霧島がゲスすぎる話について。

虚実

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~急展開!?~ 2話

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俺の名前は「佐田 暁人(さだ あきと)」
高校2年生だ。
俺は中学1年生の夏から学校で数人からのいじめにあっていた。
そのいじめの中心に居たのがあいつ。
「霧島望」だ。
暴力を振るわれたり、教科書をビリビリに破かれたり、上履きに落書きされたり。
本当に最低な奴らだ。
最初は庇っていてくれた友達も時が経つにつれ僕を無視するようになった。
そんな生活が続いた中学2年生の秋頃、急な親の都合で僕は転校することになった。

それからというもの、僕の日常は驚くぐらい平穏だった。

なのに、なんでよりによってあいつが…。

「じゃ、霧島君は1番後ろの空いてる席に座ってね~。」

「はい。」

1番後ろの席………ん?…まてよ、
            僕…1番後ろの席だ……。
      嘘だ嘘だ。来るなっ!大丈夫。空いてる席は二つある。もう一つの方に座るだろ。

「ふっ」
え、こいつ…僕を見て見て笑った!?
しかも…僕の隣に座りやがった!!!
まてまて、落ち着け。大丈夫。
流石に話しかけては来ないだろ……。

「ねぇ、君、名前なんていうの?」

「え。」

「名前、なんていうの?」

話しかけて来たーー!!!
しかも、中学の頃と変わらない、薄ら寒い笑顔……。
やっぱり、こいつ。あの霧島だーーーー。

「大丈夫?顔色悪いけど、具合でも悪い?」

「え、あ、い、いや。別に。
       ぼ、僕の名前は、さだ…佐田暁人」

「ふーん。佐田くんかぁ。これから、
     よろしくね?」

「あ、う、うん。」

こいつ…俺だって気づいてないのか??
まぁ、そうか。僕のことなんてこいつにはなんの記憶にも残らないか。
だとしたら好都合だ。このまま何事もなく接していれば大丈夫なはず。

キーンコーンカーンコーン

「「さよならー」」

学校が終わり、一斉にみんながそれぞれ、目的の場所へと向かう。
帰りに寄り道をしながら帰る者。
部活に向かう者。
そのまま家に帰宅する者。

でも、僕は帰る支度をしながらも、
すぐに帰るつもりはない。

僕は、誰もいなくなった教室で
読書をしたり、勉強をしたりするのが唯一の楽しみなのだ。

それなのに……

なんで、隣の霧島も帰ろうとしないんだ。
霧島は机に突っ伏したまま、寝ている…?のか、

待っていればいずれ起きて帰るだろうと、
人が居なくなるギリギリまで粘って見たが…こいつ。起きる気配ない…よな?

仕方がない、今日のところは帰るか。

朝に名前を聞かれた以来、今日の所は話しかけられることはなかった。
やっぱり、きっと気づきいていないんだろう。良かった。

そんな考えにふけっていると、
いつのまにか誰も居なくなっており、
僕と、隣の霧島しかいなくなっていた。

「(やばっ。霧島が寝てる間に早く帰ろ。)」

僕はすぐにカバンを持ち、教室から立ち去ろうとしたその時ーーーーーーー。

「えっ」

え…??

僕、なんで霧島に押し倒されてるの…?
まって、意味が全く分からない。
しかも、こいつ……
すっげぇゲス顔してる!!!!!!

ど、どうしよう。どうやってこの場を切りぬけよう。

「あ、あの。僕急いで帰らないといけない
   用事があるから…。そ、その…
         どいてくれるかな…?」

「はぁ?佐田君。
     君、中学の頃にされた事覚えてないの?      ほんと、ダメな子だね。
お願いする時にすること…あったでしょ」

「え?お、お前僕の事っ!!」

……こ、こいつ…僕のこと覚えて…!
ど、どうしよう。

「なに?忘れたとは言わせないよ…?
       その体に、キッチリ教え込んだはずだけど?」

霧島は不服そうな顔をして
僕の腕を強く掴んだ。

「い、いたい!はなせよ!!」

な、なんなんだこいつ!
ま、また殴る気なのか??
でも、そういえば、中学の頃散々霧島の仲間に殴られたときに僕が「もうやめて」って言ったら何か言われたような……。
……ダメだ、記憶が曖昧で覚えてない。
自分で言っててなに言ってるか分からなくなってきた。

「ご、ごめん。なんのこと?」
と、とりあえず下手に誤魔化すより正直に言っておこう……。

「へぇ…。忘れちゃったんだ。
       てか、なんで佐田くん震えてるの?」

はぁ?………こいつ、中学の頃にしてきた事分かってんのか!?普通そんないじめされた奴が近くに居たら誰だって怖いだろ!!

「お、お前がっ!!!
      僕の事いじめたからだろ…!!
殴ってきたり、教科書破いたりっ!!
ほんっとにサイテーだなっ!!」

「は??佐田くん、何か勘違いしてない?
        俺は佐田くんの事一回も殴った事ないし、教科書を破いた覚えもないよ…。」

「え。」

な、なんなんだ本当にこいつ。
殴ったことも教科書を破いたことも無いって……。
ん?でもまてよ、確かに、俺が殴られたときとか、教科書を目の前で破かれる時も霧島じゃない、ほかの誰かだったような……。

え、でも。まって、え…?
ダメだ、頭の中がぐちゃぐちゃしてきた。

「あ、でもまぁ、睡眠薬飲ませてSEXは
     したけどね。」

ん???
今こいつ、なんて言った?

「え?何したって?」

「ん?だから、SEX。」

「は、はぁ!?!?」
な、何言ってんだ!?
せ、せっくすなんて…!!!

「流石に覚えてないか、
       たまに意識戻した事もあったから
      覚えてるかと思ったけど。」

「え…嘘だろ??」

「嘘じゃないよ。
      いじめの事を隠してあげる代わりに佐田くんに睡眠薬飲ませてSEXさせてくれって俺から頼んだんだ。」

「は…?」

「俺が金持ちで良かった。って初めて思ったよ。佐田くん……とっても可愛いんだもん。本当に、大好き。
なのに…中学2年の頃に転校しちゃうんだもん。探すのに苦労したよ。」

ま、まって。状況が分からない…。
なんでこいつゲスい顔しながらこんな話してるんだ…?
い、一旦整理しよう…。

まず、霧島は僕に睡眠薬を飲ませて
その…せ、性行為をする為にいじめに加わったってことか…?
だとしたらなんでわざわざいじめのグループに入る必要があった…??

「なんでわざわざいじめに加わったのか、
     知りたそうな顔してるね。」

「え、な、なんで。」

「ふふ。顔に出やすいところも可愛い。
ただ単に、そっちの方が効率が良かったからだよ。もし俺のことがバレたとして、周りの奴らに指示されて仕方なくやったと言えば、僕の権力の方が圧倒的に有利だからね…こんな問題、向こう側の責任になって解決さ。これで分かった?」

「やっぱり、性格悪いんだな。」

「ははっ!酷いなぁ。
      ねぇ。もう説明はこれくらいにして……
    そろそろ…いいかなぁ??」

そういう言うと、おもむろに霧島は
僕のネクタイをほどき、ズボンを下ろしてきた。

「は!?ま、まてよ!!
     な、なんで服脱がそうとしてんだ!!」

「なんでって、ヤるからに決まってるでしょ?せっかく会えたのに、お預けなんて言わないよね?俺、もう我慢できないんだけど。」

「ちょ、ちょっとまてって!!!
        勝手に進めるな!!」

「いいから、ちょっと黙ってて、
         痛くしないから。ーーーー」

ギャァァーーー!!!!
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