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第28話 今日も平和なんだがぁ?
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㉘
「ふぅ、今日もいい天気ですねぇ……」
空は青くて、雲がちらほら。雲量二くらいかねぇ。
あれ、今って雲量の指標は学校じゃ習わなくなったんだっけ?
まぁいいや。
ともかく、天気がよくて、風が心地いい。
こんな日は公園のベンチにでも座って、コーヒー片手にぼーっとしてたいところだねぇ。
うーん、小世界樹の下にでも作るかい? フィアたちがゴロゴロしてる辺りとか。
「俺らがこんな状態なのになに、呑気なこと言ってるんだよ、ユウのおっさん……」
「うん? いやぁ、別にモンスターに襲われて命の危機って状況ではないでしょう?」
ただ単に、僕に転がされてへばってるだけなんだから。
レイ君たちの戦闘訓練を見るようになってから、何か月経ったかねぇ?
彼らもずいぶんまともに動けるようになってきたし、剣術や弓術の基礎スキルは覚えられたから、ジョブに就いて傭兵ギルドに登録する前の準備としては十分すぎるくらいだよ。
「先生、お疲れ様です。レイたちも」
「お、おお」
「リリアさん、ありがと……」
「ありがとうございます」
うん、運動のあとの水はやはり美味しい。
コップの周囲も濡れてないし、魔法の精密操作もずいぶんできるようになったみたいだねぇ。
これなら、ベースジョブに就くころにはアドバンスジョブの住人並みの魔力操作スキルになってるんじゃないかい?
「リリア、基礎回路の書き取りは終わったんですか?」
「はい。今日の分は」
「それなら、おやつ休憩にしましょうか」
「にゃぁっ!」
もうそろそろ、いい時間だしねぇ。火照った体にアイスとかいいじゃなかろうか。
「ほんと、いい天気だねえ……」
そういえば、あの女神が姿を見せたのも、こんな日だったか。
「――多田野雄三」
「女神、ジルゲッティンリヒト……」
銀髪に金眼、ギリシャ神話の神が着てそうな白い衣、それから身体を囲んだ状態で動く二つの輪。ゲームの姿そのままだ。
やっぱり存在してたんだねぇ。
しかし、どうしてまた僕の前に?
「たしかに、私はこの地においてその名で呼ばれる者だ。同時に、お前の知るのとは別の存在でもある」
ふむ、どういうことだろうか。この世界は、ゲームそのままの世界ではない?
いや、少なくともこの女神は善神として信仰されてる存在には違いないらしいし、僕らプレイヤーをあの世界、スタテラムンドゥスに呼んだ神でいいんでしょう。
なら、味方?
「現状のままであるならば、そうと認識して良い」
これは心読まれてるねぇ。まあ、神なら然もありなん。
「それで、この世界を守る女神様が、いったい僕に何の用で?」
「私はこの世界の管理者として、イレギュラーであるお前たちを観測してきた」
お前たち、ねぇ。やっぱり僕以外にもプレイヤーが来ているみたいだねぇ。
「結果、お前に力を悪用する兆しはなく、消滅させる必要はないと判断した」
「消滅……。それは、この世界の天秤を不用意に傾けないためですか?」
ゲームの設定上、この世界は聖魔二つの力が均衡を保つことで存在している。
どちらに傾いていても世界そのものが滅んでしまう危険があり、魔に傾き過ぎた天秤を平衡に戻すため、女神が僕たち渡り人、つまりはプレイヤーの魂を召喚したって話だったはず。
「そうだ」
ということは、世界の理そのものはゲーム時代と同じでいいんだろうねぇ。つまり、もし僕ら強大な力を持ったプレイヤーが悪さをすると、世界が崩壊する恐れがある。
ストーリーラスボスの大魔王が原因で魔に天秤が傾き過ぎていたのと同じようなことになるわけだ。
それは監視するよねぇ。ていうか言い方的に、消滅させられた人もいるっぽい。こわやこわや。
「ただし、もしお前が天秤を傾け世界を崩壊に導く要因となるのなら、管理者権限で直ちに存在を抹消する。ゆめゆめ忘れぬことだ」
「そこはまぁ、これでも一応大人ですからね。肝に銘じますよ」
首肯が帰ってきたってことはある程度信用して認めてくれたってことでいいんだろうねぇ。一安心だ。
「通告は以上だ。それともう一つ――」
「先生、ぼーっとして、どうかしました?」
「ん? ああ、いや、ちょっと考えごとをねぇ」
渡り人の役割、バランサーとして、時々仕事を任せる、かぁ。
急に上司ができちゃったねぇ。嫌だねぇ……。
まぁ、数か月たっても音沙汰ないし、なんだかんだ自由にしてていいってことだと思うけど。
ともかく、今はこの子たちの育成に精を出すとしようかねぇ。
うん、今日も気持ちがいい朝だねぇ。フィアたちは、まだ寝てるか。丸くなってるねぇ。白いクッションみたいだ。
「……そういえば、魔導写真機があったはず」
こんな可愛い姿、写真に収めないわけにはいかないでしょう? うん、これは真理だ。
「んにゃぁ……?」
「おや、コペン、おはよう。フィアが起きたら村にいくからねぇ。牛乳が少ないから買いに行かないと」
野菜の方はもう畑で必要分採れるからいいんだけどねぇ。
「んにゃぁ……。くぁ……」
眠そうだねぇ。とりあえず撫でておこうか。
この道もすっかり歩きなれたねぇ。道ってほど道じゃあないけど。
子供たちのことを考えたらちゃんと整えて魔物除けの結界でも張った方がいいかもなぁ。フィアも毎回五人乗せてくるのは大変だろうし。
「……うん? なんだか村の中が騒がしいねぇ?」
「ふぅ、今日もいい天気ですねぇ……」
空は青くて、雲がちらほら。雲量二くらいかねぇ。
あれ、今って雲量の指標は学校じゃ習わなくなったんだっけ?
まぁいいや。
ともかく、天気がよくて、風が心地いい。
こんな日は公園のベンチにでも座って、コーヒー片手にぼーっとしてたいところだねぇ。
うーん、小世界樹の下にでも作るかい? フィアたちがゴロゴロしてる辺りとか。
「俺らがこんな状態なのになに、呑気なこと言ってるんだよ、ユウのおっさん……」
「うん? いやぁ、別にモンスターに襲われて命の危機って状況ではないでしょう?」
ただ単に、僕に転がされてへばってるだけなんだから。
レイ君たちの戦闘訓練を見るようになってから、何か月経ったかねぇ?
彼らもずいぶんまともに動けるようになってきたし、剣術や弓術の基礎スキルは覚えられたから、ジョブに就いて傭兵ギルドに登録する前の準備としては十分すぎるくらいだよ。
「先生、お疲れ様です。レイたちも」
「お、おお」
「リリアさん、ありがと……」
「ありがとうございます」
うん、運動のあとの水はやはり美味しい。
コップの周囲も濡れてないし、魔法の精密操作もずいぶんできるようになったみたいだねぇ。
これなら、ベースジョブに就くころにはアドバンスジョブの住人並みの魔力操作スキルになってるんじゃないかい?
「リリア、基礎回路の書き取りは終わったんですか?」
「はい。今日の分は」
「それなら、おやつ休憩にしましょうか」
「にゃぁっ!」
もうそろそろ、いい時間だしねぇ。火照った体にアイスとかいいじゃなかろうか。
「ほんと、いい天気だねえ……」
そういえば、あの女神が姿を見せたのも、こんな日だったか。
「――多田野雄三」
「女神、ジルゲッティンリヒト……」
銀髪に金眼、ギリシャ神話の神が着てそうな白い衣、それから身体を囲んだ状態で動く二つの輪。ゲームの姿そのままだ。
やっぱり存在してたんだねぇ。
しかし、どうしてまた僕の前に?
「たしかに、私はこの地においてその名で呼ばれる者だ。同時に、お前の知るのとは別の存在でもある」
ふむ、どういうことだろうか。この世界は、ゲームそのままの世界ではない?
いや、少なくともこの女神は善神として信仰されてる存在には違いないらしいし、僕らプレイヤーをあの世界、スタテラムンドゥスに呼んだ神でいいんでしょう。
なら、味方?
「現状のままであるならば、そうと認識して良い」
これは心読まれてるねぇ。まあ、神なら然もありなん。
「それで、この世界を守る女神様が、いったい僕に何の用で?」
「私はこの世界の管理者として、イレギュラーであるお前たちを観測してきた」
お前たち、ねぇ。やっぱり僕以外にもプレイヤーが来ているみたいだねぇ。
「結果、お前に力を悪用する兆しはなく、消滅させる必要はないと判断した」
「消滅……。それは、この世界の天秤を不用意に傾けないためですか?」
ゲームの設定上、この世界は聖魔二つの力が均衡を保つことで存在している。
どちらに傾いていても世界そのものが滅んでしまう危険があり、魔に傾き過ぎた天秤を平衡に戻すため、女神が僕たち渡り人、つまりはプレイヤーの魂を召喚したって話だったはず。
「そうだ」
ということは、世界の理そのものはゲーム時代と同じでいいんだろうねぇ。つまり、もし僕ら強大な力を持ったプレイヤーが悪さをすると、世界が崩壊する恐れがある。
ストーリーラスボスの大魔王が原因で魔に天秤が傾き過ぎていたのと同じようなことになるわけだ。
それは監視するよねぇ。ていうか言い方的に、消滅させられた人もいるっぽい。こわやこわや。
「ただし、もしお前が天秤を傾け世界を崩壊に導く要因となるのなら、管理者権限で直ちに存在を抹消する。ゆめゆめ忘れぬことだ」
「そこはまぁ、これでも一応大人ですからね。肝に銘じますよ」
首肯が帰ってきたってことはある程度信用して認めてくれたってことでいいんだろうねぇ。一安心だ。
「通告は以上だ。それともう一つ――」
「先生、ぼーっとして、どうかしました?」
「ん? ああ、いや、ちょっと考えごとをねぇ」
渡り人の役割、バランサーとして、時々仕事を任せる、かぁ。
急に上司ができちゃったねぇ。嫌だねぇ……。
まぁ、数か月たっても音沙汰ないし、なんだかんだ自由にしてていいってことだと思うけど。
ともかく、今はこの子たちの育成に精を出すとしようかねぇ。
うん、今日も気持ちがいい朝だねぇ。フィアたちは、まだ寝てるか。丸くなってるねぇ。白いクッションみたいだ。
「……そういえば、魔導写真機があったはず」
こんな可愛い姿、写真に収めないわけにはいかないでしょう? うん、これは真理だ。
「んにゃぁ……?」
「おや、コペン、おはよう。フィアが起きたら村にいくからねぇ。牛乳が少ないから買いに行かないと」
野菜の方はもう畑で必要分採れるからいいんだけどねぇ。
「んにゃぁ……。くぁ……」
眠そうだねぇ。とりあえず撫でておこうか。
この道もすっかり歩きなれたねぇ。道ってほど道じゃあないけど。
子供たちのことを考えたらちゃんと整えて魔物除けの結界でも張った方がいいかもなぁ。フィアも毎回五人乗せてくるのは大変だろうし。
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