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第2章 再会、集結
第8話 夕暮れ前のお買い物
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夕方までのお買い物。
一番に何を買うのか迷う。って言いながら、もう決まってたりする。
「僕はアクセサリーSHOP」
「おれは魔道具の店がいいなぁ」
ヒオシも同じ事を考えてる。
大切な人へのプレゼント。ちゃんと自分たちで稼いだお金。
多少の色付きなのは引いても。
大抵な物は買える程、お金は余裕。
「アクセと魔道具ですか。でしたら良い店がありますよ。多少値は張りますが、お二人なら問題ないでしょう」
ジェシカさんが紹介してくれた大きめな雑貨屋さん。サマリーナ。
海を思わせる名前に感じたけど・・・。
関する物は一切置いてない。時季外れ?
ちょっとだけ水着とかに期待しちゃったよ。
お勧めだけあって品揃えは豊富豊富。
身の回りの品から、生活用の魔道具までと色々と。
ヒオシが残念そうに、レジカウンターに向かった。
攻撃魔術用の魔道具は、たぶんこの店じゃないと思うぞ。
人の心配は置いて。こっちはサクッと決めてしまおう。
彼女のお仕事はウェイトレスさん。
ちょいとお高めの、ヘアドライヤーっぽい物。金貨で2枚。何気に高い。
ローレンライの設備のほうが異常だと捉えよ。
店先には見本があり、お金払ってから後で本物受け取るパターンの奴だ。
身に着けられる物で、邪魔にならない物で、高過ぎない物。
目的のデザインだけは決まってるけどさ。
指輪?まだ付き合ってもないのに、重すぎるだろ。
ネックレス?じゃらじゃらするのはなぁ。結構好み分かれるし。
腕輪?それこそ邪魔。
足輪?なんか違うなぁ。
ジェシカさんのショートボブの前髪が目に入る。
結果手に取ったのは、ヘアピン。お尻に猫の肉球を象ったオブジェ付き。
金貨で1枚・・・。
高い!?ぼったくりかと思ったら、オブジェは魔石にも交換可能と書いてあった。
なるほどなるほど。頭部を保護出来る魔術が込められていると。
買いましょう。買ってしまいましょう。
幾らしたかなんて言わなきゃいいさ!
ゴテゴテの帽子を買うより断然イイ。
「ジェシカさんは?好きな動物とかある?」
宿外まで付き合って貰ったんだから、彼女にも何かお礼をしないと。
「私ですか?そうですねぇ・・・。私は犬派です」
おー被らなくて良かった。同じデザインじゃ、なんか適当すぎだし。
しかーし、お犬も肉球。
しかもジェシカさんも手をメインで使う仕事だ。ヘアピン以外でと。
すると、女の子っぽくないデザインの格好良さげなウルフ横顔がぶら下がった。
小さく控え目なイヤリングが目に付いた。
鍛冶師さんか細工師さんの腕がいいんだな。きっと。
一個で金貨1枚。魔石を裏にセット可。聴覚を研ぎ澄ます手助けをしてくれるらしい。
同じ金額ならいいかなぁ。だよね?キュリオさん。
何となく心で断りを入れながら手に取る。
「これってどうかな?」
「ええ。可愛いと思いますよ。どなたかへの贈答用ですか?」
マジで!?これ、可愛い範疇に入るの?入るんだぁ・・・これがねぇ。
これなら男の僕が付けても違和感感じないんだけど。
女の子の目線は深いねぇ。
「誰のって、ジェシカさんのだよ」
「え?・・・タッチー様。お客様からの供与は」
「お固い事言わない言わない。だってここ宿の外だよ。自分で買ったって言えばいいじゃん」
「それは・・・。でも、困ります」
おぉ、押せば行けそうな感じ。
「いいの!だって銀貨で7枚だよ。頑張れば買える値段でしょ」
ベースの銀だけならね。
「それは確かに、そうですが」
「大丈夫!内緒内緒。プレゼントするからって、ジェシカさんに何かを求めたりしないから。絶対約束する。だから受け取って。お願いします」
いったい何のお願いだか。
「・・・解りました。有り難く頂戴致します・・・」
少しだけ困り顔も可愛いねぇ。
「ちょっとだけ待ってて。買って来るから」
お金を出すとこを見られると困る。
「はい・・・」
何かを察知している表情でも、彼女はそれ以上何も言わなかった。
レジに2品を持って行くと。
「うーむ」何やらカウンターに出された筒を睨み、難しい顔をしているヒオシが居た。
「どしたん」
「新古品でお値打ちなんだけど、種類があって迷ってさぁ」
出されていたのは、火、水、雷用。普通にあったのね、ここにも。
お値段は魔道具らしくお高い。順に金貨で20,25,30枚。
「ヨシ!決めた。やっぱ雷で」
だと思ってたけど、思い切ったねぇ。ほぼ手持ちの全財産。
まぁ、旅中で困ったら僕が出す。
魔道具。どれも誰でも持つことは出来る便利な道具。
魔力があれば最低の弱魔術は打てる。でもそれだけ。
何かの魔術が込められていれば、強い物も打ち出せる。回数制限で。
その回数を製品限界まで引き延ばし、出せる威力を決定するのが、「魔術適正」
単純でしょ?センスが無いのに、大魔術がバンバン打てる訳がないじゃん。
魔術の対極に、魔法も勿論存在する。
でもそっちは、魔族の種族限定付きで人間様には使えない。
人間は昔も今も未来も、道具や武器や兵器を使ってなんぼ。
ベースが弱いんだからさぁ。
「まいどー。じゃんじゃん稼いで、また来てくれよな」
レジのおっちゃんの威勢の良い声と、嫌らしい笑顔が眩しい。
通りに出て空を見ると、かなり日が傾いて来た。
「はいコレ。付けさせて貰っても?」
「じ、自分でやりますから」
やっぱ男に耳触られるのは嫌かぁ。残念。女の子の耳朶気持ち良いんだよなぁ。
フニフニすると。
「お、何それ。浮気?」
「違うって。これからお世話になるお礼と感謝」
「ふーん・・・」
君も疑り深いねぇ。他意は無いって。
左髪を掻き上げ、イヤリングを取り付ける。あらまぁ耳がお綺麗ですこと。
上で折り返し、裏手に2重で留る形のクリップ式。手が込んでる。
銀貨7枚も悪くない。
「ど、どうですか?」
「お似合いですよ」
「うん。格好良い」そこは可愛いって言おうよ。
「!!」
ジェシカさんは慌ててイヤリングを外し、裏面を見ていた。
あ、バレた。
聴覚補助入ってたの忘れてたわ。地の耳のポテンシャルが高かった模様。
怒ってるぅ。
僕は即座に、人通りの多いこの通りの道端で。土下座した。・・・単独は人生初かも。
「貰って下さい!お願いします。返すなんて言わないで」
「わ、解りましたから!立って下さい。素直に受け取れば宜しいのですね?もう・・・、どうして受け取る側が困るような事をするのですか・・・」
「だって。どうしてもあげたかったんだもん」
「それ、一歩間違えたらストーカー」
「うるせぇよ!」
「可笑しな方ですね、タッチー様は」
そう言ってクスっと笑い、彼女は自分のBOXの中へイヤリングを入れてくれた。
「ジェシカさんも使えるんですね。だったら元冒険者なんですか?」
「はい。宿の従業員は殆どです。私共はBOXを便利な道具として利用させて頂いておりますが、中にはコレを使ってお客様の貴重品を盗む輩がおります。身元が確かである事。多少の武芸を嗜んでいる事。経歴がギルドに認められている事。などが従業員に成れる条件となっております。その点はご安心下さい」
信用第一ホテルマン。国営なら、尚更他より条件が厳しいんだ。
「僕らも貴重品はBOXに入れてるから大丈夫」
「お、そろそろ時間か?」
見上げると空は夕焼け間近。
「宿までの帰りに、何か果物屋とかありますか?」
「果物ですか?宿に戻れば、大抵な物はお出し出来ますが」
「果物?」ヒオシも疑問に思ったらしい。
「何言ってんだよヒオシ。狙うって言ったら、アレだよアレ。僕らの大好物の、ア、レ」
「・・・ん?アレ?ってまさかタッチー。アレ狙いに行くのか?」
勿論狙うはアレしか居ない。
馬をも遙かに凌ぐ、移動手段。乗り心地は・・・、乗ってみないと解りません!
度胸試しで運試し。ダメ元上等。
僕は掲示板で見た時から、一目で惚れました。人間以外で運命感じました。
突撃します。地の果てまでも。
不思議そうな顔をするジェシカさんの背中を押して。
僕らは果物、野菜を大量購入。
買い占めちゃったけど、売れ残りだから大丈夫っしょ。
ニンジン、リンゴ、バナナにメロン、キャベツにキュウリ、パイナポー。
さてさて君は何が好き?
一番に何を買うのか迷う。って言いながら、もう決まってたりする。
「僕はアクセサリーSHOP」
「おれは魔道具の店がいいなぁ」
ヒオシも同じ事を考えてる。
大切な人へのプレゼント。ちゃんと自分たちで稼いだお金。
多少の色付きなのは引いても。
大抵な物は買える程、お金は余裕。
「アクセと魔道具ですか。でしたら良い店がありますよ。多少値は張りますが、お二人なら問題ないでしょう」
ジェシカさんが紹介してくれた大きめな雑貨屋さん。サマリーナ。
海を思わせる名前に感じたけど・・・。
関する物は一切置いてない。時季外れ?
ちょっとだけ水着とかに期待しちゃったよ。
お勧めだけあって品揃えは豊富豊富。
身の回りの品から、生活用の魔道具までと色々と。
ヒオシが残念そうに、レジカウンターに向かった。
攻撃魔術用の魔道具は、たぶんこの店じゃないと思うぞ。
人の心配は置いて。こっちはサクッと決めてしまおう。
彼女のお仕事はウェイトレスさん。
ちょいとお高めの、ヘアドライヤーっぽい物。金貨で2枚。何気に高い。
ローレンライの設備のほうが異常だと捉えよ。
店先には見本があり、お金払ってから後で本物受け取るパターンの奴だ。
身に着けられる物で、邪魔にならない物で、高過ぎない物。
目的のデザインだけは決まってるけどさ。
指輪?まだ付き合ってもないのに、重すぎるだろ。
ネックレス?じゃらじゃらするのはなぁ。結構好み分かれるし。
腕輪?それこそ邪魔。
足輪?なんか違うなぁ。
ジェシカさんのショートボブの前髪が目に入る。
結果手に取ったのは、ヘアピン。お尻に猫の肉球を象ったオブジェ付き。
金貨で1枚・・・。
高い!?ぼったくりかと思ったら、オブジェは魔石にも交換可能と書いてあった。
なるほどなるほど。頭部を保護出来る魔術が込められていると。
買いましょう。買ってしまいましょう。
幾らしたかなんて言わなきゃいいさ!
ゴテゴテの帽子を買うより断然イイ。
「ジェシカさんは?好きな動物とかある?」
宿外まで付き合って貰ったんだから、彼女にも何かお礼をしないと。
「私ですか?そうですねぇ・・・。私は犬派です」
おー被らなくて良かった。同じデザインじゃ、なんか適当すぎだし。
しかーし、お犬も肉球。
しかもジェシカさんも手をメインで使う仕事だ。ヘアピン以外でと。
すると、女の子っぽくないデザインの格好良さげなウルフ横顔がぶら下がった。
小さく控え目なイヤリングが目に付いた。
鍛冶師さんか細工師さんの腕がいいんだな。きっと。
一個で金貨1枚。魔石を裏にセット可。聴覚を研ぎ澄ます手助けをしてくれるらしい。
同じ金額ならいいかなぁ。だよね?キュリオさん。
何となく心で断りを入れながら手に取る。
「これってどうかな?」
「ええ。可愛いと思いますよ。どなたかへの贈答用ですか?」
マジで!?これ、可愛い範疇に入るの?入るんだぁ・・・これがねぇ。
これなら男の僕が付けても違和感感じないんだけど。
女の子の目線は深いねぇ。
「誰のって、ジェシカさんのだよ」
「え?・・・タッチー様。お客様からの供与は」
「お固い事言わない言わない。だってここ宿の外だよ。自分で買ったって言えばいいじゃん」
「それは・・・。でも、困ります」
おぉ、押せば行けそうな感じ。
「いいの!だって銀貨で7枚だよ。頑張れば買える値段でしょ」
ベースの銀だけならね。
「それは確かに、そうですが」
「大丈夫!内緒内緒。プレゼントするからって、ジェシカさんに何かを求めたりしないから。絶対約束する。だから受け取って。お願いします」
いったい何のお願いだか。
「・・・解りました。有り難く頂戴致します・・・」
少しだけ困り顔も可愛いねぇ。
「ちょっとだけ待ってて。買って来るから」
お金を出すとこを見られると困る。
「はい・・・」
何かを察知している表情でも、彼女はそれ以上何も言わなかった。
レジに2品を持って行くと。
「うーむ」何やらカウンターに出された筒を睨み、難しい顔をしているヒオシが居た。
「どしたん」
「新古品でお値打ちなんだけど、種類があって迷ってさぁ」
出されていたのは、火、水、雷用。普通にあったのね、ここにも。
お値段は魔道具らしくお高い。順に金貨で20,25,30枚。
「ヨシ!決めた。やっぱ雷で」
だと思ってたけど、思い切ったねぇ。ほぼ手持ちの全財産。
まぁ、旅中で困ったら僕が出す。
魔道具。どれも誰でも持つことは出来る便利な道具。
魔力があれば最低の弱魔術は打てる。でもそれだけ。
何かの魔術が込められていれば、強い物も打ち出せる。回数制限で。
その回数を製品限界まで引き延ばし、出せる威力を決定するのが、「魔術適正」
単純でしょ?センスが無いのに、大魔術がバンバン打てる訳がないじゃん。
魔術の対極に、魔法も勿論存在する。
でもそっちは、魔族の種族限定付きで人間様には使えない。
人間は昔も今も未来も、道具や武器や兵器を使ってなんぼ。
ベースが弱いんだからさぁ。
「まいどー。じゃんじゃん稼いで、また来てくれよな」
レジのおっちゃんの威勢の良い声と、嫌らしい笑顔が眩しい。
通りに出て空を見ると、かなり日が傾いて来た。
「はいコレ。付けさせて貰っても?」
「じ、自分でやりますから」
やっぱ男に耳触られるのは嫌かぁ。残念。女の子の耳朶気持ち良いんだよなぁ。
フニフニすると。
「お、何それ。浮気?」
「違うって。これからお世話になるお礼と感謝」
「ふーん・・・」
君も疑り深いねぇ。他意は無いって。
左髪を掻き上げ、イヤリングを取り付ける。あらまぁ耳がお綺麗ですこと。
上で折り返し、裏手に2重で留る形のクリップ式。手が込んでる。
銀貨7枚も悪くない。
「ど、どうですか?」
「お似合いですよ」
「うん。格好良い」そこは可愛いって言おうよ。
「!!」
ジェシカさんは慌ててイヤリングを外し、裏面を見ていた。
あ、バレた。
聴覚補助入ってたの忘れてたわ。地の耳のポテンシャルが高かった模様。
怒ってるぅ。
僕は即座に、人通りの多いこの通りの道端で。土下座した。・・・単独は人生初かも。
「貰って下さい!お願いします。返すなんて言わないで」
「わ、解りましたから!立って下さい。素直に受け取れば宜しいのですね?もう・・・、どうして受け取る側が困るような事をするのですか・・・」
「だって。どうしてもあげたかったんだもん」
「それ、一歩間違えたらストーカー」
「うるせぇよ!」
「可笑しな方ですね、タッチー様は」
そう言ってクスっと笑い、彼女は自分のBOXの中へイヤリングを入れてくれた。
「ジェシカさんも使えるんですね。だったら元冒険者なんですか?」
「はい。宿の従業員は殆どです。私共はBOXを便利な道具として利用させて頂いておりますが、中にはコレを使ってお客様の貴重品を盗む輩がおります。身元が確かである事。多少の武芸を嗜んでいる事。経歴がギルドに認められている事。などが従業員に成れる条件となっております。その点はご安心下さい」
信用第一ホテルマン。国営なら、尚更他より条件が厳しいんだ。
「僕らも貴重品はBOXに入れてるから大丈夫」
「お、そろそろ時間か?」
見上げると空は夕焼け間近。
「宿までの帰りに、何か果物屋とかありますか?」
「果物ですか?宿に戻れば、大抵な物はお出し出来ますが」
「果物?」ヒオシも疑問に思ったらしい。
「何言ってんだよヒオシ。狙うって言ったら、アレだよアレ。僕らの大好物の、ア、レ」
「・・・ん?アレ?ってまさかタッチー。アレ狙いに行くのか?」
勿論狙うはアレしか居ない。
馬をも遙かに凌ぐ、移動手段。乗り心地は・・・、乗ってみないと解りません!
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