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第二話 マガツグモ
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「朔真もギルドに入ればいいのに~」
美羽が拗ねた顔で言う。
「俺みたいなやつはそう簡単じゃないだろ…」
朔真はため息混じりに言う。
大将鼠は研究対象ということで生け捕りのまま連れ帰り、残りの鼠も処理し終えて、今の状況を話しながら四人は帰り道を歩く。
そこでギルドについての話しになったわけである。
ギルドとは、魔法に関わる会社なようなものである。
国で立ち上げた公的ギルドが民の生活に関わること、主に救急、医療、警察、軍事、裁判など全ての民のためのライフライン全般のものを行なっているのに対し、民間ギルドは公的ギルドではなかなか行わないない仕事を行うものが多い。
例えば、害獣駆除、魔獣討伐、ダンジョン探索、未開拓地の開拓や調査、救命、研究など幅広いジャンルで各ギルドの得意分野で依頼を受け報酬を貰っている。
公的ギルドから民間ギルドへの依頼もあれば、逆もしかりでギルド間でも連携を取っている。
ちなみにチームを組むというのは、一つの依頼に対して複数人で行うためにその時に手を組んで、依頼をこなすことが多い。
または個人的な目的のために人を集めて、チームを組む場合もある。
ギルドとは違い組織としてではなく、個人間での繋がりとなるため、違うギルド同士の者が一つの依頼でチームを組むこともよくある。
たまにだが、チームを組んでいるうちに規模が大きくなりギルドとして活動するチームも存在する。
このようにこの世界は回っているのである。
こんな世界で朔真みたいなソロで活動しているのは、非常に少ないのである。
「でも、受け入れてくれるギルドがあれば、入りたいとは思ってるんでしょ?」
信輔の言葉に
「まぁ、そういうギルドがあれば考えるがな……ん?」
朔真が答えたあとに見せた、信輔と美羽のにやけた顔を見て、なんとなく察する。
「舞さん、いいですよね?」
信輔の何をと聞かずとも、舞は頷く。
「決まりだね♪」
美羽が嬉しそうに笑う。
「そんな簡単に決めてもいいのか?」
朔真が呆れ声で言う。
「試験がある…」
舞の言葉に納得する。
(その試験でギルドに加入できるか確認するってわけね)
「それで、ここで何をするんですか?」
朔真は周りを見回して、隣に立っている舞に尋ねる。
美羽たち三人に連れられ、ギルドの事務所に向かうと思ってた朔真だったが、その日は捕らえた軍隊鼠の大将を届けなければならないということで、解散となった。
そして、翌日、朔真と舞が昼間なのに薄暗い森の入り口に来ていた。
「ここで試験……」
「普通にダンジョン認定されてるこの『夕闇の森』で?」
朔真の問いに頷く舞。
『夕闇の森』…ダンジョンと化している薄暗い森で、昼間でも中に一歩入れば、夕闇に覆われる。
このダンジョンが『夕闇』と言われる所以である。
そもそもダンジョンとは、魔素(魔力の素でどこにでも存在している)が溜まり、一定の空間が魔の領域と化した場所を指す。
ダンジョンには特殊な環境が生まれ、特殊な魔物が存在する。
危険が大きい分、特殊な鉱石や植物もあったりするのでダンジョンを攻略して生計を立てる者もいる。
ダンジョンに入るには、ハンターランクとは別に《探索者》の資格を取得するか、資格取得者との同行が必要となる。
「倉敷さんは《探索者》持ちだったんですね」
《探索者》の資格は危険を伴うダンジョンへ入るための専門知識、サバイバル知識・技術、魔物を打ち倒したり、逃げ切るための実力が必要となるため、ただのトレジャーハンターなどとは違う資格となる。
「えっへん……あと舞…でいい」
舞があまり表情を変えずに両腕を腰に当て、胸を張る。
(かわいいところがあるんだな……)
「じゃあ、舞さんで!…それで、このダンジョンで魔物を倒すのが試験ってことですか?」
「倒すのはマガツグモ」
舞の答えに朔真は少し驚く。
魔物といっても獣がベースとは限らない。
マガツグモは魔虫である。
魔虫といっても、魔物となる虫は大きさが異なることが多い。
マガツグモは全長3メートルとなるほどの大きさであり、それに蜘蛛の俊敏さと力強さを兼ね備えている。
慣れない者には手強い魔物である。
「やれそう?」
朔真の驚いた顔を見て、舞が訊く。
「まぁ……問題はないです」
朔真が短い間のあと答え、頷いた舞と共にダンジョン『夕闇の森』に入っていった。
「朔真は大丈夫かな?」
誘っておきながら、美羽が少し心配そうに言う。
「大丈夫じゃないかな…教育学園を卒業して3年で色々旅をしてたり、ソロで依頼もしてきたみたいだから」
教育学園とは、6歳から16歳まで通うこととなっている義務教育の学校である。
教育学園では、魔法についてと、この世界での基礎知識を学習すること、となっている。
学園を卒業後は更に専門的な学院に行ったり、ギルドなどに加入して仕事を行うなどそれぞれである。
「洞察力とかは前からすごかったけど、魔法は……」
美羽が言い淀む。
「まぁ……ね」
信輔も苦い表情で美羽が言おうとしたことを察して、同意する。
ギルドに誘いはしたが、不安要素があった。
三年ぶりの再会というのも一つの理由ではあるが、二人は朔真の決定的な欠点を気にしていた。
それを知りつつもギルドに誘ったのは二人は朔真の強さを知っているからであり、二人のいるギルドなら受け入れてもらえると思ったからである。
ザンッ!ザシュ!
刀の魔物を斬る音が暗い森に響く。
ソフトボールくらいの大きさの蜂型の魔虫が、地面に複数落ちている中を朔真が刀を振るう。
「なかなかハードなダンジョンだ!」
飛んできた魔虫をカウンターの要領で真っ二つにする。
「……いつもより多い…」
舞が周りに寄ってきた魔虫を凍結させて落とす。
「タイミングが悪いことだな!」
「たぶん…倒せば……落ち着く」
舞が指さす先に通常の1.5倍くらい大きいのマガツグモが構えていた。
「ふむ……」
際限なく襲ってくる虫。
それを切り抜けて大元である大型マガツグモを倒す。
マガツグモの左右の前足は鎌のように鋭い形となっており、獲物を切り刻む事が容易に想像できる。
8つの複眼もあり、不意打ちや隙を付くのも困難となる。
「……戦ったことある?」
マガツグモを見て、舞が朔真に訊く。
「普通の大きさは…ね……」
朔真の答えを訊き、
「……アレは倒せる?」
舞は表情を変えずに、質問を変える。
「……倒せます!」
舞は頷き、
「他の虫は私がやる……」
魔法を展開する。
虫たちが倒され落ち始めると同時に朔真がマガツグモに向かって駆ける。
朔真は魔力を流動させ、身体能力を底上げする。
そして、一瞬でマガツグモの前に移動する。
マガツグモはいきなり目の前に現れた朔真に対して、容赦なく左前足のを振り下ろす。
キンッ!
朔真は抜刀して左前足を弾く。
マガツグモは即座に右前足を横薙ぎに朔真を真っ二つにしようと振る。
朔真は体勢を低くし、両手で握った刀で下に潜るように右前足を受け流す。
マガツグモが簡単に仕留められない朔真に両前足をひたすらに振り回す。
キッ!キキン!キン!
朔真は時に弾き、時に受け流し、時にかわし、全ての攻撃をギリギリでいなす。
そして、両前足を上段から振り下ろそうとしたところを
ザン!
後ろに抜けるようにマガツグモの胴体を斬った。
「ギジャー!!」
マガツグモの叫び?が響く。
「まだまだ!」
朔真が体を振り抜いた刀の勢いのまま回転し、マガツグモに向けて踏み込む。
ザシ!
マガツグモが体勢を立て直す前に左前足を斬り落とす。
高速で移動しながらの斬擊にマガツグモも複眼で捉えきれず、徐々に斬られていく。
両前足、左足2本、右足1本を失い、無数の傷を胴体に負ったマガツグモに
「これでしまいだ!」
朔真はマガツグモの真下から顔を真っ二つに斬り上げた。
美羽が拗ねた顔で言う。
「俺みたいなやつはそう簡単じゃないだろ…」
朔真はため息混じりに言う。
大将鼠は研究対象ということで生け捕りのまま連れ帰り、残りの鼠も処理し終えて、今の状況を話しながら四人は帰り道を歩く。
そこでギルドについての話しになったわけである。
ギルドとは、魔法に関わる会社なようなものである。
国で立ち上げた公的ギルドが民の生活に関わること、主に救急、医療、警察、軍事、裁判など全ての民のためのライフライン全般のものを行なっているのに対し、民間ギルドは公的ギルドではなかなか行わないない仕事を行うものが多い。
例えば、害獣駆除、魔獣討伐、ダンジョン探索、未開拓地の開拓や調査、救命、研究など幅広いジャンルで各ギルドの得意分野で依頼を受け報酬を貰っている。
公的ギルドから民間ギルドへの依頼もあれば、逆もしかりでギルド間でも連携を取っている。
ちなみにチームを組むというのは、一つの依頼に対して複数人で行うためにその時に手を組んで、依頼をこなすことが多い。
または個人的な目的のために人を集めて、チームを組む場合もある。
ギルドとは違い組織としてではなく、個人間での繋がりとなるため、違うギルド同士の者が一つの依頼でチームを組むこともよくある。
たまにだが、チームを組んでいるうちに規模が大きくなりギルドとして活動するチームも存在する。
このようにこの世界は回っているのである。
こんな世界で朔真みたいなソロで活動しているのは、非常に少ないのである。
「でも、受け入れてくれるギルドがあれば、入りたいとは思ってるんでしょ?」
信輔の言葉に
「まぁ、そういうギルドがあれば考えるがな……ん?」
朔真が答えたあとに見せた、信輔と美羽のにやけた顔を見て、なんとなく察する。
「舞さん、いいですよね?」
信輔の何をと聞かずとも、舞は頷く。
「決まりだね♪」
美羽が嬉しそうに笑う。
「そんな簡単に決めてもいいのか?」
朔真が呆れ声で言う。
「試験がある…」
舞の言葉に納得する。
(その試験でギルドに加入できるか確認するってわけね)
「それで、ここで何をするんですか?」
朔真は周りを見回して、隣に立っている舞に尋ねる。
美羽たち三人に連れられ、ギルドの事務所に向かうと思ってた朔真だったが、その日は捕らえた軍隊鼠の大将を届けなければならないということで、解散となった。
そして、翌日、朔真と舞が昼間なのに薄暗い森の入り口に来ていた。
「ここで試験……」
「普通にダンジョン認定されてるこの『夕闇の森』で?」
朔真の問いに頷く舞。
『夕闇の森』…ダンジョンと化している薄暗い森で、昼間でも中に一歩入れば、夕闇に覆われる。
このダンジョンが『夕闇』と言われる所以である。
そもそもダンジョンとは、魔素(魔力の素でどこにでも存在している)が溜まり、一定の空間が魔の領域と化した場所を指す。
ダンジョンには特殊な環境が生まれ、特殊な魔物が存在する。
危険が大きい分、特殊な鉱石や植物もあったりするのでダンジョンを攻略して生計を立てる者もいる。
ダンジョンに入るには、ハンターランクとは別に《探索者》の資格を取得するか、資格取得者との同行が必要となる。
「倉敷さんは《探索者》持ちだったんですね」
《探索者》の資格は危険を伴うダンジョンへ入るための専門知識、サバイバル知識・技術、魔物を打ち倒したり、逃げ切るための実力が必要となるため、ただのトレジャーハンターなどとは違う資格となる。
「えっへん……あと舞…でいい」
舞があまり表情を変えずに両腕を腰に当て、胸を張る。
(かわいいところがあるんだな……)
「じゃあ、舞さんで!…それで、このダンジョンで魔物を倒すのが試験ってことですか?」
「倒すのはマガツグモ」
舞の答えに朔真は少し驚く。
魔物といっても獣がベースとは限らない。
マガツグモは魔虫である。
魔虫といっても、魔物となる虫は大きさが異なることが多い。
マガツグモは全長3メートルとなるほどの大きさであり、それに蜘蛛の俊敏さと力強さを兼ね備えている。
慣れない者には手強い魔物である。
「やれそう?」
朔真の驚いた顔を見て、舞が訊く。
「まぁ……問題はないです」
朔真が短い間のあと答え、頷いた舞と共にダンジョン『夕闇の森』に入っていった。
「朔真は大丈夫かな?」
誘っておきながら、美羽が少し心配そうに言う。
「大丈夫じゃないかな…教育学園を卒業して3年で色々旅をしてたり、ソロで依頼もしてきたみたいだから」
教育学園とは、6歳から16歳まで通うこととなっている義務教育の学校である。
教育学園では、魔法についてと、この世界での基礎知識を学習すること、となっている。
学園を卒業後は更に専門的な学院に行ったり、ギルドなどに加入して仕事を行うなどそれぞれである。
「洞察力とかは前からすごかったけど、魔法は……」
美羽が言い淀む。
「まぁ……ね」
信輔も苦い表情で美羽が言おうとしたことを察して、同意する。
ギルドに誘いはしたが、不安要素があった。
三年ぶりの再会というのも一つの理由ではあるが、二人は朔真の決定的な欠点を気にしていた。
それを知りつつもギルドに誘ったのは二人は朔真の強さを知っているからであり、二人のいるギルドなら受け入れてもらえると思ったからである。
ザンッ!ザシュ!
刀の魔物を斬る音が暗い森に響く。
ソフトボールくらいの大きさの蜂型の魔虫が、地面に複数落ちている中を朔真が刀を振るう。
「なかなかハードなダンジョンだ!」
飛んできた魔虫をカウンターの要領で真っ二つにする。
「……いつもより多い…」
舞が周りに寄ってきた魔虫を凍結させて落とす。
「タイミングが悪いことだな!」
「たぶん…倒せば……落ち着く」
舞が指さす先に通常の1.5倍くらい大きいのマガツグモが構えていた。
「ふむ……」
際限なく襲ってくる虫。
それを切り抜けて大元である大型マガツグモを倒す。
マガツグモの左右の前足は鎌のように鋭い形となっており、獲物を切り刻む事が容易に想像できる。
8つの複眼もあり、不意打ちや隙を付くのも困難となる。
「……戦ったことある?」
マガツグモを見て、舞が朔真に訊く。
「普通の大きさは…ね……」
朔真の答えを訊き、
「……アレは倒せる?」
舞は表情を変えずに、質問を変える。
「……倒せます!」
舞は頷き、
「他の虫は私がやる……」
魔法を展開する。
虫たちが倒され落ち始めると同時に朔真がマガツグモに向かって駆ける。
朔真は魔力を流動させ、身体能力を底上げする。
そして、一瞬でマガツグモの前に移動する。
マガツグモはいきなり目の前に現れた朔真に対して、容赦なく左前足のを振り下ろす。
キンッ!
朔真は抜刀して左前足を弾く。
マガツグモは即座に右前足を横薙ぎに朔真を真っ二つにしようと振る。
朔真は体勢を低くし、両手で握った刀で下に潜るように右前足を受け流す。
マガツグモが簡単に仕留められない朔真に両前足をひたすらに振り回す。
キッ!キキン!キン!
朔真は時に弾き、時に受け流し、時にかわし、全ての攻撃をギリギリでいなす。
そして、両前足を上段から振り下ろそうとしたところを
ザン!
後ろに抜けるようにマガツグモの胴体を斬った。
「ギジャー!!」
マガツグモの叫び?が響く。
「まだまだ!」
朔真が体を振り抜いた刀の勢いのまま回転し、マガツグモに向けて踏み込む。
ザシ!
マガツグモが体勢を立て直す前に左前足を斬り落とす。
高速で移動しながらの斬擊にマガツグモも複眼で捉えきれず、徐々に斬られていく。
両前足、左足2本、右足1本を失い、無数の傷を胴体に負ったマガツグモに
「これでしまいだ!」
朔真はマガツグモの真下から顔を真っ二つに斬り上げた。
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