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10話
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季節も進み、今は12月初旬。
雪は降っていないものの、気温は低く息を吐けば白い。
外を歩く人々の格好は、ダウンジャケットやコート、それにマフラーなどを身につけており、すっかり冬模様だ。
街中はクリスマスの飾りで色付けられ、サンタクロースの歌が流れている。
「私12月が1番好きだな」
「私も好きよ」
大学の構内を歩く柑菜と櫻子。
ここにも巨大なクリスマスツリーが飾られていて、クリスマスモードだ。
掲示板には音楽学部が行うクリスマスコンサートについての案内がある。
その曲の中には、作曲専攻の人たちが作った曲もあると書かれていた。
「これって、渡辺くんのもあるのかな」
掲示板の前で立ち止まって、授業の変更などがないか確認しながら話す2人。
今はちょうど授業の時間で、人は少なく掲示板のところにも櫻子と柑菜しかいなかった。
「どうかしら」
「そういえば最近忙しくて、ケーキ屋にも行ってないし渡辺くんにも会ってない」
メールのやり取りはしているものの、2人とは顔を合わせることがなかった。
そろそろ試験のこの頃は、制作課題も多く、なかなか制作室から出られない。
とはいうものの、美術が好きな2人にとってそれは苦でもないのだが。
「久しぶりに秋斗さんに会いたいな……」
「今日行けばいいんじゃないかしら? 少しなら大丈夫よ」
「そうだねっ、じゃあ夕方の授業終わったら行ってみる!」
柑菜は、急に声が明るくなり表情が生き生きとしてきた。
そして、その時間が早く来ないかと待ちきれない様子だ。
「こんにちは……」
早速、日の暮れかけている時、柑菜はケーキ屋に来た。
「こんにちは」
柑菜が小さな声で挨拶をすると、それに返す秋斗。
柑菜は、嬉しさとドキドキがおさまらずに顔がにやけてしまう。
久しぶりの秋斗は、前に会った時よりも髪が少し伸びているようだった。
それがまた大人びて見えて、柑菜は顔を赤らめる。
「お久しぶりですね」
2人しかいない店内は、とても静かで穏やかな雰囲気である。
秋斗の声もまた、そのケーキ屋の雰囲気と同じように穏やかだった。
「はいっ」
「今日は何がいいですか?」
秋斗は店のものとしての姿勢を崩さずに敬語で話している。
柑菜は少し、その業務的な会話に心を寂しくするも、すぐにその気持ちを消した。
「その……今日は……」
ーー秋斗さんに会いに来ました。
柑菜は必死に頭の中で、この言葉を言ってしまうか否かを考えていた。
なぜならそれはまるで、告白のような言葉だから。
雪は降っていないものの、気温は低く息を吐けば白い。
外を歩く人々の格好は、ダウンジャケットやコート、それにマフラーなどを身につけており、すっかり冬模様だ。
街中はクリスマスの飾りで色付けられ、サンタクロースの歌が流れている。
「私12月が1番好きだな」
「私も好きよ」
大学の構内を歩く柑菜と櫻子。
ここにも巨大なクリスマスツリーが飾られていて、クリスマスモードだ。
掲示板には音楽学部が行うクリスマスコンサートについての案内がある。
その曲の中には、作曲専攻の人たちが作った曲もあると書かれていた。
「これって、渡辺くんのもあるのかな」
掲示板の前で立ち止まって、授業の変更などがないか確認しながら話す2人。
今はちょうど授業の時間で、人は少なく掲示板のところにも櫻子と柑菜しかいなかった。
「どうかしら」
「そういえば最近忙しくて、ケーキ屋にも行ってないし渡辺くんにも会ってない」
メールのやり取りはしているものの、2人とは顔を合わせることがなかった。
そろそろ試験のこの頃は、制作課題も多く、なかなか制作室から出られない。
とはいうものの、美術が好きな2人にとってそれは苦でもないのだが。
「久しぶりに秋斗さんに会いたいな……」
「今日行けばいいんじゃないかしら? 少しなら大丈夫よ」
「そうだねっ、じゃあ夕方の授業終わったら行ってみる!」
柑菜は、急に声が明るくなり表情が生き生きとしてきた。
そして、その時間が早く来ないかと待ちきれない様子だ。
「こんにちは……」
早速、日の暮れかけている時、柑菜はケーキ屋に来た。
「こんにちは」
柑菜が小さな声で挨拶をすると、それに返す秋斗。
柑菜は、嬉しさとドキドキがおさまらずに顔がにやけてしまう。
久しぶりの秋斗は、前に会った時よりも髪が少し伸びているようだった。
それがまた大人びて見えて、柑菜は顔を赤らめる。
「お久しぶりですね」
2人しかいない店内は、とても静かで穏やかな雰囲気である。
秋斗の声もまた、そのケーキ屋の雰囲気と同じように穏やかだった。
「はいっ」
「今日は何がいいですか?」
秋斗は店のものとしての姿勢を崩さずに敬語で話している。
柑菜は少し、その業務的な会話に心を寂しくするも、すぐにその気持ちを消した。
「その……今日は……」
ーー秋斗さんに会いに来ました。
柑菜は必死に頭の中で、この言葉を言ってしまうか否かを考えていた。
なぜならそれはまるで、告白のような言葉だから。
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