纏まった金が出来たので無人島を買いました。

あるちゃいる

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1話

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 40代に差し掛かる頃から買い始めたクジが当たって10億円程手に入った。
 俺は浮かれて次の日には仕事を退職し、広大な土地か海の近くの山でも買って、念願のスローライフを満喫しようと知り合いの不動産屋に相談する事にした。
 ソイツは中学からの腐れ縁で、今でも付き合いのある田中篤たなかあつしという奴だ。
 近所の個室のある居酒屋で落ち合い、話をし始めた俺に田中は半分を年利二十%で外資に投資して、残りの半分を予算にしろという。
 その後で『海の近くの山を探すくらいなら無人島買えば?』と、勧められた。
 無人島なんて買えるほど持ってないと言ったら、今なら二億くらいで買えるし、一番安い物で六百万円から有るそうだ。
 資料があるから一度店に顔を出せと言うので、次の日に田中の店に行く約束をして別れた。
 次の日に愛車の電動自転車には乗らずにTAXiを使って隣町にある雑居ビルへ向かう。
 田中の店は駅前にある3階建てで、1階が店舗2階が事務所兼応接間で3階が住居になっている。
 二十歳になる娘とふたり暮らしだ。
 店に入ると直ぐに声をかけられた
 「いらっしゃいま……何だたかしさんか……」客が俺だと分かると立ち上がりかけてた腰を直ぐに座り直した、この子は田中の娘で今年二十歳になる娘の沙月さつきだ。
 顔は可愛いんだが生まれる前から知ってる間柄の為、口説こうとも思えない相手である。
 嫁さんは娘さんを産んですぐに他界した。
 当時は田中も随分と落ち込んでいたが、娘の為と言って脱サラして不動産屋を始め今に至る。
 娘の沙月さつきも高校を卒業して直ぐに、事務員として働き始めた。
 
 適当に沙月と世間話を軽くして、2階へと上がる。すると受付らしきカウンターの奥で、パソコンに向かってパチパチとキーボードを叩く美琴ちゃんが目に入る。
 この子は沙月の友達というか悪友というか……まぁ親友だ。
 沙月と一緒に高校卒業と共に働いている。
 黒縁メガネにお下げ髪で一見地味な感じだが、学生時代には金髪で全身真っ黒だったのを憶えている。
 チラリとコチラを見て「こんにちは~、手が離せないのでお茶はいつもの所です~」と、モニターを見ながら言われた。  
 結構頻繁に遊びに来ていた金に成らない客だと分かっているのか、扱いは雑である。

 「あいよ~」と、俺も気にせず給湯室へと向かい、インスタントコーヒーを2つ入れて、一つを彼女の机に置くと「ありがとっす~」と言う声を背中で聞きながら奥にある応接間へと向かう。
 程なくして田中もやって来た。 手には淹れたての珈琲を持っていた。
 さっき俺が美琴ちゃんに渡したやつらしい……。
 ズズズっと啜りながら俺の正面に座り、脇に挟んでいたノートパソコンを開いて、俺に見せてきた。
 昨日の内に資料は纏めて置いてくれたのだろう。昔から豆なやつだとは思っていたが、一代で地方とはいえ駅前に自社ビルを建てるだけはある。

 感心している俺を他所に、田中は開いたパソコンをコチラに向けながら説明を始めた。
 本島から直ぐに行ける場所から、クルーザーでも買わないと行けない場所の映像を見せてもらった。
 井戸付きや、電気も使える場所やらボーリングすれば温泉が湧くかもって場所もあった。
 高い物では五億なんてのもあって、買う気は特に無かったが物珍しさから暫く詳細なんかも調べたり、スマホで位置を調べたりしながら1時間ばかり過ぎた頃、客がやってきた様だ。

 沙月に呼ばれた田中は、1言断りを入れてから席を立ち、1階へと降りていった。すぐ後から上へと上がる足音がして、美琴ちゃんが対応してる様な話し声がしてきた。 俺にはぞんざいなのに……。

 『無人島買うんですか?』

 そう言いながら俺の後ろから声がしたので振り返ると、仕立ての良さそうなスーツを来た50代か60代くらいのおじさんがニコニコしながら近付いてきた。
 応接間は2つあり、手前の俺がいる部屋と更に奥に少し高級な部屋がある。
 なので、その部屋に向かう場合、俺の横を通る事になるのだ。一応通路側には衝立の様な物があるが、中の様子は見える様になっている。
 普通なら通り過ぎるだけなのだが、田中に何かを言われたのか話しかけてきた。
 話しかけられて最初は警戒したが、その人は大塚と名乗り、名刺も交換した。 何でも爺さんが亡くなって遺産相続で土地やら何やら処分するのに最近良く来てるのだそうだ。
 何故か俺の正面に座った大塚さんは、美琴ちゃんが淹れてきた高級なお茶を一口呑んだあと

 『遺言でホテル業者等には売れないので、もし良かったらウチの無人島買いませんか?』と、勧めてきた。

 何でも爺さんが若い頃に買った想い入れの強い島らしく、大塚さんは子供の頃に一度、更に自分の子供が出来た頃に一度行ったことがあると言った。
 船が苦手でそれっきり30年くらい行った事が無いから今は如何なってるか知らないが、湧き水が湧いていたから井戸は掘らなくても水は確保出来るという。
 地図上には出ない様にしてるらしく、所在を探してもスマホでは調べられなかった。
 足を悪くするまで、爺さんが通っていたらしいが、少なくても15年程放置しているようだ。
 一度下見がてら来て判断してほしいと言うので、田中を中に挟んで一緒に付いて来て貰い、良ければ買おうと返事をした。 
 準備が出来次第予定を知らせると言う大塚さんが帰ったあと
 「お前が買わないなら俺が買いたいから、人が住めるのか地盤何かも調べたい」という田中の頼みを聞き入れて、専門業者など入れて10人くらいで行くことになった。
 九州から船で行くというのでかなり時間が掛かるが、田中は仕事を10日間は休んで行くのだとか……。
 ちょっとした旅行気分なのか、一緒に沙月と美琴も行くことになった、向かうまでの旅費やホテル代は全て大塚さんが払ってくれるという。



 航空機で羽田から九州に渡り、電車を乗り継ぎ港まで行き、夕方近くだった事もあり、その日は民宿に泊まって、島へ行くのは明日になった。
 すると大塚さんは何処かに電話をし始めて、何故か植木屋さんと大工さんを手配し始めた。
 その後4WDの軽トラも持っていきたいと言い始め、なぜかと聞いたら不安だからと言っていた。
 理由はよく分からないが、まぁ金を出して貰ってるので任せる事にして、俺達は各自寝床に付いた。
 朝になって港に行くと、大量の丸太と材木を積んだトラックから荷物を降ろしてる集団がいて、そのまま当初予定していたクルーザーよりも2周りほど大きな漁船に積んでいた。 軽トラも1台積んであり、俺達とは別に20人くらいの作業員も乗り込んでいる。
 結局船には30人程が乗り込み、島を目指して進む事になった。
 船酔いに苦しみながら8時間程過ぎた先にその島はあった。

 港がある所から手前に小さな山があり、更に奥にかなり大きめの山が連なっていて、近付くとかなり迫力のある眺めだった。
 港以外の島の周辺は所々岩礁があり、天然のテトラポットの成っていて高波を打ち消す役目を担っているみたいだったが、船では近付けないし泳いでも複雑な海流で潜ったら何処に流れていく分からないらしい。
 なのでスキューバダイビングはオススメできないと言うと、美琴たちはガッカリしていた。
 港以外の場所が全て岩礁に覆われていて入島出来る場所は港以外無いという。 一応砂浜もあり、その先に天然のプールか、水族館の水槽みたいになっているそうなのだが、その先がやはり岩礁になっていて入れないらしい。
 浜側から入るとどうなるか聞いてみたら、船が木っ端微塵になるのだとか。
 それだけ複雑な海流がこの島を守るかの様に流れているそうだ。
 島の一周は人が歩ける範囲で十Kmくらいの広さで、半分が山岳地帯になっており、残りは森林と平原に別れているそうだ。
 岩礁も入れれば十五、六kmくらいにはなるそうだ。
 浜辺までの道は一応あるそうだが、15年放置していたので多分埋まっているだろうとの事だった。
 その日は船酔いで体力が消耗されていたのと、日も傾いていた為、俺達は休む事にしたが、沙月と美琴はドローンで島の全体を調べに行くと言って仕事をするフリをしていたが、釣り竿とクーラーボックスも持って出掛けていったので、半分以上釣り目的だろう。
 ウキウキした沙月達の背中を見送りながら俺達は寝る場所を探した。
 大塚氏の爺さんが建てた小屋もあったが、ボロボロでとても寝れる場所とは思えず困っていが、漁船の船長が人数分のテントを持ってきていた。
 特に頼んだ訳では無かったが、不安だったからと説明を受けた。
 ちなみに俺も民宿に泊まった日にスコップと熊手に竹箒と軍手に、園芸用のスコップを買った。
 何故かと聞かれたので『不安だったから』と答えた。
 不思議な事に、島に行く全員が何かしらの道具を持って船に乗り込んでいた。
 大塚氏は電動ノコギリを持っていたし、友人は肩掛け器(草刈り機)を担いでいた。
 そして、皆一様に不安だからといっていた。
 テントを張ったりしてると美琴たちが帰って来て、大漁だったと言って色んな魚を焼いて食べ、そのまま寝る事になった。
 食料品や飲水等も結構な量を積んできたが、その日は焼き魚だけで済ませ、寝袋に入った。

 その晩、夢を見た。
 やけにリアルな夢だった。
 見た事もない爺さんが俺の脚にしがみついて涙ながらに訴える夢だった。
 訴えてる内容は良く覚えていないが水にまつわる夢だった気がする。
 そして目覚めたあとは言い様のない不安だけが残った。
 その余韻というか、暫くぼーっとしてしまった。

 外が明るくなり始めた頃に機材のエンジン音とバリバリという音で意識が戻ってきた。
 起きた直後から何となく持ってきていた竹箒やらを一つにまとめ軽トラに積んだあと、大塚さんを探した。
 その途中で連れて来た植木屋さんの三人と田中が、肩掛け器を持って山へと続く道の草を刈っているのが目に入った。
 連れてきていた大工さんはボロ小屋を解体していたし、沙月達は残りの植木屋さんを数人連れて、小屋の裏側にある竹藪へと入って行く姿が見えた。筍でも取りに行ったのかもしれない。
 俺は大塚氏が居る場所に行き、先に水を確保したいと伝えた。
 なぜそんな事を伝えに行ったのかというと、今朝方見た夢で胸騒ぎがしたからだった。
 だが大塚さんは既に島の全体写真を眺めながら他の作業員に支持を飛ばしていた。
 全体写真は昨日沙月達がドローンで撮ってきた様だ。
 ちゃんと仕事をしてた事に驚いた。

 「おはよう御座います塩崎さん、ちょっと良いですか?」と、俺に話しかけてきた大塚氏が言うには、山から流れていた筈の水が止まっていて、調べに行くにも雑草が生えていた事から、先に道を作っているという。
 沙月達はどうやら止まっていた水源の元を見に行ったようだ。
 地質調査に来ていた人達も既に居らず、自分が最後に起きて来たようだ。
 何か手伝う事が無いかと聞いてみたが、道を先に作らないと駄目だと言う事で特にやる事はなく、昼くらいまで自由にしていてくれと言われた。
 しかし、下見程度の筈がなぜこんな大掛かりな工事みたいな事になってるのか皆目検討が付かなかったので、大塚さんに聞いてみた。
 すると神妙な顔をしながら教えてくれた。
 島に行くとなった日から妙な不安を覚えていて、更に昨晩見た夢が決定打となって更に不安になり、如何しても先に取り掛からなくちゃいけないと思ったのだそうだ。
 不思議な事に、作業員の皆様や船を貸してくれた船長に、手配した植木屋さんと大工さんも似たような不安を抱え、昨晩見た夢が決定打になり行動にうつしたのだという。
 本当に不思議な事に自分も同じ様な不安を抱えていた。
 下見に行くと決めた日から、いいようのない不安にかられ、行かなきゃ駄目だという気になったのもそのせいだ。

 皆が真面目に働く中で一人休んでるのも気が咎め、船から丸太やらを降ろしてる作業員に混じって積荷を軽トラに積むのを手伝った。 そうこうしてると準備が整い、何時でも出立出来る様になると、道の整備も整った様で一旦休憩になった。
 
 山から降りてきた田中等とも合流したが、田中達は怪訝そうな顔で首を傾げては自分達が刈った場所を見ていた。

 「如何かしたのか?」と尋ねる俺に「いや、なんて言ったらいーのか……」と首を傾げるばかりで埒が明かない。 他の草を刈った人等も一様に似たような歯切れの悪さだった。
 「それにしても随分綺麗に草を刈ったんだな」というと、「それだよ!」と田中はいう。 元から道が出来ていたのかと訪ねたら、全くの手付かずの場所だった様で田中も植木屋の皆さんも不思議な顔をしていた。
 何故かそこを刈れば上手く行くと思えたのだそうだ。

 取り敢えず昼飯を食べて少し休んだあと、軽トラと共に皆で道の先まで向かう。
 二人の植木屋さんと沙月達は再び竹藪へと入って行った。
 大工さん達はボロ小屋の解体作業をする様だ。

 山頂まで続くのかと思っていたが、途中で曲がって山頂よりも少し下った大きな岩の横に出た。 其処には腰くらいの長さの草と真ん中辺に大きな木が生えている少し開けた場所だった。
 植木屋さんの三人と田中を加えた四人で肩掛け機を動かし、その木を中心にして半径20mくらいで腰までの草を刈りはじめた。
 作業員の一人は、目を大きく開いて『この場所は夢で見た……』と、唐突に呟いたら、皆が一斉に俺も見たと言い始めた。
 かく言う俺も、同じ夢を見ていた。
 すると皆無言で真ん中の木を目指して歩き始めた。
 木のそばまで来ると大塚氏が「この場所だ、この木の周りに泉の様な場所があった気がする……」と、呟いた。

 持ってきていた電動ノコギリに電源を入れると、大塚さんはそれを作業員に
渡し、この木を切り倒す様に支持を出した。 そして、残りの作業員と俺達は手に手にスコップや熊手を持って、木の周りを掘り進め、半径5mくらいの場所を1mくらいの深さになる様に掘っていた。
 特に取り決めた訳じゃないのにだ。
 木の周りの土は腐葉土でとても掘りやすかったし、深さも苦にならなかった。
 三十cmくらい掘ると砂地が見えて、更に1mくらい掘ると岩盤なのか固い地層に当たり、掘れなくなった。
 木の枝を切っていた作業員は2m程の高さまで木を切ると縄で結び、その先を軽トラに結ぶと木の根を引っ張り出した。
 俺も手伝い、汗水垂らして1時間ほどで大本を取り去ると、更に岩盤の下に潜っていた白い根っこを掴み4、5人掛かりで引っ張り上げた。
 その根っこはズルズルと出て来て、3m程出したら穴から水が染み出し始めた。 更に引っ張り出すと『ゴポ……』っという音と共に根っこと水を含んだ砂が溢れ出した。
 歓声と共に急いで腐葉土に塗れた汚れた砂を窪みから取り出し、直径10mくらい掘った場所を岩肌が見えるくらいまで綺麗に掻き出した。
 暫く砂と水の出る穴を見続けた、ふと周りを見ると皆一様にやりきった顔というか、助け出されてホッとした様な顔をしていたのが印象に残った。
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