寿司忍者 SUSHI★NINJA : 忍術で旨い寿司を作ろうYO!

サクラミント

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第一幕:大★SAWAGI!

1.【寿司】×【忍術】コラボ!

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ここは極東の、さらにまた東の東の国、Jakanは、いろんな文化を持った、いろんな民族が集まっている、とっても不思議な島国です。

中でもいつも賑やかなのは、国の真ん中あたりにある
「寿司忍者の里」です。

【寿司】と【忍者】という2つの文化が合わさって、とっても独自の文化を生み出している地域です。

今日も若者たちが大騒ぎ。

「できたよできたよー!」

たくさんの人が集まっている「ツキジ・イガ広場」に、黄色い忍者服を着た男の子が、なにやら大きな荷物を持って駆けてきました。

桃色の忍者服を着た女の子、サーもんちゃんが大きい目をぱちくりさせながら言いました。
「おっそーい! もうお腹ベコペコ」

その横で、青い忍者服を着た痩せた男の子、シメサバくんが、皮肉っぽく笑ってます。
「また、ウニの奴が、へんてこなものを作るにちがいないですね」


「だよな~。このあいだみたいに、海苔が具になってる巻き寿司とか作るんじゃねーの」
そんなふうに言いながら大きなお腹をふくらましながら笑うのは、緑色の忍者服を着たアボガドくんです。


黄色い服の男の子は、大きくジャンプして、桃色、青、緑色、3人の忍者の少年・少女の前に、着地しました。
「黄流・寿司忍者、次世代ホープ、ウニ! ここに参上!」

両手を大きく前後に開いてキメポーズをしたウニくん、満足気に微笑みました。

でも、3人はしらけた顔をしています。
「キミのことをホープなんて言ってるのは、キミだけですよ」
「背が小さくて顔が真ん丸なウニは、ホープっていうより、ポークだよな~」

ウニくん、口の悪い2人のことは見向きもせず、まっすぐとサーもんちゃんを見つめています。
どうやらカッコよく見せたい相手はサーもんちゃんのようです。

でも、そのサーもんちゃんはといえば、
「そんなバタバタ動いたら、食材がぐっちゃぐちゃになっちゃうんじゃない」
と冷たい目。

「あっ!」
ウニくんは、慌てて右手のほうを見ました。

黄色いふろしきに包まれた荷物がブランブランと揺れています。
「やっばい、やっばい」
そう呟きながら、ふろしきを開けて、中をのぞき込みます。

「ふうー」
大きく息を吐いて、立ち上がりました。

「セーフ。ほら!」
と、サーもんちゃんに見せたお重の中には、白いご飯が小さな筒状になって、いくつも並んでいます。

「えー! 美味しいお寿司を食べさせてくれるって言ってたのに、ご飯だけじゃない。こんなのやだー。せっかくお腹すかせて待ってたのにぃ」
手をバタバタさせながら口をとがらせるサーもんちゃん。

慌ててウニくんは「まだ、まだこれからだって! ここからがスゴイの!」
と一生懸命なだめます。

「わかったから、早く始めてみてよ」
ウニくんは、「任せとけって」とパチリンとウィンクすると、お重の下に手をつっこみました。

するりんっと取り出したのは、なんと、生きたアナゴです。にゅるにゅるにゅるにゅる動いています。

それを宙に投げると、「ハッ」とウニくんも飛び上がり、背中の刀をシュルリと抜き出し、シャシャシャっとアナゴを切りつけました。
ポポポっと切り身がお重の中に戻ります。

「あら、ウニくん、さばき術が上達したじゃない」
サーもんちゃんにそう言われて、ウニくん、すっかり嬉しそう。

その横で、シメサバくんとアボガドくんは睨んでいます。
「元々の出来が悪い人はいいですよね。あの程度の技で、サーもんちゃんに褒められて」
「まったくだよな~。あんなの三年忍で習うことだぜ。俺ら5年忍なら出来て当たり前だっての」

ウニくん、その2人をキッと睨みました。
「ここまでは序の口。サーもんちゃんに見せたいのはここから!」
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