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第27話 おじさんそういうのには弱いんだがぁ?
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㉗
ボスはすぐにドロップ品になるからいいねぇ。
ドロップは、白剣竜の剣角かぁ。
レアじゃなくて通常枠だけど、いいものではある。
「リリア、もう魔法を解除して大丈夫です。よく頑張りました」
「は、はい……。はぁ、はぁ……」
やはり少し無理をさせてしまったねぇ。
凄い汗だ。
顔も青白い。
「これを飲んで。ただのはちみつ入り食塩水ですが、多少は楽になるはずです」
「ありがとうござい、ます」
「レイ君たちは、まだ大丈夫でそうですね。リリアが頑張ってくれたおかげです」
もし彼女がいなかったら、僕が子供たちのことを守ってるあいだにフィアにドラゴンをお願いするという形になっていた。
神獣ラインカッツェがあまり結界系を得意にしていないからだけど、相性的にもっと時間がかかってただろうねぇ。
そうすると、子供たちの魔力酔いが命に係わるものになってたかもしれない。
まあ、説教は後だねぇ。
アイテムでさっさと脱出しちゃおうか。
手持ちはあまりないんだけど、仕方ない。
ふぅ、もうすぐ夕方って感じかぁ。
どうにか日のあるうちに村まで連れて帰れたねぇ。
フィアが頑張って乗せてくれたおかげだよ。
ここまで来たらもう大丈夫。
とりあえず、お説教かなぁ。
「そ、その、おっさん。助けてくれて、ありがとう」
ふむ、揃って頭を下げて、こういうところはホント、素直だねぇ。
「まぁ、それは構いません」
子供を助けるのは、僕ら大人の役目だからねぇ。
「それより、自分たちがどれだけ危ないことをして、村の皆さんに心配をかけたか、分かっていますか?」
「だ、だって!」
「だって、なんです?」
あら、黙りこくっちゃったねぇ。
許されるような理由ではないと自覚があるようで。
「まぁ、迂闊なことをしたらどうなるかは、身をもって知ったでしょう。あとは――」
「レイ!?」
「母ちゃん!」
おっと、レイ君のお母さんか。
他の人たちを呼び集めてるみたいだ。
森の側は危ないし、村の方へ行こうか。
「あんたたち、良かった……!」
うんうん、美しきかな、親子の再開は。
涙に夕日を映しながら抱き合うだなんて映画みたいなシーン、おじさんの涙腺には効果抜群だよぉ?
「ユウさんとリリアちゃんが見つけてくれたんだね。ほんと、すみません」
「いえいえ。みんな無事でよかった」
本当にねぇ。
一歩間違えてたら、違う理由で涙を流させることになってたろうしねぇ。
「それで、あんたたち、いったいどこいってたんだい! 皆にこんなに心配かけて!」
「う、ご、ごめんなさい。俺たち、昔の成人の儀式をしたら、ユウのおっさんに認めてもらえると思って……」
「まさか、森の奥に行ってたのかい!?」
あー、なんとなくそんな気がしてたけど、やっぱり僕に弟子入りしたくてあんな無茶をしたのかぁ。
ちょっと責任感じちゃうねぇ。
「う、うん……」
「っ! だからあんたたちは弟子にしてもらえないんだよ! 相手の事情も考えないで勝手なことばかりして! だいたいね――」
おっと、これはヒートアップしそうだ。
他の親御さんたちも集まってきたし、この辺で止めてあげようかねぇ。
「まあまあ、その辺にしてあげてください。本人たちもやってはいけないことをしたのは分かっているようですし、それに、もう十分怖い目に会いました」
「そ、そうかい? ユウさんがそういうなら、そうなんだろうけど……」
家に帰ったらまた怒られるかもしれないけど、それは頑張っておくれ。
「いいかい、レイ君、ミクちゃん、ケン君、コウ君。今回は、運が良かっただけ。ほんの少し、なにかがずれていたら、君たちはここにいなかった」
「うん……」
「これに懲りたら、もう危ないことはしたらダメだよ?」
ミクちゃんとケン君、コウ君は、納得してそうだ。
これなら大丈夫だろう。
「でも……」
あとは、レイ君だねぇ。
さっきから彼がらちちら見てるのは、リリアかぁ。
ははーん?
なるほどねぇ。
まったく、若いねぇ……。
「はぁ。分かったよ、おじさんの負けだ」
本当は悪い成功体験になってしまうから、良くないんだけどねぇ。
少年の恋心は、僕も応援したくなる。
「君たちにも、戦い方を教えよう」
「ほ、ほんとか!?」
「ええ。ただし! リリアのおまけ。それでもいいね?」
「はい!」
本当に、返事はいいねぇ。
一応親御さんたちには頭を下げておこうかねぇ。
「――さて、今日はこれくらいにしておきましょうか」
「あ、ありがとうございました!」
「ご、ございました……」
ふぅ、四人にダメだししながら戦うのは大変だねぇ。
模擬戦はリリアの休憩中くらいにしかやってないけど、僕ぁもう若くないんだよ。
「んにゃぁ」
「先生、お疲れ様です」
「ああ、ありがとう、リリア、コペン」
あー、水が美味しいねぇ。
……レイ君、リリアから水をもらって嬉しいのは分かるけどさ、その態度はちょっと分かり易すぎないかい?
「にゃん?」
「いや、もう少し休ませてからで大丈夫。フィアも送り迎えありがとう」
「にゃっ!」
大丈夫だから、ベーコンよこせ?
はいはい、今出しますよっと。
「んにゃぁ……。ゴロゴロ」
「……美味しそうに食べるねぇ、君」
頑張って作ったし、その方が嬉しいけどさぁ。
「ふぅ……」
しかし、なんだか賑やかになったねぇ。
もっと静かに、のんびりスローライフするつもりだったんだけど。
まぁ、暇すぎるよりはいいかぁ。
「ああ、そうだ。アイスを作ってみたんだ。フィア、皆を呼んできてもらってもいいかい? おじさんはちょっと、動く気力がなくてねぇ」
「にゃ――」
「……うん? フィア?」
いったいどうしたのかねぇ?
急に動きを止めて……いや、違う。
これは、僕以外の時が止まってる?
「多田野雄三」
「っ!?」
いつの間に。
まったく気が付かなかった。
僕が、こんな近くに来られるまで。
「何者です? ……いえ、その姿、見覚えがありますね」
長い銀髪に金の瞳、いかにもな白い衣。
それに、その身体を囲んだ上体で動く二重の輪。
「女神ジルゲッティンリヒト……」
ボスはすぐにドロップ品になるからいいねぇ。
ドロップは、白剣竜の剣角かぁ。
レアじゃなくて通常枠だけど、いいものではある。
「リリア、もう魔法を解除して大丈夫です。よく頑張りました」
「は、はい……。はぁ、はぁ……」
やはり少し無理をさせてしまったねぇ。
凄い汗だ。
顔も青白い。
「これを飲んで。ただのはちみつ入り食塩水ですが、多少は楽になるはずです」
「ありがとうござい、ます」
「レイ君たちは、まだ大丈夫でそうですね。リリアが頑張ってくれたおかげです」
もし彼女がいなかったら、僕が子供たちのことを守ってるあいだにフィアにドラゴンをお願いするという形になっていた。
神獣ラインカッツェがあまり結界系を得意にしていないからだけど、相性的にもっと時間がかかってただろうねぇ。
そうすると、子供たちの魔力酔いが命に係わるものになってたかもしれない。
まあ、説教は後だねぇ。
アイテムでさっさと脱出しちゃおうか。
手持ちはあまりないんだけど、仕方ない。
ふぅ、もうすぐ夕方って感じかぁ。
どうにか日のあるうちに村まで連れて帰れたねぇ。
フィアが頑張って乗せてくれたおかげだよ。
ここまで来たらもう大丈夫。
とりあえず、お説教かなぁ。
「そ、その、おっさん。助けてくれて、ありがとう」
ふむ、揃って頭を下げて、こういうところはホント、素直だねぇ。
「まぁ、それは構いません」
子供を助けるのは、僕ら大人の役目だからねぇ。
「それより、自分たちがどれだけ危ないことをして、村の皆さんに心配をかけたか、分かっていますか?」
「だ、だって!」
「だって、なんです?」
あら、黙りこくっちゃったねぇ。
許されるような理由ではないと自覚があるようで。
「まぁ、迂闊なことをしたらどうなるかは、身をもって知ったでしょう。あとは――」
「レイ!?」
「母ちゃん!」
おっと、レイ君のお母さんか。
他の人たちを呼び集めてるみたいだ。
森の側は危ないし、村の方へ行こうか。
「あんたたち、良かった……!」
うんうん、美しきかな、親子の再開は。
涙に夕日を映しながら抱き合うだなんて映画みたいなシーン、おじさんの涙腺には効果抜群だよぉ?
「ユウさんとリリアちゃんが見つけてくれたんだね。ほんと、すみません」
「いえいえ。みんな無事でよかった」
本当にねぇ。
一歩間違えてたら、違う理由で涙を流させることになってたろうしねぇ。
「それで、あんたたち、いったいどこいってたんだい! 皆にこんなに心配かけて!」
「う、ご、ごめんなさい。俺たち、昔の成人の儀式をしたら、ユウのおっさんに認めてもらえると思って……」
「まさか、森の奥に行ってたのかい!?」
あー、なんとなくそんな気がしてたけど、やっぱり僕に弟子入りしたくてあんな無茶をしたのかぁ。
ちょっと責任感じちゃうねぇ。
「う、うん……」
「っ! だからあんたたちは弟子にしてもらえないんだよ! 相手の事情も考えないで勝手なことばかりして! だいたいね――」
おっと、これはヒートアップしそうだ。
他の親御さんたちも集まってきたし、この辺で止めてあげようかねぇ。
「まあまあ、その辺にしてあげてください。本人たちもやってはいけないことをしたのは分かっているようですし、それに、もう十分怖い目に会いました」
「そ、そうかい? ユウさんがそういうなら、そうなんだろうけど……」
家に帰ったらまた怒られるかもしれないけど、それは頑張っておくれ。
「いいかい、レイ君、ミクちゃん、ケン君、コウ君。今回は、運が良かっただけ。ほんの少し、なにかがずれていたら、君たちはここにいなかった」
「うん……」
「これに懲りたら、もう危ないことはしたらダメだよ?」
ミクちゃんとケン君、コウ君は、納得してそうだ。
これなら大丈夫だろう。
「でも……」
あとは、レイ君だねぇ。
さっきから彼がらちちら見てるのは、リリアかぁ。
ははーん?
なるほどねぇ。
まったく、若いねぇ……。
「はぁ。分かったよ、おじさんの負けだ」
本当は悪い成功体験になってしまうから、良くないんだけどねぇ。
少年の恋心は、僕も応援したくなる。
「君たちにも、戦い方を教えよう」
「ほ、ほんとか!?」
「ええ。ただし! リリアのおまけ。それでもいいね?」
「はい!」
本当に、返事はいいねぇ。
一応親御さんたちには頭を下げておこうかねぇ。
「――さて、今日はこれくらいにしておきましょうか」
「あ、ありがとうございました!」
「ご、ございました……」
ふぅ、四人にダメだししながら戦うのは大変だねぇ。
模擬戦はリリアの休憩中くらいにしかやってないけど、僕ぁもう若くないんだよ。
「んにゃぁ」
「先生、お疲れ様です」
「ああ、ありがとう、リリア、コペン」
あー、水が美味しいねぇ。
……レイ君、リリアから水をもらって嬉しいのは分かるけどさ、その態度はちょっと分かり易すぎないかい?
「にゃん?」
「いや、もう少し休ませてからで大丈夫。フィアも送り迎えありがとう」
「にゃっ!」
大丈夫だから、ベーコンよこせ?
はいはい、今出しますよっと。
「んにゃぁ……。ゴロゴロ」
「……美味しそうに食べるねぇ、君」
頑張って作ったし、その方が嬉しいけどさぁ。
「ふぅ……」
しかし、なんだか賑やかになったねぇ。
もっと静かに、のんびりスローライフするつもりだったんだけど。
まぁ、暇すぎるよりはいいかぁ。
「ああ、そうだ。アイスを作ってみたんだ。フィア、皆を呼んできてもらってもいいかい? おじさんはちょっと、動く気力がなくてねぇ」
「にゃ――」
「……うん? フィア?」
いったいどうしたのかねぇ?
急に動きを止めて……いや、違う。
これは、僕以外の時が止まってる?
「多田野雄三」
「っ!?」
いつの間に。
まったく気が付かなかった。
僕が、こんな近くに来られるまで。
「何者です? ……いえ、その姿、見覚えがありますね」
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