54 / 411
黒豚特別非常勤講師
トラブルパーティー
しおりを挟む
(すごい、全然怖くない…)
緊張して入った会場は、キラキラして眩しかったが、どんなにジロジロ見られても、あからさまな視線をぶつけられても、アニスは少しも気にならない自分に驚いた。
背筋をピンと伸ばして、私は大丈夫、とつぶやくと不思議と恐怖が消えていく。
心強い同士にも囲まれて、アニスは最高に幸せな気分になった。
「先生~ヒールが折れちゃったぁぁ~!!」
「すいません…気持ち悪くなっちゃって…」
「緊張したらお腹痛い…」
一方で、医務室にはパーティー開始直後から、けっこうな人数が詰めかけていた
「靴は直しとくから、足診てもらえ!痛むのは胃の辺りか?薬やるから飲んどけ。こっちはコルセット締めすぎだ!!ひと目でわかるから止めとけよ?!どうせその様子じゃ朝飯もろくに入れてないんだろ…?隣の部屋で紐緩めたら、なんか一口食って来い!」
シモンズ女医は、面倒くさそうにしながらもテキパキ良く動く助手に大変満足の様子だ。
そこへさらにもう一人生徒が入って来た。
「先生…なんか頭がクラクラして…」
「貧血か?にしちゃ顔色は良さそうな…ん?なんか…酒の匂いがする…?」
「そんな馬鹿な。今日は生徒の親善会だよ?!酒類は出して無いはずだろう?!」
「いや、確かに酒の匂いだ。酒精の強い物でも出てるのか?…さっき、会場で何食べた?」
「ピンク色のカクテル飲みました。…恋のおまじないのヤツ…」
「……シモンズ先生、ちょっと下の様子を見てきていいですか?」
「ああ、行って来い!こっちはアタシに任せときな!」
デイビッドが会場へ降りていくと、軽食のワゴンの上のドリンク台に、他の飲み物と一緒にピンク色のカクテルグラスが並んでいた。
「これか?…っ酒だ!!誰だこんなもん紛れ込ませたヤツは!!おーい、そこの給仕係!頼む、このカクテル回収してくれ。このピンクのヤツと……コレもだ!…こっちのレモン入りと…このミントの炭酸も…出した数はわかるか?」
「え…と、まだ始まったばかりですので、7種類10杯ずつお出ししました。」
「ってことは…すでに18人も飲んじまったか…会場を回って、生徒がもし手にしてたらそれも回収してくれ!教員達にも伝えて欲しい!俺は一度厨房の方へ行ってくる!」
急いで厨房へ向かうと、給仕長らしい人物が出てきた。
「一体何事ですか?」
「酒の提供があったんで回収して来たところだ。今日は酒類は禁止のはずだが、伝達漏れでもあったのか?」
「そ…それは…」
煮え切らない様子の給仕長の横から、別の女性給仕が話し出した。
「どっかの貴族の家から毎年頼まれてるんですよ。お祝いの席にひとつも酒がないのはおかしいからって。シャンパンやリキュールなんかの甘いやつですけど。もうここ何年もお出ししていますし、問題は無いはずですよ?」
「問題だらけだな……未成年が主体のパーティーで、酒は出ないと周知されていたにも関わらず、ずっと隠して酒を出してきたってのか…」
「だって、相手は貴族ですよ?逆らって損したくないでしょう?」
「…ひとまず、これ以上酒は出さない事。とりあえず親善会はこのまま続けるが、後日学園から調査を入れるから、そっちも覚悟しとけ。」
デイビッドはモヤモヤとした嫌な気分で厨房から出ると、会場の方へ戻った。
「あれ?デイビッド様、医務室に引きこもるんじゃなかったんですか?」
「酒に酔った生徒が来たから、食品の方を確認しにきたんだよ!案の定、酒が紛れてたから回収させてきた。」
「ええ?お酒ですか?!…ああ、デイビッド様、それ飲んだんですね…」
「味見しただけだよ!!一杯分も飲んでねぇって!!」
「…気づいてないんだ…」
「……ちょっと顔が火照る程度だろ?!」
「だから人相めっちゃ良いんですよ。酒飲むと眉間のシワが取れて、表情が丸くなるんですよ貴方は!」
「……マジか………??」
「はい、マジです!普段からそうしてて欲しいくらいですよ…それより、せっかく降りてきたなら一曲くらいおど…」
「踊らねぇっつってんだろ!!お前こそ、いつもなら腹が減ったの騒ぐ頃だろ?あっちになんか色々出てたぞ?」
「あー、アレね…なんでしょうね…不味くはないんですけど、ずっと食べるほどじゃないんですよ…僕はもう普通のご馳走じゃ満足できない身体になってしまったんです。誰かさんのせいで…」
「人聞きが悪い!!こっち見んな!!」
「責任取って下さいよー!!お腹空いてるのに全然食べる気が起きないんですよ!?困ってるんですよ~!」
「知るかっ!!」
2人がホールで言い合っていると、光り輝くドレスに身を包んだ女生徒がひとり近付いてきた。
「こんな所で騒がないで下さいますかしら?」
「うわっ!まぶっし!!何だそのドレス!ドレス??警告灯の間違いじゃねぇのか?!」
「相っ変わらず失礼極まりないですわね!!魔力布の微調整中よ!!光を落とせばいいんでしょ!?」
シェルリアーナは魔力を流すと輝く布で元のドレスにティアードを足し、本当に輝きながら、会場で大勢の視線を独り占めしていたそうだ。
ただし安定しないので、気を抜くと光が抑えられなくなるらしい。
「なんか…ギラギラして虫が寄ってきそうだな…」
「はっ倒すわよアンタ!!せっかく人が誘いに来てやったってのに!!」
「誘うって何に?」
「ダンスに決まってんでしょ?!レディから声を掛けられたのだから、断るのは失礼ではなくて?」
「そっか!じゃ、2人で行って来い!」
「めんどうだからってエリックに押し付けんじゃ無いわよ!!!」
「いや、めんどうなのもあるんだが…」
「はっきり言わないで!!」
「俺さ、ちゃんとした相手と踊るなら、最初は婚約者とが良いんだ。悪いがシェルリアーナとはその後だな。」
「なっ……なにをいきなり誠実っぽいこと言ってますの…?」
「っぽいて何だ?!誠実なんだよ!純粋に!!」
「え…なにかしら…今日の貴方ちょっとおかしい感じがしますわ…?なんと言うか…毒が薄い様な?空気が軟らかいような…?」
「普段そんなにピリピリしてんのか俺…」
「少なくとも、目つきはもっと悪いですわね。」
「ヤサグレ感もすごくて…」
「威圧感もありますわね。」
「散々な言われよう…」
「ま、仕方ないですわ。では改めて、エリック先生、私と踊って下さるかしら?」
「ええ、喜んで!」
二人がダンスの輪に入って行くのを見届け、デイビッドは医務室に戻って行った。
緊張して入った会場は、キラキラして眩しかったが、どんなにジロジロ見られても、あからさまな視線をぶつけられても、アニスは少しも気にならない自分に驚いた。
背筋をピンと伸ばして、私は大丈夫、とつぶやくと不思議と恐怖が消えていく。
心強い同士にも囲まれて、アニスは最高に幸せな気分になった。
「先生~ヒールが折れちゃったぁぁ~!!」
「すいません…気持ち悪くなっちゃって…」
「緊張したらお腹痛い…」
一方で、医務室にはパーティー開始直後から、けっこうな人数が詰めかけていた
「靴は直しとくから、足診てもらえ!痛むのは胃の辺りか?薬やるから飲んどけ。こっちはコルセット締めすぎだ!!ひと目でわかるから止めとけよ?!どうせその様子じゃ朝飯もろくに入れてないんだろ…?隣の部屋で紐緩めたら、なんか一口食って来い!」
シモンズ女医は、面倒くさそうにしながらもテキパキ良く動く助手に大変満足の様子だ。
そこへさらにもう一人生徒が入って来た。
「先生…なんか頭がクラクラして…」
「貧血か?にしちゃ顔色は良さそうな…ん?なんか…酒の匂いがする…?」
「そんな馬鹿な。今日は生徒の親善会だよ?!酒類は出して無いはずだろう?!」
「いや、確かに酒の匂いだ。酒精の強い物でも出てるのか?…さっき、会場で何食べた?」
「ピンク色のカクテル飲みました。…恋のおまじないのヤツ…」
「……シモンズ先生、ちょっと下の様子を見てきていいですか?」
「ああ、行って来い!こっちはアタシに任せときな!」
デイビッドが会場へ降りていくと、軽食のワゴンの上のドリンク台に、他の飲み物と一緒にピンク色のカクテルグラスが並んでいた。
「これか?…っ酒だ!!誰だこんなもん紛れ込ませたヤツは!!おーい、そこの給仕係!頼む、このカクテル回収してくれ。このピンクのヤツと……コレもだ!…こっちのレモン入りと…このミントの炭酸も…出した数はわかるか?」
「え…と、まだ始まったばかりですので、7種類10杯ずつお出ししました。」
「ってことは…すでに18人も飲んじまったか…会場を回って、生徒がもし手にしてたらそれも回収してくれ!教員達にも伝えて欲しい!俺は一度厨房の方へ行ってくる!」
急いで厨房へ向かうと、給仕長らしい人物が出てきた。
「一体何事ですか?」
「酒の提供があったんで回収して来たところだ。今日は酒類は禁止のはずだが、伝達漏れでもあったのか?」
「そ…それは…」
煮え切らない様子の給仕長の横から、別の女性給仕が話し出した。
「どっかの貴族の家から毎年頼まれてるんですよ。お祝いの席にひとつも酒がないのはおかしいからって。シャンパンやリキュールなんかの甘いやつですけど。もうここ何年もお出ししていますし、問題は無いはずですよ?」
「問題だらけだな……未成年が主体のパーティーで、酒は出ないと周知されていたにも関わらず、ずっと隠して酒を出してきたってのか…」
「だって、相手は貴族ですよ?逆らって損したくないでしょう?」
「…ひとまず、これ以上酒は出さない事。とりあえず親善会はこのまま続けるが、後日学園から調査を入れるから、そっちも覚悟しとけ。」
デイビッドはモヤモヤとした嫌な気分で厨房から出ると、会場の方へ戻った。
「あれ?デイビッド様、医務室に引きこもるんじゃなかったんですか?」
「酒に酔った生徒が来たから、食品の方を確認しにきたんだよ!案の定、酒が紛れてたから回収させてきた。」
「ええ?お酒ですか?!…ああ、デイビッド様、それ飲んだんですね…」
「味見しただけだよ!!一杯分も飲んでねぇって!!」
「…気づいてないんだ…」
「……ちょっと顔が火照る程度だろ?!」
「だから人相めっちゃ良いんですよ。酒飲むと眉間のシワが取れて、表情が丸くなるんですよ貴方は!」
「……マジか………??」
「はい、マジです!普段からそうしてて欲しいくらいですよ…それより、せっかく降りてきたなら一曲くらいおど…」
「踊らねぇっつってんだろ!!お前こそ、いつもなら腹が減ったの騒ぐ頃だろ?あっちになんか色々出てたぞ?」
「あー、アレね…なんでしょうね…不味くはないんですけど、ずっと食べるほどじゃないんですよ…僕はもう普通のご馳走じゃ満足できない身体になってしまったんです。誰かさんのせいで…」
「人聞きが悪い!!こっち見んな!!」
「責任取って下さいよー!!お腹空いてるのに全然食べる気が起きないんですよ!?困ってるんですよ~!」
「知るかっ!!」
2人がホールで言い合っていると、光り輝くドレスに身を包んだ女生徒がひとり近付いてきた。
「こんな所で騒がないで下さいますかしら?」
「うわっ!まぶっし!!何だそのドレス!ドレス??警告灯の間違いじゃねぇのか?!」
「相っ変わらず失礼極まりないですわね!!魔力布の微調整中よ!!光を落とせばいいんでしょ!?」
シェルリアーナは魔力を流すと輝く布で元のドレスにティアードを足し、本当に輝きながら、会場で大勢の視線を独り占めしていたそうだ。
ただし安定しないので、気を抜くと光が抑えられなくなるらしい。
「なんか…ギラギラして虫が寄ってきそうだな…」
「はっ倒すわよアンタ!!せっかく人が誘いに来てやったってのに!!」
「誘うって何に?」
「ダンスに決まってんでしょ?!レディから声を掛けられたのだから、断るのは失礼ではなくて?」
「そっか!じゃ、2人で行って来い!」
「めんどうだからってエリックに押し付けんじゃ無いわよ!!!」
「いや、めんどうなのもあるんだが…」
「はっきり言わないで!!」
「俺さ、ちゃんとした相手と踊るなら、最初は婚約者とが良いんだ。悪いがシェルリアーナとはその後だな。」
「なっ……なにをいきなり誠実っぽいこと言ってますの…?」
「っぽいて何だ?!誠実なんだよ!純粋に!!」
「え…なにかしら…今日の貴方ちょっとおかしい感じがしますわ…?なんと言うか…毒が薄い様な?空気が軟らかいような…?」
「普段そんなにピリピリしてんのか俺…」
「少なくとも、目つきはもっと悪いですわね。」
「ヤサグレ感もすごくて…」
「威圧感もありますわね。」
「散々な言われよう…」
「ま、仕方ないですわ。では改めて、エリック先生、私と踊って下さるかしら?」
「ええ、喜んで!」
二人がダンスの輪に入って行くのを見届け、デイビッドは医務室に戻って行った。
49
あなたにおすすめの小説
国王一家は堅実です
satomi
恋愛
オスメーモ王国…そこは国王一家は麗しくいつも輝かんばかりのドレスなどを身につけている。
その実態は、国王一家は国民と共に畑を耕したり、国民(子供)に読み書きを教えたり庶民的な生活をしている。
国王には現在愛する妻と双子の男女の子に恵まれ、幸せに生活している。
外部に行くときは着飾るが、領地に戻れば庶民的で非常に無駄遣いをしない王族である。
国庫は大事に。何故か、厨房担当のワーグが王家の子どもたちからの支持を得ている。
『伯爵令嬢 爆死する』
三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。
その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。
カクヨムでも公開しています。
結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
傍観している方が面白いのになぁ。
志位斗 茂家波
ファンタジー
「エデワール・ミッシャ令嬢!貴方にはさまざな罪があり、この場での婚約破棄と国外追放を言い渡す!」
とある夜会の中で引き起こされた婚約破棄。
その彼らの様子はまるで……
「茶番というか、喜劇ですね兄さま」
「うん、周囲が皆呆れたような目で見ているからな」
思わず漏らしたその感想は、周囲も一致しているようであった。
これは、そんな馬鹿馬鹿しい婚約破棄現場での、傍観者的な立場で見ていた者たちの語りである。
「帰らずの森のある騒動記」という連載作品に乗っている兄妹でもあります。
力は弱くて魔法も使えないけど強化なら出来る。~俺を散々こき使ってきたパーティの人間に復讐しながら美少女ハーレムを作って魔王をぶっ倒します
枯井戸
ファンタジー
──大勇者時代。
誰も彼もが勇者になり、打倒魔王を掲げ、一攫千金を夢見る時代。
そんな時代に、〝真の勇者の息子〟として生を授かった男がいた。
名はユウト。
人々は勇者の血筋に生まれたユウトに、類稀な魔力の才をもって生まれたユウトに、救世を誓願した。ユウトもまた、これを果たさんと、自身も勇者になる事を信じてやまなかった。
そんなある日、ユウトの元へ、ひとりの中性的な顔立ちで、笑顔が爽やかな好青年が訪ねてきた。
「俺のパーティに入って、世界を救う勇者になってくれないか?」
そう言った男の名は〝ユウキ〟
この大勇者時代にすい星のごとく現れた、〝その剣技に比肩する者なし〟と称されるほどの凄腕の冒険者である。
「そんな男を味方につけられるなんて、なんて心強いんだ」と、ユウトはこれを快諾。
しかし、いままで大した戦闘経験を積んでこなかったユウトはどう戦ってよいかわからず、ユウキに助言を求めた。
「戦い方? ……そうだな。なら、エンチャンターになってくれ。よし、それがいい。ユウトおまえはエンチャンターになるべきだ」
ユウトは、多少はその意見に疑問を抱きつつも、ユウキに勧められるがまま、ただひたすらに付与魔法(エンチャント)を勉強し、やがて勇者の血筋だという事も幸いして、史上最強のエンチャンターと呼ばれるまでに成長した。
ところが、そればかりに注力した結果、他がおろそかになってしまい、ユウトは『剣もダメ』『付与魔法以外の魔法もダメ』『体力もない』という三重苦を背負ってしまった。それでもエンチャンターを続けたのは、ユウキの「勇者になってくれ」という言葉が心の奥底にあったから。
──だが、これこそがユウキの〝真の〟狙いだったのだ。
この物語は主人公であるユウトが、持ち前の要領の良さと、唯一の武器である付与魔法を駆使して、愉快な仲間たちを強化しながら成り上がる、サクセスストーリーである。
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
【完結】婚約破棄される未来見えてるので最初から婚約しないルートを選びます
22時完結
恋愛
レイリーナ・フォン・アーデルバルトは、美しく品格高い公爵令嬢。しかし、彼女はこの世界が乙女ゲームの世界であり、自分がその悪役令嬢であることを知っている。ある日、夢で見た記憶が現実となり、レイリーナとしての人生が始まる。彼女の使命は、悲惨な結末を避けて幸せを掴むこと。
エドウィン王子との婚約を避けるため、レイリーナは彼との接触を避けようとするが、彼の深い愛情に次第に心を開いていく。エドウィン王子から婚約を申し込まれるも、レイリーナは即答を避け、未来を築くために時間を求める。
悪役令嬢としての運命を変えるため、レイリーナはエドウィンとの関係を慎重に築きながら、新しい道を模索する。運命を超えて真実の愛を掴むため、彼女は一人の女性として成長し、幸せな未来を目指して歩み続ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる