199 / 512
黒豚令息と訳あり令嬢の学園生活〜怒涛の進学編〜
鏡の妖魔
「ヴィオラ!ソーダ水のお店があるわ!」
「喉渇きましたね!行ってみましょう!」
ヴィオラとシェルリアーナが次の店を目指して歩き出し、人混みがわずかに開けた瞬間、2人はガクンと後ろに引き戻され、地面でなく誰かの腕の中に倒れ込んだ。
「「きゃぁっ!!」」
「あっぶねぇ……」
何が起きたのかわからず、2人が急いで起き上がろうとすると、横倒れにひっくり返ったデイビッドが2人の肩を抱える様に下敷きになっていた。
「ちょっと!いきなり何するのよ!?びっくりしたじゃないの!転ぶなら1人で転びなさいよ!!」
「シェル先輩!あ…あれ見て下さい!!」
ヴィオラの指差す方には、倒れた空樽とそこに突き刺さった錆びた手斧があった。
そこは今正に2人が歩いていた場所だ。
「何よ…これ…」
「デイビッド様!大丈夫ですか?!」
「なんとかな…二人共怪我はないか?」
「なによ!もうっ!カッコ付けるなら最後まで付けなさいよ!転がってんじゃないわよ!!」
「無茶言うな…こっちも必死だったんだって。」
人が集まりザワザワし始めると、どこに居たのかエリックも慌ててやって来た。
「すごい音がしましたけど、何があったんですか?!」
「なんだろうな…どっかから斧が飛んできた。」
「斧ですって?!そんな物がどこから…それより、飛んできたって事は誰かに狙われたってことじゃ…」
「目的は俺だろうが、ヴィオラを巻き込むとこだった…いや、巻き込ませようとしたのかもな。」
もしあのままデイビッドだけ避けていれば、その先にいた2人に被害が及んでいた事だろう。
最悪の事態にならなかった事がなにより救いだ。
起き上がり、まずは2人を落ち着かせるため座れる所へ移動し、服についた草を払った。
「一体誰がこんな事を…」
「わからん。巻き込んで悪かった。気づいたのがギリギリで突き飛ばすのもなと思ったらああなって…」
「ドキドキしました!色んな意味で!」
「エリックが居りゃ防壁でも何でも出させたんだけどよ?!」
「申し訳ありません、離れていたもので…」
「でっかいプレッツェル両手に持って現れた時は一発殴ろうか迷った。」
「チョコとプレーンどっちがいいですか?!」
「今からでも殴ってやろうか…?」
怯えてしまったヴィオラとシェルリアーナは、もう気を取り直して祭りにという気分にもならず、警邏が来たので斧がどこからか飛んで来たことだけ伝え、ここらで早めに切り上げて帰ることになった。
「せっかくのお祭りだったのに…」
「誰も怪我しなくて良かったですよ。」
「せっかくデイビッド様と楽しもうと思ったのに…」
「サーカスも露店も楽しかったわよ?」
「楽しみにしてたのに…」
「また来よう?な?」
皆で慰めてもヴィオラの気持ちはなかなか晴れない。
その内悲しみが怒りに変わっていった。
「デイビッド様を狙うなんて、どこの不届き者の仕業でしょう!」
「どこで覚えたそんな言葉…?」
「見つけたらギッタギタにして騎士団に突き出してやります!!」
「ヴィオラ様が?!」
「魔力の無い攻撃は認識できないと反応しにくいんですね。もっと精度上がらないかしら…」
「魔力の無いただの攻撃を判別するのはさすがに難しいわね。常時展開すれば防げはするけど、それだと何も触れられなくなってしまうわ。」
怒りが静まってくる頃には学園に着き、いつものソファでまた不貞腐れてしまう。
すると浮かない顔をしているヴィオラの目の前に、緑色のソーダ水が置かれた。
細長いグラスの中で細かい泡がパチパチ弾けている。
その上に、これでもかとアイスクリームが乗せられて、真っ赤ないちごが飾られている。
「わぁぁ!こんな…こんな食べ物があるなんて…」
「少しは機嫌直してくれるか?」
「はいっ!」
笑顔に戻ったヴィオラは、ソーダに浮かぶアイスをスプーンで掬い、幸せそうに口に運んだ。
「ひんやりシュワシュワ滑らかシャリシャリ…全部おいしい…」
「今流行りのフロートってヤツね!冷たさが疲れた体に染みるわぁ!」
2人は夢中でスプーンを動かしていた。
「お代わり!次はコーヒーでアイスにチョコかけて!」
「シェル先輩食べるの早い!頭キーンてならないんですか?!」
「もっと味わえよ…この時期氷作るだけでも一苦労だってのに…」
コーヒー仕立てのフロートを楽しむシェルリアーナをじっと見ていたヴィオラは、一口もらって大人の味も楽しんだ。
機嫌を直した妖精は、その後大きなイチゴのパイと、ソーセージや肉の串焼きなど屋台の様な食事にも満足して、また少し浮かれながら明るい内にシェルリアーナと2人で寮へ帰って行った。
「送って行かないんですか?妖精が住処へ帰っちゃいますよ?」
「まぁな。こっちもボロが出るといけねぇしよ。」
「なっ!!!」
エリックがからかおうとすると、デイビッドが着たままにしていたジレを脱ぎ、肩に手を当てた。
色の濃いジレに隠れていた白いシャツが真っ赤に染まり、乾き始めている。
「怪我してたんじゃないですか!!?」
「掠っただけだ。躱し切れなくてよ。やっぱ速さがいる時はダメだな。」
シャツを脱ぐと、左の肩に浅い切り傷ができていて、少し腫れている、
「そうならそうと早く言って下さいよ!あんな錆びた斧に当たって破傷風にでもなったらどうするんですか!?」
「今から手当てすりゃ問題ねぇって。」
「なんで隠してたんですか!?」
「言えるかよ…余計不安にさせるだけだろ。誰も怪我しなかったで終わりになる方がいいだろ。」
「毒でも塗られてたらどうする気ですか、まったくもう…」
傷口に消毒液をぶっかけ、手荒に擦る様をエリックは信じられないという顔で見ていた。
「ヒェェ…痛そう…」
「この程度もう慣れた。」
ガーゼを当てて新しいシャツを着てしまえば、もう怪我人には見えない。
デイビッドは立ち上がり、壁に向かって何か考え込むと首を捻っていた。
「どうしました?」
「んー…飛んで来た斧の角度が、どう考えても空からなんだよな…」
「空?!」
“空から”と言うと語弊があるが、かなり高い所から投げつけられたのは間違いない。
飛んで来た勢いから、放射線を描いて落ちて来たとはとても考え難い。
高い木などもなく、やぐらやテントはあったが登ればかなり目立つ。
浮遊魔法や隠蔽を使えば可能だろうが、その場合間違いなくヴィオラの指輪が反応したはずだ。
「まぁ考えても仕方ねぇか。」
「いやいや!直で命狙われたんですよ?!」
「あの斧じゃ余程打ち所悪くなきゃ死なねぇよ。ありゃ牽制だ。この首いつでも取れるってよ。」
「やめて下さいよ。何時の時代の武将ですか?!そもそも狙われる筋合い無いし、ほとんど嫉妬と逆恨みでしょ?ホント勘弁して欲しいですよ!」
消毒液が切れたので、エリックが新しい物を取りに行く間、血で汚れたシャツでも洗おうと腰を上げた時、またあの声がした。
「よぉ!無事で良かったな黒豚ちゃん!」
エリックの姿見に映ったデイビッドがニヤニヤしながらこちらに話しかけてくる。
「あそこに鏡があってラッキーだったな。どうだよ、俺の言った事は当たって…ちょっと待て!どっか行かれたら話できねぇんだって!」
「何度見ても気持ちワリィな…」
鏡の中で自分が好き勝手動き、しゃべくる姿は思いの外不気味なものだ。
「まぁ聞けよ!?これで俺が敵じゃないって事が分かっただろ?いいか、もしもあの忌々しい魔法塔から俺を出してくれるなら、お前のこ…待て待て待て!ちょっ、行くな行くな!話させろよ!おーーいっ!!」
外に出ると鏡に映る範疇から外れ、一瞬で静かになる。
(あの手の輩とは関わりたくねぇんだよな…)
どうやらまた謎の人外に絡まれているようだ。
(魔法塔って事は、どっかに本体でも封印されてんのか?)
洗ったシャツを干して戻ると、今度は壁掛けの小さな鏡から声がする。
「ツレないなぁ黒豚ちゃん。少しくらい話聞いてくれたって…わかった!もう言わない!頼むよ、ちょっと顔貸してくれるだけでいいから!な?!」
鏡を裏返そうとすると、中の自分が慌てて懇願してくるのでそれも余計に腹が立つ。
しかし、このままいつまでも付きまとわられるのも面倒なので、仕方なく姿見から一番遠い所に腰掛けて、この妖精だか悪魔だかよく分からないモノの話を聞くことにした。
「喉渇きましたね!行ってみましょう!」
ヴィオラとシェルリアーナが次の店を目指して歩き出し、人混みがわずかに開けた瞬間、2人はガクンと後ろに引き戻され、地面でなく誰かの腕の中に倒れ込んだ。
「「きゃぁっ!!」」
「あっぶねぇ……」
何が起きたのかわからず、2人が急いで起き上がろうとすると、横倒れにひっくり返ったデイビッドが2人の肩を抱える様に下敷きになっていた。
「ちょっと!いきなり何するのよ!?びっくりしたじゃないの!転ぶなら1人で転びなさいよ!!」
「シェル先輩!あ…あれ見て下さい!!」
ヴィオラの指差す方には、倒れた空樽とそこに突き刺さった錆びた手斧があった。
そこは今正に2人が歩いていた場所だ。
「何よ…これ…」
「デイビッド様!大丈夫ですか?!」
「なんとかな…二人共怪我はないか?」
「なによ!もうっ!カッコ付けるなら最後まで付けなさいよ!転がってんじゃないわよ!!」
「無茶言うな…こっちも必死だったんだって。」
人が集まりザワザワし始めると、どこに居たのかエリックも慌ててやって来た。
「すごい音がしましたけど、何があったんですか?!」
「なんだろうな…どっかから斧が飛んできた。」
「斧ですって?!そんな物がどこから…それより、飛んできたって事は誰かに狙われたってことじゃ…」
「目的は俺だろうが、ヴィオラを巻き込むとこだった…いや、巻き込ませようとしたのかもな。」
もしあのままデイビッドだけ避けていれば、その先にいた2人に被害が及んでいた事だろう。
最悪の事態にならなかった事がなにより救いだ。
起き上がり、まずは2人を落ち着かせるため座れる所へ移動し、服についた草を払った。
「一体誰がこんな事を…」
「わからん。巻き込んで悪かった。気づいたのがギリギリで突き飛ばすのもなと思ったらああなって…」
「ドキドキしました!色んな意味で!」
「エリックが居りゃ防壁でも何でも出させたんだけどよ?!」
「申し訳ありません、離れていたもので…」
「でっかいプレッツェル両手に持って現れた時は一発殴ろうか迷った。」
「チョコとプレーンどっちがいいですか?!」
「今からでも殴ってやろうか…?」
怯えてしまったヴィオラとシェルリアーナは、もう気を取り直して祭りにという気分にもならず、警邏が来たので斧がどこからか飛んで来たことだけ伝え、ここらで早めに切り上げて帰ることになった。
「せっかくのお祭りだったのに…」
「誰も怪我しなくて良かったですよ。」
「せっかくデイビッド様と楽しもうと思ったのに…」
「サーカスも露店も楽しかったわよ?」
「楽しみにしてたのに…」
「また来よう?な?」
皆で慰めてもヴィオラの気持ちはなかなか晴れない。
その内悲しみが怒りに変わっていった。
「デイビッド様を狙うなんて、どこの不届き者の仕業でしょう!」
「どこで覚えたそんな言葉…?」
「見つけたらギッタギタにして騎士団に突き出してやります!!」
「ヴィオラ様が?!」
「魔力の無い攻撃は認識できないと反応しにくいんですね。もっと精度上がらないかしら…」
「魔力の無いただの攻撃を判別するのはさすがに難しいわね。常時展開すれば防げはするけど、それだと何も触れられなくなってしまうわ。」
怒りが静まってくる頃には学園に着き、いつものソファでまた不貞腐れてしまう。
すると浮かない顔をしているヴィオラの目の前に、緑色のソーダ水が置かれた。
細長いグラスの中で細かい泡がパチパチ弾けている。
その上に、これでもかとアイスクリームが乗せられて、真っ赤ないちごが飾られている。
「わぁぁ!こんな…こんな食べ物があるなんて…」
「少しは機嫌直してくれるか?」
「はいっ!」
笑顔に戻ったヴィオラは、ソーダに浮かぶアイスをスプーンで掬い、幸せそうに口に運んだ。
「ひんやりシュワシュワ滑らかシャリシャリ…全部おいしい…」
「今流行りのフロートってヤツね!冷たさが疲れた体に染みるわぁ!」
2人は夢中でスプーンを動かしていた。
「お代わり!次はコーヒーでアイスにチョコかけて!」
「シェル先輩食べるの早い!頭キーンてならないんですか?!」
「もっと味わえよ…この時期氷作るだけでも一苦労だってのに…」
コーヒー仕立てのフロートを楽しむシェルリアーナをじっと見ていたヴィオラは、一口もらって大人の味も楽しんだ。
機嫌を直した妖精は、その後大きなイチゴのパイと、ソーセージや肉の串焼きなど屋台の様な食事にも満足して、また少し浮かれながら明るい内にシェルリアーナと2人で寮へ帰って行った。
「送って行かないんですか?妖精が住処へ帰っちゃいますよ?」
「まぁな。こっちもボロが出るといけねぇしよ。」
「なっ!!!」
エリックがからかおうとすると、デイビッドが着たままにしていたジレを脱ぎ、肩に手を当てた。
色の濃いジレに隠れていた白いシャツが真っ赤に染まり、乾き始めている。
「怪我してたんじゃないですか!!?」
「掠っただけだ。躱し切れなくてよ。やっぱ速さがいる時はダメだな。」
シャツを脱ぐと、左の肩に浅い切り傷ができていて、少し腫れている、
「そうならそうと早く言って下さいよ!あんな錆びた斧に当たって破傷風にでもなったらどうするんですか!?」
「今から手当てすりゃ問題ねぇって。」
「なんで隠してたんですか!?」
「言えるかよ…余計不安にさせるだけだろ。誰も怪我しなかったで終わりになる方がいいだろ。」
「毒でも塗られてたらどうする気ですか、まったくもう…」
傷口に消毒液をぶっかけ、手荒に擦る様をエリックは信じられないという顔で見ていた。
「ヒェェ…痛そう…」
「この程度もう慣れた。」
ガーゼを当てて新しいシャツを着てしまえば、もう怪我人には見えない。
デイビッドは立ち上がり、壁に向かって何か考え込むと首を捻っていた。
「どうしました?」
「んー…飛んで来た斧の角度が、どう考えても空からなんだよな…」
「空?!」
“空から”と言うと語弊があるが、かなり高い所から投げつけられたのは間違いない。
飛んで来た勢いから、放射線を描いて落ちて来たとはとても考え難い。
高い木などもなく、やぐらやテントはあったが登ればかなり目立つ。
浮遊魔法や隠蔽を使えば可能だろうが、その場合間違いなくヴィオラの指輪が反応したはずだ。
「まぁ考えても仕方ねぇか。」
「いやいや!直で命狙われたんですよ?!」
「あの斧じゃ余程打ち所悪くなきゃ死なねぇよ。ありゃ牽制だ。この首いつでも取れるってよ。」
「やめて下さいよ。何時の時代の武将ですか?!そもそも狙われる筋合い無いし、ほとんど嫉妬と逆恨みでしょ?ホント勘弁して欲しいですよ!」
消毒液が切れたので、エリックが新しい物を取りに行く間、血で汚れたシャツでも洗おうと腰を上げた時、またあの声がした。
「よぉ!無事で良かったな黒豚ちゃん!」
エリックの姿見に映ったデイビッドがニヤニヤしながらこちらに話しかけてくる。
「あそこに鏡があってラッキーだったな。どうだよ、俺の言った事は当たって…ちょっと待て!どっか行かれたら話できねぇんだって!」
「何度見ても気持ちワリィな…」
鏡の中で自分が好き勝手動き、しゃべくる姿は思いの外不気味なものだ。
「まぁ聞けよ!?これで俺が敵じゃないって事が分かっただろ?いいか、もしもあの忌々しい魔法塔から俺を出してくれるなら、お前のこ…待て待て待て!ちょっ、行くな行くな!話させろよ!おーーいっ!!」
外に出ると鏡に映る範疇から外れ、一瞬で静かになる。
(あの手の輩とは関わりたくねぇんだよな…)
どうやらまた謎の人外に絡まれているようだ。
(魔法塔って事は、どっかに本体でも封印されてんのか?)
洗ったシャツを干して戻ると、今度は壁掛けの小さな鏡から声がする。
「ツレないなぁ黒豚ちゃん。少しくらい話聞いてくれたって…わかった!もう言わない!頼むよ、ちょっと顔貸してくれるだけでいいから!な?!」
鏡を裏返そうとすると、中の自分が慌てて懇願してくるのでそれも余計に腹が立つ。
しかし、このままいつまでも付きまとわられるのも面倒なので、仕方なく姿見から一番遠い所に腰掛けて、この妖精だか悪魔だかよく分からないモノの話を聞くことにした。
あなたにおすすめの小説
【完結】魔女令嬢はただ静かに生きていたいだけ
⚪︎
恋愛
公爵家の令嬢として傲慢に育った十歳の少女、エマ・ルソーネは、ちょっとした事故により前世の記憶を思い出し、今世が乙女ゲームの世界であることに気付く。しかも自分は、魔女の血を引く最低最悪の悪役令嬢だった。
待っているのはオールデスエンド。回避すべく動くも、何故だが攻略対象たちとの接点は増えるばかりで、あれよあれよという間に物語の筋書き通り、魔法研究機関に入所することになってしまう。
ひたすら静かに過ごすことに努めるエマを、研究所に集った癖のある者たちの脅威が襲う。日々の苦悩に、エマの胃痛はとどまる所を知らない……
【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~
魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。
ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!
そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!?
「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」
初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。
でもなんだか様子がおかしくて……?
不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。
※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます
※他サイトでも公開しています。
【無断転載・AI利用禁止 / No Unauthorized Use or AI Training】
本作品の無断転載・複製・AI学習利用を禁じます。
Unauthorized reproduction or use for AI training is strictly prohibited.
© 魯恒凛 / RoKourin
何もしなかっただけです
希臘楽園
ファンタジー
公爵令嬢であり王太子の婚約者であった私は、「地味だ」という理由で婚約を破棄され、王宮を去った。
それまで私が担っていた役目を、誰も知らないまま。
――ただ何もしなくなっただけで、すべては静かに崩れていく。
AIに書かせてみた第14弾は、「追放ざまぁ」系の短編。
どうぞお好きに
音無砂月
ファンタジー
公爵家に生まれたスカーレット・ミレイユ。
王命で第二王子であるセルフと婚約することになったけれど彼が商家の娘であるシャーベットを囲っているのはとても有名な話だった。そのせいか、なかなか婚約話が進まず、あまり野心のない公爵家にまで縁談話が来てしまった。
なんでも奪っていく妹に、婚約者まで奪われました
ねむ太朗
恋愛
伯爵令嬢のリリアーナは、小さい頃から、妹のエルーシアにネックレスや髪飾りなどのお気に入りの物を奪われてきた。
とうとう、婚約者のルシアンまでも妹に奪われてしまい……
誘拐された公爵令嬢ですが、なぜか皇帝に溺愛されています』
富士山麓
恋愛
舞踏会で王太子から婚約破棄を告げられそうになった瞬間――
目の前に現れたのは、馬に乗った仮面の皇帝だった。
そのまま攫われた公爵令嬢ビアンキーナは、誘拐されたはずなのに超VIP待遇。
一方、助けようともしなかった王太子は「無能」と嘲笑され、静かに失墜していく。
選ばれる側から、選ぶ側へ。
これは、誰も断罪せず、すべてを終わらせた令嬢の物語。
ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。