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胎内記憶

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胎内記憶とはお腹にいるときの記憶がまれに残っており、2~3歳くらいの時にお腹の中にいた時のことを聞くと答えてくれる。

私は妊娠するまで胎内記憶の存在を知らなかった。

何かの記事をきっかけに知ることになり、大変興味をもったのだ。

まず、どの子も似たようなことを口にするのが「空の上からどの家庭に産まれようか観察している」とのことだ。

天使や鬼が傍にいて、空の上から親を探している。

あの家庭に産まれたら優しそうな母親の元で暮らせそうとか、有名人になりたいから芸能人の親を選ぶなど、慎重に親を選んでいるそうだ。


産まれるその日から障害をもっている子は、この母親なら障害を持っていても育ててくれると思い、障害があることを理解した上で産まれてくるのだとか。

もし本当にそうなら、子供は受け入れて産まれてくるのに親の都合でおろしたりするのは残酷だ。

子供は親に全てを託し信頼して命を預けているのだ。

私は胎内記憶のことを知ってから考え方が大きく変わった。

お腹の中にいるときはいつも

「ママを選んでくれてありがとう。」

そう伝えていた。

そして私のこれからのたのしみは、時が近づいたら我が子に聞いてみるのだ。

「なぜママを選んでくれたのか。」

「お腹の中はどうだった?」

「どうやってママのところにきたの?」

この三つを確認できるその日が待ち遠しい。


胎内記憶は3人に1人は覚えているらしいので、我が子も覚えてくれていることを願おう。



子供を授かったら必ず知っておいてほしいことがある。

それは

「子供は親を選んで、命を預けてくれている」

ということだ。

虐待のニュースを見るといつも思う。


「あぁ、あの子は母親を信頼して産まれてきたのに、言葉を話す前から裏切られて見捨てられて心から可哀想だと思う。

どうして親が子を裏切るようなことをするのか。

これからの人生、ママのところで幸せを夢見ていた子供。

どんな気持ちなんだろう。

冒険がこれから始まる。ママとパパと笑って幸せな家庭を作る。

そんな夢や希望に満ち溢れて産まれてきたのに、どんな気持ちで亡くなっていったんだろう。」



虐待がなくなることを切に願う。


胎内記憶。


全てのママに知ってもらいたい。

貴方は選ばれたのだと。

ママになる資格を手にしたのだと。

そして子供は貴方との幸せな家庭を夢みて、貴方のところに来てくれたんだということを、忘れないでほしい。

きっと穏やかな気持ちになって、もっと優しく子供に接することができるようになるから。
 
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