深い森の彼方に

とも茶

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第十四章 思いもかけない変身

14-1

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本部についた。奥の管理職の席には誰もいない。
手前に座っているブラウスとプリーツスカートの女性に声をかけた。
「あのいつものセーラー服の女性はお出かけですか。」
「総裁なら本日外出ですが・・・」
こちらを振り向いた女性は、私に気付くと慌ててたちあがった。
「失礼しました。気が付きませんで。どうぞこちらに。」
彼女は私を案内し、総裁(!)の席の横にある扉をあけ、奥の廊下を進んだ。そして一番奥まった重厚な一枚板の扉を開けると
「どうぞ、こちらに部屋を用意させていただきました。すぐにお茶をお持ちいたします。」
中は巨大なマホガニーのデスクと、同じ材質の立派な応接セット、向こう側は明るい窓、手前は書棚、入って右側にはパリらしき町の風景を描いた油絵が掛けられていた。
私はソファに座り、今日の司令官、運転手、リーダーの言葉を振り返った。
この世界は私の妄想が具象化した世界、そしてその世界をコントロールしていく責任者がセーラー服の二人ということか。一人が軍服を着た司令官、当然軍人。この世界の防衛と治安を司っているということか。それに対し本部の美少女、「総裁」と呼んでいた。文官の長ということか。
それでは私は。私は何なのだ。私の妄想の世界ということは私がこの世界の・・・
それでこの部屋は、私の執務室ということなのだろうか。
先ほどの女性がお茶を持って入ってきた。
「先ほどは、大変失礼しました。総裁は本日外出しておりまして、本日は戻れないかもしれないおっしゃっていました。明日は朝から執務室にいらっしゃいます。」
「わかりました。ところで、この部屋は・・・」
「総裁からすぐに用意しておけと言われましたので、昨日中に準備いたしました。」
「そうですか。ご苦労様でした。」
「失礼します。」
部屋から出ていった。

私が女になったということ、そしてこの世界が女だけで成り立っている世界だということ、これがこの世界の二つの大きな事象だ。
そして、リーダーが言っていたように、私も今までのことを繰り返し振り返って想像したように、この世界は私の妄想の世界だということだ。すなわち、私は「女になりたい」そして「女だけの世界で暮らしたい」と強い願望が妄想となって現実化したというのだろうか。
この世界に入り込んで、男のシンボルを取られた、女の服を与えられた、性転換手術を受けた、そして形がまず女性化していった。そして、リーダーのいうように外見に合わせて気持ちもどんどん女性化していく。その最たることが「お仕事」だ。頻度が上がったことだ。最初は男に抱かれることが苦痛以外の何物でもなかった。抱かれたあとは、男の脂ぎった匂いが体じゅうに染みついたようで1週間ぐらい気持ち悪かった。
それが徐々に抵抗感がなくなってきた。一か月以上間が開いていたのが、徐々に間隔が短くなってきた。それに最近は半月もご無沙汰になると股間が疼き、夜はむらむらとし、男に抱かれる夢を見て夢精しているような感覚になった。もちろん夢精などは、もうモノがないのでできるわけがないか、こういう時は朝になると下着もじっとりと濡れている。
体形も女らしく変化してきたようだ。バストも成長しCカップぐらいになった。ウェストも括れもはっきり目立つようになった。どうしてだかわからない。ホルモン摂取などしてないのに。背丈は変わらない。女性としては背は高いほうだが165cmというのは、男でも女でも通用する身長だ。肩幅は図ったわけではないが、すこし小さくなったような気がする。9号サイズの服がちょうどよくなったからだ。
足のサイズまで小さくなっている。もともと25cmで男としてはやや小さ目だが女としてはLLLサイズ。この大きさでも靴屋にも常備はされていが、デザインは限られたものしかなかった。それが緩くなってしまった。試着すると24cmでちょうどいい。このサイズなら、どこの店にいっても色んなデザインの靴が履ける。
髪の伸び方も早くなったのではないだろうか。ピンクハウスと会ったときは、髪をシュシュで纏めなかったが、今では纏めようと思えばできるまでに伸びている。
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