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第6章 アーカウラの深き場所
第10話 トラウマ
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6-10
ボンヤリとする視界を広げていくと、見えたのは遠くて薄暗い岩の天井です。
ここは……そうです。『荒ぶる祖霊の社』の百十階層、守護者の部屋です。
「くっ……二人は?」
まだ少し気怠さの残る体を起こし、見渡します。
「あ、姉様」
まずこちらに気づいたのは、ブラン。
「大丈夫……?」
四つん這いでトテトテ近づいて、そう聞いてきました。ここは天国だったかもしれません。
「お姉ちゃん、調子は……なんか良さそうだね」
少し遅れてこちらに寄って来たスズですが、なぜジト目を向けてくるのでしょう?
「自分の心に聞いてみて。それより、立ち上がれそう?」
「ええ、それは大丈夫よ。ただの魔力切れだから」
魔力切れによる死は、【強き魂】を持つ私には関係ない事です。
「……転移魔法陣が見あたらないわね?」
二人に対応しながらざっと周囲に視線を走らせましたが、あのボンヤリとした青い光を見つけられません。
「そうなんだよね。次の階層への階段ならあったよ」
やはりまだ終わりではなかったみたいですね。
しかし、地上への転移陣が無いとは……。
「やっぱりここの一番下にあるのは、管理者さん達関係の可能性が高いわね」
「うん、楽しみ。……姉様、魔力、どう?」
ブランが首を傾げながら聞いてきます。
「そうね……もう少し休みたいわ」
「おっけ。ならこれ食べてしまおっか」
スズが指差しているのは、二、三歩分離れた位置。先ほど二人がいた場所にある軽食です。
地上の屋台で買った焼肉やら何やらですね。スズがその内の鳥の串焼きを取ってきて、渡してくれます。
「ありがと、スズ。ところで、私はどれくらい寝てたのかしら?」
お、これ美味しいですね。ローズの部下のうさ耳お姉さんが焼いてたやつでしょうか。
「だいたい二時間ぐらいかな?」
「そんなものなのね」
しかし肉を頬張るブランって可愛すぎません? 取り敢えず撫でときましょう。
「?」
◆◇◆
さて、ところ変わって百十三階層です。
管理しているギルド側に報告できないのはあまり良く無いのですが、転移陣が無いのであれば仕方ありませんからね。
ゴツゴツした岩の、真っ暗な洞窟を進みます。
ここまで出てきた魔物に統一性はありません。強いて言えば、この灯りのない暗闇でも問題なく行動できる感知器官があることくらいですか。
「これ、夜目が効かないと気が狂うやつだよね」
「そうね」
そのスズの声も緊張を孕んでいますね。
魔物も油断ならないSランククラスがちょくちょく混じるようになりましたし、当然でしょう。
更に、時々岩のツララから滴り落ちる水滴の音も精神を削ります。
――カサカサカサ……
ん? この音は…………。
「あ、ヤバイ。ブランちゃん、走る準備しといて」
「え?」
スズがよく分からない事を言っている間にも、その音は近づいてきます。
……右手奥の方からですかね。
あの分かれ道の先でしょう。
「来るわよ!」
私の目ですら見通せない闇の向こうから、そいつは現れます。
長くて節のある、真っ黒で細い脚。
その先端部と付け根のフサフサとした毛。
まず見えた二本のそれは、二振りの鎌を思わせます。
そして、八つの眼。
私の意識は、そこで途絶えました。
◆◇◆
アルジェが一瞬ふらついたかと思えば、次の瞬間には凄まじい速さで走り始めた。
「え?」
普段なら何も言わずそんな事をする姉ではない、とブランは困惑する。
「あー……やっぱり」
対してスズネは分かっていたような反応だ。
その二人の視線の先、アルジェは大蜘蛛の脚を全ての節で斬り落としその目に剣を突き立てている。
「え、えっ……?」
そして倒れ伏した蜘蛛を飛び越えながら、ついでとばかりに更に切り刻んで行く。
そのまま蜘蛛が現れた闇の向こうに向けて、アルジェは走り出した。
「ほら、ボーッとしてないで追いかけるよ!」
「あ、う、うん……!」
二人が追いかける先、アルジェは出会う敵をただ斬り伏せ、走り続ける。
その様はまるでロボット。
心なき殺戮兵器として、アルジェは出会う魔物を斬り殺す。
特に蜘蛛と百足の魔物に対する攻撃は苛烈だ。
ブランにはわからない。
愛する長姉に何が起きてしまったのかが。
訳知り顔のもう一人の姉は、後で説明すると言ったっきり口を開かない。
ブランにスズネの意図はわからなかったが、何かを探っているかのような目をしている事だけは確かだ。
ブランやスズネの事を一切考えない、その強行。ただ走り、道を塞ぐものを斬り伏せる。
スズネは平気な顔でついていっているが、ブランには少々辛い速度だ。
スズネの話に耳を傾ける余裕は、どの道なかっただろう。
暗い、岩に囲まれた道を駆け続ける。
その間に幾つかの階段を経由した。
そうして走り続ける事、数時間。ブランに限界が見えてきた。
本来ならもっと長い時間、それこそ一日二日なら走り続ける事ができただろう。
だが、ここまで極限状態で戦い続けてきていた今、ブランにその余裕は無かった。
それでも、アルジェに止まる気配は無い。
ただ走り、目の前の敵を斬り伏せる。
「んー、ここまで、かな?」
しかし共に走っているスズネはしっかりと見ていた。
次の階層までの階段が見えた瞬間、スズネは急加速する。
そして、アルジェのお腹の辺りに飛びついた。
「お姉ちゃん! ほら、正気に戻って! ブランちゃんがそろそろ限界だよ!」
◆◇◆
ん? ブラン?
おや、私は何故剣を握り締めながら走っているのでしょーーゲフッ!?
何かが私の腹に勢いよくぶつかった衝撃で体勢を崩し、転げます。
「ちょ、だからスズ、それは止めなさいって何度も言っているでしょう!」
かなりの勢いがついていたのでしょう。止まったのは、数回転では済まないくらいの大回転をした後でした。
思わず、ぶつかって来た犯人にいつもの悪態をついてしまいます。
「あ、戻った」
「はぁ……はぁ……はぁ……よか、った…………」
あら? なぜこんなに疲れ切っているのでしょう? 修行不足でしたかね?
「違うって。ほら、アレ。いつもの」
いつもの……?
「…………まさか、出たんですか?」
「うん、そう」
「出た……?」
そうですか、出ましたか……。
こっちに来てからは遭遇する事がありませんでしたからね。
「ま、とりあけずその階段に行って話そうか」
黒い岩の床に開いた穴の、その奥に続く灰色の石の階段を指してスズが言います。
「そうね」
それに従って移動する事にしました。ブランもへばってますしね。
「さて、と。簡単に説明するとね、お姉ちゃん、苦手なもの見て発狂してたの」
「いや、発狂って言い方はどうなのよ……」
「意識飛ばして大量殺戮」
うっ……そう言われると。
「なるほ、ど? ……姉様、蜘蛛苦手なの?」
「そうそう。あと百足もね」
「そうなの……?」
くっ、姉の威厳が…………!
「姉様、可愛い……」
「あなたが可愛いわ」
うん、威厳なくても良いですね。ブランが天使で天使なので。
「お姉ちゃん…………」
スズにジト目を向けられてますが、仕方ないんですよ。
だいたい、寝てる間に口の中に入れられてたら、そりゃ苦手にもなります。
しかも、どちらも口に収まり切るかどうかの大きなヤツを生きたままですよ?
ああ、思い出したら腹が立ってきました。次ジジイにあったら殴っておきましょう!
ボンヤリとする視界を広げていくと、見えたのは遠くて薄暗い岩の天井です。
ここは……そうです。『荒ぶる祖霊の社』の百十階層、守護者の部屋です。
「くっ……二人は?」
まだ少し気怠さの残る体を起こし、見渡します。
「あ、姉様」
まずこちらに気づいたのは、ブラン。
「大丈夫……?」
四つん這いでトテトテ近づいて、そう聞いてきました。ここは天国だったかもしれません。
「お姉ちゃん、調子は……なんか良さそうだね」
少し遅れてこちらに寄って来たスズですが、なぜジト目を向けてくるのでしょう?
「自分の心に聞いてみて。それより、立ち上がれそう?」
「ええ、それは大丈夫よ。ただの魔力切れだから」
魔力切れによる死は、【強き魂】を持つ私には関係ない事です。
「……転移魔法陣が見あたらないわね?」
二人に対応しながらざっと周囲に視線を走らせましたが、あのボンヤリとした青い光を見つけられません。
「そうなんだよね。次の階層への階段ならあったよ」
やはりまだ終わりではなかったみたいですね。
しかし、地上への転移陣が無いとは……。
「やっぱりここの一番下にあるのは、管理者さん達関係の可能性が高いわね」
「うん、楽しみ。……姉様、魔力、どう?」
ブランが首を傾げながら聞いてきます。
「そうね……もう少し休みたいわ」
「おっけ。ならこれ食べてしまおっか」
スズが指差しているのは、二、三歩分離れた位置。先ほど二人がいた場所にある軽食です。
地上の屋台で買った焼肉やら何やらですね。スズがその内の鳥の串焼きを取ってきて、渡してくれます。
「ありがと、スズ。ところで、私はどれくらい寝てたのかしら?」
お、これ美味しいですね。ローズの部下のうさ耳お姉さんが焼いてたやつでしょうか。
「だいたい二時間ぐらいかな?」
「そんなものなのね」
しかし肉を頬張るブランって可愛すぎません? 取り敢えず撫でときましょう。
「?」
◆◇◆
さて、ところ変わって百十三階層です。
管理しているギルド側に報告できないのはあまり良く無いのですが、転移陣が無いのであれば仕方ありませんからね。
ゴツゴツした岩の、真っ暗な洞窟を進みます。
ここまで出てきた魔物に統一性はありません。強いて言えば、この灯りのない暗闇でも問題なく行動できる感知器官があることくらいですか。
「これ、夜目が効かないと気が狂うやつだよね」
「そうね」
そのスズの声も緊張を孕んでいますね。
魔物も油断ならないSランククラスがちょくちょく混じるようになりましたし、当然でしょう。
更に、時々岩のツララから滴り落ちる水滴の音も精神を削ります。
――カサカサカサ……
ん? この音は…………。
「あ、ヤバイ。ブランちゃん、走る準備しといて」
「え?」
スズがよく分からない事を言っている間にも、その音は近づいてきます。
……右手奥の方からですかね。
あの分かれ道の先でしょう。
「来るわよ!」
私の目ですら見通せない闇の向こうから、そいつは現れます。
長くて節のある、真っ黒で細い脚。
その先端部と付け根のフサフサとした毛。
まず見えた二本のそれは、二振りの鎌を思わせます。
そして、八つの眼。
私の意識は、そこで途絶えました。
◆◇◆
アルジェが一瞬ふらついたかと思えば、次の瞬間には凄まじい速さで走り始めた。
「え?」
普段なら何も言わずそんな事をする姉ではない、とブランは困惑する。
「あー……やっぱり」
対してスズネは分かっていたような反応だ。
その二人の視線の先、アルジェは大蜘蛛の脚を全ての節で斬り落としその目に剣を突き立てている。
「え、えっ……?」
そして倒れ伏した蜘蛛を飛び越えながら、ついでとばかりに更に切り刻んで行く。
そのまま蜘蛛が現れた闇の向こうに向けて、アルジェは走り出した。
「ほら、ボーッとしてないで追いかけるよ!」
「あ、う、うん……!」
二人が追いかける先、アルジェは出会う敵をただ斬り伏せ、走り続ける。
その様はまるでロボット。
心なき殺戮兵器として、アルジェは出会う魔物を斬り殺す。
特に蜘蛛と百足の魔物に対する攻撃は苛烈だ。
ブランにはわからない。
愛する長姉に何が起きてしまったのかが。
訳知り顔のもう一人の姉は、後で説明すると言ったっきり口を開かない。
ブランにスズネの意図はわからなかったが、何かを探っているかのような目をしている事だけは確かだ。
ブランやスズネの事を一切考えない、その強行。ただ走り、道を塞ぐものを斬り伏せる。
スズネは平気な顔でついていっているが、ブランには少々辛い速度だ。
スズネの話に耳を傾ける余裕は、どの道なかっただろう。
暗い、岩に囲まれた道を駆け続ける。
その間に幾つかの階段を経由した。
そうして走り続ける事、数時間。ブランに限界が見えてきた。
本来ならもっと長い時間、それこそ一日二日なら走り続ける事ができただろう。
だが、ここまで極限状態で戦い続けてきていた今、ブランにその余裕は無かった。
それでも、アルジェに止まる気配は無い。
ただ走り、目の前の敵を斬り伏せる。
「んー、ここまで、かな?」
しかし共に走っているスズネはしっかりと見ていた。
次の階層までの階段が見えた瞬間、スズネは急加速する。
そして、アルジェのお腹の辺りに飛びついた。
「お姉ちゃん! ほら、正気に戻って! ブランちゃんがそろそろ限界だよ!」
◆◇◆
ん? ブラン?
おや、私は何故剣を握り締めながら走っているのでしょーーゲフッ!?
何かが私の腹に勢いよくぶつかった衝撃で体勢を崩し、転げます。
「ちょ、だからスズ、それは止めなさいって何度も言っているでしょう!」
かなりの勢いがついていたのでしょう。止まったのは、数回転では済まないくらいの大回転をした後でした。
思わず、ぶつかって来た犯人にいつもの悪態をついてしまいます。
「あ、戻った」
「はぁ……はぁ……はぁ……よか、った…………」
あら? なぜこんなに疲れ切っているのでしょう? 修行不足でしたかね?
「違うって。ほら、アレ。いつもの」
いつもの……?
「…………まさか、出たんですか?」
「うん、そう」
「出た……?」
そうですか、出ましたか……。
こっちに来てからは遭遇する事がありませんでしたからね。
「ま、とりあけずその階段に行って話そうか」
黒い岩の床に開いた穴の、その奥に続く灰色の石の階段を指してスズが言います。
「そうね」
それに従って移動する事にしました。ブランもへばってますしね。
「さて、と。簡単に説明するとね、お姉ちゃん、苦手なもの見て発狂してたの」
「いや、発狂って言い方はどうなのよ……」
「意識飛ばして大量殺戮」
うっ……そう言われると。
「なるほ、ど? ……姉様、蜘蛛苦手なの?」
「そうそう。あと百足もね」
「そうなの……?」
くっ、姉の威厳が…………!
「姉様、可愛い……」
「あなたが可愛いわ」
うん、威厳なくても良いですね。ブランが天使で天使なので。
「お姉ちゃん…………」
スズにジト目を向けられてますが、仕方ないんですよ。
だいたい、寝てる間に口の中に入れられてたら、そりゃ苦手にもなります。
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ああ、思い出したら腹が立ってきました。次ジジイにあったら殴っておきましょう!
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