た長女と 目元は自分譲りだが母親似の長男。 愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。 愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

10年前に戻れたら…

かのん
恋愛
10年前にあなたから大切な人を奪った

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

心から信頼していた婚約者と幼馴染の親友に裏切られて失望する〜令嬢はあの世に旅立ち王太子殿下は罪の意識に悩まされる

佐藤 美奈
恋愛
公爵令嬢アイラ・ミローレンス・ファンタナルは虚弱な体質で幼い頃から体調を崩しやすく常に病室のベットの上にいる生活だった。 学園に入学してもアイラ令嬢の体は病気がちで異性とも深く付き合うことはなく寂しい思いで日々を過ごす。 そんな時、王太子ガブリエル・アレクフィナール・ワークス殿下と運命的な出会いをして一目惚れして恋に落ちる。 しかし自分の体のことを気にして後ろめたさを感じているアイラ令嬢は告白できずにいた。 出会ってから数ヶ月後、二人は付き合うことになったが、信頼していたガブリエル殿下と親友の裏切りを知って絶望する―― その後アイラ令嬢は命の炎が燃え尽きる。

婚約者を寝取った妹に……

tartan321
恋愛
タイトル通りです。復讐劇です。明日完結します。

友人の結婚式で友人兄嫁がスピーチしてくれたのだけど修羅場だった

海林檎
恋愛
え·····こんな時代錯誤の家まだあったんだ····? 友人の家はまさに嫁は義実家の家政婦と言った風潮の生きた化石でガチで引いた上での修羅場展開になった話を書きます·····(((((´°ω°`*))))))

不倫の味

麻実
恋愛
夫に裏切られた妻。彼女は家族を大事にしていて見失っていたものに気付く・・・。

処理中です...