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第54話 スローなもふもふ秘密基地ライフなんだがぁ?
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灰色の石の段を上りながら、暗く狭い通路を進む。
地球に居たころだったら確実に両膝をいわせてただろう時間上ると、積み上げられた石のブロックが見覚えのある白に変わった。
どうやら、学園部分まで来たみたいだねぇ。
いつもなら一休みするところだけど、今は、そんな気分じゃぁないねぇ。
「生徒らしい気配は、ないか。良かった。さぁ、もうすぐだよ」
「にゃ」
「ワゥ」
ふぅ、行き止まりかぁ。
教授にもらった図面からして、最上階のはずだねぇ。
じゃあ、この壁の向こうにある気配が学長、かなぁ?
「グルル……」
ああ、うん。
エイトが敵意むき出しだ。これは間違いないなぁ。
たぶん、この辺のどこかに隠し通路の出入り口を開ける仕掛けがあるんだろう。
でも、探すのは面倒だねぇ。
「【ウィンドランス】」
おー、派手に吹き飛んだねぇ。ちょうど良い感じの風穴だ。いや、エイトには小さいか。
これ、先生たちが残ってたら騒ぎになりそうだねぇ?
まぁ、サクッと済ませるからいいけど。
「な、なんじゃ!?」
「夜分遅くに失礼しますよ、えっと、トラ、トラ……、学長先生」
「トラエンデル・マッディアじゃ!」
まぁ、もう名前なんてどうでもいいんだけどねぇ。
「何者じゃ、貴様……!」
「うーん、そうですねぇ。まぁ、女神の下請け、とでも名乗っておきましょうかねぇ。それより、彼に見覚えはありませんか?」
ほら、顔を見せてあげて。
「グルルルル……」
「なっ、なぜ神獣が!? 暴走しかけていた魔力はどうなった!?」
ああ、一応把握してたんだねぇ。
まぁ、把握してたところでこの学長にどうにかできるものではないんだけど。
「その辺は僕がどうにかしました。というわけで、安心して逝ってください」
「は?」
「【ニヒリティショット】」
光と闇属性を複合した虚無属性は、要は数学で言う虚数の概念。
本来現世に存在しないはずのエネルギーは、世界の修正力によって無に帰す。
その現象に触れた相手を巻き込むことで削り取るのが、この系統の魔法、らしい。
「ちょっとやりすぎたかねぇ?」
「にゃぁ……」
え、ちょっとじゃない?
「わふ……」
これにはさすがに同情する?
まぁ、血の欠片一つ残さず、学長室の一角ごと消し飛んじゃったからねぇ。
でも、苦しませなかったのはむしろ優しさだと思うんだよねぇ。
「まぁ、なんにせよ、これで女神の依頼は達成だねぇ」
「にゃぁ」
「んにゃ」
しかし、ああ、月が綺麗だねぇ。
あれから一週間が経った。
動力源じたいは応急処置に魔石を置いてきただけだったから、その辺の処置が必要だったんだよねぇ。
まぁ、グレンディア教頭に顛末を報告したり、こっそり学長室を直したりしてたのもあるんだけど。
今日は入学式後の、リリアの初めての休み。
だけど、まさかわざわざ秘密基地の方まで来てくれるなんてねぇ。てっきり友達と遊ぶものだと思ってたから驚いたよ。
友達とは明日出かける約束をしてるらしいから、交友の方も安心だ。
「へぇ、あの学長が行方不明に。それでグレンディル教授が新しい学長になったんだねぇ」
「はい。代理らしいですけどね」
まぁ、なんか色々押しつけられてそうな雰囲気あったしなぁ。
このまま就任するなら大出世なんだろうけど、大変だろうねぇ。貴族みたいなやりとりも多いだろうし。
「ふぅ、ごちそうさまっと」
「先生、エイトとも遊んでいいですか?」
「ああ、もちろんだよ。エイト、遊んでやってくれるかい?」
「わふ」
食後すぐに遊ぶのかぁ。若い子は元気だねぇ。
じゃあ僕は、食休みにぼんやりさせてもらおうかなぁ。
「にゃぁ」
「ん、フィアは行かなくていいのかい? コペンは一緒に遊びに向かったみたいだけど」
「にゃ」
「あらそう」
のんびりしたいならのんびりしようじゃないか。
うん、いいねぇ。ぼけーっとしながら弟子が犬猫と戯れるのを眺めるって。フィアの毛並みも撫でてて気持ちいいし。
女神の依頼は理不尽なところあったけど、頑張った甲斐があったねぇ。
「しかし、バランサー、ねぇ……」
思い返すと、学長に魔法を向けたとき、まったく忌避感がなかった。
そういう感触がないから、とは違う気もする。
体がこれだけ別物になってるなら、心の方も気付かないだけで色々変わってるのかもねぇ。
だとしてもどうしようもないし、考えるだけ無駄だとは思うけど。
ただ、気がかりは一つある。
この世界は、聖と魔のバランスを常に保つことで存在してる天秤世界だ。
つまり、聖に傾きすぎてもいけない。
聖と魔は人間視点じゃ対立してるけど、神や世界の視点だと、両方不可欠な対等な存在なんだよねぇ。
だから、この世界のパワーバランスが聖に傾きすぎたなら、魔に与するよう働かされることもあるんだろう。
そうなれば、人間に敵対することになるかもしれない。
神獣たちは神の側だからいいけど、リリアと杖を向け合う未来は有り得るってことだ。
そうなったら、どうしようかねぇ……。
「フィア、ちょっとタバコ吸うねぇ」
「にゃぁ……」
あ、行っちゃった。
仕方ないか。臭いもんねぇ……。
「ほぅ……」
うーん、まぁ、そうなった時に考えたらいいかぁ。不確定要素が多すぎるしねぇ。
今はただ、この光景を目に焼き付けよう。それが僕のスローライフで、ささやかな幸せってやつだからねぇ。
~~~~
読了ありがとうございます。
これにて一旦「完結」です
感想、いいね、お気に入りなどいただけたら励みになります。
灰色の石の段を上りながら、暗く狭い通路を進む。
地球に居たころだったら確実に両膝をいわせてただろう時間上ると、積み上げられた石のブロックが見覚えのある白に変わった。
どうやら、学園部分まで来たみたいだねぇ。
いつもなら一休みするところだけど、今は、そんな気分じゃぁないねぇ。
「生徒らしい気配は、ないか。良かった。さぁ、もうすぐだよ」
「にゃ」
「ワゥ」
ふぅ、行き止まりかぁ。
教授にもらった図面からして、最上階のはずだねぇ。
じゃあ、この壁の向こうにある気配が学長、かなぁ?
「グルル……」
ああ、うん。
エイトが敵意むき出しだ。これは間違いないなぁ。
たぶん、この辺のどこかに隠し通路の出入り口を開ける仕掛けがあるんだろう。
でも、探すのは面倒だねぇ。
「【ウィンドランス】」
おー、派手に吹き飛んだねぇ。ちょうど良い感じの風穴だ。いや、エイトには小さいか。
これ、先生たちが残ってたら騒ぎになりそうだねぇ?
まぁ、サクッと済ませるからいいけど。
「な、なんじゃ!?」
「夜分遅くに失礼しますよ、えっと、トラ、トラ……、学長先生」
「トラエンデル・マッディアじゃ!」
まぁ、もう名前なんてどうでもいいんだけどねぇ。
「何者じゃ、貴様……!」
「うーん、そうですねぇ。まぁ、女神の下請け、とでも名乗っておきましょうかねぇ。それより、彼に見覚えはありませんか?」
ほら、顔を見せてあげて。
「グルルルル……」
「なっ、なぜ神獣が!? 暴走しかけていた魔力はどうなった!?」
ああ、一応把握してたんだねぇ。
まぁ、把握してたところでこの学長にどうにかできるものではないんだけど。
「その辺は僕がどうにかしました。というわけで、安心して逝ってください」
「は?」
「【ニヒリティショット】」
光と闇属性を複合した虚無属性は、要は数学で言う虚数の概念。
本来現世に存在しないはずのエネルギーは、世界の修正力によって無に帰す。
その現象に触れた相手を巻き込むことで削り取るのが、この系統の魔法、らしい。
「ちょっとやりすぎたかねぇ?」
「にゃぁ……」
え、ちょっとじゃない?
「わふ……」
これにはさすがに同情する?
まぁ、血の欠片一つ残さず、学長室の一角ごと消し飛んじゃったからねぇ。
でも、苦しませなかったのはむしろ優しさだと思うんだよねぇ。
「まぁ、なんにせよ、これで女神の依頼は達成だねぇ」
「にゃぁ」
「んにゃ」
しかし、ああ、月が綺麗だねぇ。
あれから一週間が経った。
動力源じたいは応急処置に魔石を置いてきただけだったから、その辺の処置が必要だったんだよねぇ。
まぁ、グレンディア教頭に顛末を報告したり、こっそり学長室を直したりしてたのもあるんだけど。
今日は入学式後の、リリアの初めての休み。
だけど、まさかわざわざ秘密基地の方まで来てくれるなんてねぇ。てっきり友達と遊ぶものだと思ってたから驚いたよ。
友達とは明日出かける約束をしてるらしいから、交友の方も安心だ。
「へぇ、あの学長が行方不明に。それでグレンディル教授が新しい学長になったんだねぇ」
「はい。代理らしいですけどね」
まぁ、なんか色々押しつけられてそうな雰囲気あったしなぁ。
このまま就任するなら大出世なんだろうけど、大変だろうねぇ。貴族みたいなやりとりも多いだろうし。
「ふぅ、ごちそうさまっと」
「先生、エイトとも遊んでいいですか?」
「ああ、もちろんだよ。エイト、遊んでやってくれるかい?」
「わふ」
食後すぐに遊ぶのかぁ。若い子は元気だねぇ。
じゃあ僕は、食休みにぼんやりさせてもらおうかなぁ。
「にゃぁ」
「ん、フィアは行かなくていいのかい? コペンは一緒に遊びに向かったみたいだけど」
「にゃ」
「あらそう」
のんびりしたいならのんびりしようじゃないか。
うん、いいねぇ。ぼけーっとしながら弟子が犬猫と戯れるのを眺めるって。フィアの毛並みも撫でてて気持ちいいし。
女神の依頼は理不尽なところあったけど、頑張った甲斐があったねぇ。
「しかし、バランサー、ねぇ……」
思い返すと、学長に魔法を向けたとき、まったく忌避感がなかった。
そういう感触がないから、とは違う気もする。
体がこれだけ別物になってるなら、心の方も気付かないだけで色々変わってるのかもねぇ。
だとしてもどうしようもないし、考えるだけ無駄だとは思うけど。
ただ、気がかりは一つある。
この世界は、聖と魔のバランスを常に保つことで存在してる天秤世界だ。
つまり、聖に傾きすぎてもいけない。
聖と魔は人間視点じゃ対立してるけど、神や世界の視点だと、両方不可欠な対等な存在なんだよねぇ。
だから、この世界のパワーバランスが聖に傾きすぎたなら、魔に与するよう働かされることもあるんだろう。
そうなれば、人間に敵対することになるかもしれない。
神獣たちは神の側だからいいけど、リリアと杖を向け合う未来は有り得るってことだ。
そうなったら、どうしようかねぇ……。
「フィア、ちょっとタバコ吸うねぇ」
「にゃぁ……」
あ、行っちゃった。
仕方ないか。臭いもんねぇ……。
「ほぅ……」
うーん、まぁ、そうなった時に考えたらいいかぁ。不確定要素が多すぎるしねぇ。
今はただ、この光景を目に焼き付けよう。それが僕のスローライフで、ささやかな幸せってやつだからねぇ。
~~~~
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