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7代目デュロック辺境伯爵編
知らない顔
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夏休みが始まって早くも10日が過ぎた頃。
廊下を駆ける足音と共に研究室に入って来たのはローラとミランダだった。
「先生っ!聞いて下さいよ!?街に先生の偽物が出たんです!!」
「おぉ、そうか…」
「そうかじゃないですよ!ミセス・メルバの“乙女のケーキ”を作ったのは自分だって言い張って、商品にしてる奴がいるんですって!」
「ケーキって…あの花のヤツだろ?キリフの山岳地帯の伝統菓子だから家庭料理だぞ?明確なレシピなんてねぇよ。」
「見に行きましたけど、ただ花が飾ってあるだけで似ても似つかない代物でした!」
「ローラ、落ち着きなよ。一気に話しても先生もよくわかってないよ?」
鍋をかき回すデイビッドの横で必死に説明するローラ。
そんなローラをミランダがなだめて椅子に座らせた。
「菓子屋かなにかなのかソイツ?」
「王都で有名なケーキ屋です。女性に人気のパティシエで、なんかのコンクールで金賞を取ったとか…ケーキの味は…まぁ美味しかったですよ?」
「そりゃ店の売り物ならそれなりに美味いだろ。」
「問題は先生を泥棒扱いしてるってことなんですよ!」
「話題作りだろうな。それで俺が怒って店にでも乗り込んで来れば完璧なんだろう。」
「え?どうして?!」
「騒ぎが起きれば同情や関心が集まる。どっちが本物かなんて第三者にはわからねぇ。だったら実際食べてみようってなるだろ?一過性でも評判が欲しかったんだろうな。放っとけよ。」
「先生って、そういうの気にしませんよねホント。」
「私が悔しいんですよ!!」
「なんでだよ?」
「先月のコラムでその花のケーキの事を書いたんですよ。そしたら嘘を書くなって、書房に乗り込んで来て大騒ぎしてったんですって…作者を出せってかなりしつこかったみたいですよ?」
2人共学生なので、素性を明かさず書房側も公にしない契約がされているため、直接の被害は無かったがコラムの悪評を広められて参っているそうだ。
「嫌がらせは有名税なんて言う輩もいるが、犯罪だからな?なんかあれば学園に相談しろよ?」
「だからこうして先生に相談しに来てるんじゃないですか
!」
「俺はそういう相談窓口じゃねぇんだよ!」
デイビッドは現在、ユェイに頼まれた商品の開発に乗り出し、今日は1日鍋に張り付いて様々な食材を煮込んでは味を見ていた。
携帯用の固形調味料が、一般家庭の台所で主婦層の人気を集めた事から、今度はカラン料理のベースになる調味料の調節を行っているところだ。
カランの女性は働く者が多い。そこで毎日の食事の支度の工程が少しでも楽になれば負担も減り、大助かりとなるだろう。必ずや大人気商品となること間違いなしと踏んだユェイのアイデアで、まずはベースとなるスープの調整中。
コクや後味、塩味のバランスが水で伸ばした時に損なわれない事が条件になるため、以外と難しい。
(細切り麺のスープに近いものができりゃいいのか?…ベースは鶏か豚寄りで、加える野菜を変えて…)
試行錯誤するデイビッドの横でローラがまだ騒いでいる。
「先生!こうなったら先生も出ましょうよ!!」
「…ナニに…?」
「ミセス・メルバ創作ケーキコンテスト!」
「前にもやってたじゃねぇかよ。」
「今回はオリジナルケーキのコンテストなんですよ!優勝者のレシピは小説にも起用されるらしいです!!」
「え……イヤだけど…?」
「先生のマンドラゴラケーキ出しましょうよ!!ぜぇったい受けますよ!!」
「魔物素材は下手に人気が出ても良くねぇんだよ。乱獲なんかされてみろ。生態に影響する可能性もある。だから却下。無茶な採り方して被害者なんかも出たら困るしな。」
「じゃぁなに出したらいいんですか!?」
「なんも出さねぇよ!俺は不参加!忙しいの!!」
「えー!なんでー!?」
ローラはしばらく騒いでいたが、提出物を出し忘れたことを思い出し、また騒がしく部屋を出て行った。
しかし、珍しくミランダが1人で残り、ソファに座ってなにか考え込んでいる。
「どうした?追いかけなくていいのか?」
「うん…ちょっと…先生に話があって…」
「ふーん…なんかあったのか?」
ミランダは顔色を曇らせながらデイビッドの方を見た。
「あの…先生って…もう第二王子殿下とは会えないんですか…?」
「クロードにか?まぁそうだろうな。会う用もねぇし。」
「それって、用があったら会えるって事ですか?!」
「まぁ…一応権利はあるだろうからな。」
「会ってもらうことって…できませんか…?」
「…なんか、言いたい事でもあるのか?」
「渡して欲しい物があるんです…」
ミランダは鞄から一冊のノートを取り出し、デイビッドに渡した。
エプロンで手を拭きながら受け取ったデイビッドは、ページをめくって驚いた。
中に描かれていたのはスケッチ。恐らく戯曲や歌曲から受けた印象やイメージ画に、詳細や解釈が添えられて何ページにも渡り描かれている。
かと思うと、猫や鳥など動物の写生や、女優などをモデルにした人物画、学園から見える風景画なども描かれていた。
「へぇ…上手いな。お前が描いたのか?」
「いえ…それ描いたの、クロード殿下です…」
「はぁ!?クロードが?アイツにこんな特技があったのか?!」
「秘密だったんです。私とクロード殿下の…私達、あの夜会の騒動があるまで、2人で絵のやり取りをしてたんです。」
ミランダは悲しそうな顔で話し出した。
始めはほんの偶然、ミランダが資料室で見つけた忘れ物のノートを、誰の物か気になって開いてしまったのが始まりだったそうだ。
中に描かれた美しいスケッチの数々に感動し、同時に打ちのめされ惹き付けられ一瞬で虜になったミランダは、自分のノートを破り、同じテーマの絵を長い事悩んで描き上げると、ノートを見てしまったお詫びと、称賛とまた見せて欲しい事を書き、最後に自分のサインを入れてノートに挟み、資料室を後にした。
そして次の日、授業後に廊下で呼び止められ、振り向くと第二王子がいたので腰を低くすると、顔を上げるよう言われ言う通りにしたところ「君の忘れ物だ」と言って一冊のノートを手渡された。
見覚えのない真新しいノートの最初のページには、この事は誰にも言わないで欲しいと言う前置きあり、詩の一遍とそこから連想された妖精の絵に「君の絵ももっと見せてくれないか」と言うメッセージが添えられていた。
それから3ヶ月程、2人は絵を描いては人気のない資料室にノートを置いて交換し、お互いの作品を見せ合っていたそうだ。
直接言葉を交わす事も、なんなら顔を合わせる事すらほとんどない2人だったが、ノートを開くとそこには確かに、2人だけの居心地の良い世界が広がっていたそうだ。
「クロード殿下が学園に来なくなって、直ぐに断罪の話が出て…でも、なんだか別人の話を聞いてるみたいで、ずっとモヤモヤしてたんです。」
「確かにこりゃ想像できねぇよ…アイツの頭ん中どうなってんだ?」
「ヴィオラがされたことはもちろん腹が立つし、絶対に許せない、でも、どうしても私の知ってるクロード殿下とは結びつかなくて…あれからずっとひとりで描いてるんです…ノート…もう7冊も溜まってて…見せる人も居ないのに、描くの止められなくて…」
「そっか…それじゃ、渡したい物ってのは…」
「ノートです。でも、ただ渡すだけじゃ不公平なので、殿下にも描いてもらいたいんです!もう王子じゃなくなったなら、好きなだけ、目一杯、今まで我慢して来た分、描いて描いて描きまくれって、伝えて欲しいんです!」
デイビッドはクロードのノートを何度もめくり、しばらく考え込んでいた。
絵の上手さも然ることながら、難解とされている詩の解釈も、複合的な戯曲の考察も、複雑な絵画に込められた作者の意図に対する解説も、文芸に興味の薄いデイビッドにすら面白いと思わせる文章で読みやすく書かれ、かつ、文学者とも渡り合えるのではと思われる程知識が深い事が分かる。
(アイツ…ただのバカじゃなかったんだな…)
愚かな行いをした事には間違いないが、もし王子として生まれていなかったら、どこかでこの才能を咲かせていたのかも知れない。
誰にも言わず、ひた隠しにしてきた意外な特技。
デイビッドは、クロードには言いたい事が山程あったが、全てどうでも良くなり、ミランダの話を受けることにした。
とは言え、幽閉中の王族にそう軽々しく会えるわけではない。
まずはアーネストに許可を取り、詳しい日時が決まったらまた知らせると言ってその日はミランダを帰し、代わりにクロードのノートを預かった。
夕食前、オーブンに入れた夏野菜のチーズ焼きとバゲットの様子を見ながら、帰って来たライラの世話を焼いているとヴィオラが帰って来て保冷庫から冷えた果実入りのハーブティーを出してグビグビと音を立てて飲んだ。
「またお叱り食らうぞ?」
「ライラちゃんはいいのに不公平です!」
「1歳児と張り合わない!」
「「ゴクゴクゴクゴク」」
「いい飲みっぷり二重奏…」
競うように体から抜けた水分を補うライラとヴィオラを他所に、デイビッドは夕食の仕上げに取り掛かる。
その間にヴィオラはデスクの上のノートに気が付き、パラパラめくって感動していた。
廊下を駆ける足音と共に研究室に入って来たのはローラとミランダだった。
「先生っ!聞いて下さいよ!?街に先生の偽物が出たんです!!」
「おぉ、そうか…」
「そうかじゃないですよ!ミセス・メルバの“乙女のケーキ”を作ったのは自分だって言い張って、商品にしてる奴がいるんですって!」
「ケーキって…あの花のヤツだろ?キリフの山岳地帯の伝統菓子だから家庭料理だぞ?明確なレシピなんてねぇよ。」
「見に行きましたけど、ただ花が飾ってあるだけで似ても似つかない代物でした!」
「ローラ、落ち着きなよ。一気に話しても先生もよくわかってないよ?」
鍋をかき回すデイビッドの横で必死に説明するローラ。
そんなローラをミランダがなだめて椅子に座らせた。
「菓子屋かなにかなのかソイツ?」
「王都で有名なケーキ屋です。女性に人気のパティシエで、なんかのコンクールで金賞を取ったとか…ケーキの味は…まぁ美味しかったですよ?」
「そりゃ店の売り物ならそれなりに美味いだろ。」
「問題は先生を泥棒扱いしてるってことなんですよ!」
「話題作りだろうな。それで俺が怒って店にでも乗り込んで来れば完璧なんだろう。」
「え?どうして?!」
「騒ぎが起きれば同情や関心が集まる。どっちが本物かなんて第三者にはわからねぇ。だったら実際食べてみようってなるだろ?一過性でも評判が欲しかったんだろうな。放っとけよ。」
「先生って、そういうの気にしませんよねホント。」
「私が悔しいんですよ!!」
「なんでだよ?」
「先月のコラムでその花のケーキの事を書いたんですよ。そしたら嘘を書くなって、書房に乗り込んで来て大騒ぎしてったんですって…作者を出せってかなりしつこかったみたいですよ?」
2人共学生なので、素性を明かさず書房側も公にしない契約がされているため、直接の被害は無かったがコラムの悪評を広められて参っているそうだ。
「嫌がらせは有名税なんて言う輩もいるが、犯罪だからな?なんかあれば学園に相談しろよ?」
「だからこうして先生に相談しに来てるんじゃないですか
!」
「俺はそういう相談窓口じゃねぇんだよ!」
デイビッドは現在、ユェイに頼まれた商品の開発に乗り出し、今日は1日鍋に張り付いて様々な食材を煮込んでは味を見ていた。
携帯用の固形調味料が、一般家庭の台所で主婦層の人気を集めた事から、今度はカラン料理のベースになる調味料の調節を行っているところだ。
カランの女性は働く者が多い。そこで毎日の食事の支度の工程が少しでも楽になれば負担も減り、大助かりとなるだろう。必ずや大人気商品となること間違いなしと踏んだユェイのアイデアで、まずはベースとなるスープの調整中。
コクや後味、塩味のバランスが水で伸ばした時に損なわれない事が条件になるため、以外と難しい。
(細切り麺のスープに近いものができりゃいいのか?…ベースは鶏か豚寄りで、加える野菜を変えて…)
試行錯誤するデイビッドの横でローラがまだ騒いでいる。
「先生!こうなったら先生も出ましょうよ!!」
「…ナニに…?」
「ミセス・メルバ創作ケーキコンテスト!」
「前にもやってたじゃねぇかよ。」
「今回はオリジナルケーキのコンテストなんですよ!優勝者のレシピは小説にも起用されるらしいです!!」
「え……イヤだけど…?」
「先生のマンドラゴラケーキ出しましょうよ!!ぜぇったい受けますよ!!」
「魔物素材は下手に人気が出ても良くねぇんだよ。乱獲なんかされてみろ。生態に影響する可能性もある。だから却下。無茶な採り方して被害者なんかも出たら困るしな。」
「じゃぁなに出したらいいんですか!?」
「なんも出さねぇよ!俺は不参加!忙しいの!!」
「えー!なんでー!?」
ローラはしばらく騒いでいたが、提出物を出し忘れたことを思い出し、また騒がしく部屋を出て行った。
しかし、珍しくミランダが1人で残り、ソファに座ってなにか考え込んでいる。
「どうした?追いかけなくていいのか?」
「うん…ちょっと…先生に話があって…」
「ふーん…なんかあったのか?」
ミランダは顔色を曇らせながらデイビッドの方を見た。
「あの…先生って…もう第二王子殿下とは会えないんですか…?」
「クロードにか?まぁそうだろうな。会う用もねぇし。」
「それって、用があったら会えるって事ですか?!」
「まぁ…一応権利はあるだろうからな。」
「会ってもらうことって…できませんか…?」
「…なんか、言いたい事でもあるのか?」
「渡して欲しい物があるんです…」
ミランダは鞄から一冊のノートを取り出し、デイビッドに渡した。
エプロンで手を拭きながら受け取ったデイビッドは、ページをめくって驚いた。
中に描かれていたのはスケッチ。恐らく戯曲や歌曲から受けた印象やイメージ画に、詳細や解釈が添えられて何ページにも渡り描かれている。
かと思うと、猫や鳥など動物の写生や、女優などをモデルにした人物画、学園から見える風景画なども描かれていた。
「へぇ…上手いな。お前が描いたのか?」
「いえ…それ描いたの、クロード殿下です…」
「はぁ!?クロードが?アイツにこんな特技があったのか?!」
「秘密だったんです。私とクロード殿下の…私達、あの夜会の騒動があるまで、2人で絵のやり取りをしてたんです。」
ミランダは悲しそうな顔で話し出した。
始めはほんの偶然、ミランダが資料室で見つけた忘れ物のノートを、誰の物か気になって開いてしまったのが始まりだったそうだ。
中に描かれた美しいスケッチの数々に感動し、同時に打ちのめされ惹き付けられ一瞬で虜になったミランダは、自分のノートを破り、同じテーマの絵を長い事悩んで描き上げると、ノートを見てしまったお詫びと、称賛とまた見せて欲しい事を書き、最後に自分のサインを入れてノートに挟み、資料室を後にした。
そして次の日、授業後に廊下で呼び止められ、振り向くと第二王子がいたので腰を低くすると、顔を上げるよう言われ言う通りにしたところ「君の忘れ物だ」と言って一冊のノートを手渡された。
見覚えのない真新しいノートの最初のページには、この事は誰にも言わないで欲しいと言う前置きあり、詩の一遍とそこから連想された妖精の絵に「君の絵ももっと見せてくれないか」と言うメッセージが添えられていた。
それから3ヶ月程、2人は絵を描いては人気のない資料室にノートを置いて交換し、お互いの作品を見せ合っていたそうだ。
直接言葉を交わす事も、なんなら顔を合わせる事すらほとんどない2人だったが、ノートを開くとそこには確かに、2人だけの居心地の良い世界が広がっていたそうだ。
「クロード殿下が学園に来なくなって、直ぐに断罪の話が出て…でも、なんだか別人の話を聞いてるみたいで、ずっとモヤモヤしてたんです。」
「確かにこりゃ想像できねぇよ…アイツの頭ん中どうなってんだ?」
「ヴィオラがされたことはもちろん腹が立つし、絶対に許せない、でも、どうしても私の知ってるクロード殿下とは結びつかなくて…あれからずっとひとりで描いてるんです…ノート…もう7冊も溜まってて…見せる人も居ないのに、描くの止められなくて…」
「そっか…それじゃ、渡したい物ってのは…」
「ノートです。でも、ただ渡すだけじゃ不公平なので、殿下にも描いてもらいたいんです!もう王子じゃなくなったなら、好きなだけ、目一杯、今まで我慢して来た分、描いて描いて描きまくれって、伝えて欲しいんです!」
デイビッドはクロードのノートを何度もめくり、しばらく考え込んでいた。
絵の上手さも然ることながら、難解とされている詩の解釈も、複合的な戯曲の考察も、複雑な絵画に込められた作者の意図に対する解説も、文芸に興味の薄いデイビッドにすら面白いと思わせる文章で読みやすく書かれ、かつ、文学者とも渡り合えるのではと思われる程知識が深い事が分かる。
(アイツ…ただのバカじゃなかったんだな…)
愚かな行いをした事には間違いないが、もし王子として生まれていなかったら、どこかでこの才能を咲かせていたのかも知れない。
誰にも言わず、ひた隠しにしてきた意外な特技。
デイビッドは、クロードには言いたい事が山程あったが、全てどうでも良くなり、ミランダの話を受けることにした。
とは言え、幽閉中の王族にそう軽々しく会えるわけではない。
まずはアーネストに許可を取り、詳しい日時が決まったらまた知らせると言ってその日はミランダを帰し、代わりにクロードのノートを預かった。
夕食前、オーブンに入れた夏野菜のチーズ焼きとバゲットの様子を見ながら、帰って来たライラの世話を焼いているとヴィオラが帰って来て保冷庫から冷えた果実入りのハーブティーを出してグビグビと音を立てて飲んだ。
「またお叱り食らうぞ?」
「ライラちゃんはいいのに不公平です!」
「1歳児と張り合わない!」
「「ゴクゴクゴクゴク」」
「いい飲みっぷり二重奏…」
競うように体から抜けた水分を補うライラとヴィオラを他所に、デイビッドは夕食の仕上げに取り掛かる。
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