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13.精霊駆除に成功し、新たな強力魔具を得る
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来た道を戻り、三人はモンスターハウスに辿り着いた。中を覗いてみれば、数えき切れぬ精霊がある一箇所に集っており、おそらくそこに漆黒の睡蓮があると分かった。
「固まってるなら都合がいい。あそこに投げられるかな」
「任せるニャ。あたしのスキルなら間違いないニャ」
以前『必中』は赤いナイフの能力だと言っていたのに、語るに落ちたファムファだが、グライクもここはスルーして任せることにする。
「若様、念のためこれを創造の壺に」
「はいよ」
ヤマトナが毒を調合させた焙烙玉を完成させ、グライクが創造の壺で数を増やし、それを受け取ったファムファが投擲態勢に入る。
「何かあればすぐさま逃げられるよう、準備を」
「オッケー、退路は確保してあるよ」
「それじゃ、いくニャ」
放物線を描いた毒焙烙玉は狙い違わず精霊たちの丁度中央に落ち、直後に爆発が起きた。続けて何発か多少分散させて投げ込むと、ズズン、と地響きがあった後に毒の煙が大広間に充満する。
「もう十分です、このまま様子を見ましょう」
煙の中から、精霊の断末魔らしき奇妙な高音がしばらく鳴り響き、やがて途絶えた。
視界が晴れると、そこに精霊はもはや一体もおらず、代わりに色とりどりの石がそこかしこに落ちている。
その一つに慎重に近づいていったヤマトナが声を抑えて叫ぶ。
「精霊石です! 精霊の魔力と魂が凝縮した貴重品ですよ。これだけあればひと財産になるでしょう」
「うひょーーー! ぜ、全部残さず集めるニャ!」
「よし、もう安全そうだね」
集めてみると、多い順に赤、青、緑、黒、白、加えてごく少数の無色と金の石があった。
「凄い……見事にあらゆる種族の精霊がいたようです。まともに戦えば絶対に死んでいたところでした」
「うへ……危ないところだったか」
赤、青、緑、黒、白の精霊石は、それぞれ火、水、樹、闇、光の下位精霊が残したものである。一方で無色と金は鉄や雷、氷などに属する上位精霊のものであり、遥かに強大な力を持っている。
「毒が効かない毒の精霊もいたようですが、爆発の威力で倒せたようですね」
「運が良い……そうか、これもこの腕環の力のおかげなのかも」
グライクはマーフィーズロウの腕環に感謝し、漆黒の睡蓮を回収すると、用を終えた大広間を後にした。
それからまた第二階層をさまよううちに、いくつかの財宝を発見できた。
【水剣アクアブランド】
攻撃力:+8
等級:普遍
解説:水の属性剣。火の属性に対して強い。
【火剣フランベルク】
攻撃力:+8
等級:普遍
解説:火の属性剣。樹の属性に対して強い。
【樹剣レイジュマル】
攻撃力:+8
等級:普遍
解説:樹の属性剣。水の属性に対して強い。
【闇剣ブイオスパーダ】
攻撃力:+8
等級:普遍
解説:闇の属性剣。光の属性に対して強い。
【光剣ライトサーベル】
攻撃力:+8
等級:普遍
解説:光の属性剣。闇の属性に対して強い。
【水鏡の盾】
防御力:+8
等級:普遍
解説:水の属性を持つ盾。火の属性に対して強い。
【火炎の盾】
防御力:+8
等級:普遍
解説:火の属性を持つ盾。樹の属性に対して強い。
【大樹の盾】
防御力:+8
等級:普遍
解説:樹の属性を持つ盾。水の属性に対して強い。
【闇夜の盾】
防御力:+8
等級:普遍
解説:闇の属性を持つ盾。闇の属性に対して強い。
【光子の盾】
防御力:+8
等級:普遍
解説:光の属性を持つ盾。光の属性に対して強い。
安全地帯での小休止中、多くの属性に関するアイテムが集まったのを踏まえて、グライクはまた混沌の壺を取り出す。
「属性を付けると、特定の相手には効果が高くなるけど、逆に効かなくなることもあるのかな」
「そうですね、あり得るかと」
「鑑定してもその辺は説明がなかったけど、俺のスキルレベルが低いから分からないだけかもしれないしね」
そういうわけで、いきなりヤオヨロズやミスリル製の盾と合成するのではなく、まずは属性をまとめた剣と盾を新たに作ることにする。
組み合わせを網羅するのが面倒なので、火、水、樹、闇、光の順に壺に入れると決めたが、一応興味本位で一回ごとに合成結果を見ていく。
【炎と氷の剣アソング】
攻撃力:+16
等級:稀代
解説:火と水の属性剣を合成させたアイテム。木と火の属性に対して強い。
【雷霆の剣ザホビット】
攻撃力:+24
等級:稀代
解説:火、水、樹の属性剣を合成させたアイテム。木、火、水の属性に対して強い。
【大嵐の剣テンペスト】
攻撃力:+32
等級:稀代
解説:火、水、樹、闇の属性剣を合成させたアイテム。木、火、水、光の属性に対して強い。
ここまではある意味想定通りであったが、最後に光の属性剣を合成させると、眩い輝きの後、常ならぬオーラを放つ剣が出来上がった。
【真金の剣クリティアス】
攻撃力:+50
等級:伝説
解説:五大属性の剣を全て合成させたアイテム。あらゆる属性に対して強い。
「オリハルコン……? ファムファ、知ってる?」
「……御伽話でしか聞いたことない魔法金属だニャ。名前だけは真銀と並んで有名だけど、実在したニャンて……」
あらゆる属性、というのは、恐らく火や水という基本属性のみならず、雷や氷といった上位属性を含めるのだろうと思われた。そのくらい、この剣が放つオーラは強烈だった。
「じゃあ、これをヤオヨロズに合成させようかな」
「素材がまた手に入れられるものと分かっているので、これはまた作れますものね。試す価値はあるかと」
「創造の壺で予備を作っておいたらどうニャ?」
「いや、このレベルのアイテムをいたずらに増やすと、後々トラブルの元になるかもしれない」
ヤマトナの賛成も得て、グライクは二振りの剣を合成させる。
【竜剣ヤオヨロズ】
攻撃力:+90
等級:伝説
解説:複数の剣が合成されて出来たアイテム。真銀の強さ・真金の神秘・強毒・自動迎撃・索敵・抗魔・破邪の力と微かな自我を併せ持つ。
あらゆる属性に対して強い抵抗力を備える魔物の中の魔物、ドラゴンすら屠れる力を持ったヤオヨロズは、竜の名を冠する剣となったのだった。
続いて、五属性の盾も合成させていく。最終的に、やはりオリハルコンの盾が出来上がった。
【真金の盾】
防御力:+50
等級:伝説
解説:五大属性の盾を全て合成させたアイテム。あらゆる属性に対して強い。
こちらもミスリルの盾と合成させる。グライクは出来上がったものをカムイと名付けた。
【王盾カムイ】
防御力:+75
等級:伝説
解説:真銀と真金の盾を合成させたアイテム。真銀の強さ・真金の神秘を併せ持つ。
剣と盾から溢れ出るオーラに、ヤマトナはグライクにふさわしいと感極まり、ファムファはいくらで売れるのかとよだれを垂らすのだった。
「固まってるなら都合がいい。あそこに投げられるかな」
「任せるニャ。あたしのスキルなら間違いないニャ」
以前『必中』は赤いナイフの能力だと言っていたのに、語るに落ちたファムファだが、グライクもここはスルーして任せることにする。
「若様、念のためこれを創造の壺に」
「はいよ」
ヤマトナが毒を調合させた焙烙玉を完成させ、グライクが創造の壺で数を増やし、それを受け取ったファムファが投擲態勢に入る。
「何かあればすぐさま逃げられるよう、準備を」
「オッケー、退路は確保してあるよ」
「それじゃ、いくニャ」
放物線を描いた毒焙烙玉は狙い違わず精霊たちの丁度中央に落ち、直後に爆発が起きた。続けて何発か多少分散させて投げ込むと、ズズン、と地響きがあった後に毒の煙が大広間に充満する。
「もう十分です、このまま様子を見ましょう」
煙の中から、精霊の断末魔らしき奇妙な高音がしばらく鳴り響き、やがて途絶えた。
視界が晴れると、そこに精霊はもはや一体もおらず、代わりに色とりどりの石がそこかしこに落ちている。
その一つに慎重に近づいていったヤマトナが声を抑えて叫ぶ。
「精霊石です! 精霊の魔力と魂が凝縮した貴重品ですよ。これだけあればひと財産になるでしょう」
「うひょーーー! ぜ、全部残さず集めるニャ!」
「よし、もう安全そうだね」
集めてみると、多い順に赤、青、緑、黒、白、加えてごく少数の無色と金の石があった。
「凄い……見事にあらゆる種族の精霊がいたようです。まともに戦えば絶対に死んでいたところでした」
「うへ……危ないところだったか」
赤、青、緑、黒、白の精霊石は、それぞれ火、水、樹、闇、光の下位精霊が残したものである。一方で無色と金は鉄や雷、氷などに属する上位精霊のものであり、遥かに強大な力を持っている。
「毒が効かない毒の精霊もいたようですが、爆発の威力で倒せたようですね」
「運が良い……そうか、これもこの腕環の力のおかげなのかも」
グライクはマーフィーズロウの腕環に感謝し、漆黒の睡蓮を回収すると、用を終えた大広間を後にした。
それからまた第二階層をさまよううちに、いくつかの財宝を発見できた。
【水剣アクアブランド】
攻撃力:+8
等級:普遍
解説:水の属性剣。火の属性に対して強い。
【火剣フランベルク】
攻撃力:+8
等級:普遍
解説:火の属性剣。樹の属性に対して強い。
【樹剣レイジュマル】
攻撃力:+8
等級:普遍
解説:樹の属性剣。水の属性に対して強い。
【闇剣ブイオスパーダ】
攻撃力:+8
等級:普遍
解説:闇の属性剣。光の属性に対して強い。
【光剣ライトサーベル】
攻撃力:+8
等級:普遍
解説:光の属性剣。闇の属性に対して強い。
【水鏡の盾】
防御力:+8
等級:普遍
解説:水の属性を持つ盾。火の属性に対して強い。
【火炎の盾】
防御力:+8
等級:普遍
解説:火の属性を持つ盾。樹の属性に対して強い。
【大樹の盾】
防御力:+8
等級:普遍
解説:樹の属性を持つ盾。水の属性に対して強い。
【闇夜の盾】
防御力:+8
等級:普遍
解説:闇の属性を持つ盾。闇の属性に対して強い。
【光子の盾】
防御力:+8
等級:普遍
解説:光の属性を持つ盾。光の属性に対して強い。
安全地帯での小休止中、多くの属性に関するアイテムが集まったのを踏まえて、グライクはまた混沌の壺を取り出す。
「属性を付けると、特定の相手には効果が高くなるけど、逆に効かなくなることもあるのかな」
「そうですね、あり得るかと」
「鑑定してもその辺は説明がなかったけど、俺のスキルレベルが低いから分からないだけかもしれないしね」
そういうわけで、いきなりヤオヨロズやミスリル製の盾と合成するのではなく、まずは属性をまとめた剣と盾を新たに作ることにする。
組み合わせを網羅するのが面倒なので、火、水、樹、闇、光の順に壺に入れると決めたが、一応興味本位で一回ごとに合成結果を見ていく。
【炎と氷の剣アソング】
攻撃力:+16
等級:稀代
解説:火と水の属性剣を合成させたアイテム。木と火の属性に対して強い。
【雷霆の剣ザホビット】
攻撃力:+24
等級:稀代
解説:火、水、樹の属性剣を合成させたアイテム。木、火、水の属性に対して強い。
【大嵐の剣テンペスト】
攻撃力:+32
等級:稀代
解説:火、水、樹、闇の属性剣を合成させたアイテム。木、火、水、光の属性に対して強い。
ここまではある意味想定通りであったが、最後に光の属性剣を合成させると、眩い輝きの後、常ならぬオーラを放つ剣が出来上がった。
【真金の剣クリティアス】
攻撃力:+50
等級:伝説
解説:五大属性の剣を全て合成させたアイテム。あらゆる属性に対して強い。
「オリハルコン……? ファムファ、知ってる?」
「……御伽話でしか聞いたことない魔法金属だニャ。名前だけは真銀と並んで有名だけど、実在したニャンて……」
あらゆる属性、というのは、恐らく火や水という基本属性のみならず、雷や氷といった上位属性を含めるのだろうと思われた。そのくらい、この剣が放つオーラは強烈だった。
「じゃあ、これをヤオヨロズに合成させようかな」
「素材がまた手に入れられるものと分かっているので、これはまた作れますものね。試す価値はあるかと」
「創造の壺で予備を作っておいたらどうニャ?」
「いや、このレベルのアイテムをいたずらに増やすと、後々トラブルの元になるかもしれない」
ヤマトナの賛成も得て、グライクは二振りの剣を合成させる。
【竜剣ヤオヨロズ】
攻撃力:+90
等級:伝説
解説:複数の剣が合成されて出来たアイテム。真銀の強さ・真金の神秘・強毒・自動迎撃・索敵・抗魔・破邪の力と微かな自我を併せ持つ。
あらゆる属性に対して強い抵抗力を備える魔物の中の魔物、ドラゴンすら屠れる力を持ったヤオヨロズは、竜の名を冠する剣となったのだった。
続いて、五属性の盾も合成させていく。最終的に、やはりオリハルコンの盾が出来上がった。
【真金の盾】
防御力:+50
等級:伝説
解説:五大属性の盾を全て合成させたアイテム。あらゆる属性に対して強い。
こちらもミスリルの盾と合成させる。グライクは出来上がったものをカムイと名付けた。
【王盾カムイ】
防御力:+75
等級:伝説
解説:真銀と真金の盾を合成させたアイテム。真銀の強さ・真金の神秘を併せ持つ。
剣と盾から溢れ出るオーラに、ヤマトナはグライクにふさわしいと感極まり、ファムファはいくらで売れるのかとよだれを垂らすのだった。
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