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1章 追放
第9話 新しい仲間
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ミシェルの話では、エルフの国まで一ヶ月ほどかかるらしい。
(近いのか遠いのかわからないな)
そう思いながらも、クエストでもらった報酬で馬車を借りて、エルフの国へ向かい始めていた。道中、ゴブリンやコボルトなど、様々なモンスターと出くわしたが、難なく倒すことが出来た。
そんな時、フードのかぶった一人の女性と出くわした。俺とミシェルは顔を見合わせながらもその人の元まで向かって話しかけた。
「どうかしましたか?」
すると、俺の顔を見てすぐさま俯きつつ答えた。
「あ、いえ。大丈夫です」
「でも......」
大丈夫だと言われても、ここら辺に街や集落なんて見当たらない。そんな状況で見捨てるわけにもいかないだろ......。
(やりたくないけど、やるか......)
そう思い、右眼に魔力を込め始める。すると頭の中で、話しかけている女性の頭上に、角が備わっている光景が浮かび上がってきた。
そして案の定、頭痛が走る。それを見たミシェルとフードを被った女性が驚きながら話しかけてくる。
「リアム大丈夫!?」
「だ、大丈夫ですか?」
「はい......。大丈夫です」
頭痛が収まるのを待ち、一呼吸を入れてからミシェルに言う。
「この人、魔族だと思う」
「え? どう言うこと?」
「魔眼を使ったら、この人の頭上に角がついていることが分かった」
それを聞くや否や、ミシェルの顔を険しくなっていくのが分かる。
(やっぱり魔族って危ない存在なのかな?)
本とかで魔族が危険な存在とは記されていたが、今まで出くわしたことすらなかったので、判断しづらかった。それに、何事にも実際に感じてみなくちゃ分からない。
「まあ一旦話してみましょ」
「そうだね」
二人の会話が終わったところで、女性に話しかけた。
「あの、本当に大丈夫ですか?」
「はい。それにあまり私には話しかけない方がいいかと思います」
(それってやっぱり、魔族だからか?)
俺は少し疑問に思った。本当に危ない存在なら、こんなことを言うとは思えない。だったら、何かしらの理由があってここにいて、俺たちに対して害をもたらす存在ではないのかもしれないと。
それは、ミシェルも同様に感じていたようで、ミシェルが言った。
「私はエルフよ。あなたも人族じゃなくても大丈夫だから言ってみたら? リアムは種族で差別をするような存在じゃないから」
「......。本当にいいのですか?」
「あぁ」
すると、目の前の女性がフードを外した。案の定、頭上には角が付いていた。
(それにしても、ミシェルと違う美人な人だな)
「え? 驚かないのですか?」
目の前の女性が驚きながら尋ねてきた。まあ、予知を使ったんだから、どんな存在かわかっていたし驚いたりしない。それに、驚いたりしたら、この人に対して失礼だと思うし。
「まあ、知っていましたしね」
「え?」
「俺の眼、左右の色が違いますよね? 魔眼なんですよね。だからそれで......」
俺がそう言うのに対して、納得した雰囲気を出した。
「そうなんですね。鬼人族って分かりますか?」
鬼人族と聞いてもわからなかったので、ミシェルの方を向くと、驚いた表情をしていたのが分かった。
「あの鬼人ですか」
「はい......」
すると、ミシェルが俺に対して説明を始めてくれた。
「鬼人って言うのは、元魔族のことだよ」
「え? 元魔族ってどう言うこと?」
(魔族って一つじゃないの?)
「まあ簡単に言えば、魔族に追放された種族ってこと」
「......」
種族を追放ってどう言うことだよ......。そんなことあり得るのか? いや、実際に言っているのだからあり得るんだろう。それにしてもそんなことあんまりだろ......。
「ミシェル様がおっしゃった通り、私たちの種族は追放された身です。あ、自己紹介が遅れていましたね。アメリア・ゴメスです」
それを聞くとミシェルは驚いた表情をしながら言った。
「ゴメスって......」
「はい。想像されている通り、私は鬼人族の王族です。実際には、鬼人族は存在しな
いんですけどね」
「存在しないってどう言うこと?」
それを言って、少し後悔をした。聞いちゃいけない内容だと思った。
(それにしても存在しないってどう言うことだ?)
「鬼人族が住む場所は現在、存在しないんですよ。鬼人族の人たちは全員が、まばらになって各々暮らしている感じです」
「あぁ......」
「それで、アメリアさんはどうしてこんな場所にいたの?」
ミシェルの問いを聞くと、アメリアさんの表情が一瞬険しくなったが、すぐにいつも通りの表情になって言った。
「父を助けるためです」
「父を助ける?」
「はい。魔族に父を封印されてしまいましたので」
「それって古代文字で?」
俺が言ったことに対して、驚きながら頷いた。そして、俺とミシェルは互いに見合わせながら言う。
「じゃあ、私たちと目的は同じね。この際だから、一緒に行動しない?」
「え? でもいいのですか? 私、元魔族ですし......」
「そんなの関係ないじゃない! お互い困っている時は助け合うべきよ。ね?」
「そうだな」
流石に助ける方法が違かったら即答できなかったが、今回俺たちとやることは一致しているので、助けてあげられるなら助けてあげたい。
「あ、ありがとうございます。ですがお父さんの居場所がまだわからないんですよ」
「それは、今後考えて行きましょ。まずは、エルフの国に言って情報収集をする予定だけど良い?」
「はい! よろしくお願いいたします」
こうして、新たな仲間が一人増えた。
(それにしても、このパーティ、俺以外王族じゃないか?)
(近いのか遠いのかわからないな)
そう思いながらも、クエストでもらった報酬で馬車を借りて、エルフの国へ向かい始めていた。道中、ゴブリンやコボルトなど、様々なモンスターと出くわしたが、難なく倒すことが出来た。
そんな時、フードのかぶった一人の女性と出くわした。俺とミシェルは顔を見合わせながらもその人の元まで向かって話しかけた。
「どうかしましたか?」
すると、俺の顔を見てすぐさま俯きつつ答えた。
「あ、いえ。大丈夫です」
「でも......」
大丈夫だと言われても、ここら辺に街や集落なんて見当たらない。そんな状況で見捨てるわけにもいかないだろ......。
(やりたくないけど、やるか......)
そう思い、右眼に魔力を込め始める。すると頭の中で、話しかけている女性の頭上に、角が備わっている光景が浮かび上がってきた。
そして案の定、頭痛が走る。それを見たミシェルとフードを被った女性が驚きながら話しかけてくる。
「リアム大丈夫!?」
「だ、大丈夫ですか?」
「はい......。大丈夫です」
頭痛が収まるのを待ち、一呼吸を入れてからミシェルに言う。
「この人、魔族だと思う」
「え? どう言うこと?」
「魔眼を使ったら、この人の頭上に角がついていることが分かった」
それを聞くや否や、ミシェルの顔を険しくなっていくのが分かる。
(やっぱり魔族って危ない存在なのかな?)
本とかで魔族が危険な存在とは記されていたが、今まで出くわしたことすらなかったので、判断しづらかった。それに、何事にも実際に感じてみなくちゃ分からない。
「まあ一旦話してみましょ」
「そうだね」
二人の会話が終わったところで、女性に話しかけた。
「あの、本当に大丈夫ですか?」
「はい。それにあまり私には話しかけない方がいいかと思います」
(それってやっぱり、魔族だからか?)
俺は少し疑問に思った。本当に危ない存在なら、こんなことを言うとは思えない。だったら、何かしらの理由があってここにいて、俺たちに対して害をもたらす存在ではないのかもしれないと。
それは、ミシェルも同様に感じていたようで、ミシェルが言った。
「私はエルフよ。あなたも人族じゃなくても大丈夫だから言ってみたら? リアムは種族で差別をするような存在じゃないから」
「......。本当にいいのですか?」
「あぁ」
すると、目の前の女性がフードを外した。案の定、頭上には角が付いていた。
(それにしても、ミシェルと違う美人な人だな)
「え? 驚かないのですか?」
目の前の女性が驚きながら尋ねてきた。まあ、予知を使ったんだから、どんな存在かわかっていたし驚いたりしない。それに、驚いたりしたら、この人に対して失礼だと思うし。
「まあ、知っていましたしね」
「え?」
「俺の眼、左右の色が違いますよね? 魔眼なんですよね。だからそれで......」
俺がそう言うのに対して、納得した雰囲気を出した。
「そうなんですね。鬼人族って分かりますか?」
鬼人族と聞いてもわからなかったので、ミシェルの方を向くと、驚いた表情をしていたのが分かった。
「あの鬼人ですか」
「はい......」
すると、ミシェルが俺に対して説明を始めてくれた。
「鬼人って言うのは、元魔族のことだよ」
「え? 元魔族ってどう言うこと?」
(魔族って一つじゃないの?)
「まあ簡単に言えば、魔族に追放された種族ってこと」
「......」
種族を追放ってどう言うことだよ......。そんなことあり得るのか? いや、実際に言っているのだからあり得るんだろう。それにしてもそんなことあんまりだろ......。
「ミシェル様がおっしゃった通り、私たちの種族は追放された身です。あ、自己紹介が遅れていましたね。アメリア・ゴメスです」
それを聞くとミシェルは驚いた表情をしながら言った。
「ゴメスって......」
「はい。想像されている通り、私は鬼人族の王族です。実際には、鬼人族は存在しな
いんですけどね」
「存在しないってどう言うこと?」
それを言って、少し後悔をした。聞いちゃいけない内容だと思った。
(それにしても存在しないってどう言うことだ?)
「鬼人族が住む場所は現在、存在しないんですよ。鬼人族の人たちは全員が、まばらになって各々暮らしている感じです」
「あぁ......」
「それで、アメリアさんはどうしてこんな場所にいたの?」
ミシェルの問いを聞くと、アメリアさんの表情が一瞬険しくなったが、すぐにいつも通りの表情になって言った。
「父を助けるためです」
「父を助ける?」
「はい。魔族に父を封印されてしまいましたので」
「それって古代文字で?」
俺が言ったことに対して、驚きながら頷いた。そして、俺とミシェルは互いに見合わせながら言う。
「じゃあ、私たちと目的は同じね。この際だから、一緒に行動しない?」
「え? でもいいのですか? 私、元魔族ですし......」
「そんなの関係ないじゃない! お互い困っている時は助け合うべきよ。ね?」
「そうだな」
流石に助ける方法が違かったら即答できなかったが、今回俺たちとやることは一致しているので、助けてあげられるなら助けてあげたい。
「あ、ありがとうございます。ですがお父さんの居場所がまだわからないんですよ」
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