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16話
それは本当に突然だった。
外套を裁縫で直してくれているエミネが、理由を教えてくれないと外套を返さないと言い出したのだ。
だから三日考えて、適当な言い訳を思いついた日。
「お、お嬢様! すぐに来てください!」
玄関の方から、慌てたようなエミネの声が響いた。
どうしたというの?
「なにがあったの、エミネ」
「お嬢様、ご、ご来客です」
「は? 一体誰が」
「アロルド殿からの使いを名乗る方々です。い、今は応接室に案内しております」
その言葉に考えが止まる。
アロルドにはこの屋敷の場所など伝えていないはずなのに、一体どうして……?
そんな疑問を抱きながら、彼の遣いだという者達に会う。
数人の男達は私を見るなり、その視線で下から上まで見つめる。
「セシーリア様ですね?」
「えぇ、貴方達は?」
「アロルド様に雇われて貴方を連れてくるように命じられました。流石に私兵は使えないらしく、わざわざ傭兵の俺達に依頼までしてね」
私兵を動かしたとあれば、王家から理由を問われる。
流石に離婚した妻を連れ戻すためなどという、バカげた報告はできないだろう。
だからって傭兵を雇うなんてね。
「そう、来てもらったところで悪いけれど帰る気はないと伝えなさい」
「まぁ待ってください。俺達だって馬鹿じゃない、手ぶらじゃ帰れんのですよ」
「それは、どういう意味かしら?」
ピリッと張りつめた空気。
傭兵も感じ取っているのだろう、笑いつつも腰に差した剣の柄に手を当てる。
「アロルド様も相当に切羽詰まっておられましてね、連れ帰れば高額の報酬をくださるんだ」
「……」
「そして幸運な事にこの屋敷には私兵すらいない。女二人だけで住んでいるというあまりに無警戒な始末だ」
「強引な手を使えると?」
「えぇ、逃げられんように周囲に仲間もいます。俺達も手荒な事はしたくない、だから着いて来てくれますかね?」
アロルドもよほど切羽詰まっているのか。
傭兵の中でも、相当に手くせの悪い者達を雇ったようだ。
それに彼らは腕に自信もあるのだろう、一介の騎士に劣らぬ腕がありそうだ。
でも、どうだっていい。
「断ると言えば、どうしますか?」
「……」
男は机を蹴り上げて、怒声を響かせた。
「くだらねぇやりとりさせんじゃねぇ! 拒否権なんてない! 傷つけられなくなければ着いて来いって言ってんだよ! てめえが逆らえばそこの関係ない侍女を襲ってで––––」
叫んでいた男の声が自然と止まる。
そのままダラリと地面へと倒れた。
「お嬢様……手が早いですよ」
「仕方ないでしょう?」
「そうでしょうけど」
エミネだけが、何が起こったのかを理解したようね。
私が見えない速度で男の顎に拳を打ち付け気絶させたのだ。
流石にこちらも手荒な手段に出ると言われて、大人しく拘束される程に馬鹿じゃない。
「お嬢様……後の始末は旦那様と協力してどうとでもしますので。お願いいたします」
「分かったわ。任された」
握った拳をそのままに、走り出してもう一人へとアッパーをかます。
砕けて飛んだ歯を確認しながら、さらにもう一人へと膝蹴りをかませば、屋敷の中に立っている男はあと一人のみ。
「え……な、なにが起こって」
理解できないのでしょうね、当たり前か。
か弱いウサギを狩る気だったのでしょうけど、こちらはしっかりと爪を牙を持っている。
「く、くそ! 外の奴を呼ばねぇと!」
慌てて玄関へと向かう残りの一人、仲間を呼ぶ気だろうか。
そちらの方が探す手間も省けるために、あえてそのまま走らせた。
「み、みんな! 来てく––––」
男が玄関扉を開けて、外へと応援を呼ぼうと声を張り上げていた。
だがそれが、途中で止まる。
何事かと思えば、玄関扉を開いた先には大きな体躯の男性が立っていた。
「あ……え」
「誰だ、お前は」
「へ、辺境伯……様?」
私は思わず、驚きの声を漏らしてしまった。
それもそうだ、玄関先で無表情のまま、黒髪を風に揺らし立っていたのはフィリクス様だったのだから。
「……な、へ……辺境伯?」
「答えろ」
ガンッ! と、傭兵が壁に叩きつけられたのが見えた。
首元を掴まれており、その首筋にフィリクス様の指が深く食い込む。
「お前達は誰だ?」
「あ……が……」
「先ほど、辺境伯領に無許可で入領した集団の報告を受け、目撃情報を元に来てみれば、ここでなにをしている」
「ち、ちが……俺達はただ……人に会いにきただけで」
「そう言うには、外に武装した者を何人も置いていたな」
フィリクス様の背後を見てみれば、十人程の男達が倒れていた。
どうやらここに来た際、傭兵が周囲に潜ませていると言っていた者達を片付けてくれたのね。
「我が領民に対して、なにをしている?」
「あ……が……」
「誰の地で、身勝手な武力を振りかざす気だ」
怒りを込めた声は、無表情であっても確かに感じ取れた。
逃げていた傭兵にとってよほどの恐怖だったのか、震える身体のまま、白目をむいて意識を飛ばしてしまう。
「……すぐに騎士を招集し、この者達から聞き取りを行う。我が領内に危険を招く不始末、すまない」
「い、いえいえ!」
慌ててフィリクス様の謝罪を止める。
アロルドという厄介者が招いた事態のため、謝罪など必要はない。
「辺境伯様に責任などありません。こちらは私の問題でもあり……」
「領内に許可もない者を入れたのは、俺の責任でもある」
なんて自分に厳しい方なのだろうか。
なんにせよ、おかげで傭兵たちの所在は全て任せても良さそうだ。
後は聞き取り調査によって、アロルド達の仕業というのはすぐに伝わるだろうから。
「辺境伯様! ご連絡の通りに不法入領者の身柄を拘束に参りました!」
その後、フィリクス様が呼んだ騎士によって傭兵たちはすぐに連行されていく。
驚くほどにあっさりとした幕引きに、こちらが驚かされてしまう。
「良かったですね。後始末は辺境伯様にお任せできそうです」
エミネがこっそり話しかけ、その言葉に小さく頷く。
本当に良かった、面倒を避けられたのだから。
だがしかし私には別の心配が、喉に刺さった骨のように引っかかっていた。
「改めてセシーリア、許可を取ってから来る約束の中。無断で来てすまない」
「い、いえいえ……助けてくださって感謝しております。女性二人ではどうなっていたか」
フィリクス様がそろそろ帰還なさるのか、帰り支度を始めていた。
先ほどの言葉通りに、本当に報告があったから来てくれただけなのだろう。
大丈夫、大丈夫のはずだ。
白面の下が私だとはバレていないはず。
「また来たときは、食事をいただいてもいいか」
「もちろんです。今日は本当に助かりました」
以前に会った際と変わらない様子ね。
良かった……これなら大丈夫。
バレていない。
「それと次に会う時は、白面を被っていた理由を聞かせてくれ」
去っていくフィリクス様は、驚くほどに自然とそんな言葉を残す。
私と背後に立っていたエミネにだけ聞こえるような声。
だけどあまりに自然過ぎて、直ぐに反応はできなくて。
彼が去ってしばらくして、「あぁ」と魂が抜けるような声が聞こえて、エミネが倒れてしまった。
外套を裁縫で直してくれているエミネが、理由を教えてくれないと外套を返さないと言い出したのだ。
だから三日考えて、適当な言い訳を思いついた日。
「お、お嬢様! すぐに来てください!」
玄関の方から、慌てたようなエミネの声が響いた。
どうしたというの?
「なにがあったの、エミネ」
「お嬢様、ご、ご来客です」
「は? 一体誰が」
「アロルド殿からの使いを名乗る方々です。い、今は応接室に案内しております」
その言葉に考えが止まる。
アロルドにはこの屋敷の場所など伝えていないはずなのに、一体どうして……?
そんな疑問を抱きながら、彼の遣いだという者達に会う。
数人の男達は私を見るなり、その視線で下から上まで見つめる。
「セシーリア様ですね?」
「えぇ、貴方達は?」
「アロルド様に雇われて貴方を連れてくるように命じられました。流石に私兵は使えないらしく、わざわざ傭兵の俺達に依頼までしてね」
私兵を動かしたとあれば、王家から理由を問われる。
流石に離婚した妻を連れ戻すためなどという、バカげた報告はできないだろう。
だからって傭兵を雇うなんてね。
「そう、来てもらったところで悪いけれど帰る気はないと伝えなさい」
「まぁ待ってください。俺達だって馬鹿じゃない、手ぶらじゃ帰れんのですよ」
「それは、どういう意味かしら?」
ピリッと張りつめた空気。
傭兵も感じ取っているのだろう、笑いつつも腰に差した剣の柄に手を当てる。
「アロルド様も相当に切羽詰まっておられましてね、連れ帰れば高額の報酬をくださるんだ」
「……」
「そして幸運な事にこの屋敷には私兵すらいない。女二人だけで住んでいるというあまりに無警戒な始末だ」
「強引な手を使えると?」
「えぇ、逃げられんように周囲に仲間もいます。俺達も手荒な事はしたくない、だから着いて来てくれますかね?」
アロルドもよほど切羽詰まっているのか。
傭兵の中でも、相当に手くせの悪い者達を雇ったようだ。
それに彼らは腕に自信もあるのだろう、一介の騎士に劣らぬ腕がありそうだ。
でも、どうだっていい。
「断ると言えば、どうしますか?」
「……」
男は机を蹴り上げて、怒声を響かせた。
「くだらねぇやりとりさせんじゃねぇ! 拒否権なんてない! 傷つけられなくなければ着いて来いって言ってんだよ! てめえが逆らえばそこの関係ない侍女を襲ってで––––」
叫んでいた男の声が自然と止まる。
そのままダラリと地面へと倒れた。
「お嬢様……手が早いですよ」
「仕方ないでしょう?」
「そうでしょうけど」
エミネだけが、何が起こったのかを理解したようね。
私が見えない速度で男の顎に拳を打ち付け気絶させたのだ。
流石にこちらも手荒な手段に出ると言われて、大人しく拘束される程に馬鹿じゃない。
「お嬢様……後の始末は旦那様と協力してどうとでもしますので。お願いいたします」
「分かったわ。任された」
握った拳をそのままに、走り出してもう一人へとアッパーをかます。
砕けて飛んだ歯を確認しながら、さらにもう一人へと膝蹴りをかませば、屋敷の中に立っている男はあと一人のみ。
「え……な、なにが起こって」
理解できないのでしょうね、当たり前か。
か弱いウサギを狩る気だったのでしょうけど、こちらはしっかりと爪を牙を持っている。
「く、くそ! 外の奴を呼ばねぇと!」
慌てて玄関へと向かう残りの一人、仲間を呼ぶ気だろうか。
そちらの方が探す手間も省けるために、あえてそのまま走らせた。
「み、みんな! 来てく––––」
男が玄関扉を開けて、外へと応援を呼ぼうと声を張り上げていた。
だがそれが、途中で止まる。
何事かと思えば、玄関扉を開いた先には大きな体躯の男性が立っていた。
「あ……え」
「誰だ、お前は」
「へ、辺境伯……様?」
私は思わず、驚きの声を漏らしてしまった。
それもそうだ、玄関先で無表情のまま、黒髪を風に揺らし立っていたのはフィリクス様だったのだから。
「……な、へ……辺境伯?」
「答えろ」
ガンッ! と、傭兵が壁に叩きつけられたのが見えた。
首元を掴まれており、その首筋にフィリクス様の指が深く食い込む。
「お前達は誰だ?」
「あ……が……」
「先ほど、辺境伯領に無許可で入領した集団の報告を受け、目撃情報を元に来てみれば、ここでなにをしている」
「ち、ちが……俺達はただ……人に会いにきただけで」
「そう言うには、外に武装した者を何人も置いていたな」
フィリクス様の背後を見てみれば、十人程の男達が倒れていた。
どうやらここに来た際、傭兵が周囲に潜ませていると言っていた者達を片付けてくれたのね。
「我が領民に対して、なにをしている?」
「あ……が……」
「誰の地で、身勝手な武力を振りかざす気だ」
怒りを込めた声は、無表情であっても確かに感じ取れた。
逃げていた傭兵にとってよほどの恐怖だったのか、震える身体のまま、白目をむいて意識を飛ばしてしまう。
「……すぐに騎士を招集し、この者達から聞き取りを行う。我が領内に危険を招く不始末、すまない」
「い、いえいえ!」
慌ててフィリクス様の謝罪を止める。
アロルドという厄介者が招いた事態のため、謝罪など必要はない。
「辺境伯様に責任などありません。こちらは私の問題でもあり……」
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なんて自分に厳しい方なのだろうか。
なんにせよ、おかげで傭兵たちの所在は全て任せても良さそうだ。
後は聞き取り調査によって、アロルド達の仕業というのはすぐに伝わるだろうから。
「辺境伯様! ご連絡の通りに不法入領者の身柄を拘束に参りました!」
その後、フィリクス様が呼んだ騎士によって傭兵たちはすぐに連行されていく。
驚くほどにあっさりとした幕引きに、こちらが驚かされてしまう。
「良かったですね。後始末は辺境伯様にお任せできそうです」
エミネがこっそり話しかけ、その言葉に小さく頷く。
本当に良かった、面倒を避けられたのだから。
だがしかし私には別の心配が、喉に刺さった骨のように引っかかっていた。
「改めてセシーリア、許可を取ってから来る約束の中。無断で来てすまない」
「い、いえいえ……助けてくださって感謝しております。女性二人ではどうなっていたか」
フィリクス様がそろそろ帰還なさるのか、帰り支度を始めていた。
先ほどの言葉通りに、本当に報告があったから来てくれただけなのだろう。
大丈夫、大丈夫のはずだ。
白面の下が私だとはバレていないはず。
「また来たときは、食事をいただいてもいいか」
「もちろんです。今日は本当に助かりました」
以前に会った際と変わらない様子ね。
良かった……これなら大丈夫。
バレていない。
「それと次に会う時は、白面を被っていた理由を聞かせてくれ」
去っていくフィリクス様は、驚くほどに自然とそんな言葉を残す。
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