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第14話 転
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俺達が森で活動し始めると、それまで停滞していたレベルアップがあっさり進んだ。
ロウ 15歳
盗賊 Lv.11
MP 96
力 3
スタミナ 3
素早さ 24
器用さ 24
精神 3
運 10
SP ─
スキル
スティール Lv.3
気配察知 Lv.7
隠密 Lv.3
ティア 15歳
歌姫 Lv.11
MP 240
力 5
スタミナ 12
素早さ 10
器用さ 4
精神 36
運 ─
SP ─
スキル
歌唱 Lv.3
ミミ 15歳
炎魔術師 Lv.11
MP 310
力 6
スタミナ 6
素早さ 13
器用さ 4
精神 36
運 ─
SP ─
スキル
ファイヤーボール Lv.4
ファイヤーアロー Lv.5
ファイヤーストーム Lv.4
シェーラ 15歳
大剣士 Lv.11
MP 120
力 24 +4
スタミナ 24
素早さ 7
器用さ 6
精神 3
運 ─
SP ─
スキル
強力 Lv.6
加重 Lv.3
地裂斬 Lv.4
SPに関しては、俺は今回までは『運』に+2。次からは他へ振る予定。ティアは回避を考え『素早さ』に+2。ミミは森と言う歩き難いフィールドを歩くために『スタミナ』に+1、そしてMPを300台にするため『MP』に+1だ。シェーラは器用さの大切さに気付いたらしく『器用さ』に+2した。
それとレベル10へのレベルアップ時、初期補正値ゼロの項目に+1が入る回だったので、全体的にパラメーターが上がっている。
スキルに関しても、いくつかレベルが上がっていて、俺の『気配察知』は認識範囲が45㍍となった。ただ、継続時間は変わっていない。
また、ミミの『MP』が300を越えたため、MPの自然回復時間が5秒毎となった。5秒毎にMPが1回復する。俺は、未だにMP1回復するのに30秒掛かる……。その差6倍だな。せめて、MPを150にして、20秒で回復するようにしたい。
俺達の森での活動だが、深い場所へは行かず、入り口周辺1キロ程のエリアで行っている。
森の奥へ行けば、『牙狼』『マーダーベア』と言ったレベル18クラスのモンスターと遭遇する可能性が出てくるため、安全を考えてだ。
また、そんな奥まで行かなくとも、十分な収益を得られているから、と言う事でもある。
その収入源の一つが、『低級増血薬』だ。あの紫色のポーションが、それだ。
このポーションは、少なくともこの国では知られている物では無かったようで、ギルドでもかなり驚かれた。ただ、その効能が『血液の増加、増血効果』と言う地味な物だったので、大騒ぎにまではなる事は無かったが。
この『低級増血薬』は、当初は研究用として一本20ダリで買い取ってもらい、それ以降は一本6ダリという事になったのだが、一週間もせず一本10ダリでの買い取りと、買い取り価格が上がった。そうなった理由は、思った以上の顧客が出たからだ。
その顧客の半分は、冒険者等がケガをして出血した分を補うためだった。ケガを『低級回復薬』などで治しても、その際失われた血液はほとんど回復しない。ゲームのように、ケガが治ればHP満タン、元気いっぱい元通り、とは行かない訳だ。
血液が少し減るだけで、体調は劇的に悪化し、身体はまともに動かなくなる。身体だけで無く、脳にも影響があるため、思考能力も低下する。そんな状態で戦闘を続ければ、死の確率は格段に上がる訳だ。だから、それを補うために、と言う事だ。
これは、ギルド側も想定していた顧客である。
ギルド側が想定していなかった顧客とは、一般人だった。しかも女性。
目的は冒険者と同じで、失った血液を補うためなのだが、その血液を失った理由が全く違う。
前世今世に関わらず、成人女性には、程度の差はあれ貧血は宿命のようなものだ。
どうやら、生理で貧血に悩まされていたご婦人が、知り合いのギルド受付嬢から聞いて、ダメ元で試した事が切っ掛けで、あとは口コミで一気に広がったらしい。そして、売れ行きが順調と言う事は、それだけ効果が実感できたという事だろう。
そんな訳で、商品がだぶつくどころか、有るだけ売れるという状態になっている。
ただ、販売店側での価格は、値上がりしないようにギルド側が抑えているらしい。現在『薬師』が分析中で、他のポーション同様に作成可能になった際、価格が大幅に下落する事による混乱防止のためだそうだ。
そんな訳で、森の入り口付近で、他の冒険者が無視した『大蛭』を狩るだけでも十分な収益が得られていた。
そして、いくら入り口近くとは行っても、『緑猿』や『タイガースパイダー』、『ビッグボア』などのある程度レベルの高いモンスターも出現するため、経験値稼ぎ的にも問題ない。
成人後、半年と経たずレベル11なら十分に早いほうだろう。
そして、森で活動を開始して12日後、いろいろな事が動き出す。
その日はいつもどおり、森からの帰りに西外門側でスキルの練習を行い、夕方にはギルドへと帰り着いた。あ、一応言っとくけど、訓練後はちゃんと整地してるよ。ティアが持つ『魔法のウエストポーチ』内には、スコップが常備してある。もう、抜かりはない。
俺達がギルド前まで着いた時、若干聞き覚えの有る声が掛けられた。
「あれ? アヤノじゃん。生まれ変わってドブスに成って、天川君に捨てられたアヤノじゃん」
声を掛けてきたのは、近くにいた新成人の冒険者5人組の一人だった。その女は、『託宣の儀』の時、聞こえよがしな事を言ってきた、あの女だ。転生者だ。
その女の声を聞いたティアは、身体が硬直する。
あれから4ヶ月程が経過し、その時間で彼女は大分精神的には回復したように見えるのだが、それは、単に天川の事を考える余裕がない生活を送っていたためであって、ショックから立ち直った訳では無かった。勿論、天川の事を忘れられた訳でもない。
俺達が、天川…ロムンクソ王子の事に関する話がティアに入らないように、シャットアウトしていたから、表面上は平静なように見えたに過ぎない。
後方でミミの「チッ!」と言う舌打ちがする。
「アレレレレ? 今度は天川君じゃなくって、この男の子? ふぅ~ん、今度は身の丈に合ってるじゃん! ん~ん、少しもったいない位かも!」
その女は、ケタケタと笑い出す。この間、その女のパーティーと思われる他の4人は、状況が理解できないらしく、戸惑っていた。どうやら、他のメンバーは非転生者のようだ。
この時、当然俺の心はグラグラと煮えたぎっていた。頭の中を、少ない語彙の中から引き出した、罵倒の意を持つ単語が駆け巡っている。
「あんたが人気があったのは、結局顔があれだったからよ! だから、顔がドブスになった途端、こんな男しか寄って来なくなったのよ!」
そう言って、更にケタケタとけたたましく笑う女。
そして、俺はキレた。多分この状態を『キレる』と言うのだろう。初めての感情…いや症状だったので確証はない。
俺の思考と感情は、多分停止している。その状態で、身体が行動に移す。その女に対して。
だが、その俺を妨げる者があった。ティアだ。
ティアの右手が、俺の左手をしっかりと握りしめている。ティアのもう一つの左手は、シェーラの右手を握っていた。シェーラも動こうとしたようだ。
ティアの手の感触が、隠れてしまっていた理性という名の感情を表に持ってきて、上げ止まっていた負の感情を押さえ込んで行く。思考が、ゆっくりとではあるが正常に出来るようになって来る。
「「ティア……」」
「いいの」
俺とシェーラの呟きに、ティアも小さく返した。そして、ティアは、俺とシェーラの間を抜け、その女の前へと出る。
「あなたは誰ですか?」
ティアの声は、思った以上にしっかりとしていた。
「多分、笹山北高校の方だと思うんですが、どなたですか? 同じクラスの方でしょうか?」
ティアの問いかけに、女のケタケタ笑いが止まった。そして、キレた声で叫ぶ。
「誰だっていいでしょ!!」
だがティアは、その声に臆する事はなかった。驚く程冷静だ。
「相田さん? ……それとも、太田さん? ……酒瀬川さん?」
ゆっくりと、順に問いかけていった。今彼女が挙げた名前は、全員クラスのアンチだ。
そして、その女は、最後の『酒瀬川』に反応した。それは、ティアにも分かったようだ。
「そっか、酒瀬川さんなんだ」
そう言った後、ティアは小さな声で「良かった」と呟いていた。
俺が、その呟きの意味を理解できず、一瞬呆けていると、酒瀬川らしき女がまた叫ぶ。
「違うわよ!! 誰だって良いでしょ!! あんたがドブスなのと関係ないじゃない!!」
この時、その女のがなり声が響く西ギルド前で、その騒動を見ていた複数の冒険者達の間から、それまでと違った声が聞こえだした。
それまでは、状況を訝しむ声ばかりだったのだが、そんな中から、正確な情報を話す者達が現れてきていた。
「何でも、例の転生者ってヤツららしいな。あの女が、その前世ってってヤツでモテなかった恨みを、今あの子に晴らそうとしているって事らしいぞ」
「前世ね~。前世で、あの歌姫の子が美人で、今がああだから、イヤミを言ってるって訳か。って言うか、前世でモテなかったのって、あの性格だからだろ」
「確かに、あの性格じゃな~。俺でもお断りだぜ」
「顔の問題じゃないわよね」
そう言った話が、どんどんと周囲へと広がって行く。
ここは、西ギルド前だ。俺達はこのギルドをベースに活動して来た。そして、ティアは『歌唱』スキルの特性上、他の冒険者への認知度は非常に高い。
だから、このギルドで活動する者達は、ティア自身に何ら問題がない事を知っている。
そしてあの酒瀬川と思われる女は、今日この日まで、この西ギルドで見た事がない。つまり、女がベースにしているギルドは別のギルドだという事だ。
となれば、周囲にいるこのギルドをベースにしている冒険者達の反応は決まってくる。
ブーイングだ。それも、あからさまなブーイング。完全にアウェイだな。
そのブーイングに慌てたのは、あの女より、同じパーティーらしい仲間達だった。大慌てで、酒瀬川と思われる女を引きずって行った。
そして、そんな女達を罵倒し続ける周囲の冒険者達の中から、ミミのヤツが、一仕事終えた感を出しながら帰ってくる。……お疲れさん。
言うまでもないが、周囲でささやかれる噂は、ミミのヤツが広げて回ったものだ。情報操作ってやつか? いや、本当の事だから、世論誘導の方が合うか。
そしてティアは、酒瀬川らしき女が連れられていくのを、黙ったまま見ている。
それを見ていたいると、シェーラがティアに聞こえないように小声で、俺に話しかけてきた。
「ロウ、なぜ、さっきティアは、『良かった』と言ったんだ?」
それか、それは、俺も一瞬理解できなかったんだよな。
「あれか、あれは、多分、前世で仲が良かったヤツじゃなかったから、って事じゃないか? 前世で仲が良かったやつが、実は、っのはかなりキツいだろ。そうじゃ無かったから『良かった』って事」
「そう言う事か……」
立花綾乃には、自他共に認める友人が三人いた。多分、親友という言葉で呼んで言い関係だったと思う。
フルネームは知らないが、『桜場』『寺西』『安楽』と言ったはず。この三人が、未だにティアに接触してこない。その事は、俺も気になっていた。当然ティアも、俺と比べものにならない程気にしているはず。
俺は、彼女達が接触してこない理由として二つの可能性が有ると考えている。
一つは、ティアの事を知らない。つまり、あの日あの場にいなかったと言う事。他の国、他の町に転生している可能性も普通にある。あの日、あの広場で手を上げたのは100人程に過ぎなかった。俺のようなひねくれ者が何百人もいるはずはない。あの新幹線は満員だった。死者が100名程度とはとても考えられない。多分、他の地域にも転生しているはずだ。
そして二つ目が、ティアに接触する事を意図的に避けている、もしくは接触する意義を見いだしていない、と言うケースだ。
二つ目が最悪のケースだな。前世では親友面していたのに、実際はそうでは無かったって事だからだ。立花がアヤノで有る事を利用するために、親友のふりをしていたってやつ。
あの女が、その三人の一人だったら…… ティアのショックは天川の時以上かもしれない。だから、俺も『良かった』と思う。
少し話は外れるが、俺は小学校5年生から中学2年まで、強度の女性不信だった。
小学校5年の時、女子の裏の顔を見てしまったためだ。
知ってのとおり、男は単純だ。男同士の関係は、基本見たままで有る事が多い。
だが、女は違う。親友然とした者が、一歩裏に回ると、ボルクソに言っている事も多々ある。無論、あくまでも比率の問題だ。全員が全員、そうだという訳では無い。
俺はその時期に、そう言った場面を三回程連続で目撃し、女性不信となった。そして、その後も更に二回同様の場面を目撃するに至って、女性不信が強度なものへと固まってしまったのだ。
そんな、俺の女性不信を緩和する切っ掛けになったのが、立花綾乃だった。
彼女は、人目の有無に係わらず、全く変わらなかった。一時は、『こんな子でも、どうせ裏に回れば……』と思い、全く逆の意味でのストーカーまがいの事をやっていた。
そのストーカー的な行為は半年近く続いた。そして、結論として『ああ、こんな子もいるんだ……』と理解し、一応、ある程度の女性不信からは脱したのだった。
とまあ、そんな不信感バリバリの当時の俺の目からも、彼女たち四人は本当の友達同士に見えていた。もし、それが違ったとなれば、俺は以前以上の女性不信になるだろう。治療不可能レベルで。
そんな事を考えていると、近くでバシッと言う音がする。見ると、ミミがティアの尻を叩いた音だった。
「フミャー!」
変な声を上げるティアの尻を、再度ミミが叩く。
「ほ~ら、換金! ティアが行かないと、換金できないっしょ!」
ミミは、そのままティアの背中を両手で押しながら、ギルドへと入っていった。珍しく良い仕事をするミミである。
二人を見送ったあと、俺とシェーラは入り口付近にある、一般受付窓口の人出を見てから入って行く。ロミナスさんの所に、他の冒険者がいる時には行かず、いない時だけ顔を見せるのが俺達のパターンだ。
「何かあったようだね」
ロミナスさんは、当然あの騒ぎを知っていた。まあ、当然だな。開けっぱなしの入り口の直ぐ側にいれば、全部見えていて当たり前だ。
「まあ、ちょっと」
「歌姫の嬢ちゃんの顔が、少しスッキリしているようだね」
伊達に歳は…ってやつだな。よく見てるな。……いや、よく見てくれている、か。
「いろいろ吹っ切れたりで、すっきりしたんじゃないですか?」
多分、今回の事でティアは、少しは吹っ切れたのかもしれない。完全に、ではないにしても。
ロミナスさんは、「そうかね」とだけ言って微笑む。
そして、そのあとに、また変な事を言い出す。
「あんた達、今日から4級になるから、タグ寄こしなね」
前回同様、今回も、俺は何を言われたのか一瞬理解できなかった。シェーラも同じようで、比較的整った顔が残念に思える程の、ポカーンとした顔を晒している。
「……はぁ?」
思考停止状態の俺が言えたのは、ただこれだけだった。
「はぁ? じゃないさね。今日から、あんた達は4級。さあ、タグ寄こしなね」
「いやいやいや」
「いやいやいやじゃないよ、さっさとお寄こし」
俺とシェーラは、茫然自失状態のまま、ロミナスさんから冒険者証である、ドッグタグを奪い取られた。そして、前もって準備してあったのか、新しい4級用のタグを押しつけられる。
「……ロミナスさん、俺達、まだ半年も・・・」
「半年だろうが三日だろうが関係ないさね。あんた達は4級にふさわしい収入を得て、4級にふさわしい信用を得たって事さね。そういう者は、期間に関係なく昇級するのさね」
「「信用?」」
シェーラと俺は、二人で顔を合わせ、シンクロしたように首をひねる。
……確かに、収入額に関しては、まあ、理解できなくもない。だが、信用は……
冒険者の信用は、依頼を遂行した事によって積み重ねて行く。俺達は、その『依頼』を一つも受けていない。ただ、ギルドが買い取り指定している物品を取ってきて、それを売却しているに過ぎない。
一定の信用、と言っても、登録後特に問題を起こしていない、と言う事ぐらいしか思い浮かばない。だが、そんな冒険者は掃いて捨てる程いる。それ以外となると……分からん。
「信用かい? まあ、普通は依頼を完遂して得るのが当たり前だけどね、別にそれだけじゃないのさね。いろいろな者達から『こいつらなら大丈夫』って思われる事も大事な信用なのさね。実際はね、こっちの方が大事なのさね。それが、簡単に把握できないから、『依頼遂行率』なんていい加減なモノを使わざるを得ないのさね」
「私たちは……」
「あんた達の場合、その太鼓判を押してくれる者が十分にいたって事さね」
……太鼓判? 誰が? 思い浮かばん。シェーラを見ると、彼女も同じような顔をしている。
そんな風に、唖然としていると、ティアとミミがやって来た。そして、俺達と同じようにドッグタグを奪い取られ、新たな4級タグを押しつけられる。
「マジか───!!」
「マジだね」
ミミの失礼な物言いに、さらりと返してくれるロミナスさん、感謝です。
『信用』のことに関しては、ティアも首をかしげるばかりだった。
ミミの場合、
「やっぱ、私の日頃の行いだ~~ねぇ!」
なぞとほざいていたので、頭をペチッと叩いておいた。
そして、そんな俺達に、ロミナスさんが更なる爆弾を投下する。
「4級に昇格したあんた達に、ギルドから依頼だよ。ギルド職員が王都周辺の村々を廻る際の護衛さね。明日から一週間。頑張りなね」
「護衛!?」
「「明日!?」」
「村!!」
反応したところはともかく、全員がビックリだ。
「別に、何か用がある訳じゃないんだろ、熊々亭には連絡済みさね。安心しなね。荷物や、帰ってきてからの部屋も大丈夫さね」
「手回し、早!!」
なまじ、毎日のようにロミナスさんの所に顔を出し、近況を報告していたため、完全に俺達の事は把握されている。『熊々亭』もギルド提携店だもんな、話の通りも早いか……。
「と言う訳で、明日は早朝に、このギルド前に集合だよ。自分たちの荷物は最低限で良いからね。宿や食事代も依頼主、つまりギルド側が全て持つからね。着替えと武具だけで十分さね。あんた達は、そのウエストポーチがあるから、問題ないね」
と、まあ、唖然としている間に、全てか決まってしまった。
……多分だが、この依頼は、依頼の名前を借りた、護衛依頼の練習だと思う。ギルド側の好意だな。感謝。
ロウ 15歳
盗賊 Lv.11
MP 96
力 3
スタミナ 3
素早さ 24
器用さ 24
精神 3
運 10
SP ─
スキル
スティール Lv.3
気配察知 Lv.7
隠密 Lv.3
ティア 15歳
歌姫 Lv.11
MP 240
力 5
スタミナ 12
素早さ 10
器用さ 4
精神 36
運 ─
SP ─
スキル
歌唱 Lv.3
ミミ 15歳
炎魔術師 Lv.11
MP 310
力 6
スタミナ 6
素早さ 13
器用さ 4
精神 36
運 ─
SP ─
スキル
ファイヤーボール Lv.4
ファイヤーアロー Lv.5
ファイヤーストーム Lv.4
シェーラ 15歳
大剣士 Lv.11
MP 120
力 24 +4
スタミナ 24
素早さ 7
器用さ 6
精神 3
運 ─
SP ─
スキル
強力 Lv.6
加重 Lv.3
地裂斬 Lv.4
SPに関しては、俺は今回までは『運』に+2。次からは他へ振る予定。ティアは回避を考え『素早さ』に+2。ミミは森と言う歩き難いフィールドを歩くために『スタミナ』に+1、そしてMPを300台にするため『MP』に+1だ。シェーラは器用さの大切さに気付いたらしく『器用さ』に+2した。
それとレベル10へのレベルアップ時、初期補正値ゼロの項目に+1が入る回だったので、全体的にパラメーターが上がっている。
スキルに関しても、いくつかレベルが上がっていて、俺の『気配察知』は認識範囲が45㍍となった。ただ、継続時間は変わっていない。
また、ミミの『MP』が300を越えたため、MPの自然回復時間が5秒毎となった。5秒毎にMPが1回復する。俺は、未だにMP1回復するのに30秒掛かる……。その差6倍だな。せめて、MPを150にして、20秒で回復するようにしたい。
俺達の森での活動だが、深い場所へは行かず、入り口周辺1キロ程のエリアで行っている。
森の奥へ行けば、『牙狼』『マーダーベア』と言ったレベル18クラスのモンスターと遭遇する可能性が出てくるため、安全を考えてだ。
また、そんな奥まで行かなくとも、十分な収益を得られているから、と言う事でもある。
その収入源の一つが、『低級増血薬』だ。あの紫色のポーションが、それだ。
このポーションは、少なくともこの国では知られている物では無かったようで、ギルドでもかなり驚かれた。ただ、その効能が『血液の増加、増血効果』と言う地味な物だったので、大騒ぎにまではなる事は無かったが。
この『低級増血薬』は、当初は研究用として一本20ダリで買い取ってもらい、それ以降は一本6ダリという事になったのだが、一週間もせず一本10ダリでの買い取りと、買い取り価格が上がった。そうなった理由は、思った以上の顧客が出たからだ。
その顧客の半分は、冒険者等がケガをして出血した分を補うためだった。ケガを『低級回復薬』などで治しても、その際失われた血液はほとんど回復しない。ゲームのように、ケガが治ればHP満タン、元気いっぱい元通り、とは行かない訳だ。
血液が少し減るだけで、体調は劇的に悪化し、身体はまともに動かなくなる。身体だけで無く、脳にも影響があるため、思考能力も低下する。そんな状態で戦闘を続ければ、死の確率は格段に上がる訳だ。だから、それを補うために、と言う事だ。
これは、ギルド側も想定していた顧客である。
ギルド側が想定していなかった顧客とは、一般人だった。しかも女性。
目的は冒険者と同じで、失った血液を補うためなのだが、その血液を失った理由が全く違う。
前世今世に関わらず、成人女性には、程度の差はあれ貧血は宿命のようなものだ。
どうやら、生理で貧血に悩まされていたご婦人が、知り合いのギルド受付嬢から聞いて、ダメ元で試した事が切っ掛けで、あとは口コミで一気に広がったらしい。そして、売れ行きが順調と言う事は、それだけ効果が実感できたという事だろう。
そんな訳で、商品がだぶつくどころか、有るだけ売れるという状態になっている。
ただ、販売店側での価格は、値上がりしないようにギルド側が抑えているらしい。現在『薬師』が分析中で、他のポーション同様に作成可能になった際、価格が大幅に下落する事による混乱防止のためだそうだ。
そんな訳で、森の入り口付近で、他の冒険者が無視した『大蛭』を狩るだけでも十分な収益が得られていた。
そして、いくら入り口近くとは行っても、『緑猿』や『タイガースパイダー』、『ビッグボア』などのある程度レベルの高いモンスターも出現するため、経験値稼ぎ的にも問題ない。
成人後、半年と経たずレベル11なら十分に早いほうだろう。
そして、森で活動を開始して12日後、いろいろな事が動き出す。
その日はいつもどおり、森からの帰りに西外門側でスキルの練習を行い、夕方にはギルドへと帰り着いた。あ、一応言っとくけど、訓練後はちゃんと整地してるよ。ティアが持つ『魔法のウエストポーチ』内には、スコップが常備してある。もう、抜かりはない。
俺達がギルド前まで着いた時、若干聞き覚えの有る声が掛けられた。
「あれ? アヤノじゃん。生まれ変わってドブスに成って、天川君に捨てられたアヤノじゃん」
声を掛けてきたのは、近くにいた新成人の冒険者5人組の一人だった。その女は、『託宣の儀』の時、聞こえよがしな事を言ってきた、あの女だ。転生者だ。
その女の声を聞いたティアは、身体が硬直する。
あれから4ヶ月程が経過し、その時間で彼女は大分精神的には回復したように見えるのだが、それは、単に天川の事を考える余裕がない生活を送っていたためであって、ショックから立ち直った訳では無かった。勿論、天川の事を忘れられた訳でもない。
俺達が、天川…ロムンクソ王子の事に関する話がティアに入らないように、シャットアウトしていたから、表面上は平静なように見えたに過ぎない。
後方でミミの「チッ!」と言う舌打ちがする。
「アレレレレ? 今度は天川君じゃなくって、この男の子? ふぅ~ん、今度は身の丈に合ってるじゃん! ん~ん、少しもったいない位かも!」
その女は、ケタケタと笑い出す。この間、その女のパーティーと思われる他の4人は、状況が理解できないらしく、戸惑っていた。どうやら、他のメンバーは非転生者のようだ。
この時、当然俺の心はグラグラと煮えたぎっていた。頭の中を、少ない語彙の中から引き出した、罵倒の意を持つ単語が駆け巡っている。
「あんたが人気があったのは、結局顔があれだったからよ! だから、顔がドブスになった途端、こんな男しか寄って来なくなったのよ!」
そう言って、更にケタケタとけたたましく笑う女。
そして、俺はキレた。多分この状態を『キレる』と言うのだろう。初めての感情…いや症状だったので確証はない。
俺の思考と感情は、多分停止している。その状態で、身体が行動に移す。その女に対して。
だが、その俺を妨げる者があった。ティアだ。
ティアの右手が、俺の左手をしっかりと握りしめている。ティアのもう一つの左手は、シェーラの右手を握っていた。シェーラも動こうとしたようだ。
ティアの手の感触が、隠れてしまっていた理性という名の感情を表に持ってきて、上げ止まっていた負の感情を押さえ込んで行く。思考が、ゆっくりとではあるが正常に出来るようになって来る。
「「ティア……」」
「いいの」
俺とシェーラの呟きに、ティアも小さく返した。そして、ティアは、俺とシェーラの間を抜け、その女の前へと出る。
「あなたは誰ですか?」
ティアの声は、思った以上にしっかりとしていた。
「多分、笹山北高校の方だと思うんですが、どなたですか? 同じクラスの方でしょうか?」
ティアの問いかけに、女のケタケタ笑いが止まった。そして、キレた声で叫ぶ。
「誰だっていいでしょ!!」
だがティアは、その声に臆する事はなかった。驚く程冷静だ。
「相田さん? ……それとも、太田さん? ……酒瀬川さん?」
ゆっくりと、順に問いかけていった。今彼女が挙げた名前は、全員クラスのアンチだ。
そして、その女は、最後の『酒瀬川』に反応した。それは、ティアにも分かったようだ。
「そっか、酒瀬川さんなんだ」
そう言った後、ティアは小さな声で「良かった」と呟いていた。
俺が、その呟きの意味を理解できず、一瞬呆けていると、酒瀬川らしき女がまた叫ぶ。
「違うわよ!! 誰だって良いでしょ!! あんたがドブスなのと関係ないじゃない!!」
この時、その女のがなり声が響く西ギルド前で、その騒動を見ていた複数の冒険者達の間から、それまでと違った声が聞こえだした。
それまでは、状況を訝しむ声ばかりだったのだが、そんな中から、正確な情報を話す者達が現れてきていた。
「何でも、例の転生者ってヤツららしいな。あの女が、その前世ってってヤツでモテなかった恨みを、今あの子に晴らそうとしているって事らしいぞ」
「前世ね~。前世で、あの歌姫の子が美人で、今がああだから、イヤミを言ってるって訳か。って言うか、前世でモテなかったのって、あの性格だからだろ」
「確かに、あの性格じゃな~。俺でもお断りだぜ」
「顔の問題じゃないわよね」
そう言った話が、どんどんと周囲へと広がって行く。
ここは、西ギルド前だ。俺達はこのギルドをベースに活動して来た。そして、ティアは『歌唱』スキルの特性上、他の冒険者への認知度は非常に高い。
だから、このギルドで活動する者達は、ティア自身に何ら問題がない事を知っている。
そしてあの酒瀬川と思われる女は、今日この日まで、この西ギルドで見た事がない。つまり、女がベースにしているギルドは別のギルドだという事だ。
となれば、周囲にいるこのギルドをベースにしている冒険者達の反応は決まってくる。
ブーイングだ。それも、あからさまなブーイング。完全にアウェイだな。
そのブーイングに慌てたのは、あの女より、同じパーティーらしい仲間達だった。大慌てで、酒瀬川と思われる女を引きずって行った。
そして、そんな女達を罵倒し続ける周囲の冒険者達の中から、ミミのヤツが、一仕事終えた感を出しながら帰ってくる。……お疲れさん。
言うまでもないが、周囲でささやかれる噂は、ミミのヤツが広げて回ったものだ。情報操作ってやつか? いや、本当の事だから、世論誘導の方が合うか。
そしてティアは、酒瀬川らしき女が連れられていくのを、黙ったまま見ている。
それを見ていたいると、シェーラがティアに聞こえないように小声で、俺に話しかけてきた。
「ロウ、なぜ、さっきティアは、『良かった』と言ったんだ?」
それか、それは、俺も一瞬理解できなかったんだよな。
「あれか、あれは、多分、前世で仲が良かったヤツじゃなかったから、って事じゃないか? 前世で仲が良かったやつが、実は、っのはかなりキツいだろ。そうじゃ無かったから『良かった』って事」
「そう言う事か……」
立花綾乃には、自他共に認める友人が三人いた。多分、親友という言葉で呼んで言い関係だったと思う。
フルネームは知らないが、『桜場』『寺西』『安楽』と言ったはず。この三人が、未だにティアに接触してこない。その事は、俺も気になっていた。当然ティアも、俺と比べものにならない程気にしているはず。
俺は、彼女達が接触してこない理由として二つの可能性が有ると考えている。
一つは、ティアの事を知らない。つまり、あの日あの場にいなかったと言う事。他の国、他の町に転生している可能性も普通にある。あの日、あの広場で手を上げたのは100人程に過ぎなかった。俺のようなひねくれ者が何百人もいるはずはない。あの新幹線は満員だった。死者が100名程度とはとても考えられない。多分、他の地域にも転生しているはずだ。
そして二つ目が、ティアに接触する事を意図的に避けている、もしくは接触する意義を見いだしていない、と言うケースだ。
二つ目が最悪のケースだな。前世では親友面していたのに、実際はそうでは無かったって事だからだ。立花がアヤノで有る事を利用するために、親友のふりをしていたってやつ。
あの女が、その三人の一人だったら…… ティアのショックは天川の時以上かもしれない。だから、俺も『良かった』と思う。
少し話は外れるが、俺は小学校5年生から中学2年まで、強度の女性不信だった。
小学校5年の時、女子の裏の顔を見てしまったためだ。
知ってのとおり、男は単純だ。男同士の関係は、基本見たままで有る事が多い。
だが、女は違う。親友然とした者が、一歩裏に回ると、ボルクソに言っている事も多々ある。無論、あくまでも比率の問題だ。全員が全員、そうだという訳では無い。
俺はその時期に、そう言った場面を三回程連続で目撃し、女性不信となった。そして、その後も更に二回同様の場面を目撃するに至って、女性不信が強度なものへと固まってしまったのだ。
そんな、俺の女性不信を緩和する切っ掛けになったのが、立花綾乃だった。
彼女は、人目の有無に係わらず、全く変わらなかった。一時は、『こんな子でも、どうせ裏に回れば……』と思い、全く逆の意味でのストーカーまがいの事をやっていた。
そのストーカー的な行為は半年近く続いた。そして、結論として『ああ、こんな子もいるんだ……』と理解し、一応、ある程度の女性不信からは脱したのだった。
とまあ、そんな不信感バリバリの当時の俺の目からも、彼女たち四人は本当の友達同士に見えていた。もし、それが違ったとなれば、俺は以前以上の女性不信になるだろう。治療不可能レベルで。
そんな事を考えていると、近くでバシッと言う音がする。見ると、ミミがティアの尻を叩いた音だった。
「フミャー!」
変な声を上げるティアの尻を、再度ミミが叩く。
「ほ~ら、換金! ティアが行かないと、換金できないっしょ!」
ミミは、そのままティアの背中を両手で押しながら、ギルドへと入っていった。珍しく良い仕事をするミミである。
二人を見送ったあと、俺とシェーラは入り口付近にある、一般受付窓口の人出を見てから入って行く。ロミナスさんの所に、他の冒険者がいる時には行かず、いない時だけ顔を見せるのが俺達のパターンだ。
「何かあったようだね」
ロミナスさんは、当然あの騒ぎを知っていた。まあ、当然だな。開けっぱなしの入り口の直ぐ側にいれば、全部見えていて当たり前だ。
「まあ、ちょっと」
「歌姫の嬢ちゃんの顔が、少しスッキリしているようだね」
伊達に歳は…ってやつだな。よく見てるな。……いや、よく見てくれている、か。
「いろいろ吹っ切れたりで、すっきりしたんじゃないですか?」
多分、今回の事でティアは、少しは吹っ切れたのかもしれない。完全に、ではないにしても。
ロミナスさんは、「そうかね」とだけ言って微笑む。
そして、そのあとに、また変な事を言い出す。
「あんた達、今日から4級になるから、タグ寄こしなね」
前回同様、今回も、俺は何を言われたのか一瞬理解できなかった。シェーラも同じようで、比較的整った顔が残念に思える程の、ポカーンとした顔を晒している。
「……はぁ?」
思考停止状態の俺が言えたのは、ただこれだけだった。
「はぁ? じゃないさね。今日から、あんた達は4級。さあ、タグ寄こしなね」
「いやいやいや」
「いやいやいやじゃないよ、さっさとお寄こし」
俺とシェーラは、茫然自失状態のまま、ロミナスさんから冒険者証である、ドッグタグを奪い取られた。そして、前もって準備してあったのか、新しい4級用のタグを押しつけられる。
「……ロミナスさん、俺達、まだ半年も・・・」
「半年だろうが三日だろうが関係ないさね。あんた達は4級にふさわしい収入を得て、4級にふさわしい信用を得たって事さね。そういう者は、期間に関係なく昇級するのさね」
「「信用?」」
シェーラと俺は、二人で顔を合わせ、シンクロしたように首をひねる。
……確かに、収入額に関しては、まあ、理解できなくもない。だが、信用は……
冒険者の信用は、依頼を遂行した事によって積み重ねて行く。俺達は、その『依頼』を一つも受けていない。ただ、ギルドが買い取り指定している物品を取ってきて、それを売却しているに過ぎない。
一定の信用、と言っても、登録後特に問題を起こしていない、と言う事ぐらいしか思い浮かばない。だが、そんな冒険者は掃いて捨てる程いる。それ以外となると……分からん。
「信用かい? まあ、普通は依頼を完遂して得るのが当たり前だけどね、別にそれだけじゃないのさね。いろいろな者達から『こいつらなら大丈夫』って思われる事も大事な信用なのさね。実際はね、こっちの方が大事なのさね。それが、簡単に把握できないから、『依頼遂行率』なんていい加減なモノを使わざるを得ないのさね」
「私たちは……」
「あんた達の場合、その太鼓判を押してくれる者が十分にいたって事さね」
……太鼓判? 誰が? 思い浮かばん。シェーラを見ると、彼女も同じような顔をしている。
そんな風に、唖然としていると、ティアとミミがやって来た。そして、俺達と同じようにドッグタグを奪い取られ、新たな4級タグを押しつけられる。
「マジか───!!」
「マジだね」
ミミの失礼な物言いに、さらりと返してくれるロミナスさん、感謝です。
『信用』のことに関しては、ティアも首をかしげるばかりだった。
ミミの場合、
「やっぱ、私の日頃の行いだ~~ねぇ!」
なぞとほざいていたので、頭をペチッと叩いておいた。
そして、そんな俺達に、ロミナスさんが更なる爆弾を投下する。
「4級に昇格したあんた達に、ギルドから依頼だよ。ギルド職員が王都周辺の村々を廻る際の護衛さね。明日から一週間。頑張りなね」
「護衛!?」
「「明日!?」」
「村!!」
反応したところはともかく、全員がビックリだ。
「別に、何か用がある訳じゃないんだろ、熊々亭には連絡済みさね。安心しなね。荷物や、帰ってきてからの部屋も大丈夫さね」
「手回し、早!!」
なまじ、毎日のようにロミナスさんの所に顔を出し、近況を報告していたため、完全に俺達の事は把握されている。『熊々亭』もギルド提携店だもんな、話の通りも早いか……。
「と言う訳で、明日は早朝に、このギルド前に集合だよ。自分たちの荷物は最低限で良いからね。宿や食事代も依頼主、つまりギルド側が全て持つからね。着替えと武具だけで十分さね。あんた達は、そのウエストポーチがあるから、問題ないね」
と、まあ、唖然としている間に、全てか決まってしまった。
……多分だが、この依頼は、依頼の名前を借りた、護衛依頼の練習だと思う。ギルド側の好意だな。感謝。
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もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。
(追記2018.07.02)
お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。
どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。
(追記2018.07.24)
お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。
今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。
ちなみに不審者は通り越しました。
(追記2018.07.26)
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