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第3章 二つの輝き
第21話 やはり量より質だ! ……とみせかけて?
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3-21
では、行きましょうか。
六十階層の階層守護者戦です。
上層よりもさらに重厚感の増した扉を開き、その部屋へ入ります。
その先に居たのは、予想通りの相手と、予想外の相手。
前者は王位吸血鬼。
後者は死霊王です。
王位吸血鬼は言わずもがな。死霊王は、屍系統か骨系統の特殊進化です。
ランクは共にS。
厳しい戦いになるでしょう。
でも、私は負けません。
『血の盟約』を結んで分かりました。
あの子には、ブランには私が必要です。
あの子を一人にするわけにはいかないのです。
「だから、今だけは、貴方達吸血鬼への怒りを忘れられる。あなた達を殺すことだけに、集中できるの」
返事は、死霊王が放つ漆黒の槍でした。
♰♰♰
敵は人型。
『ソード・オブ・ムーン=レンズ』を刀形態に変える。
槍は倒れこむようにして回避。
そのまま地を蹴り、川上流の基本的な歩法にて吸血鬼に肉薄。
抜刀しつつ斬りあげる。
気も、魔力も、そして〈限界突破〉も使った全力強化状態での踏み込みに地面が割れる。
それでも、吸血鬼はその手に持つ血色のクレイモアでしっかりと受け止める。
細身のソレはなかなかに頑丈らしく、幻想級の刀を使った一撃でも傷ひとつつかない。
死霊王の詠唱の気配を感じ、追撃は行わず距離を取る。
次の瞬間には、私が居た場所に三本の闇の槍が突き刺さっていた。
視界の恥で死霊王を見れば、既に次の詠唱を終わらせて闇の槍と氷の槍を数本ずつ待機させている。
牽制のために[光熱線]を放ちつつ、再び吸血鬼に斬りかかる。
上段を剣で受けようとする吸血鬼だが、それでは防げない。
「!?」
きっと、この吸血鬼の目には刀が剣をすり抜けたように見えただろう。
『朧霞』という、手首を使って敵の剣を避けつつ斬りつける技だ。
しかし浅い。
あまり踏み込むと死霊王の魔法をくらってしまうのだ。
――かと言って、死霊王を狙えば今度は吸血鬼が魔法を撃ってくる。
死霊王から倒すのが、近接能力を考えればベストだが、なかなか行かせてくれない。
仕掛けが必要だ。
吸血鬼は、スキルに傷の回復を任せ、横薙ぎを放ってくる。
一歩下がって避けようとすれば、闇の槍がすぐ後ろを掠めた。
咄嗟に動きを止めた為にそちらでのダメージは無いが、吸血鬼の剣を刀で受けざるを得なくなった。
「くっ……!」
どうやら力はあちらが上のようで、勢いよく吹き飛ばされる。
――むしろ好都合!
吹き飛びながら水蒸気爆発の魔法の準備をする。
〈空間魔導〉による[転移門]を構築しつつ、魔法を解き放ってやれば、爆風が吸血鬼と死霊王を吹き飛ばした。
[転移門]なら運動エネルギーを失わない。
吸血鬼に弾き飛ばされた勢いそのままに、死霊王の背後へ飛び出して、斬りおろす。
「AAAAAAAAA!!」
――ちっ
咄嗟にだろう。
吸血鬼の放った無属性の魔力弾で体勢が崩れ、死霊王の左腕を奪うことしかできなかった。
――ダメージはない。出来れば今ので死霊王は仕留めたかったが。
〈縮地〉でもう立ち直った吸血鬼の斬撃を躱しつつ距離を取る。
そして神聖属性のレーザー、[聖熱線]を放つ。
極小範囲の魔法だが、アンデッドになら当たるだけで十分なダメージになるだろう。
――いや、えー……。レーザーを剣で弾くってどんな反射神経よ……。
思わず思考が素に戻ってしまった。
しかし牽制には十分。
威力重視で[炎槍]。
ついでに神聖属性付きだ。
これは流石に受けられないと思ったのか、吸血鬼が避ける。
その位置に先回りして斬り上げ、体勢を崩したところを蹴飛ばした。
――て、アレってまさか!?
吸血鬼に気を取られすぎた。
気がつけば、死霊王が[召喚]の魔法を発動させるところだった。
出てきたのは屍将軍と鬼火。
どうやらこの死霊王はゾンビ系統からの進化のようだ。
出てきた端から屍が突っ込んでくる。
刀を大剣に変え、横薙ぎに振って纏めて斬り飛ばすが、その後方から飛んでくる魔法が鬱陶しい。
あまりの密度に、だんだんと対処が間に合わなくなって来た。
傷が増え、死霊王の魔法が体をえぐる。
その度に魔法とスキルですぐに再生するが、このままではジリ貧かもしれない。
その群れの中に、心を激しく乱しかねない者どもが混じり始めた。
上位吸血鬼だ。
――あいつも[召喚]を……。負担は大きいけど、仕方ない。
大剣を刀に戻しつつ、脱力する。
そして一瞬の緊張。
今日一番の速さと鋭さを持った一撃は、間合いからいくらか離れたアンデッドすら斬り裂く。
そして脱力。
――川上流 『雷光の型』
完全な脱力と、瞬間的な緊張を連続で行い、本来であれば必殺となる一撃を連撃として繰り出す型。
その特性上体への負担も大きく、前世の私では十全には扱えなかった型だ。
『鎌鼬』を『雷光の型』で繰り出し、刀の届くより先を斬り刻む。
弛緩、緊張、弛緩、緊張、弛緩緊張弛緩緊張弛緩緊張……。
斬り上げ、斬りおろし、横に薙ぎ、袈裟斬りにする。
[召喚]を維持しつつ、王位吸血鬼が斬りかかってきた。
先程は私が弾き飛ばされた。でも、今度は負けない。
吸血鬼が剣を振り下ろすより速く、刀を振り切る。
吸血鬼は咄嗟に剣でガードしたようだが、宙に浮いていた体は支えるものもなく後ろへ飛んで行った。
――今ならいける!
私の周囲に敵が居なくなった一瞬、とある魔法を発動させる。
「[時間加速]!」
〈時魔法〉の一つ、[時間加速]。
一定空間の時間を、理に反して加速させる魔法だ。
〈時魔法〉はかなり繊細で、その空間に積極的な抵抗値――敵から漏れる魔力など――があるだけで術式が崩壊してしまう。
だから今まで使えなかった。
加速率は三倍。持続時間は実時間の三秒。
つまり私に与えられた時間は九秒ほど。
見れば、時間のズレにより、相対的な位相のズレが発生して敵の侵入を阻んでいる。
――これなら、切り札が切り札たる!
即座に術式を構築する。
アリエル戦で使った、核爆発魔法の術式を。
威力はあの時ほど上げなくていい。というか上げられない。
それでも、その恒星は黄色味を帯びた白い輝きを放つほどにはなった。
鬼火も存在するが、あの色は実際の鬼火自身の温度には関係ない。問題ないだろう。
そして[時間加速]が切れる瞬間、ソレを解き放つ。
ソレの制御を手放してすぐ、防御用の[空間断絶結界]を張る。
前回はギリギリだったが、今回は問題ないはずだ、
私の視線の先、白炎は眩いばかりに輝き、全てを燃やし尽くしていく。
視界は、白一色に染まった。
やがて世界に色が戻ると、そこに残っていたのは二つの人型のみだった。
[召喚]の魔法陣は破壊されたようで、新手が来る気配はない。
結界を解き、防御体勢をとっている二つの影に近寄る。
片方は両腕と胸部の三分の一を失っており、その足元には一振りの剣がある。
もう一方は、体の半分が綺麗さっぱり無くなっていた。
それでも、まだ生きているどころか再生を始めている。
だが、もう終わりだ。
「……私の勝ちね」
刀を無造作に二度振り、二人の王にトドメを刺してやる。
そして、刀に付与した神聖属性の魔力が王たちを焼くのを眺めながら、腰を下ろした。
♰♰♰
あーーー-、疲れました!
もうボロボロです!
見た目は相変わらず無傷ですけどね。
今回は魔力ばかりでなく、体もそうです。
〈限界突破〉を使いっぱなしで、かつ『雷光の型』まで使いましたから。
帰ったらブランと温泉に入りますよ!
絶対です!
スキルレベルの上がり方がヤバイですもん!
このままじゃヤバイんです!
だからブランに癒してもらうんです!
さあブラン、待っててください!
今帰りますからね! フフフフフフフッ!
では、行きましょうか。
六十階層の階層守護者戦です。
上層よりもさらに重厚感の増した扉を開き、その部屋へ入ります。
その先に居たのは、予想通りの相手と、予想外の相手。
前者は王位吸血鬼。
後者は死霊王です。
王位吸血鬼は言わずもがな。死霊王は、屍系統か骨系統の特殊進化です。
ランクは共にS。
厳しい戦いになるでしょう。
でも、私は負けません。
『血の盟約』を結んで分かりました。
あの子には、ブランには私が必要です。
あの子を一人にするわけにはいかないのです。
「だから、今だけは、貴方達吸血鬼への怒りを忘れられる。あなた達を殺すことだけに、集中できるの」
返事は、死霊王が放つ漆黒の槍でした。
♰♰♰
敵は人型。
『ソード・オブ・ムーン=レンズ』を刀形態に変える。
槍は倒れこむようにして回避。
そのまま地を蹴り、川上流の基本的な歩法にて吸血鬼に肉薄。
抜刀しつつ斬りあげる。
気も、魔力も、そして〈限界突破〉も使った全力強化状態での踏み込みに地面が割れる。
それでも、吸血鬼はその手に持つ血色のクレイモアでしっかりと受け止める。
細身のソレはなかなかに頑丈らしく、幻想級の刀を使った一撃でも傷ひとつつかない。
死霊王の詠唱の気配を感じ、追撃は行わず距離を取る。
次の瞬間には、私が居た場所に三本の闇の槍が突き刺さっていた。
視界の恥で死霊王を見れば、既に次の詠唱を終わらせて闇の槍と氷の槍を数本ずつ待機させている。
牽制のために[光熱線]を放ちつつ、再び吸血鬼に斬りかかる。
上段を剣で受けようとする吸血鬼だが、それでは防げない。
「!?」
きっと、この吸血鬼の目には刀が剣をすり抜けたように見えただろう。
『朧霞』という、手首を使って敵の剣を避けつつ斬りつける技だ。
しかし浅い。
あまり踏み込むと死霊王の魔法をくらってしまうのだ。
――かと言って、死霊王を狙えば今度は吸血鬼が魔法を撃ってくる。
死霊王から倒すのが、近接能力を考えればベストだが、なかなか行かせてくれない。
仕掛けが必要だ。
吸血鬼は、スキルに傷の回復を任せ、横薙ぎを放ってくる。
一歩下がって避けようとすれば、闇の槍がすぐ後ろを掠めた。
咄嗟に動きを止めた為にそちらでのダメージは無いが、吸血鬼の剣を刀で受けざるを得なくなった。
「くっ……!」
どうやら力はあちらが上のようで、勢いよく吹き飛ばされる。
――むしろ好都合!
吹き飛びながら水蒸気爆発の魔法の準備をする。
〈空間魔導〉による[転移門]を構築しつつ、魔法を解き放ってやれば、爆風が吸血鬼と死霊王を吹き飛ばした。
[転移門]なら運動エネルギーを失わない。
吸血鬼に弾き飛ばされた勢いそのままに、死霊王の背後へ飛び出して、斬りおろす。
「AAAAAAAAA!!」
――ちっ
咄嗟にだろう。
吸血鬼の放った無属性の魔力弾で体勢が崩れ、死霊王の左腕を奪うことしかできなかった。
――ダメージはない。出来れば今ので死霊王は仕留めたかったが。
〈縮地〉でもう立ち直った吸血鬼の斬撃を躱しつつ距離を取る。
そして神聖属性のレーザー、[聖熱線]を放つ。
極小範囲の魔法だが、アンデッドになら当たるだけで十分なダメージになるだろう。
――いや、えー……。レーザーを剣で弾くってどんな反射神経よ……。
思わず思考が素に戻ってしまった。
しかし牽制には十分。
威力重視で[炎槍]。
ついでに神聖属性付きだ。
これは流石に受けられないと思ったのか、吸血鬼が避ける。
その位置に先回りして斬り上げ、体勢を崩したところを蹴飛ばした。
――て、アレってまさか!?
吸血鬼に気を取られすぎた。
気がつけば、死霊王が[召喚]の魔法を発動させるところだった。
出てきたのは屍将軍と鬼火。
どうやらこの死霊王はゾンビ系統からの進化のようだ。
出てきた端から屍が突っ込んでくる。
刀を大剣に変え、横薙ぎに振って纏めて斬り飛ばすが、その後方から飛んでくる魔法が鬱陶しい。
あまりの密度に、だんだんと対処が間に合わなくなって来た。
傷が増え、死霊王の魔法が体をえぐる。
その度に魔法とスキルですぐに再生するが、このままではジリ貧かもしれない。
その群れの中に、心を激しく乱しかねない者どもが混じり始めた。
上位吸血鬼だ。
――あいつも[召喚]を……。負担は大きいけど、仕方ない。
大剣を刀に戻しつつ、脱力する。
そして一瞬の緊張。
今日一番の速さと鋭さを持った一撃は、間合いからいくらか離れたアンデッドすら斬り裂く。
そして脱力。
――川上流 『雷光の型』
完全な脱力と、瞬間的な緊張を連続で行い、本来であれば必殺となる一撃を連撃として繰り出す型。
その特性上体への負担も大きく、前世の私では十全には扱えなかった型だ。
『鎌鼬』を『雷光の型』で繰り出し、刀の届くより先を斬り刻む。
弛緩、緊張、弛緩、緊張、弛緩緊張弛緩緊張弛緩緊張……。
斬り上げ、斬りおろし、横に薙ぎ、袈裟斬りにする。
[召喚]を維持しつつ、王位吸血鬼が斬りかかってきた。
先程は私が弾き飛ばされた。でも、今度は負けない。
吸血鬼が剣を振り下ろすより速く、刀を振り切る。
吸血鬼は咄嗟に剣でガードしたようだが、宙に浮いていた体は支えるものもなく後ろへ飛んで行った。
――今ならいける!
私の周囲に敵が居なくなった一瞬、とある魔法を発動させる。
「[時間加速]!」
〈時魔法〉の一つ、[時間加速]。
一定空間の時間を、理に反して加速させる魔法だ。
〈時魔法〉はかなり繊細で、その空間に積極的な抵抗値――敵から漏れる魔力など――があるだけで術式が崩壊してしまう。
だから今まで使えなかった。
加速率は三倍。持続時間は実時間の三秒。
つまり私に与えられた時間は九秒ほど。
見れば、時間のズレにより、相対的な位相のズレが発生して敵の侵入を阻んでいる。
――これなら、切り札が切り札たる!
即座に術式を構築する。
アリエル戦で使った、核爆発魔法の術式を。
威力はあの時ほど上げなくていい。というか上げられない。
それでも、その恒星は黄色味を帯びた白い輝きを放つほどにはなった。
鬼火も存在するが、あの色は実際の鬼火自身の温度には関係ない。問題ないだろう。
そして[時間加速]が切れる瞬間、ソレを解き放つ。
ソレの制御を手放してすぐ、防御用の[空間断絶結界]を張る。
前回はギリギリだったが、今回は問題ないはずだ、
私の視線の先、白炎は眩いばかりに輝き、全てを燃やし尽くしていく。
視界は、白一色に染まった。
やがて世界に色が戻ると、そこに残っていたのは二つの人型のみだった。
[召喚]の魔法陣は破壊されたようで、新手が来る気配はない。
結界を解き、防御体勢をとっている二つの影に近寄る。
片方は両腕と胸部の三分の一を失っており、その足元には一振りの剣がある。
もう一方は、体の半分が綺麗さっぱり無くなっていた。
それでも、まだ生きているどころか再生を始めている。
だが、もう終わりだ。
「……私の勝ちね」
刀を無造作に二度振り、二人の王にトドメを刺してやる。
そして、刀に付与した神聖属性の魔力が王たちを焼くのを眺めながら、腰を下ろした。
♰♰♰
あーーー-、疲れました!
もうボロボロです!
見た目は相変わらず無傷ですけどね。
今回は魔力ばかりでなく、体もそうです。
〈限界突破〉を使いっぱなしで、かつ『雷光の型』まで使いましたから。
帰ったらブランと温泉に入りますよ!
絶対です!
スキルレベルの上がり方がヤバイですもん!
このままじゃヤバイんです!
だからブランに癒してもらうんです!
さあブラン、待っててください!
今帰りますからね! フフフフフフフッ!
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