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黒豚令息と訳あり令嬢の学園生活〜怒涛の進学編〜
6歳のお茶会
「思ったより負担掛かるな…でも、色々思い出せた…」
「ねぇ!もう少し先のお茶会まで思い出してよ!!」
「もう勘弁してくれ…」
「6歳のファーストセレモニー!!アンタもいたんでしょ?!」
王都近郊にいる貴族子女達は、6歳になると初めて正式なお茶会への参加が許される。
そのための予行練習に高位貴族や王族が主催するお茶会に一同呼ばれ、同世代と初めて顔を合わせるファーストセレモニーを行う。
アカデミーに通っていたのなら、呼ばれていないはずはない。
しかし…
「俺…?いねぇよ?」
「え…?」
「行かされはしたけどよ。始まる前に帰ったから、出てねぇよ?」
「そんな…」
実はシェルリアーナはお茶会の記憶こそ曖昧で、母アンジェリーナから聞かされた話以外よく覚えていない。
肝心の日記は、何か薬品がこぼれたらしく、字がにじんで読めなくなっていた。
その代わりノートの隅に小指の先程の小さな陶器の欠片が貼り付けられていた。
恐らく割れたポットの破片なのだろう。
母の話によれば、幼いシェルリアーナが改心する程の出来事が起きたらしい。
できれば思い出してもらいたかったが、当人に記憶自体が無いのでは仕方がない。
デイビッドが目を閉じて上向きでソファにもたれ掛かっていると、物凄い速さでドアが開きヴィオラが飛び込んで来たと思うとデイビッドの腹にダイブした。
「ぐぇっ!!」
「ヴィオラ?!どうしたの一体?」
「2人切りのところを邪魔しに来ました!!」
「ヴィオラ…そんな心配しなくても私はね…」
「いえ!私が悔しいんです!ヤキモチです!」
「清々しいヤキモチだな…」
ヴィオラ自身この2人の事は信用し切っている。
しかし悔しいものは悔しい。
デイビッドが他の者達と自分に入っていけない話題で盛り上がると、居ても立っても居られなくなる。
本当の他人相手ならこんな事はしないが、相手は一番の信頼を置くシェルリアーナだ。
なのでヴィオラは全力でこの2人に甘えに来た。
「で?何のお話してたんですか?」
「あぁ、古い言語の解読書の穴埋めだよ。昔の記憶頼りになんとか思い出せた!」
「お茶会って聞こえたのは?」
「ファーストセレモニーよ。ヴィオラもあったでしょう?」
「…いいえ…」
「「え?」」
「妹が羨ましがって泣いたので、妹のお茶会の時期まで待つように言われて…」
ヴィオラが居たランドール家は、基本リリアを中心に回っており、リリアの望みは何でも叶えられた。
リリアが嫌だと言えば、例えヴィオラが将来社交界で後ろ指を差され笑われる事になるとしても、両親はリリアを優先し、ヴィオラはそれに従うしかなかった。
「だから私、本当のパーティーってあの日の夜会が初めてだったんです。」
「改めて、燃やしたくなるわねランドール家…」
「アレをパーティーとは言わん!あんなのはもう思い出さなくていい!」
「なんでですか?」
「思い出す価値もねぇだろ…あんな…」
「デイビッド様がカッコよかったので、何度も思い出してます!」
「余計ヤメて!?」
ヴィオラが来たので昔話は終わりにして昼食の支度に掛かる。
今日は商会の方からアスパラガスがたくさん届いたので、豪快に使っていく。
「わぁ立派なアスパラ!」
「最近、郊外の領地で栽培がうまく行ってんだ。ここまで太くするのは大変だったろうな。」
「赤と白もある!赤いのは初めて見ます!」
「品種改良も進んで、良いのが出来るようになったんだ。」
サッと茹でてそのまま、薄切り肉を巻いてソテーに、じゃが芋と合わせてバター焼き、薄い衣をまとわせてフリット、とことんアスパラ尽くしだ。
横からやって来たエリックも1本摘んで納得したような顔をする。
「美味しい!彩りも良いですね。ヴィオラ様も更に腕を上げたようで、食事がいつも楽しみですよ?」
「ありがとうございます!」
「確かに、美味しそうにはできてるわよ?でもひとつ言っていい?なんで全部丸ごとなのよ!?」
「だって、せっかくこんなに立派で太くて大きなアスパラなのでもったいなくて…」
「切りなさい!!」
「これなんて3本まとめて肉巻きですよ!?」
「3色合わせてみました!」
「いいから切るの!レディが大口開けてこんなもん咥えようとしない!!」
シェルリアーナに言われてヴィオラがしぶしぶナイフを入れると、断面もまた美しい。
アスパラガスは春のご馳走。
しかし、収穫が軌道に乗るまで何年も掛かり、栽培には根気がいる。
野菜を見れば、その後ろの弛まぬ人の努力の跡が見える。
それに応じるのがデイビッドの仕事だ。
評価し広めて価値を上げ、相応の報酬に繋げなければならない。
それにはまず、食べなければ。
「アスパラあまーい!」
「クセがなくて軟らかくて、何にでも合いますね!」
「美味しいわよヴィオラ!盛り付けもずいぶん上達したのね?」
「でも私はてんこ盛りがいいです!いっぱいあると嬉しい!」
「エリックが悪影響して来たな…」
「そこ僕ですか?!シェル様だって負けてない程よそるじゃないですか?!」
「いいのよ私は!他で我慢してんだから!ここでくらいハメ外させなさい!?」
商会の隅で、黙々とただ味見だけしていた頃とはもう違う。
この賑やかな空間が何より居心地がいい。
辛辣な思い出はまた記憶の底に沈めてしまい、もう思い出すことも無いだろう。
ただ、ほんの少し、ほんのひと掬い、デイビッドは気持ちが軽くなった気がした。
春の夜は星が見えにくい。
1等星の明かりを追いかけながらヴィオラとデイビッドが歩く後ろをシェルリアーナも着いていく。
寮の庭先であっさり別れる2人を見ていると、シェルリアーナは安心と不安がない混ぜになった。
(節度、守り過ぎてない……?)
ラウンジでヴィオラと少しだけお喋りをしてから、シェルリアーナは自室に入るとすぐに部屋着に着替えてベッドへ入った。
(もらってきちゃった…)
手には濃い緑色の練薬が乗っている。
デイビッドが口にした薬の1回分を切り分けてもらった物だ。
少し緊張しながら口に入れ、横になり目を閉じる。
(甘苦い…)
シェルリアーナは深く深く記憶を探り、余計な思い出や忘れていた記憶に感動しながら、とうとう幼少の頃まで辿り着いた。
白黒の広い庭園。
記憶がぼやけているのか色は着いていないが、どうやらガーデンパーティーのようだ。
レースのテーブルクロスと、たくさん並んだティーセット。
華やかな空間にまだ人は集まっていない。
小さなシェルリアーナは当時、自信に満ち溢れていた。
何をしても他人以上で、どこへ行っても褒められ、拍手で迎えられる、そんな自分こそ完璧な存在だと。
だからこの日も背伸びをして、大人に褒められようと無理をした。
しかし、幼いシェルリアーナの手には、大人数用のポットは扱いきれなかった。
手から滑り落ちて割れるポットと、弾みで崩れたカップ達が、テーブルの下に転がっていく。
咄嗟にしゃがみ込んだシェルリアーナの耳に、大人の声と足音が近づいて来た時、誰かがテーブルの下にシェルリアーナを引っ張り込んだ。
「ここにいて」
そう囁いて、テーブルの下にいたもう一人が、外へ出て行った。
レースの隙間から見えたのは、茶器のかけらを拾う少年と、大人の怒声。
叩かれた音がして、弾みで倒れた少年の手からは血が流れていた。
音が止んで、急いでテーブルから這い出すと、大人に引きずられるようにどこかへ連れて行かれる少年と目が合った。
シェルリアーナが何か言おうとする前に、少年は口の前に指を立てほんの少し笑ったように見えた。
そこでモノクロだった記憶に突如鮮やかな色が戻って来た。
真っ白なクロス、ブルーウィローの茶器、初夏の花が咲く庭園、緑のグラウンド、そして浅黒い肌をした黒髪の少年。
残されたシェルリアーナはその場にしゃがみ込んで泣き出したが、慰めに来た誰もがその涙の真相を知る事はなかった。
母が来て、何があったか聞かれた時、頬を腫らした少年が庭園の出口に向かって歩いている所に会ったが、シェルリアーナは罪悪感からまた逃げ出してしまった。
「ねぇ!もう少し先のお茶会まで思い出してよ!!」
「もう勘弁してくれ…」
「6歳のファーストセレモニー!!アンタもいたんでしょ?!」
王都近郊にいる貴族子女達は、6歳になると初めて正式なお茶会への参加が許される。
そのための予行練習に高位貴族や王族が主催するお茶会に一同呼ばれ、同世代と初めて顔を合わせるファーストセレモニーを行う。
アカデミーに通っていたのなら、呼ばれていないはずはない。
しかし…
「俺…?いねぇよ?」
「え…?」
「行かされはしたけどよ。始まる前に帰ったから、出てねぇよ?」
「そんな…」
実はシェルリアーナはお茶会の記憶こそ曖昧で、母アンジェリーナから聞かされた話以外よく覚えていない。
肝心の日記は、何か薬品がこぼれたらしく、字がにじんで読めなくなっていた。
その代わりノートの隅に小指の先程の小さな陶器の欠片が貼り付けられていた。
恐らく割れたポットの破片なのだろう。
母の話によれば、幼いシェルリアーナが改心する程の出来事が起きたらしい。
できれば思い出してもらいたかったが、当人に記憶自体が無いのでは仕方がない。
デイビッドが目を閉じて上向きでソファにもたれ掛かっていると、物凄い速さでドアが開きヴィオラが飛び込んで来たと思うとデイビッドの腹にダイブした。
「ぐぇっ!!」
「ヴィオラ?!どうしたの一体?」
「2人切りのところを邪魔しに来ました!!」
「ヴィオラ…そんな心配しなくても私はね…」
「いえ!私が悔しいんです!ヤキモチです!」
「清々しいヤキモチだな…」
ヴィオラ自身この2人の事は信用し切っている。
しかし悔しいものは悔しい。
デイビッドが他の者達と自分に入っていけない話題で盛り上がると、居ても立っても居られなくなる。
本当の他人相手ならこんな事はしないが、相手は一番の信頼を置くシェルリアーナだ。
なのでヴィオラは全力でこの2人に甘えに来た。
「で?何のお話してたんですか?」
「あぁ、古い言語の解読書の穴埋めだよ。昔の記憶頼りになんとか思い出せた!」
「お茶会って聞こえたのは?」
「ファーストセレモニーよ。ヴィオラもあったでしょう?」
「…いいえ…」
「「え?」」
「妹が羨ましがって泣いたので、妹のお茶会の時期まで待つように言われて…」
ヴィオラが居たランドール家は、基本リリアを中心に回っており、リリアの望みは何でも叶えられた。
リリアが嫌だと言えば、例えヴィオラが将来社交界で後ろ指を差され笑われる事になるとしても、両親はリリアを優先し、ヴィオラはそれに従うしかなかった。
「だから私、本当のパーティーってあの日の夜会が初めてだったんです。」
「改めて、燃やしたくなるわねランドール家…」
「アレをパーティーとは言わん!あんなのはもう思い出さなくていい!」
「なんでですか?」
「思い出す価値もねぇだろ…あんな…」
「デイビッド様がカッコよかったので、何度も思い出してます!」
「余計ヤメて!?」
ヴィオラが来たので昔話は終わりにして昼食の支度に掛かる。
今日は商会の方からアスパラガスがたくさん届いたので、豪快に使っていく。
「わぁ立派なアスパラ!」
「最近、郊外の領地で栽培がうまく行ってんだ。ここまで太くするのは大変だったろうな。」
「赤と白もある!赤いのは初めて見ます!」
「品種改良も進んで、良いのが出来るようになったんだ。」
サッと茹でてそのまま、薄切り肉を巻いてソテーに、じゃが芋と合わせてバター焼き、薄い衣をまとわせてフリット、とことんアスパラ尽くしだ。
横からやって来たエリックも1本摘んで納得したような顔をする。
「美味しい!彩りも良いですね。ヴィオラ様も更に腕を上げたようで、食事がいつも楽しみですよ?」
「ありがとうございます!」
「確かに、美味しそうにはできてるわよ?でもひとつ言っていい?なんで全部丸ごとなのよ!?」
「だって、せっかくこんなに立派で太くて大きなアスパラなのでもったいなくて…」
「切りなさい!!」
「これなんて3本まとめて肉巻きですよ!?」
「3色合わせてみました!」
「いいから切るの!レディが大口開けてこんなもん咥えようとしない!!」
シェルリアーナに言われてヴィオラがしぶしぶナイフを入れると、断面もまた美しい。
アスパラガスは春のご馳走。
しかし、収穫が軌道に乗るまで何年も掛かり、栽培には根気がいる。
野菜を見れば、その後ろの弛まぬ人の努力の跡が見える。
それに応じるのがデイビッドの仕事だ。
評価し広めて価値を上げ、相応の報酬に繋げなければならない。
それにはまず、食べなければ。
「アスパラあまーい!」
「クセがなくて軟らかくて、何にでも合いますね!」
「美味しいわよヴィオラ!盛り付けもずいぶん上達したのね?」
「でも私はてんこ盛りがいいです!いっぱいあると嬉しい!」
「エリックが悪影響して来たな…」
「そこ僕ですか?!シェル様だって負けてない程よそるじゃないですか?!」
「いいのよ私は!他で我慢してんだから!ここでくらいハメ外させなさい!?」
商会の隅で、黙々とただ味見だけしていた頃とはもう違う。
この賑やかな空間が何より居心地がいい。
辛辣な思い出はまた記憶の底に沈めてしまい、もう思い出すことも無いだろう。
ただ、ほんの少し、ほんのひと掬い、デイビッドは気持ちが軽くなった気がした。
春の夜は星が見えにくい。
1等星の明かりを追いかけながらヴィオラとデイビッドが歩く後ろをシェルリアーナも着いていく。
寮の庭先であっさり別れる2人を見ていると、シェルリアーナは安心と不安がない混ぜになった。
(節度、守り過ぎてない……?)
ラウンジでヴィオラと少しだけお喋りをしてから、シェルリアーナは自室に入るとすぐに部屋着に着替えてベッドへ入った。
(もらってきちゃった…)
手には濃い緑色の練薬が乗っている。
デイビッドが口にした薬の1回分を切り分けてもらった物だ。
少し緊張しながら口に入れ、横になり目を閉じる。
(甘苦い…)
シェルリアーナは深く深く記憶を探り、余計な思い出や忘れていた記憶に感動しながら、とうとう幼少の頃まで辿り着いた。
白黒の広い庭園。
記憶がぼやけているのか色は着いていないが、どうやらガーデンパーティーのようだ。
レースのテーブルクロスと、たくさん並んだティーセット。
華やかな空間にまだ人は集まっていない。
小さなシェルリアーナは当時、自信に満ち溢れていた。
何をしても他人以上で、どこへ行っても褒められ、拍手で迎えられる、そんな自分こそ完璧な存在だと。
だからこの日も背伸びをして、大人に褒められようと無理をした。
しかし、幼いシェルリアーナの手には、大人数用のポットは扱いきれなかった。
手から滑り落ちて割れるポットと、弾みで崩れたカップ達が、テーブルの下に転がっていく。
咄嗟にしゃがみ込んだシェルリアーナの耳に、大人の声と足音が近づいて来た時、誰かがテーブルの下にシェルリアーナを引っ張り込んだ。
「ここにいて」
そう囁いて、テーブルの下にいたもう一人が、外へ出て行った。
レースの隙間から見えたのは、茶器のかけらを拾う少年と、大人の怒声。
叩かれた音がして、弾みで倒れた少年の手からは血が流れていた。
音が止んで、急いでテーブルから這い出すと、大人に引きずられるようにどこかへ連れて行かれる少年と目が合った。
シェルリアーナが何か言おうとする前に、少年は口の前に指を立てほんの少し笑ったように見えた。
そこでモノクロだった記憶に突如鮮やかな色が戻って来た。
真っ白なクロス、ブルーウィローの茶器、初夏の花が咲く庭園、緑のグラウンド、そして浅黒い肌をした黒髪の少年。
残されたシェルリアーナはその場にしゃがみ込んで泣き出したが、慰めに来た誰もがその涙の真相を知る事はなかった。
母が来て、何があったか聞かれた時、頬を腫らした少年が庭園の出口に向かって歩いている所に会ったが、シェルリアーナは罪悪感からまた逃げ出してしまった。
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