15 / 15
最終話 人間界の皆様へ
しおりを挟む
人間界の皆様へ
魔王様の花嫁になり、二度目の春の訪れでございますが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
あぁ、こちらにもそちらの情報は入ってきておりますので返事での詳細な報告は不必要にございます。
第一王子殿下におかれましては、一年間の軟禁の後に、子爵家へと婿入りが決まったと聞いております。ようございました。
アルバート子爵とそのご息女様におかれましては、人に言えぬ趣味があるとかないとか、ですがきっと殿下の愛があれば大丈夫ですね。
元聖女様は、第一王子殿下に賠償金を肩代わりしていただけたようですね。ただ、その代わり殿下との真実の愛を捨てたと聞き、真実の愛とはなんと儚く薄っぺらなものかと、私も話を聞き涙したところでございます。ですが、元聖女様も今年婚姻が決まったとか。二回り年上な方であればきっと元聖女様を大きなお腹で受け止めてくださるかと思います。
お父様も、お元気でしょうか。
喜んでくださいませ。私のお腹に元気なお子が宿り、夏には生まれる予定でございます。初孫ですね。魔王様が、産まれた時にはお父様にも見せにそちらへと連れていってくださると約束してくださったので、楽しみにしていてくださいね。
皆様、私は愛しの魔王様に大切にしていただき本当に幸せにございます。
それでは、またお手紙書きますね。
「フィオーナ。手紙は書き終わったのか?」
「はい。届けてくださいます?」
「あぁ。愛しいフィオーナのためならいくらでも。」
「まぁ。愛しの魔王様に愛されて、本当に私は幸せですわ。」
大きくなってきたお腹を撫でながら、フィオーナは微笑みを浮かべた。
アルベルトも優しく微笑み、フィオーナの手に優しく自らの手を重ねる。
結婚をしてからアルベルトはどんどんと優しくなっていく。それを国民は感じとり、この国はさらに豊かになるなぁと町はにぎわう。
「愛していますわ。」
「俺も。愛してる。」
二人は唇を重ね、愛を確かめあうのであった。
☆☆☆☆☆☆
これにて、この物語は完結となります。
読んでくださった皆様に感謝を。
ありがとうございました。
魔王様の花嫁になり、二度目の春の訪れでございますが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
あぁ、こちらにもそちらの情報は入ってきておりますので返事での詳細な報告は不必要にございます。
第一王子殿下におかれましては、一年間の軟禁の後に、子爵家へと婿入りが決まったと聞いております。ようございました。
アルバート子爵とそのご息女様におかれましては、人に言えぬ趣味があるとかないとか、ですがきっと殿下の愛があれば大丈夫ですね。
元聖女様は、第一王子殿下に賠償金を肩代わりしていただけたようですね。ただ、その代わり殿下との真実の愛を捨てたと聞き、真実の愛とはなんと儚く薄っぺらなものかと、私も話を聞き涙したところでございます。ですが、元聖女様も今年婚姻が決まったとか。二回り年上な方であればきっと元聖女様を大きなお腹で受け止めてくださるかと思います。
お父様も、お元気でしょうか。
喜んでくださいませ。私のお腹に元気なお子が宿り、夏には生まれる予定でございます。初孫ですね。魔王様が、産まれた時にはお父様にも見せにそちらへと連れていってくださると約束してくださったので、楽しみにしていてくださいね。
皆様、私は愛しの魔王様に大切にしていただき本当に幸せにございます。
それでは、またお手紙書きますね。
「フィオーナ。手紙は書き終わったのか?」
「はい。届けてくださいます?」
「あぁ。愛しいフィオーナのためならいくらでも。」
「まぁ。愛しの魔王様に愛されて、本当に私は幸せですわ。」
大きくなってきたお腹を撫でながら、フィオーナは微笑みを浮かべた。
アルベルトも優しく微笑み、フィオーナの手に優しく自らの手を重ねる。
結婚をしてからアルベルトはどんどんと優しくなっていく。それを国民は感じとり、この国はさらに豊かになるなぁと町はにぎわう。
「愛していますわ。」
「俺も。愛してる。」
二人は唇を重ね、愛を確かめあうのであった。
☆☆☆☆☆☆
これにて、この物語は完結となります。
読んでくださった皆様に感謝を。
ありがとうございました。
21
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(22件)
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
出来損ないの私がお姉様の婚約者だった王子の呪いを解いてみた結果→
AK
恋愛
「ねえミディア。王子様と結婚してみたくはないかしら?」
ある日、意地の悪い笑顔を浮かべながらお姉様は言った。
お姉様は地味な私と違って公爵家の優秀な長女として、次期国王の最有力候補であった第一王子様と婚約を結んでいた。
しかしその王子様はある日突然不治の病に倒れ、それ以降彼に触れた人は石化して死んでしまう呪いに身を侵されてしまう。
そんは王子様を押し付けるように婚約させられた私だけど、私は光の魔力を有して生まれた聖女だったので、彼のことを救うことができるかもしれないと思った。
お姉様は厄介者と化した王子を押し付けたいだけかもしれないけれど、残念ながらお姉様の思い通りの展開にはさせない。
聖女の力は使いたくありません!
三谷朱花
恋愛
目の前に並ぶ、婚約者と、気弱そうに隣に立つ義理の姉の姿に、私はめまいを覚えた。
ここは、私がヒロインの舞台じゃなかったの?
昨日までは、これまでの人生を逆転させて、ヒロインになりあがった自分を自分で褒めていたのに!
どうしてこうなったのか、誰か教えて!
※アルファポリスのみの公開です。
旦那様、離婚しましょう ~私は冒険者になるのでご心配なくっ~
榎夜
恋愛
私と旦那様は白い結婚だ。体の関係どころか手を繋ぐ事もしたことがない。
ある日突然、旦那の子供を身籠ったという女性に離婚を要求された。
別に構いませんが......じゃあ、冒険者にでもなろうかしら?
ー全50話ー
運命に勝てない当て馬令嬢の幕引き。
ぽんぽこ狸
恋愛
気高き公爵家令嬢オリヴィアの護衛騎士であるテオは、ある日、主に天啓を受けたと打ち明けられた。
その内容は運命の女神の聖女として召喚されたマイという少女と、オリヴィアの婚約者であるカルステンをめぐって死闘を繰り広げ命を失うというものだったらしい。
だからこそ、オリヴィアはもう何も望まない。テオは立場を失うオリヴィアの事は忘れて、自らの道を歩むようにと言われてしまう。
しかし、そんなことは出来るはずもなく、テオも将来の王妃をめぐる運命の争いの中に巻き込まれていくのだった。
五万文字いかない程度のお話です。さくっと終わりますので読者様の暇つぶしになればと思います。
魔法学園の悪役令嬢、破局の未来を知って推し変したら捨てた王子が溺愛に目覚めたようで!?
朱音ゆうひ@11/5受賞作が発売されます
恋愛
『完璧な王太子』アトレインの婚約者パメラは、自分が小説の悪役令嬢に転生していると気づく。
このままでは破滅まっしぐら。アトレインとは破局する。でも最推しは別にいる!
それは、悪役教授ネクロセフ。
顔が良くて、知性紳士で、献身的で愛情深い人物だ。
「アトレイン殿下とは円満に別れて、推し活して幸せになります!」
……のはずが。
「夢小説とは何だ?」
「殿下、私の夢小説を読まないでください!」
完璧を演じ続けてきた王太子×悪役を押し付けられた推し活令嬢。
破滅回避から始まる、魔法学園・溺愛・逆転ラブコメディ!
小説家になろうでも同時更新しています(https://ncode.syosetu.com/n5963lh/)。
婚約破棄されましたが、おかげで聖女になりました
瀬崎由美
恋愛
「アイラ・ロックウェル、君との婚約は無かったことにしよう」そう婚約者のセドリックから言い放たれたのは、通っていた学園の卒業パーティー。婚約破棄の理由には身に覚えはなかったけれど、世間体を気にした両親からはほとぼりが冷めるまでの聖地巡礼——世界樹の参拝を言い渡され……。仕方なく朝夕の参拝を真面目に行っていたら、落ちてきた世界樹の実に頭を直撃。気を失って目が覚めた時、私は神官達に囲まれ、横たえていた胸の上には実から生まれたという聖獣が乗っかっていた。どうやら私は聖獣に見初められた聖女らしい。
そして、その場に偶然居合わせていた第三王子から求婚される。問題児だという噂の第三王子、パトリック。聖女と婚約すれば神殿からの後ろ盾が得られると明け透けに語る王子に、私は逆に清々しさを覚えた。
廃墟送りの悪役令嬢、大陸一の都市を爆誕させる~冷酷伯爵の溺愛も限界突破しています~
遠野エン
恋愛
王太子から理不尽な婚約破棄を突きつけられた伯爵令嬢ルティア。聖女であるライバルの策略で「悪女」の烙印を押され、すべてを奪われた彼女が追放された先は荒れ果てた「廃墟の街」。人生のどん底――かと思いきや、ルティアは不敵に微笑んだ。
「問題が山積み? つまり、改善の余地(チャンス)しかありませんわ!」
彼女には前世で凄腕【経営コンサルタント】だった知識が眠っていた。
瓦礫を資材に変えてインフラ整備、ゴロツキたちを警備隊として雇用、嫌われ者のキノコや雑草(?)を名物料理「キノコスープ」や「うどん」に変えて大ヒット!
彼女の手腕によって、死んだ街は瞬く間に大陸随一の活気あふれる自由交易都市へと変貌を遂げる!
その姿に、当初彼女を蔑んでいた冷酷伯爵シオンの心も次第に溶かされていき…。
一方、ルティアを追放した王国は経済が破綻し、崩壊寸前。焦った元婚約者の王太子がやってくるが、幸せな市民と最愛の伯爵に守られた彼女にもう死角なんてない――――。
知恵と才覚で運命を切り拓く、痛快逆転サクセス&シンデレラストーリー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
素敵な作品でした。幸せになれてよかったー。かのん先生の作品、大好きです。これからも応援しています。
ありがとうございます。
昔の作品も読んでもらえてうれしいです。
ラブラブハッピーエンド😆
さらには、大きなもふもふ❤
ごちそうさまでした。
ありがとうございます!
ラブラブハッピーエンドが幸せと追い求めてしまいます(笑)
最後までおつきあいありがとうございました!
完結おつかれさまです!!とても、可愛くて素敵なお話でほっこりできました!!(*´ー`*)是非番外編もお時間あるときに書いてもらえると、鼻血吹き出るくらい狂喜乱舞しそうです(。・´д`・。)
ありがとうございます!
そういっていただけるととーっても嬉しいです!
書けるときに、書けたら頑張ろうと思います!!!