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【ep.13】姉妹の様な家族関係
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レアが勢いよくノアを押し倒したのを見て、私は咄嗟に長剣を構えてマリアの前に立つ。
でもレアはノアの事しか見ていなくて、ノアの顔の横に双剣を刺していた。まるで自分だけを見て欲しいとでも言いたげに。
「レア様、」
「ソフィア、キミたちは手を出さないで」
「……承知いたしました」
レアは相変わらずノアを見続けたまま返答をして、ノアはレアの視線を受け止めていた。でもノアの視線の先はレアではない様な気がするのは気のせいかな。
「……姉様がボクを見てくれないのなら……、いいよ本気で戦おうよ。これはボクたちの戦いだッ!」
そう言ってレアはノアの顔の横に刺していた双剣を抜いて勢いよく振りかざす。ノアは短剣で弾き返した後、レアのお腹を蹴って飛ぶ様に起き上がって距離を取る。
レアはノアの反撃に少し怯えた様な素振りを見せたけど、それでもノアへ向かって駆けて行って双剣を振りかざす。ノアは避けるだけで攻撃はしていない。力の差は明らかなのに、レアはノアへの攻撃を続けている。どうしてそこまでするのか私には解らなかった。
「どうして姉様……受け止めてよ……!!」
「ごめんね」
「……ッ!?」
ノアはレアの攻撃を避けた後、短剣を握ってノアの双剣を叩いて落とした。双剣を蹴り飛ばしてからレアの前に立ってレアを見つめている。
「僕には心に決めた人がいるんだ。だから君の1番にはなれない」
「……や、だ……」
ノアの言葉にこの世の終わりみたいな顔をしてレアは地面を見つめていた。
そんなレアの頬に手を添えて、ノアはゆっくりと顔を上げさせて視線を合わせる。
「でも、1番大切な妹としてなら見る事は出来る」
「……え?」
呆気にとられた様に呟きながらレアはノアを見つめ返していた。なんだか王子様とお姫様の様に見えてしまって、でも実際そうなのかもしれないと思いながら私は剣をしまう。隣にいたマリアは少し私に近付いてきたので安心させる様に手を握った。少し驚いた動きを感じたまま私とマリアはノアとレアの様子を見守る。
「なんだか君の事を放ってはおけないんだ。いや、放っておいたら駄目な気がすると言うのが正しいかもしれない」
「……姉様?」
「僕にもよく分からないけど、でも君の事を守りたい。だから君のヒーローになるよ」
ノアの優しい言葉にレアの顔は段々と赤くなって行って、沸騰してしまうんじゃないかって位になって行って少し心配になる。レアがどういう気持ちでノアの事を想っていたのか、正確には分からないけど、レアにとって1番大切な人なんだと感じられた。
「……ん? どうしたの?」
「レアさまは、シャルロットのです」
ノアの脚を押しながらシャルロットと言う人形みたいな女の子はノアとレアの間に入った。ノアは小さく笑いながら屈んでシャルロットの頭を撫でる。
「君の大切な人を取ってしまった様で申し訳ない。でも少しだけ仲良くさせて貰ってもいいかな?」
「……しかたないから、ゆるしてあげます」
「シャルル……キミは少しボク離れする事を覚えよう」
「いや、です」
シャルロット――略称はシャルルみたい。シャルルが間に入った事でレアは冷静になった様で、少し呆れながら屈んでノアと一緒にシャルルをなだめていた。シャルルの真っ白な髪と瞳は肌の白さも加えて人形と間違えてしまいそうな位に幻想的で可愛らしい。そんな子にわがままを言われたら許してあげたくなるのは自然な事だと思う。
その光景を眺めていると、私とマリアに近付いてきた女性に気が付いて視線を向ける。
私の前に立つとその女性は会釈をしてから微笑んだ。
「申し遅れました、わたしはソフィアと申します。レア様とシャルルはまだまだ子供ですから、ご迷惑をお掛けするかと思います」
「あっ、私はエマです。こちらはマリアンヌ」
「マリアンヌと申します。マリアとお呼びくださいな」
「お二方はしっかりされていらっしゃいますね。……レア様はお姉様と共に行動される事を望むかと思いますが、貴方達の旅にご同行させて頂く事は可能でしょうか?」
私は少し考える。私の正体を話す事になるし危険で長い旅になると思う。彼女たちまで巻き込んでしまうのはできれば避けたい。でもレアにとっての幸せを考えると断れなくて、答えられずにいるとソフィアは優しく微笑んだ。
「わたしは昔から戦い方を教わっていましたし、レア様もまだ未熟ではありますがお強いです。自分の身を守れる程度の力はシャルルも含めて持っていますので、安心してください」
「はい、さっきの戦いを見ていて、彼女の力は理解ました。だけど……」
「幼い子供を連れるのに抵抗がありますか?」
「……抵抗というか、なんていうのか……私は守り切れるか不安です」
「ふふっ、シャルルは守られる事を嫌いますので、実際に見て頂いた方が良いかもしれません」
そう言ってソフィアはシャルルと遊び始めていたノアとレアの傍に寄る。私とマリアもついて行って、ソフィアがシャルルに視線を向けた次の瞬間の行動に私は驚いて声を上げる事になる。
だってソフィアは拳を握ってシャルルを殴り始めたから。
でもレアはノアの事しか見ていなくて、ノアの顔の横に双剣を刺していた。まるで自分だけを見て欲しいとでも言いたげに。
「レア様、」
「ソフィア、キミたちは手を出さないで」
「……承知いたしました」
レアは相変わらずノアを見続けたまま返答をして、ノアはレアの視線を受け止めていた。でもノアの視線の先はレアではない様な気がするのは気のせいかな。
「……姉様がボクを見てくれないのなら……、いいよ本気で戦おうよ。これはボクたちの戦いだッ!」
そう言ってレアはノアの顔の横に刺していた双剣を抜いて勢いよく振りかざす。ノアは短剣で弾き返した後、レアのお腹を蹴って飛ぶ様に起き上がって距離を取る。
レアはノアの反撃に少し怯えた様な素振りを見せたけど、それでもノアへ向かって駆けて行って双剣を振りかざす。ノアは避けるだけで攻撃はしていない。力の差は明らかなのに、レアはノアへの攻撃を続けている。どうしてそこまでするのか私には解らなかった。
「どうして姉様……受け止めてよ……!!」
「ごめんね」
「……ッ!?」
ノアはレアの攻撃を避けた後、短剣を握ってノアの双剣を叩いて落とした。双剣を蹴り飛ばしてからレアの前に立ってレアを見つめている。
「僕には心に決めた人がいるんだ。だから君の1番にはなれない」
「……や、だ……」
ノアの言葉にこの世の終わりみたいな顔をしてレアは地面を見つめていた。
そんなレアの頬に手を添えて、ノアはゆっくりと顔を上げさせて視線を合わせる。
「でも、1番大切な妹としてなら見る事は出来る」
「……え?」
呆気にとられた様に呟きながらレアはノアを見つめ返していた。なんだか王子様とお姫様の様に見えてしまって、でも実際そうなのかもしれないと思いながら私は剣をしまう。隣にいたマリアは少し私に近付いてきたので安心させる様に手を握った。少し驚いた動きを感じたまま私とマリアはノアとレアの様子を見守る。
「なんだか君の事を放ってはおけないんだ。いや、放っておいたら駄目な気がすると言うのが正しいかもしれない」
「……姉様?」
「僕にもよく分からないけど、でも君の事を守りたい。だから君のヒーローになるよ」
ノアの優しい言葉にレアの顔は段々と赤くなって行って、沸騰してしまうんじゃないかって位になって行って少し心配になる。レアがどういう気持ちでノアの事を想っていたのか、正確には分からないけど、レアにとって1番大切な人なんだと感じられた。
「……ん? どうしたの?」
「レアさまは、シャルロットのです」
ノアの脚を押しながらシャルロットと言う人形みたいな女の子はノアとレアの間に入った。ノアは小さく笑いながら屈んでシャルロットの頭を撫でる。
「君の大切な人を取ってしまった様で申し訳ない。でも少しだけ仲良くさせて貰ってもいいかな?」
「……しかたないから、ゆるしてあげます」
「シャルル……キミは少しボク離れする事を覚えよう」
「いや、です」
シャルロット――略称はシャルルみたい。シャルルが間に入った事でレアは冷静になった様で、少し呆れながら屈んでノアと一緒にシャルルをなだめていた。シャルルの真っ白な髪と瞳は肌の白さも加えて人形と間違えてしまいそうな位に幻想的で可愛らしい。そんな子にわがままを言われたら許してあげたくなるのは自然な事だと思う。
その光景を眺めていると、私とマリアに近付いてきた女性に気が付いて視線を向ける。
私の前に立つとその女性は会釈をしてから微笑んだ。
「申し遅れました、わたしはソフィアと申します。レア様とシャルルはまだまだ子供ですから、ご迷惑をお掛けするかと思います」
「あっ、私はエマです。こちらはマリアンヌ」
「マリアンヌと申します。マリアとお呼びくださいな」
「お二方はしっかりされていらっしゃいますね。……レア様はお姉様と共に行動される事を望むかと思いますが、貴方達の旅にご同行させて頂く事は可能でしょうか?」
私は少し考える。私の正体を話す事になるし危険で長い旅になると思う。彼女たちまで巻き込んでしまうのはできれば避けたい。でもレアにとっての幸せを考えると断れなくて、答えられずにいるとソフィアは優しく微笑んだ。
「わたしは昔から戦い方を教わっていましたし、レア様もまだ未熟ではありますがお強いです。自分の身を守れる程度の力はシャルルも含めて持っていますので、安心してください」
「はい、さっきの戦いを見ていて、彼女の力は理解ました。だけど……」
「幼い子供を連れるのに抵抗がありますか?」
「……抵抗というか、なんていうのか……私は守り切れるか不安です」
「ふふっ、シャルルは守られる事を嫌いますので、実際に見て頂いた方が良いかもしれません」
そう言ってソフィアはシャルルと遊び始めていたノアとレアの傍に寄る。私とマリアもついて行って、ソフィアがシャルルに視線を向けた次の瞬間の行動に私は驚いて声を上げる事になる。
だってソフィアは拳を握ってシャルルを殴り始めたから。
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