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第2章 千の時を共に
第9話 アルジェの魔法講座 for 1/10^4の少女(◆◇◆以降理系以外読み飛ばしOK)
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2-9
彼女の体毛が白い事は以前言いましたが、その瞳は赤色です。
先天性色素欠乏症。所謂アルビノです。
まあこの世界だと魔素も関係して不健康なほど白い肌にはなっていません。
目が綺麗な赤色になっているのも、元々『黒狼の民』自体赤っぽい瞳の多い民族ですから、彼女もその例にもれなかったという理由があります。
“白い獣人”自体は、獣人全体でおよそ百年に一度くらいの確率で産まれるそうです。
“白い『黒狼の民』”が忌子となったのは、たまたま過去にそういう事が重なっただけと思われます。
また、【神狼の加護】も彼の神を信仰する者たちの中から、百年に一人程度の確率で現れるそうです。
つまりは彼女は“1/10^4の奇跡”によって産まれた少女ということ。
そんな彼女が私の下に来たのは果たして偶然なのでしょうか? 突拍子もない話ですが、不思議と必然だったように思えます。もしかしたら、この出会いも、作為的なものだったのかもしれません。
そんな事を、側を歩くブランを見ながら考えていました。
◆◇◆
「いい、ブラン。これから魔法とは何かを教えてあげる」
「魔法は、魔法スキルを使って火を出したり水を出したりする。知ってるのは、それくらい」
私たちは今、例の空き地に来ています。ブランに魔法、いえ、魔導を教えるためです。
「じゃあ、どうやって火や水を出すか知ってる?」
「魔力を、火や水に変える?」
「不正解よ。それを説明するにはまず、属性の事から説明しなきゃね」
「属性……。火とか水とか?」
「ええ。まず、火とか水とかって属性を区分する方法が正確じゃないのよ。それぞれが表す属性には本質となる性質があるの。あなたの〈結界魔法〉のように特殊属性として分けられてるものがあるけど、それらも含めて本当は、属性の性質って五つしかないの」
「五つ? 火と、水と、風と、土と……。全然足りない」
「それはね、特殊属性はその五つの属性を色々組み合わせた時に同じような効果になるものを纏めていっているだけだからなの」
「どんな性質があるの……?」
「まず、その五つがブランの知っている属性だと何になるかなんだけど。さっきブランが言った火、水、土、風の4つと光と闇よ。一般に基本属性って言われてるやつね」
「……六つある」
「ええ、光と闇って分けられてるけど、本質となる性質的には同じなの。働きかける方向が違うだけ。光と闇の本質は“活性化”。実際に触れる物でも触れない物でも関係なく、よく働くようにするの。その内いい方に働くのを光属性、悪い方に働くのを闇属性って言ってるのね」
「じゃあ、他の四つは?」
「火は“エネルギー増加”。光と似ているけど、これはそのものが持ってるエネルギーだけに働くわ。エネルギーが大きくなると温度が上がって熱くなり、物も燃やせるから火属性ね。水は“エネルギー減少”。これは闇に似てるわね。でも火属性と同じでそのものが持ってるエネルギーだけよ。湯気が物にあたって冷やされる、つまり熱というエネルギーを奪われると水滴になるでしょう? だから水属性ね」
まあエネルギーが増えたからといって必ずしも熱くなるわけではありませんが。高さが高くなったりスピードがあがったりしているのもエネルギーが増えた状態です。もし熱くなるなら、遙か上空をとぶ飛行機内はエアコンでは力不足な灼熱地獄になっているでしょうね。
それに湯気はそもそも液体に戻った状態ですが、まあ科学的知識のない異世界の十二歳児への説明ですから。
「次に土は“物質操作”。実際に触れる、重さがあるものを自由に動かせるの」
エネルギー一定のままとかは言ってもわからないでしょうから省きます。
あと原子や素粒子も触れてはいますし、重さもあるからセーフで。
「最後に風ね。風は“エーテル操作”。エーテルって言うのは世界に溢れてる力の塊のことよ。これは魔力に働きかけるんだけど……、魔法の仕組みと一緒でないとうまく説明できないわ」
まだ宇宙とか惑星って概念はありませんよね?
ちなみにここで言う“エーテル”は有機物ではなく、アリストテレスが提唱した第五元素の方に近いです。宇宙を構成する力ってやつですね。十九世紀以前の物理学では光を媒介するものですが、溶媒というよりは触媒となる謎物質です。物質なのでエネルギーも持ちます。
「でも、水属性で水を作っても自由には動かせない」
ブランはやはり頭がいいですね。だからこそ、ああなったのかもしれませんが。
「その通りよ。それを今から説明するわ。そもそも魔法も、〈水魔法〉とかって言っているのは結果から分けているに過ぎないわ。今ブランが言ったことなら、水を生み出したあとは水を操作しないといけない。その時に土属性を使ってるの」
「〈水魔法〉なのに?」
「〈水魔法〉なのに、よ。他もそう。〈風魔法〉も土属性で風を動かしてるし、〈土魔法〉も魔力を土や金属にするのに風属性を使って変わりやすいようにしてるわ。さっき言った“エーテル”っていうのが魔力を変化しやすくさせる力があるの。この属性をどれくらい使ってるかは魔法の種類によっても違うの。例えば、〈火魔法〉の[消火]は火の周りに火属性を使うことで、火から熱のエネルギーを奪わせてるの。何もない所からエネルギーは生まれないから起こることね。風属性で魔力を熱のエネルギーに変えることはできるけど。だから基本火属性のみ。対して[炎槍]は火属性に加えて、熱を生み出すのに風属性と槍を飛ばす土属性を使ってるわ。ここで操作されている炎は本来の炎とは違うのだけれど、まあそれはいいわ。あと、レベルの高い〈火魔法〉ほど多くの光属性を使ってるの。〈火魔法〉が〈光魔法〉に並んでアンデットに効く理由ね。アンデットは負、つまり悪い方向のエネルギーで動いてるからいい方向に“活性化”したらエネルギーが0になるの。この違いが人によって同じ属性、もともとブランが知ってた方のね、の魔法スキルでも得意不得意ができる要因よ。人によってどれくらい強くその属性を扱えるかが違うから。ここまではいいかしら?」
「うん。人によって使える属性の強さが違って、魔法は色んな属性を組み合わせて使うから同じ魔法スキルの魔法でも得意だったり不得意だったりするものがあるってことでいい?」
「ええそれでいいわ。ブランは賢いわね」
頭を撫でれば満面の笑みのブラン。天使です。天使が降臨しました!
いえ、元から天使でしたね。
「それじゃあそろそら特殊魔法について説明しましょうか。さっき、特殊魔法は色んな方法で同じような結果になる魔法を纏めて言ってるとは言ったわね」
ブランが頷きます。
「そうね、〈氷魔法〉で説明しましょうか。ブラン、魔法で氷を作ろうと思ったらどうする?」
「……水属性で熱のエネルギーを減らして凍らす?」
「そうね。他には?」
「他? ……風属性で魔力を直接氷に変える……!」
「よくできました。他にはさっきの[消火]みたいに周りのエネルギーを上げて、その分のエネルギーを相手から奪わせる事でも可能よ。
今の三つは水属性だけのもの、風属性だけのもの、火属性だけのもの、と本来ならそれぞれの魔法スキルに分類されるはずの属性の使い方をしているわ。けど、結果はどれも氷を生み出したり相手を凍らせたりするもの。これが〈氷魔法〉の正体よ」
要は基本とされる属性魔法スキルと殆ど同じなわけですがね。例外規定のようなものです。
「ブランの〈結界魔法〉も同じ。水属性で相手の攻撃のエネルギーを無くしたり、土属性で物理的に届かないようにしたり、ね」
「知らなかった」
「当たり前よ。今説明したことは殆ど知られていないんだから。だからあまり口に出してはダメよ?」
「うん、わかった。姉様、何でも知ってて、すごい」
「ふふ、なんでもは言い過ぎよ」
照れますね。
よーし! サービスしちゃいますよ!
「一つ私のオリジナル魔法を見せてあげるわ」
まず、[物質操作]と[エーテル変化]を併用して大量の水を生み出します。
次に[エネルギー増加]による水の水蒸気への状態変化を、[活性化]も使って一気に進めます。
同時に[物質操作]で周囲から圧力を掛け、水蒸気の拡散を防ぎます。……ギリギリまで圧縮した状態で。
最後に、出来上がったものを的のあたりまで飛ばし、[物質操作]を解除!
(ドゴォォォォォォォン!!!!!!)
結果生まれたのはスタンピードの時を上回る大破壊。そして二回りほど大きくなった広場です。
「……姉様。やり過ぎ」
「…………ごめんなさい」
妹にも怒られ、帰ってからリオラさん(情報がいってたようです)にも怒られ、全面的に私が悪いと分かりつつふて寝する私でした。
彼女の体毛が白い事は以前言いましたが、その瞳は赤色です。
先天性色素欠乏症。所謂アルビノです。
まあこの世界だと魔素も関係して不健康なほど白い肌にはなっていません。
目が綺麗な赤色になっているのも、元々『黒狼の民』自体赤っぽい瞳の多い民族ですから、彼女もその例にもれなかったという理由があります。
“白い獣人”自体は、獣人全体でおよそ百年に一度くらいの確率で産まれるそうです。
“白い『黒狼の民』”が忌子となったのは、たまたま過去にそういう事が重なっただけと思われます。
また、【神狼の加護】も彼の神を信仰する者たちの中から、百年に一人程度の確率で現れるそうです。
つまりは彼女は“1/10^4の奇跡”によって産まれた少女ということ。
そんな彼女が私の下に来たのは果たして偶然なのでしょうか? 突拍子もない話ですが、不思議と必然だったように思えます。もしかしたら、この出会いも、作為的なものだったのかもしれません。
そんな事を、側を歩くブランを見ながら考えていました。
◆◇◆
「いい、ブラン。これから魔法とは何かを教えてあげる」
「魔法は、魔法スキルを使って火を出したり水を出したりする。知ってるのは、それくらい」
私たちは今、例の空き地に来ています。ブランに魔法、いえ、魔導を教えるためです。
「じゃあ、どうやって火や水を出すか知ってる?」
「魔力を、火や水に変える?」
「不正解よ。それを説明するにはまず、属性の事から説明しなきゃね」
「属性……。火とか水とか?」
「ええ。まず、火とか水とかって属性を区分する方法が正確じゃないのよ。それぞれが表す属性には本質となる性質があるの。あなたの〈結界魔法〉のように特殊属性として分けられてるものがあるけど、それらも含めて本当は、属性の性質って五つしかないの」
「五つ? 火と、水と、風と、土と……。全然足りない」
「それはね、特殊属性はその五つの属性を色々組み合わせた時に同じような効果になるものを纏めていっているだけだからなの」
「どんな性質があるの……?」
「まず、その五つがブランの知っている属性だと何になるかなんだけど。さっきブランが言った火、水、土、風の4つと光と闇よ。一般に基本属性って言われてるやつね」
「……六つある」
「ええ、光と闇って分けられてるけど、本質となる性質的には同じなの。働きかける方向が違うだけ。光と闇の本質は“活性化”。実際に触れる物でも触れない物でも関係なく、よく働くようにするの。その内いい方に働くのを光属性、悪い方に働くのを闇属性って言ってるのね」
「じゃあ、他の四つは?」
「火は“エネルギー増加”。光と似ているけど、これはそのものが持ってるエネルギーだけに働くわ。エネルギーが大きくなると温度が上がって熱くなり、物も燃やせるから火属性ね。水は“エネルギー減少”。これは闇に似てるわね。でも火属性と同じでそのものが持ってるエネルギーだけよ。湯気が物にあたって冷やされる、つまり熱というエネルギーを奪われると水滴になるでしょう? だから水属性ね」
まあエネルギーが増えたからといって必ずしも熱くなるわけではありませんが。高さが高くなったりスピードがあがったりしているのもエネルギーが増えた状態です。もし熱くなるなら、遙か上空をとぶ飛行機内はエアコンでは力不足な灼熱地獄になっているでしょうね。
それに湯気はそもそも液体に戻った状態ですが、まあ科学的知識のない異世界の十二歳児への説明ですから。
「次に土は“物質操作”。実際に触れる、重さがあるものを自由に動かせるの」
エネルギー一定のままとかは言ってもわからないでしょうから省きます。
あと原子や素粒子も触れてはいますし、重さもあるからセーフで。
「最後に風ね。風は“エーテル操作”。エーテルって言うのは世界に溢れてる力の塊のことよ。これは魔力に働きかけるんだけど……、魔法の仕組みと一緒でないとうまく説明できないわ」
まだ宇宙とか惑星って概念はありませんよね?
ちなみにここで言う“エーテル”は有機物ではなく、アリストテレスが提唱した第五元素の方に近いです。宇宙を構成する力ってやつですね。十九世紀以前の物理学では光を媒介するものですが、溶媒というよりは触媒となる謎物質です。物質なのでエネルギーも持ちます。
「でも、水属性で水を作っても自由には動かせない」
ブランはやはり頭がいいですね。だからこそ、ああなったのかもしれませんが。
「その通りよ。それを今から説明するわ。そもそも魔法も、〈水魔法〉とかって言っているのは結果から分けているに過ぎないわ。今ブランが言ったことなら、水を生み出したあとは水を操作しないといけない。その時に土属性を使ってるの」
「〈水魔法〉なのに?」
「〈水魔法〉なのに、よ。他もそう。〈風魔法〉も土属性で風を動かしてるし、〈土魔法〉も魔力を土や金属にするのに風属性を使って変わりやすいようにしてるわ。さっき言った“エーテル”っていうのが魔力を変化しやすくさせる力があるの。この属性をどれくらい使ってるかは魔法の種類によっても違うの。例えば、〈火魔法〉の[消火]は火の周りに火属性を使うことで、火から熱のエネルギーを奪わせてるの。何もない所からエネルギーは生まれないから起こることね。風属性で魔力を熱のエネルギーに変えることはできるけど。だから基本火属性のみ。対して[炎槍]は火属性に加えて、熱を生み出すのに風属性と槍を飛ばす土属性を使ってるわ。ここで操作されている炎は本来の炎とは違うのだけれど、まあそれはいいわ。あと、レベルの高い〈火魔法〉ほど多くの光属性を使ってるの。〈火魔法〉が〈光魔法〉に並んでアンデットに効く理由ね。アンデットは負、つまり悪い方向のエネルギーで動いてるからいい方向に“活性化”したらエネルギーが0になるの。この違いが人によって同じ属性、もともとブランが知ってた方のね、の魔法スキルでも得意不得意ができる要因よ。人によってどれくらい強くその属性を扱えるかが違うから。ここまではいいかしら?」
「うん。人によって使える属性の強さが違って、魔法は色んな属性を組み合わせて使うから同じ魔法スキルの魔法でも得意だったり不得意だったりするものがあるってことでいい?」
「ええそれでいいわ。ブランは賢いわね」
頭を撫でれば満面の笑みのブラン。天使です。天使が降臨しました!
いえ、元から天使でしたね。
「それじゃあそろそら特殊魔法について説明しましょうか。さっき、特殊魔法は色んな方法で同じような結果になる魔法を纏めて言ってるとは言ったわね」
ブランが頷きます。
「そうね、〈氷魔法〉で説明しましょうか。ブラン、魔法で氷を作ろうと思ったらどうする?」
「……水属性で熱のエネルギーを減らして凍らす?」
「そうね。他には?」
「他? ……風属性で魔力を直接氷に変える……!」
「よくできました。他にはさっきの[消火]みたいに周りのエネルギーを上げて、その分のエネルギーを相手から奪わせる事でも可能よ。
今の三つは水属性だけのもの、風属性だけのもの、火属性だけのもの、と本来ならそれぞれの魔法スキルに分類されるはずの属性の使い方をしているわ。けど、結果はどれも氷を生み出したり相手を凍らせたりするもの。これが〈氷魔法〉の正体よ」
要は基本とされる属性魔法スキルと殆ど同じなわけですがね。例外規定のようなものです。
「ブランの〈結界魔法〉も同じ。水属性で相手の攻撃のエネルギーを無くしたり、土属性で物理的に届かないようにしたり、ね」
「知らなかった」
「当たり前よ。今説明したことは殆ど知られていないんだから。だからあまり口に出してはダメよ?」
「うん、わかった。姉様、何でも知ってて、すごい」
「ふふ、なんでもは言い過ぎよ」
照れますね。
よーし! サービスしちゃいますよ!
「一つ私のオリジナル魔法を見せてあげるわ」
まず、[物質操作]と[エーテル変化]を併用して大量の水を生み出します。
次に[エネルギー増加]による水の水蒸気への状態変化を、[活性化]も使って一気に進めます。
同時に[物質操作]で周囲から圧力を掛け、水蒸気の拡散を防ぎます。……ギリギリまで圧縮した状態で。
最後に、出来上がったものを的のあたりまで飛ばし、[物質操作]を解除!
(ドゴォォォォォォォン!!!!!!)
結果生まれたのはスタンピードの時を上回る大破壊。そして二回りほど大きくなった広場です。
「……姉様。やり過ぎ」
「…………ごめんなさい」
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