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【ep.09】ヒーロー
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ドラゴンが私たちを認識すると、ゆっくりと前に出て来た。その大きさだけで震えてしまう足をしっかりと地面につけながら剣を強く握る。
「あたしはリュシー。あなたに聞きたいことがあるの」
リュシーはドラゴンに問いかける。ゆっくりとリュシーを見た後、周辺にいる私たちを見た。
私はドラゴンの大きな瞳を睨むと、視線の先で瞳が開いたのが判った。
――グオオオオオオオオオオオオ
その瞬間にドラゴンが唸り声を上げて私たちを襲う。
私は避けてマリアを連れてドラゴンから離れる。
「マリア、ここに隠れていて。危なくなったら私が助けにくるよ」
「で、でも……!」
「大丈夫だよ! 私戦えるし、ノアにも教えてもらったから!」
「あ、エマ……!」
マリアを岩陰に隠して私はドラゴンと戦うノアとリュシーに混ざる。
モンスターを一瞬で倒せる2人が手も足も出ない。逃げるだけで精一杯な姿に私は必死になってドラゴンへ攻撃する。
「固い……ッ、」
あっさりとドラゴンの腕に剣を弾かれて、私は地面に着地する。
私の攻撃のすぐ後に、横から弓と魔法が放たれてもドラゴンは避ける事すらせずに弾いて行く。
ギロリ、とドラゴンの瞳が私に向けられる。
その瞳の中で雲がかかっている様な気がして、私は剣を構えたままじっと見つめ返した。
「きみ……苦しいの……?」
私の言葉が通じたのか、ドラゴンは苦しそうに暴れまわる。私は暴れるドラゴンに当たらない様に避けてから、もう一度ドラゴンを見る。
「やっぱり、きみ苦しいんだね……私にできることはない!?」
ドラゴンに歩み寄って私は問い続ける。
ドラゴンは聞いているのか分からないけど、私が話しかけると暴れていた。
「エマ! 魔法を使いなさい!!」
「ええ!? わ、私魔法は使えないよ!?」
「いいから! 使いなさい!!」
私の反対側にいるリュシーが魔法を使いながら必死に叫ぶ。
リュシーの魔法はドラゴンに当たって弾き飛ばされた。攻撃が効かない事に焦っているのはみんな同じ。
リュシーの魔法の感触でドラゴンはリュシーの方へ向かって行った。
リュシーは再び魔法を使ったけれど、それより早くドラゴンの爪がリュシーを襲う。
「え……?」
小さく呟くリュシーの言葉に、私は目を見開いて走り出した。
「ノア……?」
リュシーは目の前で倒れて行くノアを見つめながら、何が起こったのか解らない、と地面に倒れたノアを見る。
私は走ってドラゴンの注意を引くためにドラゴンの背中を斬る。弾かれて、だけどドラゴンは私に向いた。
「何を……しているの……? あたしは不老不死よ……!? 守ってもらうほど弱くはないわ!!」
「……それ、でも……」
「黙りなさい!!」
ノアはドラゴンの攻撃を直に食らい、致命傷を負ってしまった。倒れるノアの傍にへたり込んだリュシーはノアの顔を覗き込み応急手当しながら叫ぶ。
「僕は……リュシー、の……ヒーロ…………」
ノアがリュシーの頬に手を添えようとしたけれど、触れることなく地面に落ちた。
「……ノア……?」
動かなくなったノアを見て、リュシーは固まる。
次の瞬間に、ノアの手に短剣を握らせて、その手を持ってリュシーは自分の心臓を斬った。
「……死にたい」
何度も、何度も斬った。
だけど、リュシーの身体が傷つくだけで、ノアと同じにはなれない。
「死にたい……死にたい、死にたい死にたい死にたい死にたい――」
それでも、何度もノアの手を動かして、リュシーは自分へ刃を向け続ける。
段々と2人の姿が汚れて行って、私はそれを見て眉を下げる事しか出来なかった。
「ダメだよ……、このままじゃ……ダメだ……!!」
どうすればいいのか判らない。このままじゃダメな事は解かるのに。
ドラゴンがどうなっているのかも分からなくなる位に、私は2人の元へ走りながら、2人の無事を祈り続けた。
辺りに光が放たれている事も分からない位に必死に走って行った。
「あたしはリュシー。あなたに聞きたいことがあるの」
リュシーはドラゴンに問いかける。ゆっくりとリュシーを見た後、周辺にいる私たちを見た。
私はドラゴンの大きな瞳を睨むと、視線の先で瞳が開いたのが判った。
――グオオオオオオオオオオオオ
その瞬間にドラゴンが唸り声を上げて私たちを襲う。
私は避けてマリアを連れてドラゴンから離れる。
「マリア、ここに隠れていて。危なくなったら私が助けにくるよ」
「で、でも……!」
「大丈夫だよ! 私戦えるし、ノアにも教えてもらったから!」
「あ、エマ……!」
マリアを岩陰に隠して私はドラゴンと戦うノアとリュシーに混ざる。
モンスターを一瞬で倒せる2人が手も足も出ない。逃げるだけで精一杯な姿に私は必死になってドラゴンへ攻撃する。
「固い……ッ、」
あっさりとドラゴンの腕に剣を弾かれて、私は地面に着地する。
私の攻撃のすぐ後に、横から弓と魔法が放たれてもドラゴンは避ける事すらせずに弾いて行く。
ギロリ、とドラゴンの瞳が私に向けられる。
その瞳の中で雲がかかっている様な気がして、私は剣を構えたままじっと見つめ返した。
「きみ……苦しいの……?」
私の言葉が通じたのか、ドラゴンは苦しそうに暴れまわる。私は暴れるドラゴンに当たらない様に避けてから、もう一度ドラゴンを見る。
「やっぱり、きみ苦しいんだね……私にできることはない!?」
ドラゴンに歩み寄って私は問い続ける。
ドラゴンは聞いているのか分からないけど、私が話しかけると暴れていた。
「エマ! 魔法を使いなさい!!」
「ええ!? わ、私魔法は使えないよ!?」
「いいから! 使いなさい!!」
私の反対側にいるリュシーが魔法を使いながら必死に叫ぶ。
リュシーの魔法はドラゴンに当たって弾き飛ばされた。攻撃が効かない事に焦っているのはみんな同じ。
リュシーの魔法の感触でドラゴンはリュシーの方へ向かって行った。
リュシーは再び魔法を使ったけれど、それより早くドラゴンの爪がリュシーを襲う。
「え……?」
小さく呟くリュシーの言葉に、私は目を見開いて走り出した。
「ノア……?」
リュシーは目の前で倒れて行くノアを見つめながら、何が起こったのか解らない、と地面に倒れたノアを見る。
私は走ってドラゴンの注意を引くためにドラゴンの背中を斬る。弾かれて、だけどドラゴンは私に向いた。
「何を……しているの……? あたしは不老不死よ……!? 守ってもらうほど弱くはないわ!!」
「……それ、でも……」
「黙りなさい!!」
ノアはドラゴンの攻撃を直に食らい、致命傷を負ってしまった。倒れるノアの傍にへたり込んだリュシーはノアの顔を覗き込み応急手当しながら叫ぶ。
「僕は……リュシー、の……ヒーロ…………」
ノアがリュシーの頬に手を添えようとしたけれど、触れることなく地面に落ちた。
「……ノア……?」
動かなくなったノアを見て、リュシーは固まる。
次の瞬間に、ノアの手に短剣を握らせて、その手を持ってリュシーは自分の心臓を斬った。
「……死にたい」
何度も、何度も斬った。
だけど、リュシーの身体が傷つくだけで、ノアと同じにはなれない。
「死にたい……死にたい、死にたい死にたい死にたい死にたい――」
それでも、何度もノアの手を動かして、リュシーは自分へ刃を向け続ける。
段々と2人の姿が汚れて行って、私はそれを見て眉を下げる事しか出来なかった。
「ダメだよ……、このままじゃ……ダメだ……!!」
どうすればいいのか判らない。このままじゃダメな事は解かるのに。
ドラゴンがどうなっているのかも分からなくなる位に、私は2人の元へ走りながら、2人の無事を祈り続けた。
辺りに光が放たれている事も分からない位に必死に走って行った。
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