消滅集落見付けて住んでたら異世界に行けた件

あるちゃいる

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37話

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「え…そ、それじゃあ昔言ってた近付くなとか何とかっていうのは?」と、驚きながら聞いて見る

『…方便じゃな』草の状態で肩を竦めるという器用な事をするオババ

「はは‥何でそんな事」と言うのはトママ

『人間とは恐ろしい物だと教えるためじゃよ
そうしなければ、お前達は近付くだろう?
近付いて囚われたらどーする?
言葉巧みに騙されて村人全員根こそぎ奪われたら?
誰が責任持つんじゃ?』枯れ葉が一枚舞い落ちた

『儂らトマトは所詮食べ物なんじゃよ…
見付かれば取って喰われるのが運命なんじゃ
それを破るなら、慎ましやかに生きるしかないじゃろ?』枯れ葉がまた一枚舞い落ちた

『トマコよ人間の側に立つ者との契約は何だ?
主達の生首じゃろ?人間など信用してはならん
たとえ支援されて居てもじゃ。油断するとアッという間に喰われて消えてしまうぞ?』

「…肝に命じときます」膝を付き頭を下げるトマコとトママ敬意の現れである。

『うむ、じゃがなぁ…この土地も暫く使えん様になると困るのはお前達なんじゃ、なのでな?シルフィードに伝えよ』

『畑を寄越すか、シルフの家の屋上か周りに儂らの集落を作らせてくれとな』

「それは良いとして、皆向かってくれますかね?」
怪訝そうに眉尻を下げる。族長の娘とはいえ所詮まだまだ駆け出しで成人して間もないガキの言う事など聞かないのではないか…そう思えてならなかった

『なに、行かぬなら儂と共に朽ちる未来しかないわ、それに…儂からはもう伝えてある。それで動かぬのなら放っておけ…』

「分かったわ、それで行きます…」
少し寂しそうに答えた。出来れば全員で向かいたい…だが、反対する者は必ず出る…
それを説得するよりも見限って置いていく方を選んだトマコに掛かるプレッシャーは如何程か…
『トマコよ…そなたは一人じゃなかろう?全てを背負う必要はないんじゃよ?トママだって居る、そなたを贔屓する者達だって沢山おるだろう?』
頼ってやるのも上の者の務めじゃよ?と笑うオババ

「ああ…そうだ…そうだな!」俯きながら呟いたトマコは涙ぐみながらも前を向いて歩き出し
オババに深々と頭を下げて涙を堪えながら去った

また一枚枯れ葉が舞った

『トママ…』消え入りそうな声で呼ぶ
「ここに!」
『トマコに伝えよ…お前…が族長だとな…一族を頼むぞ…?』
「お任せを!!」そう強く言ってトマコの跡を追っていったトママの顔は涙で滲んでいた

『少し…喋りすぎ…て疲れたな…休む…としよ…う…』ハラリと枯れた葉の最後の1枚が舞い落ち
赤い実がポトリと落ちた…

眠る様に息を引き取ったオババ
熟年984日…余りにも長い人生だった


☆★☆★☆

オババの部屋を出ると広場になっている
広場には一族全員が揃っているようだった
オババの気配が消えたのを感じ取ったのだろう

私は一段高い場所に立って皆を見回した
そして
「聞け‼トマト族よ!!!オババが枯れたのは感じたか!!?この土地はもう駄目だ!!!この先に未来は無い!!!このままここで朽ちるか、私と共に来るか選べ!!!」

突然叫んだ少女に呆気にとられた者共は
「何様だ!!!族長の娘ってだけのガキンちょが何言ってやがる!!!」と憤る者
「オババ様ぁぁぁあっ!!!」と泣き崩れる者
余りにも突然の事で頭の回転が止まっている者など
三者三様だった

だが、オババが逝った事で中央の魔力も途絶え
ジワジワと地面が枯れ始めていた

ときは急を要する
「私と行く者は私に続け!!!残りたいと言う者が居るならそれで良い!!!遠慮なく置いて行く!!!」

そう叫びながらカブトムシの居る場所へと向かうトマコ

「だから!!!何様だってんだよ!!!お前っ」とトマコに殴り掛かろうとした男はトママに遮られ突き飛ばされた

「トマコはオババに託された!!!正真正銘の族長である!!!!」不敬は許さん!!!と剣を抜いた

〈オババの家が朽ちて音も無く倒れた〉

「もう一度いう!!!我と共に来るなら力ある限り助ける!!!残る者が居るなら置いて行く!!!」
そう言って屋根のカブトムシを持ってきてくれた支持者に礼を言った

「付いてくる者はトマコ様の借宿《かりやど》へ向けて飛べ!!!」とトママが叫ぶ

そう言うと一斉に支持者達や子を抱えた者や年寄りを説得して各自飛び出していった

残る者は保守派の幹部数名だった
「トママ先に行って皆に支持してやってくれ」
「…了解した」そう言ってミヤマクワガタに乗って飛んでいった



「…オババを頼む…」赤い種が落ちたので
まだ辛うじて生きているのだろう
だが、オババは…ここの土地でしか育たない…
勇者の子孫は此処に帰ってきた者達だった

だからか、他では育たなかったのだ…
どんなに妖精の霧を浴びようとも進化はしなかったのも、全てへ勇者達の思いからだった
もはや呪いといっても良いだろう
だがオババはそれが愛だという
御先祖様が残してくれた愛だと言って微笑んだ

保守派の幹部はその事をよく知っている
だから、行かなかった
この地でオババと共に朽ちる事を選んだ4人の勇者である

「…もう行け、お前は族長なのだ」
と、言う
もう一人は
「こーいう時はな、笑って別れるもんだぜ?族長」と、ニッカリ笑う
もう一人は
「儂らの思いを託すぜ!族長!」サムズアップして笑う
最後の一人は
「一族を頼んだぞ?我が娘よ」と、言った

私は膝まずき頭を下げて
「お任せをっ!!!!名に恥じぬ村にして見せます!!!父上!!!」そう涙声で誓い

「ご達者で…」と呟くように言って走ってカブトムシに乗って飛び去った
振り向きそうな自分を抓りながら
(振り向くな!!!)っと心のなかで叫んで

その背を見送りながら誰かが言った
「でっかく育ちましたな!」と朗らかに言った

「そうだな…大きくなったなぁ」と笑い
「よし、腐葉土を集め捲ってオババを植えるぞ!手伝ってくれるな!我が友よ!!!」そう言って振り返る

「任せろ!!!」っと3人の声が揃って響いた


四人の勇者を残し一路魔王の麓を目指して飛ぶ

オババは実を落としたが再び育つ保証は無かった

既にヒビが入るほど枯れた大地になった中央花壇

例え腐葉土を集めたとしても………もう…
私は頭を振って悪い考えを振り払う
前だけを見るんだ前だけを!!!振り向くのは逝く寸前で良い‼そう魂に刻むように何度も呟いた

借宿《かりやど》に着いた一族は遠目に見える魔王の城を眺めていた

「あれが魔王の城か…随分デカイのだなぁ…」
そう呟いた
「あんなもんに捕まってたご先祖様はそれでも逃げれたのだろう?凄いことだなぁ…」
そう相槌を打った

数名の翅妖精を引き連れたシルフが飛んできて
屋根へと降りた
「族長か代表者はいるか?」そう訪ねたが
皆首を横に振るばかりで返事は無い
どうやら驚かせてしまったようだった
見た感じ攻めに来たという感じはしなかったので、一先ず安心したシルフはトママを見付けた
「む。お主トマコとここへ来ていた者だろう?」
そう聞くと2回程頷き此方へと来た
「オババが亡くなったのだ…」そう言った
友人だとオババは言っていたので知らせた
「赤い実は?」そう聞いてみたシルフ
「確かに産まれたが…あの土地では…」
そう言うと黙ってしまった

(ノームとスラスラとドライアドでもあの土地を元に戻すには数年掛かると断言した土地だからな
流石にトマト妖精では無理か…)
そうか…としか言えなかった

そんな事を考えていると、遠くの空にカブトムシが飛んで来ていた
「トマコが着いた」と、シルフに伝えて後ろへと下がったトママ

黒い点はジワジワと大きくなって行き
すぐに降下を始め、そっからは早かった
アッという間に姿を確認できたと思ったら
横に立って「シルフ様にお話したい事があります」そう言った

自身が借りてる部屋へと促し対面して座る
背中越しにトママが立った

「改めて、トマト族トマムの子トマコ。この度トマト族を統べる族長となった、これより以降は族長として扱ってほしい」と、伝えると
「相わかった、その様に取り図ろうそして、麹村はトマト族を歓迎するし、話に寄っては支援もすると誓おう。それで?今回はどの様な御用で参られた?」
快く迎えてくれたシルフに感謝しつつ
「実は長年暮らした大地が休耕地に入る事になり、手放す事になってしまった。定期的に腐葉土を混ぜ込んできたが遂に枯れてしまい、手の施しようが無くなってしまった。そこで、こうして新天地を探す事になったのですが、土地勘も無い事と過去に起こった悲劇を取り返す為にもこの地に我が同胞たちが住む土地を少し分けて欲しいと思うが、如何だろうか?」と、言うと。思案顔になったシルフを見て
「勝手な事を言っているのは重々承知しているが、此方も切迫しているんです…」どうか頼むと頭を下げる

「一つ条件があるのと、一つ提案があるが、聞いてくださるか?」思案顔から頭を上げて目を見ながら言うシルフ
「前からこの部屋の家賃としてミニトマトの提供をお願いしていたが、それを税金として成人にだけ一人に付き毎週5個づつ提供して頂けないか?」

「提案というか、職業斡旋に近いのだが。それとは別に特選肥料の入った植木鉢に回復の水と妖精の光合成を対価として我らの村人へ個人契約できる者を斡旋して貰えないだろうか?」
「勿論他の対価でも良いし、その場合の肥料、光合成する時間も回復の水もちゃんと与えるが…どうだろうか?」無理強いはしない

「提案の方は皆と話し合ってから決める事になるが、税収の方はそれで構わない。年寄りに付いては要相談で構わないなら…受けたいと思う」

「年寄りの方は若返りの雫の提供を無料で行うがどうだろうか?」と再度問うてみるシルフ

「若返りの雫なんてものがあるのか!?…それをオババに与える事は叶わないのか!?」

「オババに関しては酷い言いようになるが…無理だ、いや。無駄だ…あの種はある意味特殊で、ある意味呪いでもあるから…あの大地が回復しない事には難しいだろう」我らの力を使っても数年掛かると伝える

「そうか…いや、無理を言った…詫びよう」そういって頭を下げた

「いや、友を思う気持ちは私とて同じだから、頭を上げてください…」

そんな話し合いが続き
あの大地の回復を魔王側も率先して手伝う事になって、概ね合意して話し合いは終わった

「では、個人契約の方は一任する」急いでは居ないので、、ゆっくり話し合ってくれと伝え、この日は帰っていった

飛んで帰るシルフ達を見送った後
一族を集め説明する
最初皆、頭を提出する事に難色を示す者も居たが、おばばの言った【所詮トマトは食品だ】という遺言が効いたのか、折れる形で概ね了承する事になった

「族長!、その個人契約とはどんな物何ですか?」
最も前向きな青年団も未知なる職に難色を示した

「わかりやすく言うと魔王とその仲間のおやつに成るって事だ」そう言うと
ざわめきが始まり泣いてしまう者も現れた
「成人の人頭税の様な事を職業にする事になる」
【文字通りの人頭税(頭提出なだけに…)にドン引き】

もしやっても良いと思う者だけ残ってくれ
少し考える時間を与える為に席を立つトマコ族長

それに続いてトママも下がった

トマコとトママが部屋を出たあとから騒がしくなった部屋から遠のいて屋上へと向ったトマコと続くトママ

屋上から見える大地はとても広く、肥沃に満ち満ちていた

俯きながら溜息を吐いたトマコにトママは言う

「成るように成るさ…お前が気に病む必要は無い」
そういってトマコの肩を優しく抱いた
トマコもまたトママの胸に顔を埋めて寄り添って

少し泣いた


最近集会所の机の上に鉢植えに入った妖精をよく見るようになった…
その妖精は体育座りしながら腰くらいまで土に埋まって光合成をしたりしながら一日を過ごしている

「…この妖精なに?」と聴くと
「アルバイト」と答えが帰ってくる
2時間~8時間で交代するらしい

ジーッと見ると目を逸らしたりする
更にじーっと見てると体が震えてるのが分かる
更にジーッと「虐めんな!」と言われて殴られた

雇用主はシルフらしい
食事の時や呑んでる時に声を掛けると
頭のヘタの部分を持って毟り取り手渡してくる
結構くる物があって直視は出来ない
だが、とても甘くてフルーツの様だった

「うちに来ないか?」と誘ってみたら
ガックガクと震え始め
カマイタチが飛んできた(後ろから)
「だから虐めんな!」と内田が怒る

周りを見てみるとマイ植木鉢を持ってる奴ばかりで
俺も欲しいなぁと、思うのは仕方ないと思うんだ
「村長は魔王って位置付けみたいだから無理」と
アッサリ断られた(内田に)
「そんなに喰いたきゃウチの店に通えよ」
そういうので、昼飯には通う事にした
各席に1鉢づつ置いてある植木鉢を眺める

たまに来るバイカーの青年はいう
「あら?今日は何か静かだね?妖精ちゃん達」

って、おい!内田!!!一般客に妖精ってバレてんじゃねーか!!!

「いやもう黙ってるのも面倒くさいし俺が既に妖精化してるし?いっかなーって?」

いやいやいやいや!駄目だろ!?

「後の祭りってことで」

それ後悔する系じゃねーのか?おい!

「まぁ一応口止めはしてるからさ」
と、開き直る内田

「大丈夫ですよ?ロリコン村長さん?俺ら口固いんで、ネタって事にしてSMSにあげてるだけですし」

だぁぁれがロリコンだよ!誰が!!!ってか、SMS上げちゃ駄目だろーーーーっ!?

「店では騒がないでください妖精トマトちゃん達が辞めちゃうから。出禁にすんぞ?」
っと、シルフが水を出しながら睨む

はいはいスイマセンデシター

最近俺の扱いが雑なような気がしてならない

「そんなこと無いって」と嘲笑う内田

「あなた!このミートソース美味しいね!」
兎肉の挽肉と妖精トマトの頭をこねくり回して出来上がった絶品ミートソースを食べるシノ

呼び方が変わったのは致したからだろうか…

まぁ、いーんだが…

ほらやっぱロリコンじゃんっとバイカーからポソポソ声が聞こえる…

どーもこの店に来るとメンタルがガリガリ削られてる気がする……

「気のせいだよ多分考え過ぎだって」
と、内田が嘲笑う

絶対コイツが元凶だろう

「村長ネガティブになったよね」
シルフまで……蔑む目を偶にする…

少しドキドキしたゃった

すると脇腹に激痛が走り何事かと見ると
シノがコークスクリューパンチを俺の脇腹に叩き込んでる所だった

「な、なにすんの?シノさんや…」
何か良からぬ気配を感じたらしいので
1発入れといた…らしい

先に声を掛けてからにして下さい…

ふと視線を感じて天井付近を観てみたら
トマト妖精達がシノにサムズアップしてる姿を見付ける

天井から歓声が上がる

俺はもしかしたら嫌われてるのだろうか…

「気のせいだよ」と嘲笑う内田から(そーだよ?)って、声が聞こえた気がした


「よしよしあなたは悪くないよー」
と頭を撫でられる

いつもの光景だ

君達がいくら俺を嫌いでもいーさ!
俺が君達を好きなら何の問題もない

そう言ってトマト妖精の頭を撫でた

「だから虐めんなってのに」
と内田からカマイタチが飛んでくる

俺はトマト妖精達をじーっと眺めながら
ニヤリと笑い

「残念だったな!俺に好かれてしまって」
と、笑った




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