妖の木漏れ日カフェ

みー

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進みゆく秋

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「で、何故俺の家に……」

「側にいるって、言ったじゃないですか」

 カイさんの家にキキョウさんの姿。

 私の側にいる、とその言葉通り宴の後に3人で共にここに帰ってきた。

 まさか本当に物理的に側にいるという意味だったとは思わず、私も正直目が丸くなっている。

「そりゃそうだが……学校は?」

「学校は行きます。食費その他諸々はお支払いしますので」

 キキョウさんは、何か問題でも? と言いたげな表情をして話し続けている。

 でも、それはキキョウさんのわがままなんかじゃなくて私のためで、カイさんもそれは分かっている。

「いや、それは構わんのだが……」

「と、とにかくご飯にしませんか? お昼も食べてないですし」

 時計の針は5時を指している。

 朝に食べたい以来何も口にしていないから、そろそろ空腹に限界がきそうだった。

「そうだな。とりあえず……キキョウには真由の隣の空き部屋で暮らしてもらうか」

「ありがとうございます」

 









 夕食を食べ終わって気が抜ける時間、普段ならふうっと一息ついてだらあんとしているけれど、今はそんな余裕がなくシドウさんのハーブティー問題、キセキバナ問題、と大きな問題が頭の中を占めていた。

「真由さん、大丈夫?」

「シドウさんに合うハーブティーって、なんだろう……」

「シドウさんは、ラベンダーが好きだよ」

「ラベンダー……」

「ラベンダーに合うハーブと、かつあの人の雰囲気に合うものを考えていい比率でブレンドしないといけないな」

 ラベンダーが好き、あの香りが好きなのかな? そうだとすると……。

「……あえて、ラベンダーだけ、というのはどうでしょう? それに蜂蜜を加えるんです。買ってきた本に、ラベンダーは高ぶった精神を鎮めたいときに飲むといいと書いてありました。私だけかもしれないですけど、蜂蜜も同じように心がほっとするんです。きっとシドウさんも心落ち着く時間を楽しみたいはずです」

「うん……そうだな。それなら、蜂蜜をどれだけ入れるかを考えるか。……ていうか、いつ来る予定なんだろうな」

「確かに、シドウさんは何も言っていませんでしたね」

「多分、ふらっと来ると思います。シドウさんは、そういう人ですから」

 キキョウさんの言葉には、説得力がある。

 ずっと近くで見てきたんだろうから、私やカイさんよりも何倍もシドウさんのことを理解していて、少なからず愛情だってあるはず……。

「いつでも淹れられるようにしとかないとだな……」

「そうですね」

 その後、寝るまでの時間に蜂蜜の量を変えてラベンダーティーを淹れる。でも、納得のいくものはやっぱりそう簡単には出来なくて、今日は一旦休むことにした。
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