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「明子ちゃん。今度SMものの企画のAV撮影があるんだけどどうだい?」
「どうとは?」
「出てみないかい?」
「え?」
「まあ、返事はまた今度でいいよ」
「あ、あの……私なんかが……」

明子は混乱した。

「大丈夫さ。君なら人気女優になれるよ」
「は、はあ……」

明子は呆然とした表情で答えた。
そして、撮影の日がやってきた。

「今日はよろしくお願いします」

監督が挨拶する。
「あ……はい……」
「じゃあ、早速始めましょうか」

明子は緊張しながらカメラの前に立った。

「じゃあまず最初はキスシーンからね」
「キッ、キス!?」

明子は驚いた声を上げる。
「そうそう。相手役の男優さんはもう来てるから」

そして現れたのは先日のバーで会った男だった。
「あっ!」
「やぁ久しぶり」

男は微笑んだ。
「なんでここにいるんですか!?」
「そりゃもちろん仕事だからね」
「そんな……」
「まあ気にせずやってくれよ」

明子は顔を赤らめたまま黙ってしまった。

「じゃあ始めます!」
「えっ!?」

戸惑う間もなく撮影が始まった。

「チュッ」

唇と唇が触れ合う音が響く。
「んぅ……んんっ……」
(恥ずかしい……)
しかし徐々に快楽を感じ始める自分にも気づいていた。

「ぷはぁ……」
ようやく解放されると思いきや再び口付けられる。
今度は舌を入れてきたのだ。
(なっ何これ!?)

初めて経験する大人の接吻に戸惑いつつも身体は正直に反応してしまっていた。

「ふむ……なかなか良い素材だな」

「へぇ~ほんとですね」
スタッフ達が感想を言い合っているのが聞こえてくる。

明子の心臓は激しく鼓動していた。まさか自分がこんな形でAVデビューすることになるなんて思いもしなかったからだ。

「それでは本番行きますよ~」

こうして彼女の新たな人生が始まったのであった……。

「では次は拘束プレイをしてもらいます」

監督からの指示に従って椅子に座らされ両腕を縛られた。

「準備完了しました」

アシスタントが報告すると同時に照明が点灯した。

「それでは撮影スタートです」

カチンコの音と共にフラッシュが焚かれる。
カメラマンの視線を感じながら身動きできない状態でポーズを取り続けなければいけなかった。

(一体どこまで撮るつもりなんだろ)

不安になりつつもプロ意識を持って演技をするしかなかった。

「カット!OKです」

ホッと胸を撫で下ろす暇もなく次の指示が出された。

「次は電マ使っていきますね」

電動マッサージ器を片手に持ち近づいてくる男優を見て恐怖を感じたが逃げることは出来なかった。抵抗すれば暴力的な手段に出られることも考えられたし何より契約上断わることができないのである。

「痛かったらいってくださいね~」

言い終わると同時にスイッチを入れて太腿あたりに押し当ててきた。

「ひゃあっ!!?」

予想以上の刺激に思わず悲鳴を上げてしまった。
周囲のスタッフたちからは笑い声が上がったけれど本人はとても笑える心境ではなかった。

「もっと力を抜いてください」

「無理ですぅ……」

涙目になりながら懇願しても聞き入れてもらえずそのまま放置されたままだ。
結局1時間近くこの状況を耐え続けることになった……

「お疲れ様でした。これで終了になります」

やっと終わったと思った瞬間どっと疲れが出てきて動けなくなってしまった。

「今日はありがとうございました。またご連絡させていただきます」

帰り際マネージャーと思われる人物に言われた言葉に対して返事をする余裕も無いほど疲弊しきってしまっていた明子だった…… 

「明子さん?大丈夫ですか?」

後ろから肩を叩かれ振り返るとそこには今日共演したばかりの俳優さんが立っていた。

「あっ……はい……なんとか」

弱々しい声で答えるしかない状態だった。
すると彼は何を思ったのか突然抱きしめてきたではないか!?

「ちょっ……ちょっと!」

慌てて引き剥がそうとするものの力が強く全然外れてくれない……
それどころかもっと強く抱き寄せられたせいで息苦しくなりそうだ。

「落ち着くまでこうしていてあげますから安心してください」

耳元で囁くように言われてしまえば抵抗する気力もなくなりされるがままになってしまうしかなかった……

その後家に帰った後もそのことが頭から離れなくて眠れぬ夜を過ごすことになった。

翌朝鏡を見るといつもより少し肌艶が良くなっているような気がした。
それに表情も穏やかな感じになっているのではないかと思うくらいだった……

そんな変化を感じながら日々を過ごしているうちに少しずつ変化が起こり始めた。
今まで感じていた孤独感があまり感じなくなり人と接することが楽しく思えてきたのだ……
さらには趣味として写真を撮ったり文章を書いたりといった創作活動にも興味を持つようになったのだ!

もちろんこれら全てはあの人との出会いがあってこそなのだろうがそれでも感謝せずにはいられない気持ちだった……

数ヶ月後私は再び同じ現場を訪れることになった。
理由はもちろんあの時のように撮影の為である。

「お久しぶりです!今日は宜しくお願い致します!」

元気良く挨拶すると相手も嬉しそうな顔を見せてくれた。
どうやら以前よりも好意的に接してくれているように見えたため安心した。

「では早速始めましょうか」

監督からの指示のもと準備に入る。
今回は前回と同じく拘束具を使って撮影を行うとのことだったので緊張していたもののすぐに慣れることができたのは不思議だった。

「準備できました。開始してください」

ADからの掛け声と共にシャッター音が響く。
何度か位置を変えたり衣装を変えたりしながら順調に進行していったが途中でトラブル発生したため休憩となった。

「すいませんが一旦中断させて頂きます」

申し訳なさそうな顔をしているスタッフさんを見るとこちらとしても心苦しい気持ちになってくる。
早く解決出来る事を祈りつつ待機場所へ移動する事になった。
「どうしました?」
不意打ちで話しかけられて驚いたがなんとか平静を保って返答することができた。
「実は機材の故障で修理が必要みたいなんです……」「そうですか……それは困りましたね」

お互い苦笑いしつつ談笑していると背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「明子さん……ですよね?」

振り向くとそこには見知った顔があった。
「やっぱり!覚えていてくれたんですね!」
「当たり前じゃないですか!昨日一緒に食事したばっかりですよ?」

そう言って微笑む姿はとても魅力的であり思わず見惚れてしまいそうになる程であった……
その後しばらく立ち話を楽しんでいたところ復旧作業が完了したらしく呼び出されることになった。
「それじゃあまた後で」「はい!楽しみにしてますね♪」

別れ際に交わした約束通り撮影を再開した後も楽しい時間を過ごすことができたのであった……

「お疲れ様でした!」
スタッフの方々に感謝の言葉を伝えつつ撤収作業に入った。
帰り支度をしている時にふと思い出した事がある。
それは先程まで一緒だった彼についてのことだ。
あれから特に変わったことも無く普通に過ごす事ができたのだが気になる点もあるといえばあるかもしれないといった感じだ。
「あの人は誰だったんだろう……」
いくら考えても分からないものは分からないし悩んでもしょうがないのだろうと思うことに決めた私はそのまま忘れることにしたのである。

それからというもの彼女は次第にAV出演に対する抵抗がなくなっていき積極的に参加していくようになったという……
そして遂には自ら進んでオファーを受けに行くような有様になってしまったそうな
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