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君だけは認められない③ クドスside
しおりを挟む 数日後。
文官達に政務を任せ、余裕ができた僕だったが……
その気持ちは、浮かなかった。
「やはり……ラツィアを手放さぬ方が、良かったのか」
誰に尋ねるまでもなく問いかけた言葉。
誰も居ない執務室にて、返ってくる言葉は無く。
問いかけは虚しく静寂へ消えていく。
『私ね…………心まで汚い人達と、一緒にいられないの』
ラツィアが王城を去る間際の言葉が頭を巡る。
確かに今になって思えば、長く妃を務めたラツィアを側妃になど……
裏切りに近い、怒りを買っても仕方ない行為だ。
だが……
「僕よりも認められるかもしれぬ存在が妃など、簡単に受け入れられるものか……」
王である僕が、妃よりも下の評価など受け入れられない。
そんな事があっていいはずがない……はずなんだ。
迷いと、葛藤を抱える中。
執務室へと大臣のルーカスが入って来た。
「クドス陛下。よろしいでしょうか」
また説教でもする気かと、視線を向ける。
「ルーカス、もう説教は充分だ。また政務を文官に任せるなと言うつもりか? 前も言った通りに彼らは王を支えるのが仕事で……」
「いえ」
「では、またラツィアに謝罪でもして、連れ戻せとでも言う気か? もう僕にはイェシカがいる、政務だって文官達がこなす! 問題はない!」
自らの迷いをごまかすように、強くルーカスへと告げる。
だが彼は表情一つ変えずに言葉を返した。
「クドス陛下、ラツィア様は貴方と違い、人を重視した政務をこなしておられました。文官達へとただ重労を強いる貴方のやり方とは真逆であり。この歪みはいつか形になりましょう」
「何が言いたい? ラツィアが居なくとも問題はない! 何度も言わせるな!」
「そうですか…………私には、そうは見えませぬ。なんにせよ、先も申した通りに本日は別件にて伺いました」
「……言え」
「明日、来賓があるのを知っておりますね。隣国の王太子であるジーニアス殿下です」
もちろん知っている。
大国である隣国と、我が国はこの十年で深い友好関係を築いている。
だから数か月に一度、来賓として王太子が訪れるのだ。
「予定は確認している。今まではジーニアス殿下との交流はラツィアに任せていたが……王である僕自らが会うなら彼も喜んでくれるだろう」
「そう思うのは、浅はかかと思われます」
「なんだと?」
「結果は直ぐに分かります。ラツィア様が培ってきた外交努力を、貴方は手放してしまったのですから」
なにを言っている。
来賓するジーニアス殿下からすれば、今まではただの王妃であったラツィアが応対していた。
それが国王である僕が直に会うのだから、きっと喜んでくれるはずだ。
そう……思っていたのに……
「誰だ、その女性……ラツィア妃は?」
翌日、来賓した隣国の王太子であるジーニアス殿下。
端正な顔立ちで銀糸の髪、そして鋭い紅の瞳が、出席していた僕とイェシカを見つめる。
言葉も瞳も、決して友好的ではなかった。
「ジーニアス殿下、ラツィアは廃妃としました。これからは隣に立つ彼女、イェシカが王妃として……」
「……ラツィア妃が廃妃?」
驚いたように目を見開いたジーニアス殿下は、やがて静かに俯いて椅子に座る。
僕は気をきかせて、様々な話、我が国の菓子などを振舞うが……
「……」
黙ったままのジーニアス殿下は、決してこちらを見ない。
この状況は、耐え難いものだ。
「あの……失礼ではありませんか。こんなにもクドスは貴方に対して友好的に接しているのよ!」
耐えきれず端を発したのは、同席していたイェシカだった。
ジーニアス殿下は静かに目線を向け、ふっと息を吐く。
「確かに失礼だな。だがラツィアはこんな対応をした俺に、あえてこう提案した」
「なにを……」
「定められてしまった友好的関係を維持するための外交。無駄に話す時間を作るのではなく、互いに余暇を過ごす暇にしようと」
「っ!」
「大歓迎だった。両国間で定められている義務的外交を、互いの激務への余暇に使おうなんて提案をしてくれる相手がどこにいる」
呟いたジーニアス殿下は立ち上がり、僕達を見つめる。
その瞳は冷たく、がっかりした様子だ。
「それ以外にも……彼女と話す時間は外交的にも建設的だった。彼女に会えるこの日を楽しみにしていた気持ちが裏切られた気分だ」
「こ、これから我らとも友好的な関係を築くというのに、そんな事を言うのですか?」
「今まで培ってきていた我らの外交を崩したのはそちら側だ」
「……」
「だが、ラツィアを廃妃となったのは僥倖だ。俺にとってはな」
ジーニアス殿下は頬を緩め、「失礼する」と告げて去っていく。
定められていた外交時間ぴったりで、嫌々ここに居たことがよく伝わった。
「クドス、大丈夫です。私達が共に歩めばきっと評価は変わりますわ」
イェシカの慰めの言葉があっても、僕の気持ちは落ち着かない。
隣国との外交努力が無駄になったという大臣の言葉。
ラツィアに向けられていた信頼を知り、彼女が廃妃となってからも評価を受けている現実に鼓動が早まる。
「ラツィアを……連れ戻した方が、いいのか?」
「ど、どうして? 私が支えるのに」
「じ、時間を置き、頭も冷やして今頃反省しているだろう。彼女からの謝罪があるならば、また側妃ぐらいは考え直してやってもいいと思っただけで」
「…………私が、いるのに」
イェシカの不愉快だと言いたげな視線に、胸が痛む。
だが、ひとたび胸に宿った焦りは簡単には消えなかった。
彼女を手放した判断が正しかったのか、今になって迷いが止まらない。
それに……
『田口……あいつは堂本さんと比べると、もう駄目だな』
記憶の奥底にある見知らぬ記憶が、頭にちらつく。
ここではない、どこか別の世界のような光景……なのにどこか懐かしく。
そして今とまるで同じ状況である事に、焦燥感に駆られた。
どうにかしないと……前と同じだ、このままでは。
『田口! お前が堂本さんを突き落として……』
ち、違う。
俺は、俺はやってな––
「……」
「クドス! どうしたの」
イェシカの言葉に、放心していた心が現実に戻る。
意味の分からぬ記憶と、妙に現実感のある光景が頭をよぎっていた。
あれはいったいなんなんだ、僕は一体……何かを思い出せそうだったが……
「大丈夫? クドス。私の話を聞いてくれていた?」
「いや、すまない。何か話していたのか、イェシカ」
「数日、王城を離れます。兄に会いに行ってくるんです」
イェシカの兄といえば、確か子爵家長男でありながら騎士になったと聞く。
そんな兄に、どうして突然会いに?
「急にどうしたんだ、イェシカ。何か問題があったのか?」
「いえ……ただ、このままだと危ういと思ったのです」
「え?」
「なんでもありません。ごめんなさいクドス、少し城を離れるけれど直ぐに戻って来るわ」
イェシカはそう言って、執務室を出て行く。
去り際に、小さな言葉を残しながら。
「兄さんなら、きっとラツィアさんを…………」
「イェシカ、なにを」
問いかけの言葉に彼女は答えずに、部屋を出て行ってしまう。
残された僕は、焦燥感に苛まれながら、状況を打破する方法はないかと迷うしかできなかった。
文官達に政務を任せ、余裕ができた僕だったが……
その気持ちは、浮かなかった。
「やはり……ラツィアを手放さぬ方が、良かったのか」
誰に尋ねるまでもなく問いかけた言葉。
誰も居ない執務室にて、返ってくる言葉は無く。
問いかけは虚しく静寂へ消えていく。
『私ね…………心まで汚い人達と、一緒にいられないの』
ラツィアが王城を去る間際の言葉が頭を巡る。
確かに今になって思えば、長く妃を務めたラツィアを側妃になど……
裏切りに近い、怒りを買っても仕方ない行為だ。
だが……
「僕よりも認められるかもしれぬ存在が妃など、簡単に受け入れられるものか……」
王である僕が、妃よりも下の評価など受け入れられない。
そんな事があっていいはずがない……はずなんだ。
迷いと、葛藤を抱える中。
執務室へと大臣のルーカスが入って来た。
「クドス陛下。よろしいでしょうか」
また説教でもする気かと、視線を向ける。
「ルーカス、もう説教は充分だ。また政務を文官に任せるなと言うつもりか? 前も言った通りに彼らは王を支えるのが仕事で……」
「いえ」
「では、またラツィアに謝罪でもして、連れ戻せとでも言う気か? もう僕にはイェシカがいる、政務だって文官達がこなす! 問題はない!」
自らの迷いをごまかすように、強くルーカスへと告げる。
だが彼は表情一つ変えずに言葉を返した。
「クドス陛下、ラツィア様は貴方と違い、人を重視した政務をこなしておられました。文官達へとただ重労を強いる貴方のやり方とは真逆であり。この歪みはいつか形になりましょう」
「何が言いたい? ラツィアが居なくとも問題はない! 何度も言わせるな!」
「そうですか…………私には、そうは見えませぬ。なんにせよ、先も申した通りに本日は別件にて伺いました」
「……言え」
「明日、来賓があるのを知っておりますね。隣国の王太子であるジーニアス殿下です」
もちろん知っている。
大国である隣国と、我が国はこの十年で深い友好関係を築いている。
だから数か月に一度、来賓として王太子が訪れるのだ。
「予定は確認している。今まではジーニアス殿下との交流はラツィアに任せていたが……王である僕自らが会うなら彼も喜んでくれるだろう」
「そう思うのは、浅はかかと思われます」
「なんだと?」
「結果は直ぐに分かります。ラツィア様が培ってきた外交努力を、貴方は手放してしまったのですから」
なにを言っている。
来賓するジーニアス殿下からすれば、今まではただの王妃であったラツィアが応対していた。
それが国王である僕が直に会うのだから、きっと喜んでくれるはずだ。
そう……思っていたのに……
「誰だ、その女性……ラツィア妃は?」
翌日、来賓した隣国の王太子であるジーニアス殿下。
端正な顔立ちで銀糸の髪、そして鋭い紅の瞳が、出席していた僕とイェシカを見つめる。
言葉も瞳も、決して友好的ではなかった。
「ジーニアス殿下、ラツィアは廃妃としました。これからは隣に立つ彼女、イェシカが王妃として……」
「……ラツィア妃が廃妃?」
驚いたように目を見開いたジーニアス殿下は、やがて静かに俯いて椅子に座る。
僕は気をきかせて、様々な話、我が国の菓子などを振舞うが……
「……」
黙ったままのジーニアス殿下は、決してこちらを見ない。
この状況は、耐え難いものだ。
「あの……失礼ではありませんか。こんなにもクドスは貴方に対して友好的に接しているのよ!」
耐えきれず端を発したのは、同席していたイェシカだった。
ジーニアス殿下は静かに目線を向け、ふっと息を吐く。
「確かに失礼だな。だがラツィアはこんな対応をした俺に、あえてこう提案した」
「なにを……」
「定められてしまった友好的関係を維持するための外交。無駄に話す時間を作るのではなく、互いに余暇を過ごす暇にしようと」
「っ!」
「大歓迎だった。両国間で定められている義務的外交を、互いの激務への余暇に使おうなんて提案をしてくれる相手がどこにいる」
呟いたジーニアス殿下は立ち上がり、僕達を見つめる。
その瞳は冷たく、がっかりした様子だ。
「それ以外にも……彼女と話す時間は外交的にも建設的だった。彼女に会えるこの日を楽しみにしていた気持ちが裏切られた気分だ」
「こ、これから我らとも友好的な関係を築くというのに、そんな事を言うのですか?」
「今まで培ってきていた我らの外交を崩したのはそちら側だ」
「……」
「だが、ラツィアを廃妃となったのは僥倖だ。俺にとってはな」
ジーニアス殿下は頬を緩め、「失礼する」と告げて去っていく。
定められていた外交時間ぴったりで、嫌々ここに居たことがよく伝わった。
「クドス、大丈夫です。私達が共に歩めばきっと評価は変わりますわ」
イェシカの慰めの言葉があっても、僕の気持ちは落ち着かない。
隣国との外交努力が無駄になったという大臣の言葉。
ラツィアに向けられていた信頼を知り、彼女が廃妃となってからも評価を受けている現実に鼓動が早まる。
「ラツィアを……連れ戻した方が、いいのか?」
「ど、どうして? 私が支えるのに」
「じ、時間を置き、頭も冷やして今頃反省しているだろう。彼女からの謝罪があるならば、また側妃ぐらいは考え直してやってもいいと思っただけで」
「…………私が、いるのに」
イェシカの不愉快だと言いたげな視線に、胸が痛む。
だが、ひとたび胸に宿った焦りは簡単には消えなかった。
彼女を手放した判断が正しかったのか、今になって迷いが止まらない。
それに……
『田口……あいつは堂本さんと比べると、もう駄目だな』
記憶の奥底にある見知らぬ記憶が、頭にちらつく。
ここではない、どこか別の世界のような光景……なのにどこか懐かしく。
そして今とまるで同じ状況である事に、焦燥感に駆られた。
どうにかしないと……前と同じだ、このままでは。
『田口! お前が堂本さんを突き落として……』
ち、違う。
俺は、俺はやってな––
「……」
「クドス! どうしたの」
イェシカの言葉に、放心していた心が現実に戻る。
意味の分からぬ記憶と、妙に現実感のある光景が頭をよぎっていた。
あれはいったいなんなんだ、僕は一体……何かを思い出せそうだったが……
「大丈夫? クドス。私の話を聞いてくれていた?」
「いや、すまない。何か話していたのか、イェシカ」
「数日、王城を離れます。兄に会いに行ってくるんです」
イェシカの兄といえば、確か子爵家長男でありながら騎士になったと聞く。
そんな兄に、どうして突然会いに?
「急にどうしたんだ、イェシカ。何か問題があったのか?」
「いえ……ただ、このままだと危ういと思ったのです」
「え?」
「なんでもありません。ごめんなさいクドス、少し城を離れるけれど直ぐに戻って来るわ」
イェシカはそう言って、執務室を出て行く。
去り際に、小さな言葉を残しながら。
「兄さんなら、きっとラツィアさんを…………」
「イェシカ、なにを」
問いかけの言葉に彼女は答えずに、部屋を出て行ってしまう。
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