77 / 82
11話
5
しおりを挟む
再びそれぞれ食事や談笑の時間を過ごし、ちょうど料理も半分以上減ってきた時だった。
「ねえ、そろそろプレゼント交換にしない?」
柑菜は時計を見て、みんなにそう伝える。
柑菜と櫻子と亜紀が毎年1番の楽しみにしているのが、このプレゼント交換だった。
花より団子、というわけではないけれど、お互いがどんなものをプレゼントに選んだのかというそれぞれのセンスが垣間見える楽しみがある。
みんなは、そうだね、というと自分で買ってきたプレゼントを持ち始める。
大きさもバラバラで、包装紙もその人の性格が現れていた。
「ええと、初めての人もいるので説明します。プレゼント交換は、あみだくじで決めます!」
そういうと、柑菜はあみだが書いてある紙をテーブルの上に置いた。
下の部分は折られていて、見えないようになっている。
「じゃあ、みなさん、好きな番号を選んでください」
そういわれたみんなは隣の人と話をしながら、それぞれ好きな番号を選び始めた。
「私、櫻子の」
「私は秋斗さんのだわ」
それぞれ、みんなプレゼントが決まってくる。
誰も自分のものにあたることなく、それぞれ誰かのプレゼントを手にしていた。
「俺、柑菜のか……」
そうつまらなそうに呟いたのは、柑菜の弟の春樹。
なんでよりにもよって自分の姉のものを当ててしまったんだろうと、それを見て心の中で呟く。
「いいじゃない、もう」
春樹が開けたその中身は、有名メーカーの紅茶とコーヒーセットだった。
ローズヒップやアールグレイ、イングリッシュブレックファーストなど、様々な種類の紅茶が楽しめる。
柑菜は、このメンバーなら誰が当たってもいいようにと、みんながよく飲んでいるこの2つにした。
そしてまた、プレゼントということもあって、いつも飲んでいるものよりもいいものを。
「これ、結局2人で飲むよな……」
春樹はぼそっとそう呟く。
「まあ、いいでしょ?」
「…………」
実は、柑菜はこの紅茶が好きで、内心では少しだけ喜んでいた。
春樹と話をしているも、柑菜はやはり秋斗のことが気になり、柑菜の場所から見えるチラチラと秋斗の横顔を見てしまう。
秋斗は、空や亜紀達と話をしている。
そんな秋斗の横顔を見て、外国人みたいなラインだな、程よい高さの鼻だな、と思う柑菜だったが、急に秋斗がフランスに行ってしまうことを思い出し、心に穴が空いたような気分になった。
その穴を、ひゅーっと冷たく乾いた風が通り抜けていく。
フランスは、美術を専門とする柑菜にとっても憧れの場所で一度くらいは行ってみたい土地。
もし、秋斗と2人で憧れのフランスの地を歩くことができれば……。
2人で、フランスのお洒落なカフェのテラスで午後のティータイムを過ごすことができたら……。
そんなことを考えると、次は表情がにやけてしまう。
「柑菜ちゃん、私秋斗さんのプレゼントだったわ、…………もし柑菜ちゃんが交換したいなら」
にやける柑菜の元に、櫻子が可愛らしい箱を手に持ちやってきた。
ライトグリーンの包装紙は、穏やかな秋斗を連想させる。
「いいの、だって、今日はみんなのクリスマスパーティでしょ?…………それに、明日2人で過ごすから」
それに……からは、櫻子の耳元で誰にも聞かれないように話す。
すると、お互い顔を見合わせてふふっと笑いあった。
「ねえ、そろそろプレゼント交換にしない?」
柑菜は時計を見て、みんなにそう伝える。
柑菜と櫻子と亜紀が毎年1番の楽しみにしているのが、このプレゼント交換だった。
花より団子、というわけではないけれど、お互いがどんなものをプレゼントに選んだのかというそれぞれのセンスが垣間見える楽しみがある。
みんなは、そうだね、というと自分で買ってきたプレゼントを持ち始める。
大きさもバラバラで、包装紙もその人の性格が現れていた。
「ええと、初めての人もいるので説明します。プレゼント交換は、あみだくじで決めます!」
そういうと、柑菜はあみだが書いてある紙をテーブルの上に置いた。
下の部分は折られていて、見えないようになっている。
「じゃあ、みなさん、好きな番号を選んでください」
そういわれたみんなは隣の人と話をしながら、それぞれ好きな番号を選び始めた。
「私、櫻子の」
「私は秋斗さんのだわ」
それぞれ、みんなプレゼントが決まってくる。
誰も自分のものにあたることなく、それぞれ誰かのプレゼントを手にしていた。
「俺、柑菜のか……」
そうつまらなそうに呟いたのは、柑菜の弟の春樹。
なんでよりにもよって自分の姉のものを当ててしまったんだろうと、それを見て心の中で呟く。
「いいじゃない、もう」
春樹が開けたその中身は、有名メーカーの紅茶とコーヒーセットだった。
ローズヒップやアールグレイ、イングリッシュブレックファーストなど、様々な種類の紅茶が楽しめる。
柑菜は、このメンバーなら誰が当たってもいいようにと、みんながよく飲んでいるこの2つにした。
そしてまた、プレゼントということもあって、いつも飲んでいるものよりもいいものを。
「これ、結局2人で飲むよな……」
春樹はぼそっとそう呟く。
「まあ、いいでしょ?」
「…………」
実は、柑菜はこの紅茶が好きで、内心では少しだけ喜んでいた。
春樹と話をしているも、柑菜はやはり秋斗のことが気になり、柑菜の場所から見えるチラチラと秋斗の横顔を見てしまう。
秋斗は、空や亜紀達と話をしている。
そんな秋斗の横顔を見て、外国人みたいなラインだな、程よい高さの鼻だな、と思う柑菜だったが、急に秋斗がフランスに行ってしまうことを思い出し、心に穴が空いたような気分になった。
その穴を、ひゅーっと冷たく乾いた風が通り抜けていく。
フランスは、美術を専門とする柑菜にとっても憧れの場所で一度くらいは行ってみたい土地。
もし、秋斗と2人で憧れのフランスの地を歩くことができれば……。
2人で、フランスのお洒落なカフェのテラスで午後のティータイムを過ごすことができたら……。
そんなことを考えると、次は表情がにやけてしまう。
「柑菜ちゃん、私秋斗さんのプレゼントだったわ、…………もし柑菜ちゃんが交換したいなら」
にやける柑菜の元に、櫻子が可愛らしい箱を手に持ちやってきた。
ライトグリーンの包装紙は、穏やかな秋斗を連想させる。
「いいの、だって、今日はみんなのクリスマスパーティでしょ?…………それに、明日2人で過ごすから」
それに……からは、櫻子の耳元で誰にも聞かれないように話す。
すると、お互い顔を見合わせてふふっと笑いあった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる