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黒豚令息の領地開拓編
仕込みは上々
城の地下牢は滅多なことでは使われず、牢が頑丈で脱出は難しいため見張りはいない。
「しばらくはここに居ろ!大人しくしていればいずれ聖女と対面させてやるぞ。その時にどうなろうと知らんがな!ハハハハハ!」
カラカラと笑いながら去って行く魔術師を、エリックは射殺しそうな目で睨み付けていた。
「そんな顔すんなよ、想定内だろ?」
「想定内でもあの顔見たら最悪な気持ちになるんですよ…」
薄暗く、ジメジメとして水の腐った悪臭の漂う地下牢には、本来貴族が入れられることはない。
そこへ王族の召集に応じたデイビッドを入れたという事は、この国はデイビッドを貴族として認めていないと宣言したのと同じ事だ。
デイビッドは、縄こそ打たれていないが所持品はほとんど取り上げられ、懐中時計ひとつ持たされていない。
エリックも同じで、ペン1本とて見逃さず没収された上に魔力封じの手枷を着けられていた。
「さてと…どこまでやっていいと思う?」
「ほどほどなんて甘かったですね。徹底的でいいと思いますよ。」
「んじゃ、暴れるか…」
2人は冷たい石の床から立ち上がると、薄明かりの中で人の悪い笑みを浮かべていた。
「アリスティア殿下には魔法で眠って頂きました。これでうるさい者はもういないでしょう。」
「あんな小娘、さっさと精神魔法でも何でも掛けて言いなりにさせてしまえ!」
「しかし、守護が強くなかなか魔法が浸透しないのです。」
「なら私が直接行く。それで駄目なら地下牢の豚を引きずり出して来い。奴を目の前で痛めつければ少しは素直になるやも知れん。あの豚男には煮え湯を飲まされた者が何人もいる。殺さない程度なら何をしても良いと言えば喜んで手を汚してくれるだろう。」
嫌らしい笑みを浮かべているのは、王族仕えの魔術師筆頭ハルフェン侯爵だ。
攫った王女と令嬢を城の一角へ幽閉すると、令嬢に聖女となる事をなんとか承諾させようと躍起になっていた。
「忌々しい小娘め!手間を掛けさせおって!」
部屋の戸を乱暴に開けると、何重もの結界の中で椅子に座らされた令嬢が俯いていた。
ハルフェン侯爵は結界を払い、大きな魔石を取り付けた杖を手に持ち、令嬢に魔法を掛けようと呪文を唱えた。
「あ゙ーーーーっ!あっったまキタ!!!」
「お母様落ち着いて。」
「これが落ち着いてられるもんですか!あのハゲデブオヤジ!ハダカデバネズミにでも変えてやろうかしら!?」
「お母様もう少し静かに…」
城内の特殊な魔術で隠蔽された部屋には、本物のアンジェリーナ率いる魔術師隊が閉じ込められていた。
それを助けたのは娘のシェルリアーナだ。
「まさか本当に予想が当たるなんて思わなかったのよ。部屋にまでは入れなかったけど、会話が筒抜けですぐに動けたのは助かったわ。」
「貴女は本当に素晴らしい仲間に恵まれたのね!こんな小さな通信機、誰も気がつかないわよ!」
シェルリアーナの耳には大振りのイヤリングが揺れている。
その正体はなんと(エリザベス渾身の力作)小型化した通信機。
実はデイビッドの胸元の飾りボタンと繋がっており、城に入る直前から既に通信は始まっていた。
使用範囲は数キロ内と狭いが、城の中でならば問題なく使うことができる。
魔法を使うと魔力の流れで使用者がバレてしまう可能性が高いが、魔道具だらけの城内では特定の魔石の魔力を突き止めることは難しい。
実はアリスティアの後ろからずっと付いて来ていたシェルリアーナは、エリザベスの隠蔽魔具で姿を消しながら4人の行動と周囲の動きを伺っていた。
部屋の外で待たされる時、怪しい会話が聞こえたら直ぐに動けと言われていたシェルリアーナは、魔術師が王太子を裏切ったと知ると、直ぐにその場を離れていた。
更に聞こえた会話で、魔術師が母達に成り済ましたと知ると真っ先に怪しい部屋を探し出し、中に閉じ込められていた母と仲間の魔術師達を助け出した。
「さぁ、急ぎましょう。アリスティア殿下が傷つけられることはないでしょうけれど、ご令嬢の方はわからないもの!」
「それも大丈夫よお母様。」
シェルリアーナが勇み足立つ母を引き留めた瞬間、下の方から誰かの絶叫が聞こえて来た。
「ギャァァァッッ!!」
令嬢に魔術を掛けようとした瞬間、叫び声を上げて倒れ、床をのたうち回るハルフェン侯爵を見下ろしながら、令嬢が静かに立ち上がった。
「王家に仕える魔術師は、誓約により王家の血を引く者を傷つけることはできない…禁を破ると激痛を伴うのですね。やはりこのやり方は正解でした。」
ドレスの裾を軽く捌くヴィオラが、見る間にアリスティアの姿に変わる。
「これは素晴らしい魔道具ですね。写し身とは…影武者が必要な場面では重宝します。」
「ひっ…姫殿下…?!」
「ええ、貴方にも見破れない程精巧な変身なら、どこで使っても通用しそうです。良い物を頂きましたわ。」
「それでは…あ…あの小娘は…」
「今頃私の部屋で眠らされているのでしょうね。ああ、今更人を送っても無駄ですよ?腕の確かな護衛を付けておりますので。」
にっこりと笑ったアリスティアが、青褪めた侯爵に詰め寄った。
「聖霊教に傾倒する貴方が、何故聖女などというモノに執着なさるのです?」
「せ…精霊は尊き存在…そこらの低俗な人間共の手垢がついて良いものではない!妖精を身勝手に捕まえ酷使する頭の悪い俄共には人間のお飾りで十分だ!そのためにも結界が崩れては困るのだ!道具の守護者なら守護者らしく、四六時中魔力を注がせておけば良い!それでこの国は安泰なのだ!!」
ゼェゼェと荒い息をしながら立ち上がろうとした侯爵は、何かに捕まろうとする様な動作をし、ヨロヨロと不安定な角度で見えない何かに支えられ、身体を起こした。
「ハハハ!姫様とて見えまい!精霊は選ばれし者の前にしか姿を現す事はないのだ!彼等の機嫌を損ねれば、人の国などいとも簡単に荒地と化すぞ!?賢い姫様ならばわかるでしょう?!私を怒らせればどうなるか…」
怒りとも恐怖とも違う、何かとても忌まわしい様な嫌な気持ちになったアリスティアが侯爵を睨むと、脅すようにニヤニヤ笑いながらハルフェン侯爵がこちらへ近づいて来た。
「なんなら今ここで暴れさせてもよろしいのですよ?死人も出ましょうが、精霊は気にしません。さぁ、どうなさいますか?私を見逃し聖女を寄越してくれさえすれば穏便に済ませましょう。さもなくば…」
言いかけた侯爵が、再び杖を拾おうとした瞬間、強い一陣の風が吹き抜け、侯爵は再びバランスを崩して仰向けにひっくり返った。
「あぁっ!うわわっ!誰だ、何をするっ!」
「うわっ!気持ち悪ぃ、なんだありゃ!?」
「苔に覆われて顔から木が生えた…手足がいっぱいの…羊…?ですかねぇ?」
「目玉突き破って枝生えてるし、背中にはびっしり根っこが這ってて…え…?!あれも精霊とかの仲間なのか?!」
「さぁ……見たことないですし…」
開け放たれたドアから現れた煤塗れのデイビッドとエリックが、侯爵の後ろの空間を見て引いている。
「デイビッド様!エリック様!ご無事でしたのね!」
「ご無事かって言われるとけっこうギリギリだったけどな…」
「すみません、地下牢壊しちゃって、瓦礫の中から出てきたんですよ。」
「瓦礫…」
地下牢脱出組の2人は、こっちはこっちで別のピンチに陥っていたそうだ。
靴底とベルトのバックルから引き抜いたナイフと鉄針で、いとも簡単に牢の鍵を開けたデイビッドは、つい先程まで外からしか開けられない造りの通路の格子をなんとか抜けられないか出口を探していた。
「なんでそんなもん仕込んでんですか…?」
「癖だな。何があってもナイフは必ず持っていろって、死んだ爺さん含めあっちこっちで教えられたからよ。」
「サバイバルな人生送ってんなぁ…」
「駄目か。古い造りなら抜け道くらいあるかと思ったが…随分前に埋められた跡があるな。」
「なら、やっぱり彼の出番ですかね?」
エリックが内ポケットをトントンと叩くと、ひょっこりルーチェが顔を出した。
「エリク どこもいたくない? だいじょうぶ?」
「ありがとう、ケガはしてませんよ。でも、ここから出られなくなってしまいまして…」
「だったら ぼくが なんとかしてみるよ!」
ぴょんと飛び出したルーチェは、直ぐに天井近くの明かり取りの穴から外へ飛び出して行った。
「しばらくはここに居ろ!大人しくしていればいずれ聖女と対面させてやるぞ。その時にどうなろうと知らんがな!ハハハハハ!」
カラカラと笑いながら去って行く魔術師を、エリックは射殺しそうな目で睨み付けていた。
「そんな顔すんなよ、想定内だろ?」
「想定内でもあの顔見たら最悪な気持ちになるんですよ…」
薄暗く、ジメジメとして水の腐った悪臭の漂う地下牢には、本来貴族が入れられることはない。
そこへ王族の召集に応じたデイビッドを入れたという事は、この国はデイビッドを貴族として認めていないと宣言したのと同じ事だ。
デイビッドは、縄こそ打たれていないが所持品はほとんど取り上げられ、懐中時計ひとつ持たされていない。
エリックも同じで、ペン1本とて見逃さず没収された上に魔力封じの手枷を着けられていた。
「さてと…どこまでやっていいと思う?」
「ほどほどなんて甘かったですね。徹底的でいいと思いますよ。」
「んじゃ、暴れるか…」
2人は冷たい石の床から立ち上がると、薄明かりの中で人の悪い笑みを浮かべていた。
「アリスティア殿下には魔法で眠って頂きました。これでうるさい者はもういないでしょう。」
「あんな小娘、さっさと精神魔法でも何でも掛けて言いなりにさせてしまえ!」
「しかし、守護が強くなかなか魔法が浸透しないのです。」
「なら私が直接行く。それで駄目なら地下牢の豚を引きずり出して来い。奴を目の前で痛めつければ少しは素直になるやも知れん。あの豚男には煮え湯を飲まされた者が何人もいる。殺さない程度なら何をしても良いと言えば喜んで手を汚してくれるだろう。」
嫌らしい笑みを浮かべているのは、王族仕えの魔術師筆頭ハルフェン侯爵だ。
攫った王女と令嬢を城の一角へ幽閉すると、令嬢に聖女となる事をなんとか承諾させようと躍起になっていた。
「忌々しい小娘め!手間を掛けさせおって!」
部屋の戸を乱暴に開けると、何重もの結界の中で椅子に座らされた令嬢が俯いていた。
ハルフェン侯爵は結界を払い、大きな魔石を取り付けた杖を手に持ち、令嬢に魔法を掛けようと呪文を唱えた。
「あ゙ーーーーっ!あっったまキタ!!!」
「お母様落ち着いて。」
「これが落ち着いてられるもんですか!あのハゲデブオヤジ!ハダカデバネズミにでも変えてやろうかしら!?」
「お母様もう少し静かに…」
城内の特殊な魔術で隠蔽された部屋には、本物のアンジェリーナ率いる魔術師隊が閉じ込められていた。
それを助けたのは娘のシェルリアーナだ。
「まさか本当に予想が当たるなんて思わなかったのよ。部屋にまでは入れなかったけど、会話が筒抜けですぐに動けたのは助かったわ。」
「貴女は本当に素晴らしい仲間に恵まれたのね!こんな小さな通信機、誰も気がつかないわよ!」
シェルリアーナの耳には大振りのイヤリングが揺れている。
その正体はなんと(エリザベス渾身の力作)小型化した通信機。
実はデイビッドの胸元の飾りボタンと繋がっており、城に入る直前から既に通信は始まっていた。
使用範囲は数キロ内と狭いが、城の中でならば問題なく使うことができる。
魔法を使うと魔力の流れで使用者がバレてしまう可能性が高いが、魔道具だらけの城内では特定の魔石の魔力を突き止めることは難しい。
実はアリスティアの後ろからずっと付いて来ていたシェルリアーナは、エリザベスの隠蔽魔具で姿を消しながら4人の行動と周囲の動きを伺っていた。
部屋の外で待たされる時、怪しい会話が聞こえたら直ぐに動けと言われていたシェルリアーナは、魔術師が王太子を裏切ったと知ると、直ぐにその場を離れていた。
更に聞こえた会話で、魔術師が母達に成り済ましたと知ると真っ先に怪しい部屋を探し出し、中に閉じ込められていた母と仲間の魔術師達を助け出した。
「さぁ、急ぎましょう。アリスティア殿下が傷つけられることはないでしょうけれど、ご令嬢の方はわからないもの!」
「それも大丈夫よお母様。」
シェルリアーナが勇み足立つ母を引き留めた瞬間、下の方から誰かの絶叫が聞こえて来た。
「ギャァァァッッ!!」
令嬢に魔術を掛けようとした瞬間、叫び声を上げて倒れ、床をのたうち回るハルフェン侯爵を見下ろしながら、令嬢が静かに立ち上がった。
「王家に仕える魔術師は、誓約により王家の血を引く者を傷つけることはできない…禁を破ると激痛を伴うのですね。やはりこのやり方は正解でした。」
ドレスの裾を軽く捌くヴィオラが、見る間にアリスティアの姿に変わる。
「これは素晴らしい魔道具ですね。写し身とは…影武者が必要な場面では重宝します。」
「ひっ…姫殿下…?!」
「ええ、貴方にも見破れない程精巧な変身なら、どこで使っても通用しそうです。良い物を頂きましたわ。」
「それでは…あ…あの小娘は…」
「今頃私の部屋で眠らされているのでしょうね。ああ、今更人を送っても無駄ですよ?腕の確かな護衛を付けておりますので。」
にっこりと笑ったアリスティアが、青褪めた侯爵に詰め寄った。
「聖霊教に傾倒する貴方が、何故聖女などというモノに執着なさるのです?」
「せ…精霊は尊き存在…そこらの低俗な人間共の手垢がついて良いものではない!妖精を身勝手に捕まえ酷使する頭の悪い俄共には人間のお飾りで十分だ!そのためにも結界が崩れては困るのだ!道具の守護者なら守護者らしく、四六時中魔力を注がせておけば良い!それでこの国は安泰なのだ!!」
ゼェゼェと荒い息をしながら立ち上がろうとした侯爵は、何かに捕まろうとする様な動作をし、ヨロヨロと不安定な角度で見えない何かに支えられ、身体を起こした。
「ハハハ!姫様とて見えまい!精霊は選ばれし者の前にしか姿を現す事はないのだ!彼等の機嫌を損ねれば、人の国などいとも簡単に荒地と化すぞ!?賢い姫様ならばわかるでしょう?!私を怒らせればどうなるか…」
怒りとも恐怖とも違う、何かとても忌まわしい様な嫌な気持ちになったアリスティアが侯爵を睨むと、脅すようにニヤニヤ笑いながらハルフェン侯爵がこちらへ近づいて来た。
「なんなら今ここで暴れさせてもよろしいのですよ?死人も出ましょうが、精霊は気にしません。さぁ、どうなさいますか?私を見逃し聖女を寄越してくれさえすれば穏便に済ませましょう。さもなくば…」
言いかけた侯爵が、再び杖を拾おうとした瞬間、強い一陣の風が吹き抜け、侯爵は再びバランスを崩して仰向けにひっくり返った。
「あぁっ!うわわっ!誰だ、何をするっ!」
「うわっ!気持ち悪ぃ、なんだありゃ!?」
「苔に覆われて顔から木が生えた…手足がいっぱいの…羊…?ですかねぇ?」
「目玉突き破って枝生えてるし、背中にはびっしり根っこが這ってて…え…?!あれも精霊とかの仲間なのか?!」
「さぁ……見たことないですし…」
開け放たれたドアから現れた煤塗れのデイビッドとエリックが、侯爵の後ろの空間を見て引いている。
「デイビッド様!エリック様!ご無事でしたのね!」
「ご無事かって言われるとけっこうギリギリだったけどな…」
「すみません、地下牢壊しちゃって、瓦礫の中から出てきたんですよ。」
「瓦礫…」
地下牢脱出組の2人は、こっちはこっちで別のピンチに陥っていたそうだ。
靴底とベルトのバックルから引き抜いたナイフと鉄針で、いとも簡単に牢の鍵を開けたデイビッドは、つい先程まで外からしか開けられない造りの通路の格子をなんとか抜けられないか出口を探していた。
「なんでそんなもん仕込んでんですか…?」
「癖だな。何があってもナイフは必ず持っていろって、死んだ爺さん含めあっちこっちで教えられたからよ。」
「サバイバルな人生送ってんなぁ…」
「駄目か。古い造りなら抜け道くらいあるかと思ったが…随分前に埋められた跡があるな。」
「なら、やっぱり彼の出番ですかね?」
エリックが内ポケットをトントンと叩くと、ひょっこりルーチェが顔を出した。
「エリク どこもいたくない? だいじょうぶ?」
「ありがとう、ケガはしてませんよ。でも、ここから出られなくなってしまいまして…」
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