お願いだから俺に構わないで下さい

大味貞世氏

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第61話 地下施設攻略戦01

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フリューゲル家の領地に着き、馬車を馬小屋に収めた。

買い込んだ衣服以外の物品は、自屋敷と近隣住民で分け合った。

そこにはパージェントで購入した食料も含まれる。

長期保存の利く燻製品は、先の見えない戦いの中で必ず役に立つ。

妻が驚きの表情を見せた。

「燻製は…。ここまで持って帰る為に…」
「どう?惚れ直した?」

「うん。ここが人前じゃなかったら押し倒してた」

大変有り難いが、勿論そんな暇は無い。


半年振りの自室へ…。見事に引っ繰り返されてる。

好きにしろと言ったのは俺だが。

「おいスタルフ!片付けが出来ないなら散らかしてんじゃねえ!!」

「ご、ごめん兄上。また最近資料を読み直そうって思ったらこうなっちゃった」

「ったく。片付け手伝えや」

「はい…」


自室に戻ると、フィーネが一枚の油絵を手に取ってしげしげと眺めていた……やめてぇーーー!!

「この裸婦画のモデルは?誰なのかな…?」

「か、完全に。空想上の人物です…誰でもないっす」

「そう…。私には…。サンさんにしか見えないんだけど」

「そ、そんな事はないよ。
フィーネも長旅で疲れてるんだ。そんな物は早く箪笥にでも仕舞って…」

瞬間でフレーム毎丸められ、
リビングの暖炉に焼べられてしまった。

「え!?あのフレームって金属だよね…」

「あぁ見たまんまだ。嫁さん怒らすと怖いんだぞ…
ってあれお前が引っ張り出したんだろ!」

「ご、ごめん。厳重に仕舞ってあったから。
何かな?と思って…。

あ、兄上があんなの置いてくから、僕が我慢出来なくなったんだぞ!責任の一端は兄上にもあるじゃないか!」

戻って来たフィーネが俺たちの肩に手を置いて。
「兄弟喧嘩はずーーーっと後にして。まず…片付けましょうよ。寝る場所が欲しいの、私」

「「はい…」」



部屋の片付けと洗浄も終わり、父を交えての夕食。

「久々の真面な食事だった。
上質な武装も含めて感謝する。

分配品が行き渡れば、更に士気も向上するだろう」

「父上。それよりも、ペリルの姿が見えないんですが」

「彼には私の影となって貰い、抵抗勢力の連携を保つよう指示を与えている。
最新の情報も彼が持っているから。
明日、帰って来た時に話をしてみてくれ」

「解りました」

「では。お前の計画を聞こう」

最初は自分の鑑定スキルで、各地の隠れ家から地下の様子を探る事。

薬が地下に渡れば、何処かの出入り口で動きがある筈。
それを境にして、地下への突入を開始する事。

地下施設に入ったら、地上へと繋がる連絡路を破壊する予定だと報告した。

「成程な。お前たちが突入後。
何時間間を空ければいいんだ」

「三時間から四半日程度を見て貰えれば良いかと」

「了解した。お前たちの突入後。その時間に合わせて起兵する。

今日までは城で動きはなかった。

今夜はゆっくりと休んでくれ」

席を立とうとした父を引き留め。
「済みません、父上。

アッテンハイムの動きが理解出来ません。

どうして教団の信仰を無視してまでフレゼリカに味方するのかが。

父上は何か心当りが」

「…余り不正確な情報は語りたくないが。

どうやら教皇派の血縁者が捕われているらしい。

それが誰かも、城の何処に居るのかも不明だ」

「うわぁ…。そう言う事か…」

フィーネが苦い顔をする。
「真に屑ね。何処かも解らないんじゃ救い様がない」

「地下に居るとしたら。また仕事が増えたな」
今聞いといて良かった。としておこう。

「地下にしろ地上にしろ。
アッテンハイムの戦力はあの女の切り札だ。

人質は最後までは無事だと思う。

しかし追い詰めたら何を仕出かすかは解らない。

だが我らも退けぬ所まで来た」

「はい。地下は更に慎重に捜索します。
元々人質は出来る限り救出する積もりでしたし。

では。早速明日から動きます」

「うむ。宜しく頼む」



風呂から上がり、頭を拭きながら自室のベッドの端に腰掛けた。

「あー懐かしい。このベッドの感じ」

風呂から先に上がっていたフィーネは既にベッドの中。
手には俺が殴り書きした日誌が…。

「今夜はゆっくり寝ようと思ってたけど。
スタンの昔が覗けて目が冴えてきちゃった」
「クワァァ」

「やめてぇ。それ一番恥ずかしい奴だから」

別名:黒歴史

まぁフィーネにならいいけどさぁ。
クワンは…本当に理解してるのか?

日誌を閉じて。
「嘘嘘。冗談やってる場合じゃないし。全部終わったら持って帰ります!」

「絶望的だわぁ…」

回し読みされる前に、隙を突いて焼却せねば。

毛布の端を上げて。
「早く来て。寒いから」
「へーい」

隣に入った途端に俺の頭を抱き締めて来た。
「ちょっとー。興奮しちゃうんですけど?」

彼女の心臓の鼓動が聞こえる。生きている事を実感。
「真面目に聞いて」
「う?うん」

「私はスタンが今も昔も変わらないんだって知れて嬉しいよ。家族を何より大切にする考えは、ここで生まれたからなんだって感じた。

私にはもう無い物だから。ちょっぴり焼きもち。

でも無い物ねだりはしない。スタンが抱えきれない程与えてくれるから。私はあなたと居られるだけで幸せよ」

「…」

「だから私を信じて。私だけはスタンの味方だから」

何時にも増して漢だねぇ。
「信じてる。ありがとね、フィーネ。
これ以上は別のやる気が出ちゃうから。もう寝よう」

腕を解いて。
「それは困ります。お休み、スタン」
「お休み、フィーネ」




----------------

フィーネもペリルとは初回で面識がある。

帰宅して来た彼を捕まえ、疲れを労う形で話を聞いた。

「お疲れの所、申し訳ない」
「無理言って済みません」

「なんの。後少しだと思えば、疲れなど後回しです。

それで。私に聞きたい事とは」

王都の略図を開きながら、城に近い隠れ家で鑑定スキルを使って城の地下を探りたい旨を伝えた。

「その様な鑑定スキルまで…。
スターレン坊ちゃんが全く別人に見えます。

そんな感想はどうでもいいですな。

解りました。仮眠後?
いえ、興奮で寝られそうにありません。
城から近い三カ所を直ぐにご案内しましょう」

「いえ。ペリルは我らの重要な要です。
しっかりと休んで下さい。

その3つをマーカーして下さい。

休んでいる間に遠目から確認して来ますから」

地図にマーキングして。急いで休みますと言い残して退出して行った。

「こんな時になんだけど。
どうしてスタンがソプランさんを買っているのかが解った気がする」

「似てるでしょ。ソプランとペリルって。
何処となく、雰囲気が似てるんだ。

元冒険者で腕も立つ。
父とも同年代で昔からの友人関係」

「ソプランさんは少し年上だけどね。
さてと。散策と参りますか」

「その前に。忠告しとくよ。
何を見ても驚くな。そして手は差し伸べちゃ駄目だ。
施しも与えちゃいけない。絶対に、今は無視してくれ」

「…ええ。涙は、勝利の後に取っておく」

「そうしてくれ。クワンも。激怒して暴れるなよ」
「クワッ!」



城から離れた中央通りの広場から、東回りに城下町を歩いて回った。

ある水路の高架下にはホームレスの腐乱死体に粗末な麻布が掛けられ、多くの蠅が集っていた。

一見すると栄えている商店街も。一本路地裏に入った場所には浮浪児が物乞いをしている姿が多数。

寄り付かれても今は何もしてやれない。

時折、握るフィーネの手が強張った。

各所に漂う、鼻に付く糞尿の臭い。

「セルダさんが住んでた北部は全然マシな方。
城より西側はもっと酷い。

どうして俺がここを一旦諦めたか。
解って貰えた?」

「物凄くよく解った。これは無理だわ。
一人二人救っても何も意味が無い。

どうしてスタンが、元凶に拘るのかがハッキリ解った。

腐ってる…。胸が磨り潰されそう」

「今は堪えてくれ。
東本通りの女神教会前を通って、噴水広場まで行こう。
今の想定では、そこに救出出来た人質を運ぼうと考えてるんだ」

「ええ。行きましょう。これはもう好き嫌いの話じゃない」

フィーネの手を引いて、浮浪者たちが啜り泣く一角を抜け出た。

教会前には一般の巡礼者たちが列を作っていた。

その脇では隠れるようにして小さく炊き出し屋が出されていた。

「たったあれだけでは付け焼き刃だ。
救える飢えた人も一握り。でもここにこそ救いがあるんだと思ってる。教会の正しい姿はこれではないのかと」

「そうね。私もそう思う」

それから以前と変わらぬ噴水広場を回り、南部と東部の隠れ家の位置を把握してフリューゲルの館へと戻った。



フィーネは館に戻った後も、皺の寄った眉間を解しながら暫く無口を通していた。

「怒りを通り越して、逆に落着いた気分。
スタンがタイラントを素晴らしい国だと評価した理由も。
よーく解ったわ」
「クワァァ…」

「ここは見た目だけ華やか。裏に回ればあれが現実。

今家を失い、食べる物に困っている人たちも。
現政府が強いた重税の賜。

だから城に居座る王族を根絶やしにしないといけない。

でもそれを決めるのは、残った貴族院議員たちだ。

首謀者の頭2人は殺せても、下の王子王女までは殺せない。

この戦いの結果は何も見えない」

「もどかしいね。イライラしっ放しよ。
…どうにかなりそう」

「同じ感想で良かったよ」



暫く食堂で待っていると、仮眠から目覚めたペリルがやって来た。

「フィーネ様にあれを見せたのですか…。
お美しいお顔が台無しです」

「ペリルさん。お世辞を言っている場合ではないわ。
あれを見せて貰ったからこそ。もう何の躊躇もない。
必ずやり遂げます」

「そうですか。解りました。もう何も言いません。

スターレン様。まずはここから近い南部の隠れ家からで宜しいですかな」

「それでいいよ」


館から裏手に回り、表通りと人目を避けながら1つ目の隠れ家に入った。

地下室に入り、潜伏中の人員には1階へ退避して貰った。

静かな地下室。
後ろにはフィーネとクワンだけ。

深く目を閉じて深呼吸。

ロイド。8割よろしく。
「了解しました。行きます」


初めて施設の一端に触れる緊張感。

覗き見えるのは施設一層目。動き回る人影は思ったよりも少ない印象。

南西部辺りに数十人が固まって見える。
恐らく捕虜。

人員の配置から、施設の南端を計測。
王城外壁の真下。

虹色はヒットしなかった。

次に地下階層を確認。
人影が大まかに4段…。ここから見えるのは4層まで。

目を開けて、大判の紙に王城の敷地と照らし合わせながら見えた部分を書き込んだ。

丁度4分の1だと推測出来た。

「標的は居なかった。ここから見えた階層は4段。
捕虜と思われる集団は各層の南西部に固まってる。
数十人が4段。ここだけでもかなりの人数だ。
動き回っている施設の人員は意外に少ない」

「四層…。小規模な迷宮みたい」

「迷宮って言うよりも、蟻の巣だなこれは。
助けるにも一苦労しそう。

次に行こう」

「行きましょう」


1階に上がると。待機中の人の1人が声を掛けて来た。

「す、スターレン様。いよいよなんですね」

「ええ。もう直ぐです。今暫くの辛抱を」

後ろの人たちも声を押し殺して拳を振わせていた。

「ペリル。次は東側で」
「畏まりました」



東の隠れ家に移動後、同じ様な地下室へ。

覗き魔を展開。

標的は居た。

「居る。居たぞ!しかも1層目に」

「ホント!」

「でも…」

王城の真下の中央寄りの東側。

確かにそこに虹色が居た。そいつに動きは無い。

しかしそいつの近くに、淡いピンク色が1つ。

「標的の直ぐ近くに、今まで見た事ない。ピンク色が1つ見えるんだ…」

「ピンク色?…女の子?」

「性別までは解らない。フィーネの手間が増えるな…」

「一瞬で見極めて、振り抜かないといけないのね。
…それはまた面倒な。でも、やるわ」

「任せる。標的までの間には赤色は疎ら。
突入は東の扉が最有力だな」

「ええ」

「よし。書き込んでから次に行こう」



北東の隠れ家。

そこで得られた情報は少なかったが、地下施設の半分
6割は覗けた。

急ぎ、館へ戻り父とペリルで略図を見ながら考察した。

「地下の6割は確認出来ました。人員の動きから地下面積は略王城の敷地面積と同一です」

「人質や捕虜は南西部に固まっているのか…」

「まだ見えていない西側にも居るかも知れません。
それは突入後に確認します」

「それが四層」

「それも正確ではないです。中央真下にも見えてない空間があるので今は何とも」

父ローレンとペリルが溜息を吐き出す。

「かなりの容積になる。
本当にお前たちだけで大丈夫なのか」

「こう言っては何ですが。手勢のメンバーでは足手纏いにしかなりません。ここは俺たちを信じて下さい。

父上とペリルは地上に集中して下さい。

西側に地下への出入り口が1つありますが、
あの荒れ放題の扉を使うとは考え辛い。

ペリルには。北東から東の動きに注視して欲しいです」

「解りました。ローレン様それで宜しいですか」

「宜しいもなにも。それしか無いな。
ペリルには無理を強いるが頑張ってくれ」

「いいえ。元々東側には目の良い者を配置しています。
鼠一匹逃しませんとも」

「うむ。ペリルは食事と休憩後、今夜から動いてくれ。
スターレンが持って来た真面な食事だ。動ける程度に味わって食え」

「それは有り難い。では早速」

ペリルは一礼すると、食堂に向かった。


父と俺たちだけになってから。
「その中央付近の右手の印は何だ」

「これは…今は言い辛いですが。フレゼリカと同等の指揮権を持つ地下の管理者がこれです。
俺たちは、そいつを倒しに戻って来たと言って過言ではありません」

「何か因縁があるのだな。

そこには触れないでおく。地上は任せろ。
この時の為に研鑽を重ねてきた。

個々の武では正規兵には劣らない」

「出来る限り迅速に地下を片付けます。
上手く行けば地上の正規兵を説得出来るかも知れないので」

「うむ」

終わりを見越してフィーネが。
「この館を拠点にしても宜しいでしょうか。長丁場になるなら休憩や仮眠を取らなくてはいけません。

…地上で戦闘をしている方々には申し訳ないですが」

「何を言うか。
たったの二人で地上の四倍以上を攻めるのだ。
食事は勿論。少しでも眠らなければ倒れてしまう。
それを誰が批判出来ようか。

ここを好きに使え。
どの道スタルフとサンは常駐している」

「「有り難う御座います」」

「今はしっかりと身体を休めろ」

「「はい!」」



夕食を済ませて自室へと戻った。

「さっきの休憩の話で。座標をどうするかだが…」

「クワッ!!」
翼を広げて胸を張ってくれた。

「ごめんな、クワン」

「ごめんねクワンティ。何処か安全な場所を見付けて待ってて。背中の鞄を前面にして、好きな燻製と水の瓶を入れるから。隠れながらしっかり羽根を休めてね」

「クワッ!」

勇者の義眼が正解かも解らない。
そもそも倒してもいない物を宛には出来ない。


「寝よう。夜間に何かが起きれば、早朝から突入だ」
「寝ましょう。身体を休めるのも仕事の内だもの」
「クワァ」



その夜には何も起きなかった。

北東部で動きを見せたのは、この翌日の事。

俺たちは何も先が見えない戦いへと突入した。
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