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1 初ループ(多分)
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俺、今野悠(こんの ゆう)は
ループ系のフィクションが大好きである。
知らない人のために説明すると、
タイムループや他の方法を用いて同じ期間を何度もやり直す作品のことだ。
何かしらの悲劇が起きる未来を変えること、
もしくはループからの脱出を目的とすることが多い。
代表的なのは
「ひぐらし」、「まどマギ」、「シュタゲ」、「リゼロ」などだろうか。
「時をかける少女」辺りならサブカルチャーに詳しくない人でも知っているだろう。
ホラー、魔法少女、SF、異世界、青春など
幅広いジャンルで使えることもループ設定の魅力だ。
俺の趣味の話はこれくらいでいいか。
いつもの通りの通学路。
隣には幼馴染の時雨環(しぐれ たまき)。
俺はこれまたいつも通りの他愛ないおしゃべりに
付き合っている。
A組の佐藤さんが実は男だった、とか
うちのクラスの佐々木さんが県下No.1のホストに婚約破棄されたとか。
まあ、こうして学校のニュースを共有してくれるのはありがたい。
よくあるどうでもいい情報に見えるが、
学校で話題についていけないのはつらいからな。
「それでねー、佐藤さんが投げつけた自販機を空中で足場にしてー、
佐々木さんがホストの死角だった上空から、
…」
環のおしゃべりが唐突に止まる。
見ると、心ここにあらずという体で口を開けて虚空を眺めていた。
その顔をやめなさい、アホの子に見えるわよ?
ふと、環は体を震わせた。目に光が戻っている。
目尻には涙。
…大丈夫だろうか?学校についたら保健室に連れていくか。
「あれ?私、なんで、生きて」
環は自分の手のひらを見ながら言う。
手のひらを見て自分の生死がわかるものなのだろうか。
死んだ経験がないからわからんな。
そして視線はこちらに。
「悠くん!?よかった、無事だったんだね?
なーんだ。あの傷、見た目だけだったんだ。」
言っておくが俺はしばらく怪我などしていない。
ましてや生死を疑われるレベルの怪我など
ここまでの人生で一度もない。
これは、もしや。
「なに変なこと言ってんだ?環。
怪我なんてここしばらくしてないぞ?
さっさと学校いこーぜー」
とりあえず、お約束のこれだ。
主人公のセリフを深く考察せず「変なの~」で終わらせるアレである。
それを俺はあえて口にした。
「う、うん。そうだね~!」
言いつつ環はスマホを開く。
「え?」
うん。知ってる。
日付が思ってたのと違うんだろう。
「ねー悠君、わたしのスマホ壊れてる。
ほら、日付がおかしいの」
だいたいの主人公はそろそろ気が付くんだけどなー。
「日付?あってんじゃん。ほら」
俺のスマホのロック画面を見せる。
「あれれー?悠くんのスマホも壊れてるー」
ダメだ。こいつ、アホだったわ。
「いや、今日の日付はこれであってるぞ?」
「あれれー?悠君も壊れてるー」
殴ってやろうか。
ループ系のフィクションが大好きである。
知らない人のために説明すると、
タイムループや他の方法を用いて同じ期間を何度もやり直す作品のことだ。
何かしらの悲劇が起きる未来を変えること、
もしくはループからの脱出を目的とすることが多い。
代表的なのは
「ひぐらし」、「まどマギ」、「シュタゲ」、「リゼロ」などだろうか。
「時をかける少女」辺りならサブカルチャーに詳しくない人でも知っているだろう。
ホラー、魔法少女、SF、異世界、青春など
幅広いジャンルで使えることもループ設定の魅力だ。
俺の趣味の話はこれくらいでいいか。
いつもの通りの通学路。
隣には幼馴染の時雨環(しぐれ たまき)。
俺はこれまたいつも通りの他愛ないおしゃべりに
付き合っている。
A組の佐藤さんが実は男だった、とか
うちのクラスの佐々木さんが県下No.1のホストに婚約破棄されたとか。
まあ、こうして学校のニュースを共有してくれるのはありがたい。
よくあるどうでもいい情報に見えるが、
学校で話題についていけないのはつらいからな。
「それでねー、佐藤さんが投げつけた自販機を空中で足場にしてー、
佐々木さんがホストの死角だった上空から、
…」
環のおしゃべりが唐突に止まる。
見ると、心ここにあらずという体で口を開けて虚空を眺めていた。
その顔をやめなさい、アホの子に見えるわよ?
ふと、環は体を震わせた。目に光が戻っている。
目尻には涙。
…大丈夫だろうか?学校についたら保健室に連れていくか。
「あれ?私、なんで、生きて」
環は自分の手のひらを見ながら言う。
手のひらを見て自分の生死がわかるものなのだろうか。
死んだ経験がないからわからんな。
そして視線はこちらに。
「悠くん!?よかった、無事だったんだね?
なーんだ。あの傷、見た目だけだったんだ。」
言っておくが俺はしばらく怪我などしていない。
ましてや生死を疑われるレベルの怪我など
ここまでの人生で一度もない。
これは、もしや。
「なに変なこと言ってんだ?環。
怪我なんてここしばらくしてないぞ?
さっさと学校いこーぜー」
とりあえず、お約束のこれだ。
主人公のセリフを深く考察せず「変なの~」で終わらせるアレである。
それを俺はあえて口にした。
「う、うん。そうだね~!」
言いつつ環はスマホを開く。
「え?」
うん。知ってる。
日付が思ってたのと違うんだろう。
「ねー悠君、わたしのスマホ壊れてる。
ほら、日付がおかしいの」
だいたいの主人公はそろそろ気が付くんだけどなー。
「日付?あってんじゃん。ほら」
俺のスマホのロック画面を見せる。
「あれれー?悠くんのスマホも壊れてるー」
ダメだ。こいつ、アホだったわ。
「いや、今日の日付はこれであってるぞ?」
「あれれー?悠君も壊れてるー」
殴ってやろうか。
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