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黒豚令息と訳あり令嬢の学園生活〜怒涛の進学編〜
喧嘩
「あ!これは殿下!殿下はどうします?数少ない友人が政治的利用価値の高い希少生物だったら。」
「そこまで友達少なくないし!人を希少生物扱いはしないぞ僕は!!」
「国家予算すら軽く超える程の価値が付くかも知れないとしてもですの?」
「人1人にどんな方向性の価値がついたら国家予算超えられる?!傾国の美女でも無理だろ!?さっきから何の話をしているんだ?!」
いきなり振られた謎の話題。
しかし不名誉な事を言われているのは良くわかる。
「クロード殿下に献上予定の新薬が恐ろしく効果の高い物になりましたのよ。」
「そ…れは良いことなのではないか?」
「それをお作りになれるのが、今の所こちらの彼だけなのですわ。」
「それは…」
「その上、反魔性の特異体質で、血の一滴、髪の一筋まで貴重な素材になり得る稀有な存在と判明しましたのよ。」
「次期最高権力者として、ソコんとこどう判断するのか気になるなぁ!」
「どうもしないよ!!それで困ってるなら保護でもなんでも力は貸すけど!そんな風に見えるか?!手負いの獣よろしく触んじゃねぇって顔してるぞ!?手なんか出したら最後、息の根止めにかかって来るだろ!!」
「良くわかってんじゃねぇか…」
それを聞いてベルダがまた大笑いしている。
「あーっ!笑い過ぎてお腹痛い!良かったねデイビッド君、物わかりの良い王子様で!」
「物わかりじゃない…僕が次期国王なら、デイビッドは次期辺境伯爵だ。それも王家を討つ権利を持つデュロックの後継者。他にも制約はあるんだ。こちらが先に裏切るわけにはいかない…」
討つ、と言っても条件や制限はもちろんあるが、王家が乗っ取りに遭ったり、悪政等で国が乱れた際に、立て直しのため残った王家の血筋を旗印に挙兵、または国民を引き連れ離反する権利を持っているのが、一部の高位貴族達だ。
主に公爵家や軍事家門の高位貴族が保有するものだが、王都から最も離れたデュロックにも代々(形だけ)引き継がれている。
「それ抜きにしたって、デイビッドは友人だ!本当に協力が必要なら相談すればいいだけの話だろう!」
「始めからそう言えばいいのに。」
「なんで先に遠回しな言い方しちゃうんですかね。そんなだから友達少ないんですよ殿下。」
「少なくない!そんなに少なくないぞ!!」
「そうですわよ。仮にも王族ですもの。仲良くして下さる方は大勢おりますわよね。」
「疑心暗鬼になるような発言はやめてくれ!!」
来て早々、家臣にいきなり弄られた挙句、友人には冷たい目で見られ、散々なアーネストはぐったりしながら同じテーブルに着いた。
「たかが雑談に魔力を3種も交えた結界の多重展開とは…何事かと思ったよ。しかし、なるほど…これは外に漏らせない話だな…」
「ご安心を。私はもちろん、私の部下達も全員、誓約魔法を掛けておりますから、ここから情報が漏れる心配はありませんわ。」
「アハハハハ!僕は既に運命共同体だからね!デイビッド君を他所に売ろうなんて絶対思わないよ?!」
「私はデュロックの忠臣ですので。次期当主の身を護るのが仕事の様なものですからね。」
「すごいな…僕より人望があるんじゃないか?わかった、この事は父にも伏せておこう。これは僕等だけの機密事項だ。」
「そりゃありがてぇ話だ…」
「お前とやっとひとつ繋がりが持てた気がするよ。数はあれど、どの糸もいつか切れてしまいそうで、不安だったから…」
「お前…よっぽど友達いねぇんだな…」
「いるよ!!少なくとも両手くらいは!!!」
(((少な……)))
その後、甘露入りの紅茶を勧められたアーネストが一口で撃沈したのを見てから、デイビッドとエリックは魔術師の部屋を後にした。
「もう夜か…」
「ヴィオラ様、楽しめてますかね?」
2人が改めてホールへ向かうと、丁度アザーレアが戸を開けた。
「デイビィ!良かった、探しに行くところだった!」
「なんかあったのか?」
「ヴィオラが…私のグラスを開けてしまってな…中身が酒ですっかり酔ってしまったんだ。」
「何してんだ!?」
「すまんすまん!だが、可愛いぞぉ!蕩けるような笑顔で甘えて来て、思わず連れて帰ってしまいたくなる!!」
「おい、ヤメロ!」
「ハハハ!もちろん冗談だ!と、言うわけで、酔った令嬢と未婚男性を一緒に帰らせる訳にはいかんからな!仕方ない、今夜は皆で泊まって行く事にした。明日の朝送るから、お前は先に帰るといい!」
「また勝手な事を…」
アザーレアの後ろから令嬢達のちらちら視線と、その隙間からソファにもたれてにこにこしているヴィオラが見える。
ワインレッドのオフショルダーのハイカットドレスが良く似合っている。
目が合う前にドアから離れると、デイビッドはそのまま城の出口へ向かった。
「てっきり連れて帰るのかと思いました。」
「馬鹿言うな。酔って寮には帰れねぇよ。今夜が楽しく終わるならそれでいい。」
「やっぱり気にしてたんだ…」
「一番思い出したくない場面が初対面なんだぞこっちは!塗り替えられるならそれでいいだろ!」
馬車の窓を開けると、気持ちの良い風が入ってくる。
1年前は、自責と後悔と自己嫌悪で死にそうになりながらこの風に吹かれていた。
今はあの時より、少しは変われたような気がしたデイビッドだった。
次の日は残念ながら薄曇りで、今にも降り出しそうな天気だった。
新しい家畜小屋の申請が通り、資材が既に運び込まれて積まれている。
新設の温室にももうすぐ入れるそうだ。
野菜の新芽についた虫を大砂鳥達にやってから、朝の支度を整え、今日は早くから繕い物を始めた。
遠征に持って行った布鞄の底を補強し、ほつれたシャツの袖と取れたボタンを縫い付けていると、朝風呂から上がったエリックが後ろからやって来た。
「お尻でも破けたんですか?」
「なんでそこ限定?!手が当たるとこだよ!!」
「そっちのシャツは?ずいぶん大きな穴が空いてますね。」
「あー…ほら、祭りで斧が飛んできたろ?」
「ああ!ざっくりやっちゃったとこの…」
「そうそう、バレる前に早めに縫っとかねぇと…」
2人が会話を続けようとすると、後ろでドサっと何かが落ちる音がした。
ギョッとして振り向くと、ヴィオラが荷物を取り落とし、呆然と立っていた。
「ざっくりって…なんですか?」
「あ、ヴィオラ…帰ってたのか。もう具合いは良いのか…?」
「そんな事より、この服お祭りに着てたヤツですよね!?どうしてこんなに破けてるんですか?!」
「…なんでもないよ…大きさが合わなかったんだろ?それで…」
「肩見せて!!」
ヴィオラは強引にデイビッドのシャツの肩口を引っ張り、肌着の下にまだ赤く腫れの引かない切り傷を見つけた。
「当たってたんですか?あの斧…」
「…いや、あの、これは…」
「黙ってたんですか?!怪我してるのに!?」
「…このくらい何とも…」
「何ともないはずないです!こんなに大きな傷…」
「こんなん、大した事ねぇよ!」
「どうして言ってくれなかったんですか?!怪我してるのに、なんで黙ってたんですか?」
「このくらい怪我の内に入らねぇって!」
「私にはなんでも話せって言うくせに!自分だけ隠すなんて!そんなのおかしい!!」
「こんなん今更ひとつふたつ増えたところでだろ?!もう治りかけだ、放っとけよ…」
「心配しちゃいけないんですか?!私だってデイビッド様の事が大切なのに…」
「心配なんか…そもそも、大切にされるような人間じゃねぇよ…」
「デイビッド様の馬鹿っ!!もう知らないっ!!」
「え?あ!!ヴィオラ?!!」
走り出したヴィオラを引き止めようとすると、肩を竦めるエリックと目が合った。
「…たまにはいいんじゃないですか?ケンカも。」
「そういうもんか…?」
「追いかけないんですか?」
「そんな資格あるか?俺に…」
デイビッドは珍しく自嘲する様な顔で、力無くソファに崩れ落ちた。
「そこまで友達少なくないし!人を希少生物扱いはしないぞ僕は!!」
「国家予算すら軽く超える程の価値が付くかも知れないとしてもですの?」
「人1人にどんな方向性の価値がついたら国家予算超えられる?!傾国の美女でも無理だろ!?さっきから何の話をしているんだ?!」
いきなり振られた謎の話題。
しかし不名誉な事を言われているのは良くわかる。
「クロード殿下に献上予定の新薬が恐ろしく効果の高い物になりましたのよ。」
「そ…れは良いことなのではないか?」
「それをお作りになれるのが、今の所こちらの彼だけなのですわ。」
「それは…」
「その上、反魔性の特異体質で、血の一滴、髪の一筋まで貴重な素材になり得る稀有な存在と判明しましたのよ。」
「次期最高権力者として、ソコんとこどう判断するのか気になるなぁ!」
「どうもしないよ!!それで困ってるなら保護でもなんでも力は貸すけど!そんな風に見えるか?!手負いの獣よろしく触んじゃねぇって顔してるぞ!?手なんか出したら最後、息の根止めにかかって来るだろ!!」
「良くわかってんじゃねぇか…」
それを聞いてベルダがまた大笑いしている。
「あーっ!笑い過ぎてお腹痛い!良かったねデイビッド君、物わかりの良い王子様で!」
「物わかりじゃない…僕が次期国王なら、デイビッドは次期辺境伯爵だ。それも王家を討つ権利を持つデュロックの後継者。他にも制約はあるんだ。こちらが先に裏切るわけにはいかない…」
討つ、と言っても条件や制限はもちろんあるが、王家が乗っ取りに遭ったり、悪政等で国が乱れた際に、立て直しのため残った王家の血筋を旗印に挙兵、または国民を引き連れ離反する権利を持っているのが、一部の高位貴族達だ。
主に公爵家や軍事家門の高位貴族が保有するものだが、王都から最も離れたデュロックにも代々(形だけ)引き継がれている。
「それ抜きにしたって、デイビッドは友人だ!本当に協力が必要なら相談すればいいだけの話だろう!」
「始めからそう言えばいいのに。」
「なんで先に遠回しな言い方しちゃうんですかね。そんなだから友達少ないんですよ殿下。」
「少なくない!そんなに少なくないぞ!!」
「そうですわよ。仮にも王族ですもの。仲良くして下さる方は大勢おりますわよね。」
「疑心暗鬼になるような発言はやめてくれ!!」
来て早々、家臣にいきなり弄られた挙句、友人には冷たい目で見られ、散々なアーネストはぐったりしながら同じテーブルに着いた。
「たかが雑談に魔力を3種も交えた結界の多重展開とは…何事かと思ったよ。しかし、なるほど…これは外に漏らせない話だな…」
「ご安心を。私はもちろん、私の部下達も全員、誓約魔法を掛けておりますから、ここから情報が漏れる心配はありませんわ。」
「アハハハハ!僕は既に運命共同体だからね!デイビッド君を他所に売ろうなんて絶対思わないよ?!」
「私はデュロックの忠臣ですので。次期当主の身を護るのが仕事の様なものですからね。」
「すごいな…僕より人望があるんじゃないか?わかった、この事は父にも伏せておこう。これは僕等だけの機密事項だ。」
「そりゃありがてぇ話だ…」
「お前とやっとひとつ繋がりが持てた気がするよ。数はあれど、どの糸もいつか切れてしまいそうで、不安だったから…」
「お前…よっぽど友達いねぇんだな…」
「いるよ!!少なくとも両手くらいは!!!」
(((少な……)))
その後、甘露入りの紅茶を勧められたアーネストが一口で撃沈したのを見てから、デイビッドとエリックは魔術師の部屋を後にした。
「もう夜か…」
「ヴィオラ様、楽しめてますかね?」
2人が改めてホールへ向かうと、丁度アザーレアが戸を開けた。
「デイビィ!良かった、探しに行くところだった!」
「なんかあったのか?」
「ヴィオラが…私のグラスを開けてしまってな…中身が酒ですっかり酔ってしまったんだ。」
「何してんだ!?」
「すまんすまん!だが、可愛いぞぉ!蕩けるような笑顔で甘えて来て、思わず連れて帰ってしまいたくなる!!」
「おい、ヤメロ!」
「ハハハ!もちろん冗談だ!と、言うわけで、酔った令嬢と未婚男性を一緒に帰らせる訳にはいかんからな!仕方ない、今夜は皆で泊まって行く事にした。明日の朝送るから、お前は先に帰るといい!」
「また勝手な事を…」
アザーレアの後ろから令嬢達のちらちら視線と、その隙間からソファにもたれてにこにこしているヴィオラが見える。
ワインレッドのオフショルダーのハイカットドレスが良く似合っている。
目が合う前にドアから離れると、デイビッドはそのまま城の出口へ向かった。
「てっきり連れて帰るのかと思いました。」
「馬鹿言うな。酔って寮には帰れねぇよ。今夜が楽しく終わるならそれでいい。」
「やっぱり気にしてたんだ…」
「一番思い出したくない場面が初対面なんだぞこっちは!塗り替えられるならそれでいいだろ!」
馬車の窓を開けると、気持ちの良い風が入ってくる。
1年前は、自責と後悔と自己嫌悪で死にそうになりながらこの風に吹かれていた。
今はあの時より、少しは変われたような気がしたデイビッドだった。
次の日は残念ながら薄曇りで、今にも降り出しそうな天気だった。
新しい家畜小屋の申請が通り、資材が既に運び込まれて積まれている。
新設の温室にももうすぐ入れるそうだ。
野菜の新芽についた虫を大砂鳥達にやってから、朝の支度を整え、今日は早くから繕い物を始めた。
遠征に持って行った布鞄の底を補強し、ほつれたシャツの袖と取れたボタンを縫い付けていると、朝風呂から上がったエリックが後ろからやって来た。
「お尻でも破けたんですか?」
「なんでそこ限定?!手が当たるとこだよ!!」
「そっちのシャツは?ずいぶん大きな穴が空いてますね。」
「あー…ほら、祭りで斧が飛んできたろ?」
「ああ!ざっくりやっちゃったとこの…」
「そうそう、バレる前に早めに縫っとかねぇと…」
2人が会話を続けようとすると、後ろでドサっと何かが落ちる音がした。
ギョッとして振り向くと、ヴィオラが荷物を取り落とし、呆然と立っていた。
「ざっくりって…なんですか?」
「あ、ヴィオラ…帰ってたのか。もう具合いは良いのか…?」
「そんな事より、この服お祭りに着てたヤツですよね!?どうしてこんなに破けてるんですか?!」
「…なんでもないよ…大きさが合わなかったんだろ?それで…」
「肩見せて!!」
ヴィオラは強引にデイビッドのシャツの肩口を引っ張り、肌着の下にまだ赤く腫れの引かない切り傷を見つけた。
「当たってたんですか?あの斧…」
「…いや、あの、これは…」
「黙ってたんですか?!怪我してるのに!?」
「…このくらい何とも…」
「何ともないはずないです!こんなに大きな傷…」
「こんなん、大した事ねぇよ!」
「どうして言ってくれなかったんですか?!怪我してるのに、なんで黙ってたんですか?」
「このくらい怪我の内に入らねぇって!」
「私にはなんでも話せって言うくせに!自分だけ隠すなんて!そんなのおかしい!!」
「こんなん今更ひとつふたつ増えたところでだろ?!もう治りかけだ、放っとけよ…」
「心配しちゃいけないんですか?!私だってデイビッド様の事が大切なのに…」
「心配なんか…そもそも、大切にされるような人間じゃねぇよ…」
「デイビッド様の馬鹿っ!!もう知らないっ!!」
「え?あ!!ヴィオラ?!!」
走り出したヴィオラを引き止めようとすると、肩を竦めるエリックと目が合った。
「…たまにはいいんじゃないですか?ケンカも。」
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「追いかけないんですか?」
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