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◇7-8章 幕間:番外編・小話
とあるパーティーの追放劇
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「いやあ、終わった終わった」
「疲れた」
「全くだ」
今週請け負った魔物退治を済まして、俺とグレンはギルドの近くの、兄が働く酒場で晩飯を食べていた。
遅くなったから、レイチェルはいないだろう。ベルナデッタはまだ実家だ。
今は23時。酒場はかきいれ時でひっきりなしに客が出入りする。兄と話すヒマはないだろう。
オープンキッチンだからチラッと姿は見えるが、随分険しい顔をしている。……忙しいからだろうか?
「じゃあ、お疲れ」
「ああ」
乾杯をしてビールを一気に煽る。グレンは冷たい炭酸水を飲んでいる。
グレンは酒を飲めない。一滴もだ。20歳になった時に祝いに酒を飲みに連れて行ったら、ちょっと飲んだだけで倒れた。
すぐ医者に診せたら「体質ですね。飲みすぎると本当に死にますよ」と言われた……あれは、肝が冷えたな。
「そういえば最近個人的に依頼されることがあって」
「ああ、有名になっちゃったんだな。ハンサム二人で魔物狩りしてるから」
「……最悪だ。気楽に過ごさせて欲しい。ハンサムはそれも許されないのか」
「まあしょうがないよ、俺もよく依頼されるし。でもそうなるとあれだ、ちょっと規定を設けないと駄目だな」
「規定?」
「『こんな依頼はお断り』的な。お前だったらノルデンやディオールに行かないとか……ギルドに提出しとくんだ」
「なるほど――」
「ちょっと!! どういうこと!」
「!」
隣のテーブルから、女性の怒鳴り声とテーブルを叩く音がして俺達はそちらを見やる。
冒険者パーティらしき男女。男3人に、女1人。
「あーうるさいな、だからもうお前はパーティーから外すから」
「な、なにを……」
「クビだっつってんだよ。戦力外通告」
女の見た目は年齢は20代後半。装いからして、魔術師のようだ。
怒りに震える女を男3人がニヤニヤ嘲るような顔で見ている。
「どういうことよ……」
「はー? ハッキリ言われたいわけ?」
――リーダー格の男曰く、彼女は新しく入った優秀な女魔法使いをいびり倒したそうだ。
若くてかわいい新人と違って愛想がなく粗野である、新人の方が魔法が得意で回復魔法も使える。
完全に自分の上位互換である新人に嫉妬していじめたんだろう、と。
彼女は「ちがうそんなことは言いがかりだ、あの子はあまりに常識はずれな言動や行動が目立ったからそれを注意していただけだ」と反論するが男達は全く聞く耳を持たない。
全然彼らを知らないからどちらに正当性があるか分からない。
分からないが……5年ほどパーティーを組んでいたらしいのに、男達の彼女への罵倒の台詞は耳を塞ぎたくなるものだった。
顔や体型、年齢など、正直全く関係ないだろうという事柄まで持ち出し徹底的に彼女をこき下ろしせせら笑う男達。
やがて彼女は拳と肩を震わせ「分かった、あんたらとは金輪際さようならだ」と吐き捨て、金を叩きつけて出ていった。
男達は悪を退散したとばかりに笑い合いビールを追加して乾杯し、さっき出ていった彼女の悪口を言い合う――。
「……」
「――お前、聞き耳立ててないか」
グレンが串カツを食いながら険しい顔でコソコソと俺に尋ねてくる。
「え、ああ……」
「なんでだ。……趣味が悪い」
「いやあ……もしかして"クラッシャー”か"クモ"かなと思って」
「クモ?」
「知らないか。クラッシャーはパーティーを崩壊させる奴のことで、クモはそれのタチの悪い版なんだ」
冒険者の中で少しランク高めに位置づけされている者だけに知らされる、「クモ」と呼ばれる存在。
大抵は女性で、男の比率が高いパーティーに入り込む。女に縁のない男達はその女に入れあげて、姫のように扱う。
女のメンバーがいた場合は大体それを不服としてリーダーに抗議するが、大抵先程のように無下に扱われ、愛想をつかした女メンバーはパーティーを出ていく。
邪魔な女がいなくなった後は男達に色目を使い金品を貢がせたり、時には数人と夜の関係になったりして、最終的に男達が女を巡って喧嘩を始める。
そして喧嘩が収束する頃、女は「そんなつもりじゃなかった」などと言い責任を取るという名目でパーティーを去る。
残された男は女が現れる前の友好的な関係に戻れなくなり、パーティーは崩壊する。
そこまでが、クラッシャー。
時折パーティーに残留し、一番力のある男の愛人になる者がいる。それがクモだ。
男は若くて美しい女に身も心も夢中になる。冒険で手に入れた財宝や財産までも明渡し、最終的に謎の失踪を遂げ――時折変死体で見つかる者もいる。死因はいつも分からない。
遺体を見た者が言うには「外傷もなく健康そうな肉体であるのに、生命活動だけが急に停止している。魂を抜き取られたようで不気味だ」とのこと。
また、それまで寄り添っていた女は最初からいなかったかのように姿を消しているという。
「魂を抜き取られ――禁呪にでも使われたんだろうか」
「そうかもしれない。”クモ”は大体女魔術師や僧侶らしいからな。さっきのパーティーのあの女性か、新人の子というのがそうかと思ったんだけど」
「さっき出ていった女には虫も何もついていなかった。真っ当な術師だと思うが」
「そうなのか。……どういう形であれパーティーを追い出された者はギルドからマークされるらしいから気の毒だな。もちろん追い出した方もそれなりのペナルティがあるはずだけど」
「それなりに法律的なものがあるんだな。ランク高い奴が知ってるって言ったが、お前ランク高いのか」
「まあ、6年やってれば、それなりに」
「なるほど」
◇
――数日後、ギルドマスターから聞いたあのパーティーの末路。
ベテラン術師が追放されたことに責任を感じた新人が辞めてしまい代わりの新メンバーをギルドで募るが、ギルド近くの酒場であの「断罪からの追放劇」をやらかしたため大勢の冒険者がそれを見ていた。
あんなガラの悪いパーティー、誰も入りたくない。希望者が出ないため慌てて追い出したあの女術師を呼び戻そうとするも、時既に遅し。
術師としてそこそこ優秀、そして回復魔法は使えなかったようだが薬師の資格を持っていた為にすぐによそのパーティーに加入し、重宝がられているそうだ。
追放劇の目撃者多数で、「あのパーティーはひどい」とギルドマスターに報告が行っていたため懸念していた「クラッシャー、クモ」疑惑もかけられることなく、平和に過ごしているらしい。めでたしめでたし。
――と、そこまでは良かったのだが。
残された男達は誰のせいでこうなったかで揉めに揉め、結局崩壊したという。
そしてそのうちの一人は、新メンバーの女の子を忘れられず捜索の旅に出たが行方が分からなくなり――ある日、どこかの洞窟の奥深くで変死体で見つかったそうだ。
やはり外傷はなく、魂が抜き取られたかのようだったという――。
「疲れた」
「全くだ」
今週請け負った魔物退治を済まして、俺とグレンはギルドの近くの、兄が働く酒場で晩飯を食べていた。
遅くなったから、レイチェルはいないだろう。ベルナデッタはまだ実家だ。
今は23時。酒場はかきいれ時でひっきりなしに客が出入りする。兄と話すヒマはないだろう。
オープンキッチンだからチラッと姿は見えるが、随分険しい顔をしている。……忙しいからだろうか?
「じゃあ、お疲れ」
「ああ」
乾杯をしてビールを一気に煽る。グレンは冷たい炭酸水を飲んでいる。
グレンは酒を飲めない。一滴もだ。20歳になった時に祝いに酒を飲みに連れて行ったら、ちょっと飲んだだけで倒れた。
すぐ医者に診せたら「体質ですね。飲みすぎると本当に死にますよ」と言われた……あれは、肝が冷えたな。
「そういえば最近個人的に依頼されることがあって」
「ああ、有名になっちゃったんだな。ハンサム二人で魔物狩りしてるから」
「……最悪だ。気楽に過ごさせて欲しい。ハンサムはそれも許されないのか」
「まあしょうがないよ、俺もよく依頼されるし。でもそうなるとあれだ、ちょっと規定を設けないと駄目だな」
「規定?」
「『こんな依頼はお断り』的な。お前だったらノルデンやディオールに行かないとか……ギルドに提出しとくんだ」
「なるほど――」
「ちょっと!! どういうこと!」
「!」
隣のテーブルから、女性の怒鳴り声とテーブルを叩く音がして俺達はそちらを見やる。
冒険者パーティらしき男女。男3人に、女1人。
「あーうるさいな、だからもうお前はパーティーから外すから」
「な、なにを……」
「クビだっつってんだよ。戦力外通告」
女の見た目は年齢は20代後半。装いからして、魔術師のようだ。
怒りに震える女を男3人がニヤニヤ嘲るような顔で見ている。
「どういうことよ……」
「はー? ハッキリ言われたいわけ?」
――リーダー格の男曰く、彼女は新しく入った優秀な女魔法使いをいびり倒したそうだ。
若くてかわいい新人と違って愛想がなく粗野である、新人の方が魔法が得意で回復魔法も使える。
完全に自分の上位互換である新人に嫉妬していじめたんだろう、と。
彼女は「ちがうそんなことは言いがかりだ、あの子はあまりに常識はずれな言動や行動が目立ったからそれを注意していただけだ」と反論するが男達は全く聞く耳を持たない。
全然彼らを知らないからどちらに正当性があるか分からない。
分からないが……5年ほどパーティーを組んでいたらしいのに、男達の彼女への罵倒の台詞は耳を塞ぎたくなるものだった。
顔や体型、年齢など、正直全く関係ないだろうという事柄まで持ち出し徹底的に彼女をこき下ろしせせら笑う男達。
やがて彼女は拳と肩を震わせ「分かった、あんたらとは金輪際さようならだ」と吐き捨て、金を叩きつけて出ていった。
男達は悪を退散したとばかりに笑い合いビールを追加して乾杯し、さっき出ていった彼女の悪口を言い合う――。
「……」
「――お前、聞き耳立ててないか」
グレンが串カツを食いながら険しい顔でコソコソと俺に尋ねてくる。
「え、ああ……」
「なんでだ。……趣味が悪い」
「いやあ……もしかして"クラッシャー”か"クモ"かなと思って」
「クモ?」
「知らないか。クラッシャーはパーティーを崩壊させる奴のことで、クモはそれのタチの悪い版なんだ」
冒険者の中で少しランク高めに位置づけされている者だけに知らされる、「クモ」と呼ばれる存在。
大抵は女性で、男の比率が高いパーティーに入り込む。女に縁のない男達はその女に入れあげて、姫のように扱う。
女のメンバーがいた場合は大体それを不服としてリーダーに抗議するが、大抵先程のように無下に扱われ、愛想をつかした女メンバーはパーティーを出ていく。
邪魔な女がいなくなった後は男達に色目を使い金品を貢がせたり、時には数人と夜の関係になったりして、最終的に男達が女を巡って喧嘩を始める。
そして喧嘩が収束する頃、女は「そんなつもりじゃなかった」などと言い責任を取るという名目でパーティーを去る。
残された男は女が現れる前の友好的な関係に戻れなくなり、パーティーは崩壊する。
そこまでが、クラッシャー。
時折パーティーに残留し、一番力のある男の愛人になる者がいる。それがクモだ。
男は若くて美しい女に身も心も夢中になる。冒険で手に入れた財宝や財産までも明渡し、最終的に謎の失踪を遂げ――時折変死体で見つかる者もいる。死因はいつも分からない。
遺体を見た者が言うには「外傷もなく健康そうな肉体であるのに、生命活動だけが急に停止している。魂を抜き取られたようで不気味だ」とのこと。
また、それまで寄り添っていた女は最初からいなかったかのように姿を消しているという。
「魂を抜き取られ――禁呪にでも使われたんだろうか」
「そうかもしれない。”クモ”は大体女魔術師や僧侶らしいからな。さっきのパーティーのあの女性か、新人の子というのがそうかと思ったんだけど」
「さっき出ていった女には虫も何もついていなかった。真っ当な術師だと思うが」
「そうなのか。……どういう形であれパーティーを追い出された者はギルドからマークされるらしいから気の毒だな。もちろん追い出した方もそれなりのペナルティがあるはずだけど」
「それなりに法律的なものがあるんだな。ランク高い奴が知ってるって言ったが、お前ランク高いのか」
「まあ、6年やってれば、それなりに」
「なるほど」
◇
――数日後、ギルドマスターから聞いたあのパーティーの末路。
ベテラン術師が追放されたことに責任を感じた新人が辞めてしまい代わりの新メンバーをギルドで募るが、ギルド近くの酒場であの「断罪からの追放劇」をやらかしたため大勢の冒険者がそれを見ていた。
あんなガラの悪いパーティー、誰も入りたくない。希望者が出ないため慌てて追い出したあの女術師を呼び戻そうとするも、時既に遅し。
術師としてそこそこ優秀、そして回復魔法は使えなかったようだが薬師の資格を持っていた為にすぐによそのパーティーに加入し、重宝がられているそうだ。
追放劇の目撃者多数で、「あのパーティーはひどい」とギルドマスターに報告が行っていたため懸念していた「クラッシャー、クモ」疑惑もかけられることなく、平和に過ごしているらしい。めでたしめでたし。
――と、そこまでは良かったのだが。
残された男達は誰のせいでこうなったかで揉めに揉め、結局崩壊したという。
そしてそのうちの一人は、新メンバーの女の子を忘れられず捜索の旅に出たが行方が分からなくなり――ある日、どこかの洞窟の奥深くで変死体で見つかったそうだ。
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