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空高く、天を仰ぐ
第51話 アイホートの雛の追放 - その1
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2017年07月21日(金)0時46分 =萌葱町警察署正面玄関=
「遅かったわね。」
警察署を眼前としたところで俺たちは強大な壁に阻まれた。
霞城奈穂壱級職員が警察署までの道を阻むように立ち塞がっている。
「いろいろ手こずってましてね...。でも、もう少しでどうにかなりそうなんですよ。」
ハンドサインで、隙を見て署内に入るように伝える。
「あら、そうなの。だったら、何も言わずに切りかかってきた方がいいわね。」
【霞城流 旋遁破】
刃が喉元の一寸手前を割く。どうやら、殺すことはないだろうけれど、殺す気で来る!
【霞城流 白鯨】
【霞城流 鎌鼬】
奈穂さんの刀を鎌鼬で弾く。正直、奈穂さんレベルのオート反撃はできない。俺が弾けるのは目視で攻撃を確認し、両手で刀を握っているのができるのが条件だ。正直、片手で弾く奈穂さんが本当におかしいわけなんだが...。
「良く弾いたね。それに、」
【細胞機械 試作品 6号】
【霞城流 明光】
上空から奇襲を仕掛けた文野に視線すら動かさず、刀の振り上げだけで攻撃を弾いた。
「なかなか強力な助っ人を味方につけたみたいじゃない。ただ、それだけじゃ私の試験を突破することはできないよ。」
【霞城流 流星】
【霞城流 鎌鼬】
「どのみち、君の方がついてこれてない。それじゃあ、ただの烏合の衆だよ?」
「ご助言ありがとうございますっ!」
攻撃を受け流しながら返答をする。同じ霞城流の技を使っても相手の方が練度は数倍格上なわけで、こうやってやりあえているのも文野の援護があるからだ。
だが、文野は本来穂積さんへ対するカードだった。だからこそ、こっち相手にそのカードを出してしまっているというのはとても不味い状況なわけだ。
しかし、燈樫さんは隙をついて警察署に侵入できているようなので、そちらに期待をするしかない。無事でいてほしいものなんだが...
【霞城流 明光】
上半身を左方向に避け刀を薙ぐ。しかし奈穂さんは一気に後方へ跳躍し、一度納刀する。そして、
【霞城流 木霊討】
【細胞機械 試作品 6号】
「うぐっ!」
ガチンッと金属が打ち合う音と共に、文野が苦悶の表情浮かべ後方へ弾き飛ばされる。
だが、なんでだ...。なんで、鞘に納刀したまま攻撃したんだ?
「ん?どこか腑に落ちていない部分があるみたいだね。顔を見たらわかる。」
「じゃあ質問なんですが、どうして鞘のまま攻撃をしてるんですか?」
「ああ、そのことか。木霊討は鞘のまま打つのが基本だ。突きと反動を用いた鞘の射出の2段階の攻撃、これが霞城流の基本刀術の一つであり、最初に会得する技だ。」
そうだったのか...。であるのならば、ここで木霊討を完全会得ができれば...あるいは。
抜いた刀を納めて、鞘ごとの刀を取り出す。
「ご指南、よろしくお願いします!」
「胸を貸してあげるわ、私からしっかりと一本を取ってみなさい。」
少なくともこれで意識はこっちに向けられただろうか、多少気は立っているだろうが主目的はまだ気取られてはいないだろう。
【霞城流 木霊討】
【霞城流 木霊討】
ガインッ!と音が鳴り、俺が後方に飛ばされる。
「踏ん張りと打ち込みが甘いよ。打ち込む点に対して刀と鞘がぴったりまっすぐになっていないから打ち負ける。ほら、まだいけるでしょ?」
まったく、ひどい上司だ。だが、的確な指示もくれる。ならば、このまま時間を稼ぐまで。一分一秒、なるべく燈樫さんの動ける時間を生み出さないと…。
【霞城流 木霊討】
【霞城流 木霊討】
「なるほど、うん。さっきよりかは太刀筋はいいね。ただ、スピードが乗ってない。それじゃあ2発目の衝突に威力が乗らないよ。」
片膝をつきながら反動に耐えきる。
これ、このままだと俺の体の方が持たないんじゃないのか...?
「遅かったわね。」
警察署を眼前としたところで俺たちは強大な壁に阻まれた。
霞城奈穂壱級職員が警察署までの道を阻むように立ち塞がっている。
「いろいろ手こずってましてね...。でも、もう少しでどうにかなりそうなんですよ。」
ハンドサインで、隙を見て署内に入るように伝える。
「あら、そうなの。だったら、何も言わずに切りかかってきた方がいいわね。」
【霞城流 旋遁破】
刃が喉元の一寸手前を割く。どうやら、殺すことはないだろうけれど、殺す気で来る!
【霞城流 白鯨】
【霞城流 鎌鼬】
奈穂さんの刀を鎌鼬で弾く。正直、奈穂さんレベルのオート反撃はできない。俺が弾けるのは目視で攻撃を確認し、両手で刀を握っているのができるのが条件だ。正直、片手で弾く奈穂さんが本当におかしいわけなんだが...。
「良く弾いたね。それに、」
【細胞機械 試作品 6号】
【霞城流 明光】
上空から奇襲を仕掛けた文野に視線すら動かさず、刀の振り上げだけで攻撃を弾いた。
「なかなか強力な助っ人を味方につけたみたいじゃない。ただ、それだけじゃ私の試験を突破することはできないよ。」
【霞城流 流星】
【霞城流 鎌鼬】
「どのみち、君の方がついてこれてない。それじゃあ、ただの烏合の衆だよ?」
「ご助言ありがとうございますっ!」
攻撃を受け流しながら返答をする。同じ霞城流の技を使っても相手の方が練度は数倍格上なわけで、こうやってやりあえているのも文野の援護があるからだ。
だが、文野は本来穂積さんへ対するカードだった。だからこそ、こっち相手にそのカードを出してしまっているというのはとても不味い状況なわけだ。
しかし、燈樫さんは隙をついて警察署に侵入できているようなので、そちらに期待をするしかない。無事でいてほしいものなんだが...
【霞城流 明光】
上半身を左方向に避け刀を薙ぐ。しかし奈穂さんは一気に後方へ跳躍し、一度納刀する。そして、
【霞城流 木霊討】
【細胞機械 試作品 6号】
「うぐっ!」
ガチンッと金属が打ち合う音と共に、文野が苦悶の表情浮かべ後方へ弾き飛ばされる。
だが、なんでだ...。なんで、鞘に納刀したまま攻撃したんだ?
「ん?どこか腑に落ちていない部分があるみたいだね。顔を見たらわかる。」
「じゃあ質問なんですが、どうして鞘のまま攻撃をしてるんですか?」
「ああ、そのことか。木霊討は鞘のまま打つのが基本だ。突きと反動を用いた鞘の射出の2段階の攻撃、これが霞城流の基本刀術の一つであり、最初に会得する技だ。」
そうだったのか...。であるのならば、ここで木霊討を完全会得ができれば...あるいは。
抜いた刀を納めて、鞘ごとの刀を取り出す。
「ご指南、よろしくお願いします!」
「胸を貸してあげるわ、私からしっかりと一本を取ってみなさい。」
少なくともこれで意識はこっちに向けられただろうか、多少気は立っているだろうが主目的はまだ気取られてはいないだろう。
【霞城流 木霊討】
【霞城流 木霊討】
ガインッ!と音が鳴り、俺が後方に飛ばされる。
「踏ん張りと打ち込みが甘いよ。打ち込む点に対して刀と鞘がぴったりまっすぐになっていないから打ち負ける。ほら、まだいけるでしょ?」
まったく、ひどい上司だ。だが、的確な指示もくれる。ならば、このまま時間を稼ぐまで。一分一秒、なるべく燈樫さんの動ける時間を生み出さないと…。
【霞城流 木霊討】
【霞城流 木霊討】
「なるほど、うん。さっきよりかは太刀筋はいいね。ただ、スピードが乗ってない。それじゃあ2発目の衝突に威力が乗らないよ。」
片膝をつきながら反動に耐えきる。
これ、このままだと俺の体の方が持たないんじゃないのか...?
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